【完結】運命の人に出逢うまで

青井 海

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第30話 観光

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颯真さんへどこに行きたいか、聞いてみる。
せっかく遠くまで来てくれたのだから、楽しんで欲しい。

「雅ちゃんと一緒なら、どこでもいいよ。」と言ってくれる。
嬉しいけれど、全く観光しないのは、申し訳ない。

有名な観光地で、時間的に今からでも行けそうな場所を提案してみる。
「いいよ。雅ちゃんと一緒なら楽しいだろうな。」
端正なお顔でそのセリフ。
颯真さん、甘すぎます。
もう私の頬はフニャフニャです。

電車に乗って移動する。
2人で並んで座ると、颯真さんの手が私の手に触れる。
自然に手を繋ぐ。

「雅ちゃんと僕、恋人に見えるかな?夫婦に見えるかな?」
照れるようなことをさらりと言う颯真さん。

目的地の最寄り駅に着き、ロッカーに颯真さんの荷物を預ける。
街をゆっくり散策。
ご当地ソフトクリームが売っているのをみつけた。
おやつにちょうどいい。
颯真さんに待ってもらい、2つ購入。
1つを颯真さんへ渡す。

空港でお昼をご馳走になってしまったので、せめておやつ代くらいは私に出させてくださいね。

私もこのアイスは初めて食べる。
甘くて美味しい。
コーンはワッフル生地。
サクサクで、私は好きだな。

颯真さんはどうかな?
表情を確認したくて、顔を見上げる。
「美味しいね。これ、僕は好きだよ。」とニコリ。
いや~、大人な笑顔。
かっこいいです。
アイスクリームのことなのに、『好き』の言葉に、ドキッと反応してしまう。

ホテルへ向かう途中、小さな神社をみつけ、2人でお参りする。
颯真さん、何をお願いしたのかな。

私は、2つのお願いした。
『颯真さんとの楽しい時間がまだまだ続きますように。』
『幸せな結婚ができますように。』

颯真さんがホテルのチェックインを済ませ、荷物を部屋に置いて戻るまで、ロビーで待つ。
颯真さんが戻り、夕飯を食べに駅まで歩く。
また自然と手を繋ぐ。
お店へ入り、地元名物 鍋料理を2人で囲む。

お酒を飲みながら、熱々のお鍋をハフハフ食べる。
颯真さんは、好き嫌いがほとんどないようだ。
私も好き嫌いが少ないから、颯真さんとは、いろいろな料理を楽しめるね。

ホテルのロビーで別れる。 
颯真さんと過ごす時間は楽しい。
別れが名残惜しい。
明日9時に、このロビーで待ち合わせる約束をして、帰宅した。

自宅で今日の出来事を思い出す。
明日には、颯真さんは東京へ帰ってしまう。
そう考えるとダメだ、私。
もう少し一緒にいたい。

すぐに颯真さんに電話する。
「颯真さん、もう少し一緒にいたい。」
颯真さんも同じ気持ちでいてくれたようだ。
ロビーへ迎えに行き、近くの公園へ移動する。





















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