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しおりを挟むローレンスの母が亡くなり、レナウンの戸籍上の父も亡くなったことで再婚することができた2人。
まるで2人が一緒になるために邪魔者を排除したかのように思えたが、ローレンスの母は馬車の事故で亡くなっており、レナウンの父は元々年寄りで持病もあり、レナウンが生まれる前から寝たきりになった。
疑わしくはあるが、その時は殺人という判断がなされたわけでもないし、今更調べようがない。
だが、2人の再婚事情を知って、疑いを持ってしまうのは仕方のないことだ。
レナウンが亡き夫の子供だと信じていたかったといった夫人に対し、国王陛下が言った。
「そうか。だが、そなたは不貞はしていないと言い張ったそうだな。それで仕方なく籍に入れることを許したということだが、今そなたは不貞を認めた。つまり、偽りの出自を認めたのと同じことだ。」
出自を偽ることは重犯罪。
この場合でもそれにあたると国王陛下が認めてしまった。
そのことに、夫人は崩れ落ちた。誰も手を差し伸べることはなかった。
「オリオール侯爵代理、いや、妻が存命時に不貞を隠したお前にはもうその資格もないな。ベイゼル。お前は知っていたと認めるか?」
「え……資格がない?ああ、いや、あの、そうかもしれない?とは聞きましたが私の子ではないと……」
「ほお?それではもう一つ問おう。お前の息子の嫁ジョスリンの産んだ子供の父親は誰だ?」
「それはローレンスです!嘘偽りなく、ローレンスです。アイツは逃げましたが、オリオールの血筋は途絶えてはおりません!」
「レナウンが父親ではないと申すか?」
「もちろんです。確かにジョスリンとレナウンの仲が良すぎるという噂があることは知っています。ですが、レナウンはローレンスの代わりに父親役をしているため、ジョスリンとの距離が近く思えるのでしょう。
しかし、彼らが一線を越えていないと証言いたします。」
自分はオリオール侯爵代理の資格を失ったと悟り、孫だけはオリオールに残そうと考えたのだろうか。
いつか自分を救ってくれるはずだとでも?考えが甘いな。
「実はな、ローレンスが失踪した時期と、お前が失踪を公にした時期にズレがあることはわかっている。
それでもローレンスの子だと言い張るのか?」
「いや、それは……失踪したローレンスを探していたからです。遅れたのはそういう理由です。」
苦し紛れの言い訳だ。あの頃に自分が何を言ったのかを忘れている。
「だがあの時、半月前に夫人の妊娠を告げたらローレンスが失踪したとお前は公表したぞ。その数か月前にはすでに失踪していたにも関わらずな。」
「……申し訳ございません。では私もジョスリンに騙されたのでしょう。ローレンスとは頻繁に顔を合わせておりませんでしたので。」
ジョスリンを切り捨てたつもりか?無意味だろうに、悪あがきが過ぎる。
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