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しおりを挟む伯爵の末の弟を王宮に連れてくるという報告を受け、国王はクレアを呼んだ。
「クレア、お願いがあるんだ。これから会う者の目を見て人数を確認してほしい。」
「わかりました。」
伯爵の弟が着いたと連絡があり、クレアと共に近くを通ることにした。
国王がいると足を止めて礼をするので、その時にクレアに見てもらうのだ。
そして思惑通り、訳も分からずに連れてこられたこの人物もすれ違う前に足を止めて私とクレアを一瞥して頭を下げた。
クレアが読み取れたか伺ってみると頷いたので、その場を去った。
そして、伯爵の弟グラムは調査官のいる判定の部屋へと入れられた。
兄の息子がこの部屋にいることにグラムは首を傾げた。
「ここに手を置いてください。」
「…これ、まさか……」
調査官がグラムの手を取って水晶に乗せる。
伯爵の息子も同じように乗せた時、キラキラが全部渦巻いたことで親子だと証明された。
調査官に頭を下げ、伯爵の息子は無言で部屋を出て行った。
「この魔道具、ご存知でしたか?」
調査官がそう聞くと、グラムは答えた。
「…血縁の判定?」
「そうです。初めてでしたか?」
「…ええ。でも奴は甥だから血縁ですよ?」
「なるほど。この魔道具の存在は知っていても詳細は知らない?」
「…何がおっしゃりたい?」
「先ほどの判定の結果は親子です。心当たりは…ありますよね?」
「…そこまでわかる魔道具だったか。兄が息子に爵位を渡すからバレた?」
「そうですね。血縁の証明または養子に継がせる理由が必要になりましたから。」
「親子じゃないとわかったわけか。それで?俺は捕まるのか?」
「ええ。余罪を聞かせてもらいます。」
「…余罪?」
「はい。誤魔化さなくてもいいです。さっきの息子さん以外にも判明しています。」
「へぇー。何人?」
「あなたの心当たりは何人なのですか?」
「そうだなぁ。今は何十人になったかな?」
グラムはニヤッと笑って面白がっている顔をしていた。
グラムに魔力無効化の首輪をつけて牢に入れ、調査官は国王に報告した。
兄の息子とグラムが親子だと判定で確認したこと。
グラムの心当たりは何十人かいること。
詳しい調査はこれから行うが、伯爵家に宿泊客の記録がないか確認に行きたいこと。
国王はひどく憂鬱そうな顔をしながら『わかった』と答えた。
「もし、30数年分の泊まり客の記録があれば、その8,9か月後に子供が生まれた家を探せ。
何人いるかはわからないが、全員の調査が必要になる。
それと…ここ数か月で妊娠した夫人がいるかもしれない。
産むかどうかは本人たち次第だが、まだ初期で魔術師の派遣を望む者がいれば手配を頼む。」
調査官にそう伝えて下がらせた。
理由が認められれば、3か月以内なら魔術師による堕胎が可能である。
本当はそんなことを伝えたくもなかったが…3人妊娠中なのだ。
クレアによると、グラムには子供が75人、あと3人はまだ生まれていないそうだ。
75人のうち、22人はもういない。つまり亡くなったのだろう。
残りの53人は生存で、内11人が判明。42人がまだ不明だ。
42人のうちの2人は王妃のお茶会で兄妹だと思われた子供たちではないだろうか。
それでもまだ40人いる。
上は30歳前後から下は胎児まで計78人だった。
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