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第二章 スチュワート編(二年)
第71話 お仕事体験、にぃ(その3)前編
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時を遡り、聖誕祭が終りドゥーベ王国が攻めてくる少し前。
「るるるーん、るるるーん」
「デイジーお嬢様、今日はやけにご機嫌ですね」
部屋の中で気分良くスキップをしていると、私のお世話をしているメイドが声をかけてきた。
「うふ、そう見えるかしら?」
「えぇ、最近はお稽古事でお忙しそうにされておられたので心配していたんですよ」
一瞬嫌な女の事を思い出し、今の気分を台無しにしたメイドをキツク睨みつける。
メイドにすれば他愛もない言葉だったのだろうが、この高揚した気分を台無しにした罪はひじょーーーに重い。後で私の心が傷ついたとお父様に言えば、辞めさせるとまではいかなくとも、倉庫管理か何かに飛ばしてくれるだろう。
全く今思い出しただけでも忌々しい。
何が王女よ、何が公爵家よ、オマケに隣国の王子の婚約者ですって? 一体あのアリスとか言う小娘はなんなのよ。
昨年の聖誕祭での失態以降、私への教育としてお父様から数々のお稽古事を言い渡された。お陰で学園への休学が増え、愛を誓い合ったジーク様とも会えない始末。
だけどそれも今日までよ!
「うふ、うふふふ、うふふふふふ」
ついつい先ほどの出来事を思いだし、思わず表情が緩んでしまう。
若干お世話をしているメイドが引いていたが、それ以上の高揚で今の私には周りの様子が目に入らなかった。
「お父様、なんの御用でしょうか? もしかして何処かのパーティーからのご招待が来たとかです?」
「そうではない、お前にハルジオン家からの招待状が届いておる」
「ハルジオン家! それはジーク様からのお招きという事じゃないですか! まぁどうしましょ。すぐにドレスの仕立てをしなければなりませんわ。今からクチュールに頼んで間に合うかしら?」
「待て待て話を最後まで聞け」
はぁ、全く我が娘ながら今自分が置かれている状況にまるで気づいておらん。
今もハルジオン家からの招待と聞いただけでこの騒ぎ、招待の内容も聞かずにこの調子ではやはりラーナ夫人の申し出を受けるべきであろう。
娘の失態だけでも頭が痛いと言うのに、先日の聖誕祭で我が妻までもが騒ぎを起こしてしまった。
これがまだ何処か下級貴族のパーティーなら、謝罪をすれば許してもらえたかもしれないが、生憎他国からの使者などを大勢招いた聖誕祭ではそうもいかない。
後々に聞かされた話では、ミリアリア様直々に警告されたと言う話だから弁解のしようもないと言うもの。
そして今、世間の目は再び娘の方へと目が向けられ、しっかりと更生できているかを見定めたいと、ハルジオン家のラーナ夫人から一通の手紙を受け取った。
書かれていた内容は子爵として少々納得しがたいものであったが、一人の父親としては賛同できる部分も確かにある。
やはりここは心を鬼とし、この申し出を受けるべきなのだろう。
「そう言うことだから明日から3日間、お前は一人ハルジオン家に行け」
「えっ? 今何かおっしゃいましたか?」
「はぁ……今の話を聞いておらんかったのか?」
思わず娘の浮かれように表情が険しくなってしまう。
「も、もちろん聞いておりましたわ。ジーク様のところにお泊まりするんですわよね。まぁ、どうしましょ。若い男女が一つ屋根の下で過ごすなんて。
もし、間違ったことが起こってしまえば私的においしい……コホン、困ってしまいますわ」
本当に私の話を聞いていたのかと問いただしたいが、今の娘に言ったところで言葉は届かないであろう。
どうせハルジオン家に行けば自ずと自分に与えられた試練を理解するのだから。
「とにかく明日の朝に迎えがくるからそれまでに準備をしておけ。以上だ」
「あ、明日ですの? まぁドレスを仕立てる暇もありませんわ」
思わず額に青筋が浮かぶが、このような娘に育ててしまった責任は私にもある。ここはグッっと我慢し。
「ドレスは必要ない。お前が着る服はハルジオン家の方で用意してくれるそうだ」
「まぁ、公爵様が!? だったらきっと煌びやかなドレスに違いありませんわね。それじゃ今から体を磨き上げないと。
それではお父様、私は用事が出来ましたのでお暇いたしますわね。これから忙しくなりますわ。うふ、うふふふ」
「おい人の話を……」
そのまま浮かれ足で部屋から出て行く娘をただ呆れ顔で見送るのみ。
はぁ……本当にわかっているのか? お前が招かれた本当の理由を……。
「ようこそハルジオン家に、デイジーさん」
そう言って迎えてくれたのはジーク様のお母様であり、私の未来のお義母様になるラーナ様。ちょっと隣にいるユミナ様に若干頬が引き攣るが、あの一件はすでに一年も前の話。
いずれ私がジーク様と結婚すればユミナ様は義理の妹となるわけなので、ここはこちらが大人の対応を取るべきであろう。
「お久しぶりですラーナ様、それにユミナちゃんも」
一瞬ちゃん付けされた部分に殺気のようなものを感じたが、それはおそらく私の勘違い。だって今はとびっきりの笑顔で挨拶を返してくれるんだから。
「話は子爵様から聞いているわね?」
「え? えぇ、それは勿論でございますわ」
一瞬お父様の話を聞き逃してしまった事を思い出し言葉を詰まらせてしまうが、どうせ私とジーク様の愛の共同作業か何かだろう。
特に気にすることもなく、ラーナ様の問いかけに適当にあいづちを返す。
「それじゃ今日から泊まる部屋に案内させるわ。まずは着替えてからサロンに来てくれるかしら」
「はい、わかりましたわ」
そう言って一旦二人と別れ、私はメイドに案内されてお屋敷の外へ。
あ、あれ? なぜお屋敷の外に?
「あ、あのー、一体何処に向かってますの?」
「彼方に見えます離れの建屋にございます」
メイドは何事もなく前方に見える建屋を示す。そこには小さいながらも立派な別邸が。
あぁ、私とジーク様を二人っきりにしてくださいますのね。
そう思い、思わず天にも届くかのようにスキップをしそうになるが、ここはグっと気持ちを抑えて堪えてみる。
やがて近くに見えていた建物を越え、さらに奥にある大きいけれど質素な建物に到着。
あ、あれれ? さっきの建物は? 私とジーク様の愛の巣は?
「さぁ、これに着替えてください」
案内された小さな小部屋。
その中に一台しか置かれていないベットの上に、紺色の服と白い生地が丁寧に折りたたまれ置かれている。
「なんですのこれ? わたしが着るドレスは何処にあるんですの?」
「は? ドレスですか? 今から働くのにドレスは必要ないと思うのですが」
「……」
「……」
案内してくれたメイドの言葉が理解できず無言で返すが、同じように理解が出来ないのか無言で返されてしまう。
「ま、待って。ジーク様は? 私はジーク様に呼ばれたんですわよね?」
「いいえ。ジーク様は現在お城の騎士団寮におられますので、ここしばらくはお屋敷に戻られておりませんが?」
「……」
「……」
再び二人の間に無言が続く。
「とにかくこちらの服にお着替えください。この後のご予定は奥様からお話があると思いますので」
そう言って指される方には目の前のメイドが着ている服と同じ物。
いやいや、ないわー。
誰が公爵家に来てまでメイド服を着ると言うのだろう。第一私は子爵家のご令嬢でジーク様の未来の妻。もちろん未来の旦那様がご希望されればエプロン姿を披露するが、それ以外ではメイド服を着る予定は今のところはない。
「いやよ、なぜこの私がメイド服を着なければいけないのよ。今すぐドレスを用意してもらえるかしら」
私が着る服はハルジオン家が用意してくれると聞いていたので、持って来たのは少々過激な下着のみ。寝るときに着るパジャマすら持ち合わせていない。
だけど……
「申し訳ございませんがデイジー様が着られるご予定のドレスはございません。こちらの服を着られるのがお嫌でしたら直接奥様にお話しください。私はただお申し付けにしたがっているだけですので」
「まって、これはラーナ様のご指示ってこと?」
一瞬苛立ちともとれる感情がよぎるが、すぐさま別の考えが頭を支配する。
そういう事ね、これは私がジーク様の妻と成るべくためのテストなんだわ。未来の公爵夫人ともなると愛する旦那様の為に手作り弁当が必須なのだろう。
わざわざメイド服に着替えてまでは必要ないとは思うが、恐らくラーナ様は何をするにしても凝り性なのではないか。
「ま、まぁ、そういう事なら仕方ありませんわ。旦那様へ愛の籠ったお弁当は基本ですものね」
「はぁ? お弁当ですか?」
このメイドもわざわざ惚けたフリをしなくていいものを。どうせラーナ様に気づかれないようにとでも言われているのだろう。
私は逸る気持ちを抑えながらメイド服を手に取るのだった。
「るるるーん、るるるーん」
「デイジーお嬢様、今日はやけにご機嫌ですね」
部屋の中で気分良くスキップをしていると、私のお世話をしているメイドが声をかけてきた。
「うふ、そう見えるかしら?」
「えぇ、最近はお稽古事でお忙しそうにされておられたので心配していたんですよ」
一瞬嫌な女の事を思い出し、今の気分を台無しにしたメイドをキツク睨みつける。
メイドにすれば他愛もない言葉だったのだろうが、この高揚した気分を台無しにした罪はひじょーーーに重い。後で私の心が傷ついたとお父様に言えば、辞めさせるとまではいかなくとも、倉庫管理か何かに飛ばしてくれるだろう。
全く今思い出しただけでも忌々しい。
何が王女よ、何が公爵家よ、オマケに隣国の王子の婚約者ですって? 一体あのアリスとか言う小娘はなんなのよ。
昨年の聖誕祭での失態以降、私への教育としてお父様から数々のお稽古事を言い渡された。お陰で学園への休学が増え、愛を誓い合ったジーク様とも会えない始末。
だけどそれも今日までよ!
「うふ、うふふふ、うふふふふふ」
ついつい先ほどの出来事を思いだし、思わず表情が緩んでしまう。
若干お世話をしているメイドが引いていたが、それ以上の高揚で今の私には周りの様子が目に入らなかった。
「お父様、なんの御用でしょうか? もしかして何処かのパーティーからのご招待が来たとかです?」
「そうではない、お前にハルジオン家からの招待状が届いておる」
「ハルジオン家! それはジーク様からのお招きという事じゃないですか! まぁどうしましょ。すぐにドレスの仕立てをしなければなりませんわ。今からクチュールに頼んで間に合うかしら?」
「待て待て話を最後まで聞け」
はぁ、全く我が娘ながら今自分が置かれている状況にまるで気づいておらん。
今もハルジオン家からの招待と聞いただけでこの騒ぎ、招待の内容も聞かずにこの調子ではやはりラーナ夫人の申し出を受けるべきであろう。
娘の失態だけでも頭が痛いと言うのに、先日の聖誕祭で我が妻までもが騒ぎを起こしてしまった。
これがまだ何処か下級貴族のパーティーなら、謝罪をすれば許してもらえたかもしれないが、生憎他国からの使者などを大勢招いた聖誕祭ではそうもいかない。
後々に聞かされた話では、ミリアリア様直々に警告されたと言う話だから弁解のしようもないと言うもの。
そして今、世間の目は再び娘の方へと目が向けられ、しっかりと更生できているかを見定めたいと、ハルジオン家のラーナ夫人から一通の手紙を受け取った。
書かれていた内容は子爵として少々納得しがたいものであったが、一人の父親としては賛同できる部分も確かにある。
やはりここは心を鬼とし、この申し出を受けるべきなのだろう。
「そう言うことだから明日から3日間、お前は一人ハルジオン家に行け」
「えっ? 今何かおっしゃいましたか?」
「はぁ……今の話を聞いておらんかったのか?」
思わず娘の浮かれように表情が険しくなってしまう。
「も、もちろん聞いておりましたわ。ジーク様のところにお泊まりするんですわよね。まぁ、どうしましょ。若い男女が一つ屋根の下で過ごすなんて。
もし、間違ったことが起こってしまえば私的においしい……コホン、困ってしまいますわ」
本当に私の話を聞いていたのかと問いただしたいが、今の娘に言ったところで言葉は届かないであろう。
どうせハルジオン家に行けば自ずと自分に与えられた試練を理解するのだから。
「とにかく明日の朝に迎えがくるからそれまでに準備をしておけ。以上だ」
「あ、明日ですの? まぁドレスを仕立てる暇もありませんわ」
思わず額に青筋が浮かぶが、このような娘に育ててしまった責任は私にもある。ここはグッっと我慢し。
「ドレスは必要ない。お前が着る服はハルジオン家の方で用意してくれるそうだ」
「まぁ、公爵様が!? だったらきっと煌びやかなドレスに違いありませんわね。それじゃ今から体を磨き上げないと。
それではお父様、私は用事が出来ましたのでお暇いたしますわね。これから忙しくなりますわ。うふ、うふふふ」
「おい人の話を……」
そのまま浮かれ足で部屋から出て行く娘をただ呆れ顔で見送るのみ。
はぁ……本当にわかっているのか? お前が招かれた本当の理由を……。
「ようこそハルジオン家に、デイジーさん」
そう言って迎えてくれたのはジーク様のお母様であり、私の未来のお義母様になるラーナ様。ちょっと隣にいるユミナ様に若干頬が引き攣るが、あの一件はすでに一年も前の話。
いずれ私がジーク様と結婚すればユミナ様は義理の妹となるわけなので、ここはこちらが大人の対応を取るべきであろう。
「お久しぶりですラーナ様、それにユミナちゃんも」
一瞬ちゃん付けされた部分に殺気のようなものを感じたが、それはおそらく私の勘違い。だって今はとびっきりの笑顔で挨拶を返してくれるんだから。
「話は子爵様から聞いているわね?」
「え? えぇ、それは勿論でございますわ」
一瞬お父様の話を聞き逃してしまった事を思い出し言葉を詰まらせてしまうが、どうせ私とジーク様の愛の共同作業か何かだろう。
特に気にすることもなく、ラーナ様の問いかけに適当にあいづちを返す。
「それじゃ今日から泊まる部屋に案内させるわ。まずは着替えてからサロンに来てくれるかしら」
「はい、わかりましたわ」
そう言って一旦二人と別れ、私はメイドに案内されてお屋敷の外へ。
あ、あれ? なぜお屋敷の外に?
「あ、あのー、一体何処に向かってますの?」
「彼方に見えます離れの建屋にございます」
メイドは何事もなく前方に見える建屋を示す。そこには小さいながらも立派な別邸が。
あぁ、私とジーク様を二人っきりにしてくださいますのね。
そう思い、思わず天にも届くかのようにスキップをしそうになるが、ここはグっと気持ちを抑えて堪えてみる。
やがて近くに見えていた建物を越え、さらに奥にある大きいけれど質素な建物に到着。
あ、あれれ? さっきの建物は? 私とジーク様の愛の巣は?
「さぁ、これに着替えてください」
案内された小さな小部屋。
その中に一台しか置かれていないベットの上に、紺色の服と白い生地が丁寧に折りたたまれ置かれている。
「なんですのこれ? わたしが着るドレスは何処にあるんですの?」
「は? ドレスですか? 今から働くのにドレスは必要ないと思うのですが」
「……」
「……」
案内してくれたメイドの言葉が理解できず無言で返すが、同じように理解が出来ないのか無言で返されてしまう。
「ま、待って。ジーク様は? 私はジーク様に呼ばれたんですわよね?」
「いいえ。ジーク様は現在お城の騎士団寮におられますので、ここしばらくはお屋敷に戻られておりませんが?」
「……」
「……」
再び二人の間に無言が続く。
「とにかくこちらの服にお着替えください。この後のご予定は奥様からお話があると思いますので」
そう言って指される方には目の前のメイドが着ている服と同じ物。
いやいや、ないわー。
誰が公爵家に来てまでメイド服を着ると言うのだろう。第一私は子爵家のご令嬢でジーク様の未来の妻。もちろん未来の旦那様がご希望されればエプロン姿を披露するが、それ以外ではメイド服を着る予定は今のところはない。
「いやよ、なぜこの私がメイド服を着なければいけないのよ。今すぐドレスを用意してもらえるかしら」
私が着る服はハルジオン家が用意してくれると聞いていたので、持って来たのは少々過激な下着のみ。寝るときに着るパジャマすら持ち合わせていない。
だけど……
「申し訳ございませんがデイジー様が着られるご予定のドレスはございません。こちらの服を着られるのがお嫌でしたら直接奥様にお話しください。私はただお申し付けにしたがっているだけですので」
「まって、これはラーナ様のご指示ってこと?」
一瞬苛立ちともとれる感情がよぎるが、すぐさま別の考えが頭を支配する。
そういう事ね、これは私がジーク様の妻と成るべくためのテストなんだわ。未来の公爵夫人ともなると愛する旦那様の為に手作り弁当が必須なのだろう。
わざわざメイド服に着替えてまでは必要ないとは思うが、恐らくラーナ様は何をするにしても凝り性なのではないか。
「ま、まぁ、そういう事なら仕方ありませんわ。旦那様へ愛の籠ったお弁当は基本ですものね」
「はぁ? お弁当ですか?」
このメイドもわざわざ惚けたフリをしなくていいものを。どうせラーナ様に気づかれないようにとでも言われているのだろう。
私は逸る気持ちを抑えながらメイド服を手に取るのだった。
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