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しおりを挟む私、レップル公爵令嬢アリーシャは、6歳からの婚約者であるアモン公爵令息ジョシュアの近頃の行動を怪しんでいる。
あと半年で学園を卒業し、その3か月後には結婚するという時期である。
少し前まで、優しいけれど優柔不断、素直すぎて騙されやすそうなこの男をすぐ側でサポートし、『ありがとう』『助かったよ』『そうだったんだ~』『ごめんごめん』などとニコニコと嬉しそうに言われていた。
…正直、弟か子供の世話をしている気分だった。
ところが、『自分でできる』『放っておいて』『大丈夫だから』そう言われるようになった。
…全然できてなくて大丈夫じゃないんだけどね。
ある人物の影が見える。…愚かね。
そして、今日はジョシュアの屋敷でお茶をする日。…ではないがやってきた。
ジョシュアの不在はわかっていた。
「ロイス様、お願いと確認がございます。」
ロイスはアモン公爵の弟でジョシュアの叔父である。
体の弱い兄に代わり、ロイスが公爵代理のような役割をしている。
アリーシャはここ最近のジョシュアの様子を伝え、まず一つ目のお願いをした。
これをロイスは了承した。
次にアリーシャはロイスに一つ確認をし、その後、二つ目のお願いをした。
これもロイスは了承した。
その他のことはロイスに任せることになった。
あとは時期を待つのみ………後悔はない。全く!
それから3か月後、ブラッド男爵令嬢キーラがジョシュアの腕にひっついたままやってきた。
「アリーシャ様ぁ。ジョシュア様のお願いを聞いてください。」
ジョシュアが緊張しながらアリーシャに言った。
「ア、アリーシャ…こ、婚約を解消して、ください!僕はっキーラと結婚するっ」
「わかったわ。詳しいことは明日の朝、公爵邸に両親と伺います。
ブラッド男爵令嬢もご両親といらしてね。」
ジョシュアとキーラがポカンとした顔をしている間に、『ごきげんよう』と去ることにした。
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