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4.いじめその三
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「では、皆様。早速今夜からリーンベルちゃんのいじめのために、私のお部屋にお集まりいただいてよろしいでしょうか?」
「もちろんですわ!」
「私もですか?」
ご友人の皆様をお声かけしていると、リーンベルが私に問いかけます。
「えぇ、もちろん。私がリーンベルちゃんを寝かしつけて差し上げますからね。ふふ、任せて。ばぁやは寝かしつけの達人だったのよ? 私、得意だわ!」
「ね、寝かしつけ!???」
私が自信満々に胸を張ると、リーンベルが困惑しています。
「で、でで、でも、わたくしがファルシア様のベッドを奪ってしまったら、ファルシア様が寝る場所がなくなってしまいます!」
リーンベルの発言に、私は悩んでしまいます。
「そうですわね……どういたしましょうか?」
「よければ、何個かベットを搬入するように学園長に指示しておこうか? ファルシアは私の婚約者で、公爵令嬢だからね。部屋は余裕があるだろう?」
そうおっしゃった殿下が、指示を出してくださいます。王族からの指示となれば、即日で実現されるでしょう。これで、女神様の御心を叶えることができるかしら?
「ありがとう存じます。殿下。ふふ、もしもベッドが足りなかったら、私と一緒に添い寝をしましょうね、リーンベルちゃん」
「ふぁ!?」
奇声をあげたリーンベルは、なぜか殿下と戦闘体制に入りました。ふふ、皆様がとても仲良しで微笑ましいですわ。
「ファルシア様! 私の領地の特産の果実を持参してもよろしいでしょうか? 作戦会議をするのなら、お茶菓子が何か必要かと思いまして」
「まぁ! 素敵ですわ! では、私もお茶の葉を持参いたしますわ! 我が領地のお茶はとても香りがよいのです!」
「では、我がルクスル商会自慢のパックを持参しますので、皆様で美容を極めましょう!」
「皆様、ありがとうございます。私もお部屋をしっかりと準備してお待ちしておりますわ!」
果実をお待ちくださるマチルダ様。
お茶の葉をお待ちくださる公爵令嬢のサリナ様。
パックをお持ちくださる伯爵令嬢のミミリカ様。
とても楽しい作戦会議になりそうですわ!
「ファルシア様ぁ。わたくし、持っていけるものがりませんわ……」
「あら? 私は、リーンベルの手作りのお菓子が大好きよ? それを持ってきてくれたら、とても嬉しいわ!」
「はいー!」
夜になり、皆様が私の部屋に集まりました。
ベッドが四台入り、お茶会をするスペースはあるものの、少し手狭になりましたわ。でも、特別感があってワクワクしてしまいますわね?
「お邪魔いたしますわ」
皆様から頂いた手土産を、ばあやが手早く準備してくださいます。
我が領地からは名産品の絹のナイトドレスを皆様分ご用意いたしました。
皆様を信頼しておりますが、各家のメイドが毒味をしてパジャマパーテ……ごほん、作戦会議がはじまりましたわ!
「ファルシア様。女神様にリーンベルちゃんをいじめるように指示されて、今までどんなことをなさってきたのですか?」
「ここでも“ちゃん”付け、子供扱いですかぁ!?」
問いかけてきたマチルダ様に、リーンベルが涙目で縋り付きます。
「ふふ、もちろんリーンベルちゃんのことは、皆様子供扱いでお願いいたしますね! いじめは続行しなければなりませんわ!」
「そんなぁ」
私がそうお伝えすると、皆様真剣に頷いてくださいます。リーンベルは、肩を落としています。胸が痛みますが、女神様の御神託のためですもの。仕方ありませんわね。
「こほん、私が今までしてきたいじめは、厳しくお勉強や礼儀作法を教えること、毎日くすぐること、人前で子供扱いすること、ですわ!」
私が胸を張ると、皆様が考えてくださいます。
「女神様はそのようないじめではご不満で、大人数で行うようにご指示なさったのですね」
「どんないじめがご希望なのかしら?」
「大人数でというと、無視とか……でしょうか?」
「まぁ! ミミリカ様。そんな恐ろしいことおっしゃらないで!」
「そうですわ、ミミリカ様。サリナ様がおっしゃるように、女神様がそのような恐ろしいことをご指示なさるはずはありませんわ!」
サリナ様とマチルダ様がミミリカ様を嗜めます。
「申し訳ございませんわ……」
「皆様。ミミリカ様も真剣に考えてくださっているのです。議論が熱くなるのは仕方ありませんが、ミミリカ様をお責めになってはいけませんわ」
「そうですわね。申し訳ございません、ミミリカ様」
「ミミリカ様、申し訳ございませんわ」
「いえ、いいですのよ。張り切って考えていきましょう」
皆様が仲直りして、リーンベルはホッとした様子を浮かべました。
「私、女神様から神託を下されてからずっと考えておりましたの。リーンベルちゃんをくすぐるにしても、私の手では足りないなと感じておりました。今回の女神様の御神託! 皆様で協働してリーンベルちゃんをこしょぐったり子供扱いすることで、不足分が満たされるのではないでしょうか!」
「まぁ! さすがファルシア様!」
「ご聡明でいらっしゃいますわ!」
「素晴らしい案ですわ!」
「やめてくださいませー!」
リーンベル以外の皆様の同意が取れ、今夜のいじめが決まった私たちは、まずお茶を楽しみました。リーンベルの作ったお茶菓子もマチルダ様の果実もとても美味しく、サリナ様のお茶の香り高い芳醇な香りが部屋に漂います。そして、皆様でミミリカ様のパックをして、美しさを磨いたところで、くすぐりを実行いたしました。
「ひえぇぇぇー! やーめーてー!」
「もちろんですわ!」
「私もですか?」
ご友人の皆様をお声かけしていると、リーンベルが私に問いかけます。
「えぇ、もちろん。私がリーンベルちゃんを寝かしつけて差し上げますからね。ふふ、任せて。ばぁやは寝かしつけの達人だったのよ? 私、得意だわ!」
「ね、寝かしつけ!???」
私が自信満々に胸を張ると、リーンベルが困惑しています。
「で、でで、でも、わたくしがファルシア様のベッドを奪ってしまったら、ファルシア様が寝る場所がなくなってしまいます!」
リーンベルの発言に、私は悩んでしまいます。
「そうですわね……どういたしましょうか?」
「よければ、何個かベットを搬入するように学園長に指示しておこうか? ファルシアは私の婚約者で、公爵令嬢だからね。部屋は余裕があるだろう?」
そうおっしゃった殿下が、指示を出してくださいます。王族からの指示となれば、即日で実現されるでしょう。これで、女神様の御心を叶えることができるかしら?
「ありがとう存じます。殿下。ふふ、もしもベッドが足りなかったら、私と一緒に添い寝をしましょうね、リーンベルちゃん」
「ふぁ!?」
奇声をあげたリーンベルは、なぜか殿下と戦闘体制に入りました。ふふ、皆様がとても仲良しで微笑ましいですわ。
「ファルシア様! 私の領地の特産の果実を持参してもよろしいでしょうか? 作戦会議をするのなら、お茶菓子が何か必要かと思いまして」
「まぁ! 素敵ですわ! では、私もお茶の葉を持参いたしますわ! 我が領地のお茶はとても香りがよいのです!」
「では、我がルクスル商会自慢のパックを持参しますので、皆様で美容を極めましょう!」
「皆様、ありがとうございます。私もお部屋をしっかりと準備してお待ちしておりますわ!」
果実をお待ちくださるマチルダ様。
お茶の葉をお待ちくださる公爵令嬢のサリナ様。
パックをお持ちくださる伯爵令嬢のミミリカ様。
とても楽しい作戦会議になりそうですわ!
「ファルシア様ぁ。わたくし、持っていけるものがりませんわ……」
「あら? 私は、リーンベルの手作りのお菓子が大好きよ? それを持ってきてくれたら、とても嬉しいわ!」
「はいー!」
夜になり、皆様が私の部屋に集まりました。
ベッドが四台入り、お茶会をするスペースはあるものの、少し手狭になりましたわ。でも、特別感があってワクワクしてしまいますわね?
「お邪魔いたしますわ」
皆様から頂いた手土産を、ばあやが手早く準備してくださいます。
我が領地からは名産品の絹のナイトドレスを皆様分ご用意いたしました。
皆様を信頼しておりますが、各家のメイドが毒味をしてパジャマパーテ……ごほん、作戦会議がはじまりましたわ!
「ファルシア様。女神様にリーンベルちゃんをいじめるように指示されて、今までどんなことをなさってきたのですか?」
「ここでも“ちゃん”付け、子供扱いですかぁ!?」
問いかけてきたマチルダ様に、リーンベルが涙目で縋り付きます。
「ふふ、もちろんリーンベルちゃんのことは、皆様子供扱いでお願いいたしますね! いじめは続行しなければなりませんわ!」
「そんなぁ」
私がそうお伝えすると、皆様真剣に頷いてくださいます。リーンベルは、肩を落としています。胸が痛みますが、女神様の御神託のためですもの。仕方ありませんわね。
「こほん、私が今までしてきたいじめは、厳しくお勉強や礼儀作法を教えること、毎日くすぐること、人前で子供扱いすること、ですわ!」
私が胸を張ると、皆様が考えてくださいます。
「女神様はそのようないじめではご不満で、大人数で行うようにご指示なさったのですね」
「どんないじめがご希望なのかしら?」
「大人数でというと、無視とか……でしょうか?」
「まぁ! ミミリカ様。そんな恐ろしいことおっしゃらないで!」
「そうですわ、ミミリカ様。サリナ様がおっしゃるように、女神様がそのような恐ろしいことをご指示なさるはずはありませんわ!」
サリナ様とマチルダ様がミミリカ様を嗜めます。
「申し訳ございませんわ……」
「皆様。ミミリカ様も真剣に考えてくださっているのです。議論が熱くなるのは仕方ありませんが、ミミリカ様をお責めになってはいけませんわ」
「そうですわね。申し訳ございません、ミミリカ様」
「ミミリカ様、申し訳ございませんわ」
「いえ、いいですのよ。張り切って考えていきましょう」
皆様が仲直りして、リーンベルはホッとした様子を浮かべました。
「私、女神様から神託を下されてからずっと考えておりましたの。リーンベルちゃんをくすぐるにしても、私の手では足りないなと感じておりました。今回の女神様の御神託! 皆様で協働してリーンベルちゃんをこしょぐったり子供扱いすることで、不足分が満たされるのではないでしょうか!」
「まぁ! さすがファルシア様!」
「ご聡明でいらっしゃいますわ!」
「素晴らしい案ですわ!」
「やめてくださいませー!」
リーンベル以外の皆様の同意が取れ、今夜のいじめが決まった私たちは、まずお茶を楽しみました。リーンベルの作ったお茶菓子もマチルダ様の果実もとても美味しく、サリナ様のお茶の香り高い芳醇な香りが部屋に漂います。そして、皆様でミミリカ様のパックをして、美しさを磨いたところで、くすぐりを実行いたしました。
「ひえぇぇぇー! やーめーてー!」
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