16 / 16
16.
しおりを挟むその後、シャルロッテと庭園を散歩していた。
部屋では二人きりにはさせられないけど、庭園なら構わないと言われたからだ。
「ねえ、ジェット。」
「ん?」
「ちゃんと女性として私を好きになってくれる?」
「うん?好きだよ?」
「妹じゃなくて?」
「シャル、僕もこの一年で気持ちを整理したんだ。女性として見てるよ。
妹としてしか見れないと思っていたら、一年前の時点できっぱりと断った。
でもね、大人になると臆病にもなる。
シャルが一年後に好きな人ができたと告げることも想定してきた。
その時に大きな打撃を受けないように、ちゃんと祝福できるようにってセーブしてたんだ。
大人はズルいからね。逃げ道をいろいろと考えておく。」
「じゃあ、これからはセーブしてた気持ちをもっと私に向けてくれるの?」
「まだシャルは14歳だからなぁ。結婚してからの方がいいかな?って思ってる。」
「むー。やっぱり子供扱い。
なら、ジェット。一つだけお願いがあるの。
女性として見てくれているなら証明して?…キスしてほしいの。」
そう言ったシャルロッテの手を引き寄せて腰を抱いた。そして、上を向かせて聞いた。
「どこに?額?頬?それとも唇?」
自分で言ったくせに、真っ赤になって答えられないシャルロッテは可愛かった。
…じゃあ、全部かな?そう思って額と頬と最後の唇には少し長く口づけた。
「可愛い。好きだよ、シャル。」
う~と唸りながら真っ赤になった顔を僕の胸に押しつけて隠したあと、小さく聞こえた。
「好き…ジェットが大好き。」
うわー可愛いなぁ。顔を上げさせて、もう一度キスをした。
うん。もう逃がさない。シャルロッテの逃げ道は塞ぐことにしよう。ズルい大人だからね。
そしてシャルロッテは15歳になり学園にも通い始めたが、どうやら高位貴族が少ない学年だったようだ。
半年間、堅苦しくもなく楽しく学園に通えたらしい。伯爵・子爵令嬢と友人になって。
やっぱり、学園に通うのは一年じゃなくて半年にしてよかった。
学園の男たちにシャルロッテを見せたくなくなったからだ。
どんどん綺麗になっていくから心配になったけど、早くこの逃げ道を塞ぐことができた。
結婚まであと5か月、シャルロッテは伯爵領と王都を行ったり来たり。
時々、ルパートも一緒だ。もちろん僕は送り迎えもする。
両親はシャルロッテが嫁に来ることが嬉しくてたまらない。
大人の公爵令嬢が嫁に来るとなると緊張しただろうけど、一緒に暮らしてきた公爵令嬢だもんな。
ずっと娘扱いだったし、シャルロッテにとっても親みたいなものだった。
そして、会っている時は毎回キスをした。…段々とレベルをあげて。
きっかけを作ったのはシャルロッテだからね。
もっともっと頭の中を僕でいっぱいになってもらおうか。
毎回期待している様子も可愛いしね。
ウォルトが女性を派遣してくれたお陰で閨での行為が上達したから、初夜もたっぷり気持ちよくシャルロッテを満足させてあげるよ。純潔の女性に慣れたから任せてね。
本当はしばらく二人きりで新婚を楽しみたいところだけど、両親が高齢だからね。
早く孫を見せて安心させてやりたいから、毎日頑張って子作りしよう。
シャルロッテは若いしお転婆だし、体力があるから一晩に何回でも大丈夫だよね?
僕は絶倫とまではいかないけれど、一晩に最低2回はイキたいからね。
物足りないからって浮気をする気はないよ?そこまで性欲は強くない。
でもシャルロッテが上手に強請れるように、ちゃんと育てていくから。安心して。
結婚後が楽しみだね。シャルロッテ、愛しているよ。
<終わり>
330
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
婚約破棄イベントが壊れた!
秋月一花
恋愛
学園の卒業パーティー。たった一人で姿を現した私、カリスタ。会場内はざわつき、私へと一斉に視線が集まる。
――卒業パーティーで、私は婚約破棄を宣言される。長かった。とっても長かった。ヒロイン、頑張って王子様と一緒に国を持ち上げてね!
……って思ったら、これ私の知っている婚約破棄イベントじゃない!
「カリスタ、どうして先に行ってしまったんだい?」
おかしい、おかしい。絶対におかしい!
国外追放されて平民として生きるつもりだったのに! このままだと私が王妃になってしまう! どうしてそうなった、ヒロイン王太子狙いだったじゃん!
2021/07/04 カクヨム様にも投稿しました。
あなたが残した世界で
天海月
恋愛
「ロザリア様、あなたは俺が生涯をかけてお守りすると誓いましょう」王女であるロザリアに、そう約束した初恋の騎士アーロンは、ある事件の後、彼女との誓いを破り突然その姿を消してしまう。
八年後、生贄に選ばれてしまったロザリアは、最期に彼に一目会いたいとアーロンを探し、彼と再会を果たすが・・・。
旦那様に「君を愛する気はない」と言い放たれたので、「逃げるのですね?」と言い返したら甘い溺愛が始まりました。
海咲雪
恋愛
結婚式当日、私レシール・リディーアとその夫となるセルト・クルーシアは初めて顔を合わせた。
「君を愛する気はない」
そう旦那様に言い放たれても涙もこぼれなければ、悲しくもなかった。
だからハッキリと私は述べた。たった一文を。
「逃げるのですね?」
誰がどう見ても不敬だが、今は夫と二人きり。
「レシールと向き合って私に何の得がある?」
「可愛い妻がなびくかもしれませんわよ?」
「レシール・リディーア、覚悟していろ」
それは甘い溺愛生活の始まりの言葉。
[登場人物]
レシール・リディーア・・・リディーア公爵家長女。
×
セルト・クルーシア・・・クルーシア公爵家長男。
せっかくですもの、特別な一日を過ごしましょう。いっそ愛を失ってしまえば、女性は誰よりも優しくなれるのですよ。ご存知ありませんでしたか、閣下?
石河 翠
恋愛
夫と折り合いが悪く、嫁ぎ先で冷遇されたあげく離婚することになったイヴ。
彼女はせっかくだからと、屋敷で夫と過ごす最後の日を特別な一日にすることに決める。何かにつけてぶつかりあっていたが、最後くらいは夫の望み通りに振る舞ってみることにしたのだ。
夫の愛人のことを軽蔑していたが、男の操縦方法については学ぶところがあったのだと気がつく彼女。
一方、突然彼女を好ましく感じ始めた夫は、離婚届の提出を取り止めるよう提案するが……。
愛することを止めたがゆえに、夫のわがままにも優しく接することができるようになった妻と、そんな妻の気持ちを最後まで理解できなかった愚かな夫のお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID25290252)をお借りしております。
もてあそんでくれたお礼に、貴方に最高の餞別を。婚約者さまと、どうかお幸せに。まぁ、幸せになれるものなら......ね?
当麻月菜
恋愛
次期当主になるべく、領地にて父親から仕事を学んでいた伯爵令息フレデリックは、ちょっとした出来心で領民の娘イルアに手を出した。
ただそれは、結婚するまでの繋ぎという、身体目的の軽い気持ちで。
対して領民の娘イルアは、本気だった。
もちろんイルアは、フレデリックとの間に身分差という越えられない壁があるのはわかっていた。そして、その時が来たら綺麗に幕を下ろそうと決めていた。
けれど、二人の関係の幕引きはあまりに酷いものだった。
誠意の欠片もないフレデリックの態度に、立ち直れないほど心に傷を受けたイルアは、彼に復讐することを誓った。
弄ばれた女が、捨てた男にとって最後で最高の女性でいられるための、本気の復讐劇。
冷たかった夫が別人のように豹変した
京佳
恋愛
常に無表情で表情を崩さない事で有名な公爵子息ジョゼフと政略結婚で結ばれた妻ケイティ。義務的に初夜を終わらせたジョゼフはその後ケイティに触れる事は無くなった。自分に無関心なジョゼフとの結婚生活に寂しさと不満を感じながらも簡単に離縁出来ないしがらみにケイティは全てを諦めていた。そんなある時、公爵家の裏庭に弱った雄猫が迷い込みケイティはその猫を保護して飼うことにした。
ざまぁ。ゆるゆる設定
「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに対して、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載しております。
婚約者から悪役令嬢と呼ばれた公爵令嬢は、初恋相手を手に入れるために完璧な淑女を目指した。
石河 翠
恋愛
アンジェラは、公爵家のご令嬢であり、王太子の婚約者だ。ところがアンジェラと王太子の仲は非常に悪い。王太子には、運命の相手であるという聖女が隣にいるからだ。
その上、自分を敬うことができないのなら婚約破棄をすると言ってきた。ところがアンジェラは王太子の態度を気にした様子がない。むしろ王太子の言葉を喜んで受け入れた。なぜならアンジェラには心に秘めた初恋の相手がいるからだ。
実はアンジェラには未来に行った記憶があって……。
初恋の相手を射止めるために淑女もとい悪役令嬢として奮闘するヒロインと、いつの間にかヒロインの心を射止めてしまっていた巻き込まれヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(写真のID:22451675)をお借りしています。
こちらは、『婚約者から悪役令嬢と呼ばれた自称天使に、いつの間にか外堀を埋められた。』(https://www.alphapolis.co.jp/novel/572212123/891918330)のヒロイン視点の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる