華都のローズマリー

みるくてぃー

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序章 物語の始まりは唐突に

第5話 切り札は美少女のパンツ(後編)

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 うわ、あの人すごい。
 先ほどは死角になって見えなかったが、どうやらフローラさんの付き人さんが実は戦える メイドさんだったようで、バッタバッタと手に持つナイフで男達を倒していく。
 流石異世界ね、普段はメイドの仕事しており、主人がピンチの時はスカートの下に隠し持ったナイフで戦う、なんて話を聞くが、まさかこの目で実物を見る日が来るとは思わなかった。ただ残念なのがスカートをまくしたてるシーンが見られなかったのと、その服装が紺色のメイド服じゃないという点。出来るなら今すぐスマホ片手に近くで撮影したい気分だけれど、現在捕らわれのお姫様としては欲望のまま動くことすら出来ずにいる。スマホないけど。

 やがて動きを止めない付き人さんに痺れを切らしたのか、お頭さんが事もあろうか可愛いエリスの首元に剣の刃を押し当てる。
 思わず当初の目的を忘れて力いっぱい抗ってしまうが、所詮はか弱い美少女の力ではどうすることも出来ず、再び強い力で押さえつけられてしまう。
 このままじゃエリスが危ない。
 すでにフィーが所定の位置付いてくれてるはずなのだが、今のこの状況では一瞬のスキはつけても、その後すぐに形勢を戻されてしまう。
 たとえエリスだけを助け出せても逃げ切る自信なんてないし、フローラさんやユミナちゃん、それに戦ってくれている付き人さん見捨てるわけにもいかない。
 何といってもすべての責任は私の美しさにあるのだから。

 何か一つ、何か一つ山賊たちの気を引き付けるものがあれば……ってそれ!

「もう許さねぇ! 恨むんならその女を恨むんだな!」
「お姉ちゃん! お姉ちゃん!!」
「パンツ、それ私のパンツ!!」
 突如場違いで飛び出すパンツという言葉。それを放ったのが絶世の美少女ともなれば、全員そちらに目を向けるのは自然の道理。
 男どもが一斉に私の方へと視線を動かし、更に私が見つめる先へと視線を移動させると、目に入るのは無残にもお頭さんの足で踏みつけられた一枚の小さな布切れ。
「なんだ、全然色気ねーじゃん。ぐはっ!」
 何とも命知らずな言葉を発し、私の肘打ちをまともに食らう手下B。
 いまのはちょっとムカついた!
 年頃の乙女を捕まえておいて、色気がないとは不埒千万ふらちせんばん。あんなパンツでも私にとってはたった二枚しかない大事なパンツなのだ。それなのに踏みつけておいて使い物にならなくなったら、明日履くパンツをどうしろというのだ。
 それなのに、それなのに、それなのにぃぃぃ!!

「どきなさい!」
 手下Bに追撃のヘッドバットをかまし、拘束が緩んだ瞬間に怒気が溢れた声をあげながら、私はお頭さんに向かって猛ダッシュ!
 お頭さんはエリスへと振り上げた剣をそのまま私に向かって振り下ろすが、残念なことに私は直前で急ストップ。そのまま付き人さんを叩いた男に向かって氷のつぶてを放ち、こちらの意図を組み取ってくれたのか、スカートの下に隠し持った投てき用のナイフを、お頭さんに向かって投げつける。
 ををを、スカートをまくしたてる際に見えたガーターがちょっぴりセクシー!

「ぐはっ、テメェェェ!!」
 だけど付き人さんも先ほどのダメージが残っていたのか、投てきしたナイフは致命傷にはならなかったようようで、かえってお頭さんの怒りを買う結果。
 私では致命傷を与えることが出来ず、エリスも自力で抜け出すことはほぼ不可能。そして肝心要の付き人さんは未だダメージから回復していないのか、その場から一歩も動けない状態。
 まさに絶体絶命ピンチなのだが、私のパンツへの怒りは未だ収まってはいない。

「舐めた真似しやがって! まずはこのガキから殺してやる。そんな死にぞこないなんぞ助けずに、先に妹を助けなかった事を後悔するんだな!」
 まったくこの手のゴロツキは、もう少し言葉のレパートリーを増やせと言い聞かせたい。
 私が命より大切なエリスを助けないわけがないでしょ。

「フィー!」
「エリスちゃんを離せぇ!!」
 私の声に応じ、フィーがお頭さんとエリスとの間に氷の壁を作り出す。
 最初は薄く、そして弾くように厚みを増した氷の壁は、エリスを私の元へ、お頭さんを後方へと弾き飛ばす。
「きゃっ」
「ぐはっ」
 どうよこれ、昔何かの深夜アニメでみた人質救出の鉄板方法。
 弾き飛ばされたせいですぐには反撃できなく、追撃しようとしても氷の壁が障害となってその行く手を遮る。
 先ほど私が付き人さんのナイフで狙っていたのは、お頭さんを倒すのでもエリスを助けるのでもなく、痛みによってエリスを捕まえている腕の力を弱らせること。
 そこからバネの要領でお互いを引き離し、それぞれ逆の方向へと弾きとばしたというわけ。
 私は急ぎエリスを抱きかかえると、そのまま付き人さんの近くまで駆け付け、ありったけの魔力で馬車ごと氷の壁で取り囲む。

「くそっ、魔法だと!」
「や、やべぇお頭、上っ!」
「あぁん、上ダァ? ……げっ!」
 手下Bに促され、お頭さんが上を眺めるが、その時はすでに遅し。
 私の指示で上空へと舞い上がったフィーが、コブシ程にもなる氷の礫を無数に降らせる。それはもう隙間なく、スキンヘッドには耐えれぬ程に。

「ぐわぁ!」
 氷の壁に阻まれているせいで、あちら側の詳しい状況はまでは入ってこないが、今頃山賊たちはフィーが降らせた氷の礫を、お腹いっぱい味わっていることだろう。
 同時に私の大切なパンツが穴だらけになってしまったが、形さえ残っていればまだ縫い合わせのワンチャンスぐらいは残っているかもしれない。
 私はパンツ生存に僅かな希望を抱きつつ次なる作戦を考えていると、聞こえてくるのは蹄が軋む多数の音。
 うそ、まだいたの!?

 だけど私の心配は杞憂だったようで、直後に聞こえてくるのは山賊たちの悲鳴ばかり。
「な、なんでここに騎士団が!」
「やべぇ、お頭撤退を!」
「ダメだ、お頭が起きねぇ!」
 なんだか先ほどまでとは打って変わって、山賊たちの慌てること慌てること。
 どうやら異変を感じて誰かが通報してくれたのか、騎士団らしき人たちが駆けつけてくれ、一人また一人と山賊たちが捕らわれていく。
 やがて静まり返ったタイミングを見計らい、私は氷の壁の一部を開いた。

「なんだこの氷の壁は……、フローラ様達は無事なのか?」
「おい、壁の一部がこわれるぞ!」
 騎士団の誰かが放ったのだろう。私が開けた隙間から数人の騎士様たちがやってくると、こちらの様子に気づき目の前で騎士様達が一斉に片膝をつく。

「遅くなりました」
 なんだか隊長とおぼしき中年の男性が、フローラさんの前で片膝を付いているようだが、私は構わずワンチャンの望みを願い、最大の目的でもある愛用のパンツを探す。
 だけど目に入ってくるのは馬の蹄で踏み荒らされ大地と、無数に転がる氷の塊。その中に地面に倒れたスキンヘッドのお頭さんが目に入るが、その様子はまるで死んでいるかのようにピクリとも動かない。
 どうやらフィーが放った氷の礫で当たりどころが悪かったのだろう、スキンヘッドなんかにしているから上からの攻撃に弱いのだ。
 若干パンツの恨みを晴らせたことで怒りの気持ちが晴れていくが、急に両足から力が抜けてしまい、私は足元から崩れるようにその場に倒れ込みそうになる。

「大丈夫か!?」
「アリスちゃん!」
「お姉ちゃん!」
 幸い倒れる寸前、近くにいた騎士様の誰かが支えてくれたようで、地面に倒れることはだけは避けられたが、前のめりに倒れてしまった関係、私が騎士様の胸元に飛び込んだ状態。
 耳元から男性の声は聞こえるわ、フローラさんやエリスの心配そうな声も聞こえるわで、慌てて自力で立ち上がろうとするも、なぜか両足に全く力が入らず、逆に支えてくれる男性の腕の中に再びすっぽり収まる私の体。
 って、きゃーーーー!! 先ほども山賊の腕に拘束されていたが、あれはただ苦しいという思いしか感じなかった。だけど今はどこか暖かな気持ちで、私の体を思い遣るような優しさと、これ以上倒れ込まないような力強さが混ざり合い、これでもか! というほど私の体ががっちりとホールドされてしまう。

「ごごごご、ごめんなさい! あっ……」
 恥ずかしさと申し訳なさで男性の拘束から抜け出そうとするも、私の両膝がそう簡単に治ってくれるわけもなく、三度び男性の腕の中へと逆戻り。
「ダメよアリスちゃん、急に緊張が解けたから力が入らないの。騎士長さん、すぐに馬車の用意を。ジークはアリスちゃんを運んで」
「直ぐに手配を」
「わかりました母上」
 ん? ははうえ?
 あれあれ、いま母上って私の耳元から聞こえなかった?
 気になって、そぉーっと支えてくれている男性の顔を見ようとしたのがいけなかった。何といっても私は今この男性の腕の中にすっぽりと収納されているのだ。つまり顔を上げれば目の前に男性の顔があるわけで、男性も私が動いた事に気づいたのか同じようにこちらに顔を向け、わずか数センチという近さで初のお目見え。

『『っ///////』』
 恥ずかしさのあまり言葉が出ないとは正にこの事だろう。ほんの少し、ほんの少しどちらかが動けば二人の唇が触れるという距離。
 しかも私はがっちりとホールドされている関係、自力はで逃げることは出来ず、男性もまた私が倒れないように手放すわけにはいかない状態。その結果、お互いの脳が軽く思考停止してしまい、僅か数秒間完全に二人だけの世界へと飛びだってしまう。

「あら」
「お兄様?」
『『///////』』
 フローラさんとユミナちゃんの声で止まっていた脳が急始動、素早くお互い違う方へと顔を背け、運悪く目に入って来たのは、無残にも騎士団の馬で踏み荒らされた私の荷物と、再起不能となった予備のパンツ。

「わ、私たちの3日分のご飯! ワンチャンが、ワンチャンがぁ……」
 その言葉を最後に私の意識は途切れていく。
 目に映ったのはボロボロに引き裂かれた私の衣類に、いく先々で溜め込んでいいた山菜などの食料。そしてもはやワンチャンすら程遠いほど無残に踏み荒らされたパンツの姿を最後に、私の意識は暗闇の中へと落ちていくのだった。
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