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「わたくし、もしかして学園の卒業パーティーで婚約破棄されてしまう悪役令嬢ですの!?」
自室で優雅に紅茶を楽しんでいたある日突然、わたくしは異世界転生したと気がつきましたの。でも、そんなことを言い出したら頭がおかしくなったと思われてしまいますわ。
悪役令嬢に転生して、何が一番問題かというとわたくしの婚約者で王太子殿下でいらっしゃるサタリン様との婚約が破棄されてしまうことですわ!
だってわたくし、サタリン様のことを愛しておりますもの! 自惚れかもしれませんが、サタリン様もわたくしを愛おしく思ってくださっていると思いますの!
そもそも、ヒロインがサタリン様ルートを選ばなければ、サタリン様は当て馬として不幸になりますわ。ヒーローかつ悪役令息でいらっしゃるサタリン様ですもの。ヒロインよりもわたくしの方が絶対に幸せにして差し上げられますわ!
だから、わたくし、思いましたの。
ヒロインが現れる前に結婚してしまえばいいのでは? と。
そもそも、すでに適齢期であるわたくしと殿下の結婚が、三年後の卒業まで引き伸ばされているのは、お父様の我儘ですの。一人娘であるわたくしを手放したくない、という。
お父様を丸め込んで結婚さえしてしまえば、殿下はわたくしと離縁できませんの。だって、この世界の女神様は離婚を認めていないのですから。
特例として、側室を入れることは子が三年できない場合に限りますの。ならば、さっさと結婚して、さっさと子を産んでしまえばいいのだわ! 授かり物? ふふふ、わたくしには女神様から授かったスキル《妊娠》がございますもの! そういうことに持ち込んでしまえば、サタリン様はわたくしのものですわー!
そうと決まれば、お父様を脅し……こほんこほん。お父様におねだりしてまいりますわ!!!
「お父様。今よろしいでしょうか?」
執務室のドアを控えめにノックすると、喜色を滲ませ……いえ、弾けさせたお父様がドアを大きく開けて出迎えてくださいました。
「なんだい? いつでも大歓迎だよ。愛しい愛しい私の宝物のかわいいかわいいルリアよ」
思い切って本題をぶつけてしまいますわ!
「わたくし、殿下と結婚したいですわ! 今すぐに!」
「は?」
「そして、可愛い孫をお父様に抱かせて差し上げたいのですわ!」
「……え? ま、ま、ままままま、まだ早いんじゃないかな?」
動揺して言葉を失っているお父様にわたくしは奥の手を使います。
「わたくし、今ならお父様のあのことをお母様に黙っていられますの。でも、結婚を認めてくださらないと…………お口がポロリとしてしまいますわ!」
「まままま、まって、まって、わかった、お父様に考えさせてくれ」
「嫌ですわ。今すぐ決めて、今すぐに王家に進言を」
「……わかったよ、ルリア」
お父様を引きずって、王家に手紙を出しに行かせます。これでもう後戻りはできませんわ!
「ルリア。学園を卒業する前に君と結婚できるなんて、とても幸せだよ」
王太子妃教育もすでに終えており、あとはわたくしたちの卒業を待つだけとなっていた結婚。準備はほとんど終わっていたので、迅速に進められました。ドレスは代々王家に受け継がれているものを着用するため、お直しのみ。国民へのお披露目は従来の予定通り三年後に執り行うこととします。お披露目は、第一子と共に行うのがそもそもの伝統です。近年は王家のスケジュールの関係でずれることもありましたが、何の問題もございませんわ。
「わたくしもですわ。サタリン様。わたくし、お父様におねだりいたしましたの! だって、悪役令嬢になりたくないんですもの!」
タキシードを着たサタリン様がわたくしの髪を優しく撫でます。麗しいお顔に穏やかな優しい性格。実は若干わたくしに依存しているサタリン様。大好きですわ。
「例え、ヒロインが現れようとも君を手放すつもりはなかったけど、悪役令嬢になりたくなかったのか」
「え?」
「え?」
二人して固まり、見つめ合います。
もしかして、サタリン様も転生者でいらっしゃいますの?
その後、現れたヒロインは、わたくしたちの仲睦まじい様子と可愛い娘に目を白黒させました。わたくしたちは、二人の知識チートを使って国を発展させ、末長く幸せに暮らしましたわ。
自室で優雅に紅茶を楽しんでいたある日突然、わたくしは異世界転生したと気がつきましたの。でも、そんなことを言い出したら頭がおかしくなったと思われてしまいますわ。
悪役令嬢に転生して、何が一番問題かというとわたくしの婚約者で王太子殿下でいらっしゃるサタリン様との婚約が破棄されてしまうことですわ!
だってわたくし、サタリン様のことを愛しておりますもの! 自惚れかもしれませんが、サタリン様もわたくしを愛おしく思ってくださっていると思いますの!
そもそも、ヒロインがサタリン様ルートを選ばなければ、サタリン様は当て馬として不幸になりますわ。ヒーローかつ悪役令息でいらっしゃるサタリン様ですもの。ヒロインよりもわたくしの方が絶対に幸せにして差し上げられますわ!
だから、わたくし、思いましたの。
ヒロインが現れる前に結婚してしまえばいいのでは? と。
そもそも、すでに適齢期であるわたくしと殿下の結婚が、三年後の卒業まで引き伸ばされているのは、お父様の我儘ですの。一人娘であるわたくしを手放したくない、という。
お父様を丸め込んで結婚さえしてしまえば、殿下はわたくしと離縁できませんの。だって、この世界の女神様は離婚を認めていないのですから。
特例として、側室を入れることは子が三年できない場合に限りますの。ならば、さっさと結婚して、さっさと子を産んでしまえばいいのだわ! 授かり物? ふふふ、わたくしには女神様から授かったスキル《妊娠》がございますもの! そういうことに持ち込んでしまえば、サタリン様はわたくしのものですわー!
そうと決まれば、お父様を脅し……こほんこほん。お父様におねだりしてまいりますわ!!!
「お父様。今よろしいでしょうか?」
執務室のドアを控えめにノックすると、喜色を滲ませ……いえ、弾けさせたお父様がドアを大きく開けて出迎えてくださいました。
「なんだい? いつでも大歓迎だよ。愛しい愛しい私の宝物のかわいいかわいいルリアよ」
思い切って本題をぶつけてしまいますわ!
「わたくし、殿下と結婚したいですわ! 今すぐに!」
「は?」
「そして、可愛い孫をお父様に抱かせて差し上げたいのですわ!」
「……え? ま、ま、ままままま、まだ早いんじゃないかな?」
動揺して言葉を失っているお父様にわたくしは奥の手を使います。
「わたくし、今ならお父様のあのことをお母様に黙っていられますの。でも、結婚を認めてくださらないと…………お口がポロリとしてしまいますわ!」
「まままま、まって、まって、わかった、お父様に考えさせてくれ」
「嫌ですわ。今すぐ決めて、今すぐに王家に進言を」
「……わかったよ、ルリア」
お父様を引きずって、王家に手紙を出しに行かせます。これでもう後戻りはできませんわ!
「ルリア。学園を卒業する前に君と結婚できるなんて、とても幸せだよ」
王太子妃教育もすでに終えており、あとはわたくしたちの卒業を待つだけとなっていた結婚。準備はほとんど終わっていたので、迅速に進められました。ドレスは代々王家に受け継がれているものを着用するため、お直しのみ。国民へのお披露目は従来の予定通り三年後に執り行うこととします。お披露目は、第一子と共に行うのがそもそもの伝統です。近年は王家のスケジュールの関係でずれることもありましたが、何の問題もございませんわ。
「わたくしもですわ。サタリン様。わたくし、お父様におねだりいたしましたの! だって、悪役令嬢になりたくないんですもの!」
タキシードを着たサタリン様がわたくしの髪を優しく撫でます。麗しいお顔に穏やかな優しい性格。実は若干わたくしに依存しているサタリン様。大好きですわ。
「例え、ヒロインが現れようとも君を手放すつもりはなかったけど、悪役令嬢になりたくなかったのか」
「え?」
「え?」
二人して固まり、見つめ合います。
もしかして、サタリン様も転生者でいらっしゃいますの?
その後、現れたヒロインは、わたくしたちの仲睦まじい様子と可愛い娘に目を白黒させました。わたくしたちは、二人の知識チートを使って国を発展させ、末長く幸せに暮らしましたわ。
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