28 / 33
5、夢王子と秘密の賢者
しおりを挟む
試験勉強とアトレイン様との文通に勤しむ学園生活は、毎日が充実していて楽しい。
それだけじゃない。並行して推しのネクロセフ教授の助手生活も始まっている。
今日はネクロセフ教授から「気分転換に研究室を手伝え」と声がかかった。
教授直々のご指名だ。これはもう、癒しの極みでしかない。
「教授、おはようございますっ! 助手のパメラ、参りました!」
「大げさだな。今日は雑用を少し頼むだけだ」
「雑用でも! 教授のお役に立てるなら!」
慌ててごまかす私を、教授は小さくため息をついて受け流す。
この「やれやれ」感が堪らなく萌えるんだ。
研究室には、薬草や魔法鉱石、それに使い古された魔導書が山のように積まれていた。
私は火属性の魔法を使って不要になった資料を丁寧に灰にしながら、心の中でこっそり感謝した。
推しのお仕事を手伝えるなんて、光栄だわ!
思うに、推しと恋って似ているようで違う。
ネクロセフ教授にときめくのと、アトレイン様にときめくのとは、別のときめきだ。
「ミス・タロットハート。それが終わったら庭の薬草に水をやってくれ」
「えっ、水、ですか? わ、わたし、水属性がちょっと苦手で……」
「なら、魔法を使わずにやればいい。焦らずゆっくりで構わない」
言われてみればそうだ。
いつの間にか、魔法ありきで考えるようになっていた。
教授は如雨露を持って、魔法薬草の庭に出た。
私は親鳥の後を付いてまわるヒナの気分で付いて行く。
「水はこの溜め池から汲める」
「はい、教授」
隣に立って如雨露を受け取ると、風がふわりと吹いて、教授の袖が私の手に触れる。
推しと袖をすり合わせて水やりなんて、夢のようなシチュエーション……!
「これでいい。研究室に戻る。鉱石棚を整理してくれ」
「は、はいっ!」
教授と一緒に廊下を歩くのは、独特の優越感がある。
通路の向こうから歩いてきたコレットが手を振ってきたので、私は得意満面、手を振り返した。
すると、ネクロセフ教授がひそやかに疑問を唱える。
「そういえば、ミス・タロットハートはミス・グリーニアと友人なのか?」
「え、コレットですか? そうですね……一緒に勉強もしているし、友人です」
「そうか。『周囲に溶け込むどころか喧嘩しがちで、友人が作れていない』と職員会議でたまに話題になっていた。ミス・タロットハートが親しい間柄なら安心だな」
先生方は生徒をちゃんと気にしているんだな。
ネクロセフ教授が安心できるよう、コレットの友人としてがんばろうかな?
私、元々はコレットを応援していた読者だしね。
「えっと、コレットはまだまだこれから成長する子だと思います。私以外にも他の友人もいますし、大丈夫ですよ」
「ミス・タロットハートは保護者のような言い方をするんだな」
教授はくすりと笑ってくれた。
すれ違う生徒たちに「私、助手ですから!」という得意げな顔を披露しながら、私は研究室に入った。
「そういえば、気付いたら増えていたが、この人形は何だ?」
「はいっ。教授のぬいぐるみです」
「作ったのか?」
「力作です!」
教授の机の上には、私が作ったネクロセフ教授ぬいぐるみが飾ってある。
これは研究室用だ。
自室にはもちろん自分用がある。
それに、自室にはセレスティンと一緒に作った私とセレスティンのぬいぐるみも増えている。
試験が終わったら、アトレイン様やルナルたちのも作ろうと思っているところだ。
「……よくわからないが、人形はよくできている――と思う」
ネクロセフ教授はほんの少しだけ目を細めて、微笑んだ。
笑った。教授が笑った!
わぁ~~! 試験前の不安が一瞬で吹き飛ぶ尊さ……!
「……試験、がんばりなさい」
「っ、はいっ! 全力で! あ、あの、もしよかったら婚約者の方に贈呈するぬいぐるみも作りましょうか?」
「…………試験後に頼む」
……『頼む』!
その一言が、魔法よりも強力な励ましに感じた。
私は胸の奥にぽっと灯った光を抱えながら、研究室を後にした。
――教授に『がんばれ』って言われた。
それに、『頼む』だって。
これで、試験なんて怖くない。いや、もう全部尊い。
この人生は、ご褒美だ……神様、ありがとうございます。
「パメラ。ここにいたんだな」
「あ、アトレイン様」
恍惚としていると、アトレイン様が声をかけてきた。
「どうかしたんですか?」
「寮の入り口まで送ろうと思って。あと、これは俺からの今日の手紙だ」
アトレイン様は新しい手紙を渡してくれた。
私たちの文通は、楽しく継続している。
「ありがとうございます。帰ってから読みます」
「ああ。それと、手紙にも書いたんだが、試験後の打ち上げパーティは俺と二人で巡ろう」
とくん、と胸が高鳴った。
デートのお誘いだ。
「……喜んで!」
「パメラはいつも笑顔が百点満点だな。とても可愛い」
「なっ……」
にこりと笑って自然な仕草で頬にキスをされて、真っ赤になってしまう。
最近、こんな風に「可愛い」と言われる頻度が高くなってきている気が。
しかも言ったご本人もちょっと照れている気が。
「ア、ア、アトレイン様の笑顔もいつも大変麗しく、か、完璧ですよ!」
いけない、動揺して変なことを口走ってるかもしれない!
慌てる私の頭に手を置き、アトレイン様は嬉しそうに目を細めた。
「ありがとう。実は練習してるんだ」
「へっ……レイオンとですか?」
想像すると萌える。
『殿下、もっと柔らかに』
『……こうか、レイオン?』
『麗しいですよオレの殿下! さあ、次は凛々しく! オレをきゅんとさせてください!』
『こうかな?』
『いいですねえ殿下! ではちょっと壁ドンしてみましょうか!』
「パメラ? 今、何か変なことを考えてないか?」
「はっ。いえいえ、めっそうもない。いつも供給ごちそうさまです」
虹灯篭のことを考えると少し心配だけど、アトレイン様が誘ってくれたのは嬉しい。
私はにっこりと微笑み、デートのお誘いを受けた。
――デートをスッキリと楽しむためにも、試験、がんばろう……!
それだけじゃない。並行して推しのネクロセフ教授の助手生活も始まっている。
今日はネクロセフ教授から「気分転換に研究室を手伝え」と声がかかった。
教授直々のご指名だ。これはもう、癒しの極みでしかない。
「教授、おはようございますっ! 助手のパメラ、参りました!」
「大げさだな。今日は雑用を少し頼むだけだ」
「雑用でも! 教授のお役に立てるなら!」
慌ててごまかす私を、教授は小さくため息をついて受け流す。
この「やれやれ」感が堪らなく萌えるんだ。
研究室には、薬草や魔法鉱石、それに使い古された魔導書が山のように積まれていた。
私は火属性の魔法を使って不要になった資料を丁寧に灰にしながら、心の中でこっそり感謝した。
推しのお仕事を手伝えるなんて、光栄だわ!
思うに、推しと恋って似ているようで違う。
ネクロセフ教授にときめくのと、アトレイン様にときめくのとは、別のときめきだ。
「ミス・タロットハート。それが終わったら庭の薬草に水をやってくれ」
「えっ、水、ですか? わ、わたし、水属性がちょっと苦手で……」
「なら、魔法を使わずにやればいい。焦らずゆっくりで構わない」
言われてみればそうだ。
いつの間にか、魔法ありきで考えるようになっていた。
教授は如雨露を持って、魔法薬草の庭に出た。
私は親鳥の後を付いてまわるヒナの気分で付いて行く。
「水はこの溜め池から汲める」
「はい、教授」
隣に立って如雨露を受け取ると、風がふわりと吹いて、教授の袖が私の手に触れる。
推しと袖をすり合わせて水やりなんて、夢のようなシチュエーション……!
「これでいい。研究室に戻る。鉱石棚を整理してくれ」
「は、はいっ!」
教授と一緒に廊下を歩くのは、独特の優越感がある。
通路の向こうから歩いてきたコレットが手を振ってきたので、私は得意満面、手を振り返した。
すると、ネクロセフ教授がひそやかに疑問を唱える。
「そういえば、ミス・タロットハートはミス・グリーニアと友人なのか?」
「え、コレットですか? そうですね……一緒に勉強もしているし、友人です」
「そうか。『周囲に溶け込むどころか喧嘩しがちで、友人が作れていない』と職員会議でたまに話題になっていた。ミス・タロットハートが親しい間柄なら安心だな」
先生方は生徒をちゃんと気にしているんだな。
ネクロセフ教授が安心できるよう、コレットの友人としてがんばろうかな?
私、元々はコレットを応援していた読者だしね。
「えっと、コレットはまだまだこれから成長する子だと思います。私以外にも他の友人もいますし、大丈夫ですよ」
「ミス・タロットハートは保護者のような言い方をするんだな」
教授はくすりと笑ってくれた。
すれ違う生徒たちに「私、助手ですから!」という得意げな顔を披露しながら、私は研究室に入った。
「そういえば、気付いたら増えていたが、この人形は何だ?」
「はいっ。教授のぬいぐるみです」
「作ったのか?」
「力作です!」
教授の机の上には、私が作ったネクロセフ教授ぬいぐるみが飾ってある。
これは研究室用だ。
自室にはもちろん自分用がある。
それに、自室にはセレスティンと一緒に作った私とセレスティンのぬいぐるみも増えている。
試験が終わったら、アトレイン様やルナルたちのも作ろうと思っているところだ。
「……よくわからないが、人形はよくできている――と思う」
ネクロセフ教授はほんの少しだけ目を細めて、微笑んだ。
笑った。教授が笑った!
わぁ~~! 試験前の不安が一瞬で吹き飛ぶ尊さ……!
「……試験、がんばりなさい」
「っ、はいっ! 全力で! あ、あの、もしよかったら婚約者の方に贈呈するぬいぐるみも作りましょうか?」
「…………試験後に頼む」
……『頼む』!
その一言が、魔法よりも強力な励ましに感じた。
私は胸の奥にぽっと灯った光を抱えながら、研究室を後にした。
――教授に『がんばれ』って言われた。
それに、『頼む』だって。
これで、試験なんて怖くない。いや、もう全部尊い。
この人生は、ご褒美だ……神様、ありがとうございます。
「パメラ。ここにいたんだな」
「あ、アトレイン様」
恍惚としていると、アトレイン様が声をかけてきた。
「どうかしたんですか?」
「寮の入り口まで送ろうと思って。あと、これは俺からの今日の手紙だ」
アトレイン様は新しい手紙を渡してくれた。
私たちの文通は、楽しく継続している。
「ありがとうございます。帰ってから読みます」
「ああ。それと、手紙にも書いたんだが、試験後の打ち上げパーティは俺と二人で巡ろう」
とくん、と胸が高鳴った。
デートのお誘いだ。
「……喜んで!」
「パメラはいつも笑顔が百点満点だな。とても可愛い」
「なっ……」
にこりと笑って自然な仕草で頬にキスをされて、真っ赤になってしまう。
最近、こんな風に「可愛い」と言われる頻度が高くなってきている気が。
しかも言ったご本人もちょっと照れている気が。
「ア、ア、アトレイン様の笑顔もいつも大変麗しく、か、完璧ですよ!」
いけない、動揺して変なことを口走ってるかもしれない!
慌てる私の頭に手を置き、アトレイン様は嬉しそうに目を細めた。
「ありがとう。実は練習してるんだ」
「へっ……レイオンとですか?」
想像すると萌える。
『殿下、もっと柔らかに』
『……こうか、レイオン?』
『麗しいですよオレの殿下! さあ、次は凛々しく! オレをきゅんとさせてください!』
『こうかな?』
『いいですねえ殿下! ではちょっと壁ドンしてみましょうか!』
「パメラ? 今、何か変なことを考えてないか?」
「はっ。いえいえ、めっそうもない。いつも供給ごちそうさまです」
虹灯篭のことを考えると少し心配だけど、アトレイン様が誘ってくれたのは嬉しい。
私はにっこりと微笑み、デートのお誘いを受けた。
――デートをスッキリと楽しむためにも、試験、がんばろう……!
91
あなたにおすすめの小説
運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。
ぽんぽこ狸
恋愛
気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。
その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。
だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。
しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。
五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。
婚約破棄されて幽閉された毒王子に嫁ぐことになりました。
氷雨そら
恋愛
聖女としての力を王国のために全て捧げたミシェルは、王太子から婚約破棄を言い渡される。
そして、告げられる第一王子との婚約。
いつも祈りを捧げていた祭壇の奥。立ち入りを禁止されていたその場所に、長い階段は存在した。
その奥には、豪華な部屋と生気を感じられない黒い瞳の第一王子。そして、毒の香り。
力のほとんどを失ったお人好しで世間知らずな聖女と、呪われた力のせいで幽閉されている第一王子が出会い、幸せを見つけていく物語。
前半重め。もちろん溺愛。最終的にはハッピーエンドの予定です。
小説家になろう様にも投稿しています。
【悲報】氷の悪女と蔑まれた辺境令嬢のわたくし、冷徹公爵様に何故かロックオンされました!?~今さら溺愛されても困ります……って、あれ?
放浪人
恋愛
「氷の悪女」――かつて社交界でそう蔑まれ、身に覚えのない罪で北の辺境に追いやられた令嬢エレオノーラ・フォン・ヴァインベルク。凍えるような孤独と絶望に三年間耐え忍んできた彼女の前に、ある日突然現れたのは、帝国一冷徹と名高いアレクシス・フォン・シュヴァルツェンベルク公爵だった。
彼の目的は、荒廃したヴァインベルク領の視察。エレオノーラは、公爵の鋭く冷たい視線と不可解なまでの執拗な関わりに、「新たな不幸の始まりか」と身を硬くする。しかし、領地再建のために共に過ごすうち、彼の不器用な優しさや、時折見せる温かい眼差しに、エレオノーラの凍てついた心は少しずつ溶かされていく。
「お前は、誰よりも強く、優しい心を持っている」――彼の言葉は、偽りの悪評に傷ついてきたエレオノーラにとって、戸惑いと共に、かつてない温もりをもたらすものだった。「迷惑千万!」と思っていたはずの公爵の存在が、いつしか「心地よいかも…」と感じられるように。
過去のトラウマ、卑劣な罠、そして立ちはだかる身分と悪評の壁。数々の困難に見舞われながらも、アレクシス公爵の揺るぎない庇護と真っ直ぐな愛情に支えられ、エレオノーラは真の自分を取り戻し、やがて二人は互いにとってかけがえのない存在となっていく。
これは、不遇な辺境令嬢が、冷徹公爵の不器用でひたむきな「ロックオン(溺愛)」によって心の氷を溶かし、真実の愛と幸福を掴む、ちょっぴりじれったくて、とびきり甘い逆転ラブストーリー。
すべてを失って捨てられましたが、聖絵師として輝きます!~どうぞ私のことは忘れてくださいね~
水川サキ
恋愛
家族にも婚約者にも捨てられた。
心のよりどころは絵だけ。
それなのに、利き手を壊され描けなくなった。
すべてを失った私は――
※他サイトに掲載
【完結】婚約を解消されたら、自由と笑い声と隣国王子がついてきました
ふじの
恋愛
「君を傷つけたくはない。だから、これは“円満な婚約解消”とする。」
公爵家に居場所のないリシェルはどうにか婚約者の王太子レオナルトとの関係を築こうと心を砕いてきた。しかし義母や義妹によって、その婚約者の立場さえを奪われたリシェル。居場所をなくしたはずの彼女に手を差し伸べたのは、隣国の第二王子アレクだった。
留学先のアレクの国で自分らしさを取り戻したリシェルは、アレクへの想いを自覚し、二人の距離が縮まってきた。しかしその矢先、ユリウスやレティシアというライバルの登場や政治的思惑に振り回されてすれ違ってしまう。結ばれる未来のために、リシェルとアレクは奔走する。
※ヒロインが危機的状況に陥りますが、ハッピーエンドです。
【完結】
【完結】地下牢同棲は、溺愛のはじまりでした〜ざまぁ後の優雅な幽閉ライフのつもりが、裏切り者が押しかけてきた〜
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
悪役令嬢の役割を終えて、優雅な幽閉ライフの始まりだ!! と思ったら、なぜか隣の牢との間の壁が崩壊した。
その先にいたのは、悪役令嬢時代に私を裏切った男──ナザトだった。
一緒に脱獄しようと誘われるけど、やっと手に入れた投獄スローライフを手放す気はない。
断れば、ナザトは「一緒に逃げようかと思ったけど、それが嫌なら同棲だな」と言い、問答無用で幽閉先の地下牢で同棲が開始されたのだった。
全4話です。
「予備」として連れてこられた私が、本命を連れてきたと勘違いした王国の滅亡フラグを華麗に回収して隣国の聖女になりました
平山和人
恋愛
王国の辺境伯令嬢セレスティアは、生まれつき高い治癒魔法を持つ聖女の器でした。しかし、十年間の婚約期間の末、王太子ルシウスから「真の聖女は別にいる。お前は不要になった」と一方的に婚約を破棄されます。ルシウスが連れてきたのは、派手な加護を持つ自称「聖女」の少女、リリア。セレスティアは失意の中、国境を越えた隣国シエルヴァード帝国へ。
一方、ルシウスはセレスティアの地味な治癒魔法こそが、王国の呪いの進行を十年間食い止めていた「代替の聖女」の役割だったことに気づきません。彼の連れてきたリリアは、見かけの派手さとは裏腹に呪いを加速させる力を持っていました。
隣国でその真の力を認められたセレスティアは、帝国の聖女として迎えられます。王国が衰退し、隣国が隆盛を極める中、ルシウスはようやくセレスティアの真価に気づき復縁を迫りますが、後の祭り。これは、価値を誤認した愚かな男と、自分の力で世界を変えた本物の聖女の、代わりではなく主役になる物語です。
不愛想な婚約者のメガネをこっそりかけたら
柳葉うら
恋愛
男爵令嬢のアダリーシアは、婚約者で伯爵家の令息のエディングと上手くいっていない。ある日、エディングに会いに行ったアダリーシアは、エディングが置いていったメガネを出来心でかけてみることに。そんなアダリーシアの姿を見たエディングは――。
「か・わ・い・い~っ!!」
これまでの態度から一変して、アダリーシアのギャップにメロメロになるのだった。
出来心でメガネをかけたヒロインのギャップに、本当は溺愛しているのに不器用であるがゆえにぶっきらぼうに接してしまったヒーローがノックアウトされるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる