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それも愛?これも愛?
悪夢
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「きゃー!!」
侍女の叫び声で目が覚める。
左腕に焼きつくような痛みと生暖かい何かが左腕を這うように肌を湿らせていく。
「お嬢様!!
いったい何が…
今すぐ医師を…
あっ、
まずは傷口を押さえなくては…」
悲痛な声をあげ侍女が私の左腕をタオルで押さえる。
ブルブルと震える手で私の傷口を押さえながら、
「お嬢様、すぐに医師が来ます。もう少しの辛抱ですよ…」
まるで自分に言い聞かせるよう呪文のように何度も何度も繰り返す。
あわてふためく侍女達をどこか他人事のように感じながらズキズキと疼く左手を見つめる。
これって…
頭の中で昨夜見た夢がフラッシュバッグする。
『今日中に、小瓶30本の聖女の血が欲しいと注文が入りまして…
血が出ないなら絞ってでも血をとれと王様から命じられています。
どうか悪く思わないで下さい…』
従者達が震える手で私の腕をナイフで切りつける。
自らの癒しの力で傷口はゆっくりとふさがっていく…従者達は私の手を捻り傷口をわざとひろげる。
ギャアッ!!
痛みで悲鳴をあげる。
どんなに泣こうが叫ぼうが誰も助けてはくれない。
傷が塞がっても痛みや恐怖は消えない。
傷口が化膿し何日も高熱でうなされることもある。
押さえつけられ切り刻まれる恐怖に震える日々…
どんなに助けを求めても
神に祈りを捧げても、それでも彼等は私の血を奪いにくる。
消えてしまいたい…
死んでしまいまい…
「まだ終わらないのか?」
冷淡な声で夫である王が部屋へと入ってくる。
夫の瞳には私の姿はもはや妻でも人でもないのだろう。
「駄目じゃないか、ちゃんと扱わなきゃ…」
夫はナイフを手に取ると私の首を切りつける。
吹き出る血をピッチャーで受け止めると、まるで犬をほめるかのように私の頭をなでる。
「国のためにもまだまだ頑張ってもらわないと…」
夫にとって私はもはや金を産み出す物でしかなかったのだ。
これは夢…
悪い夢だわ…
私は誰からも愛されていて…私を傷つける人なんているわけがない…
首から流れる赤い血が止まる。
焼けつくような喉の痛みを感じる。
夢?
どっちが夢なの?
聖女として国のため、血を流し続ける私。
公女として両親や婚約者に愛される私。
私はあれ?
時を共に重ねてきた夫達や子供達の顔がぼやけていく…
私……誰だっけ?
左の薬指の指輪が光輝く。
「えっ……」
温かな白い光が私を包みう込むと身体がフワフワと宙を飛ぶ。
「レイヤ…大丈夫。
私が側にいるから……
これは悪夢だ。
大丈夫…大丈夫だから…」
ディアの声が聞こえる。
「ディア……」
声のする方へと手をのばす。
焼きつくような痛みがひいていく。
「レイヤ…
大丈夫…こちらへおいで」
意識が浮上する。
「お嬢様、すぐに医師が来ます。お嬢様!!」
侍女の手を握りしめる。
「大丈夫よ。もう痛くはないわ……」
侍女が恐る恐る傷口を押さえたタオルを外してみる。
!!!
「お嬢様……傷が…傷が消えています。」
タオルは血でぐっしょり濡れているのにそこにはかすり傷一つなかったのだ。
その後、駆けつけた医師からも何の問題もないと言われ、父は箝口令をひく。
青ざめる両親やおじ様に
「ご心配かけました。」と
深々と頭を下げる。
「フレイヤ……」
母が私を抱きしめて泣き始める。
「フレイヤ…話がある。」
父が静かに話し始めた。
侍女の叫び声で目が覚める。
左腕に焼きつくような痛みと生暖かい何かが左腕を這うように肌を湿らせていく。
「お嬢様!!
いったい何が…
今すぐ医師を…
あっ、
まずは傷口を押さえなくては…」
悲痛な声をあげ侍女が私の左腕をタオルで押さえる。
ブルブルと震える手で私の傷口を押さえながら、
「お嬢様、すぐに医師が来ます。もう少しの辛抱ですよ…」
まるで自分に言い聞かせるよう呪文のように何度も何度も繰り返す。
あわてふためく侍女達をどこか他人事のように感じながらズキズキと疼く左手を見つめる。
これって…
頭の中で昨夜見た夢がフラッシュバッグする。
『今日中に、小瓶30本の聖女の血が欲しいと注文が入りまして…
血が出ないなら絞ってでも血をとれと王様から命じられています。
どうか悪く思わないで下さい…』
従者達が震える手で私の腕をナイフで切りつける。
自らの癒しの力で傷口はゆっくりとふさがっていく…従者達は私の手を捻り傷口をわざとひろげる。
ギャアッ!!
痛みで悲鳴をあげる。
どんなに泣こうが叫ぼうが誰も助けてはくれない。
傷が塞がっても痛みや恐怖は消えない。
傷口が化膿し何日も高熱でうなされることもある。
押さえつけられ切り刻まれる恐怖に震える日々…
どんなに助けを求めても
神に祈りを捧げても、それでも彼等は私の血を奪いにくる。
消えてしまいたい…
死んでしまいまい…
「まだ終わらないのか?」
冷淡な声で夫である王が部屋へと入ってくる。
夫の瞳には私の姿はもはや妻でも人でもないのだろう。
「駄目じゃないか、ちゃんと扱わなきゃ…」
夫はナイフを手に取ると私の首を切りつける。
吹き出る血をピッチャーで受け止めると、まるで犬をほめるかのように私の頭をなでる。
「国のためにもまだまだ頑張ってもらわないと…」
夫にとって私はもはや金を産み出す物でしかなかったのだ。
これは夢…
悪い夢だわ…
私は誰からも愛されていて…私を傷つける人なんているわけがない…
首から流れる赤い血が止まる。
焼けつくような喉の痛みを感じる。
夢?
どっちが夢なの?
聖女として国のため、血を流し続ける私。
公女として両親や婚約者に愛される私。
私はあれ?
時を共に重ねてきた夫達や子供達の顔がぼやけていく…
私……誰だっけ?
左の薬指の指輪が光輝く。
「えっ……」
温かな白い光が私を包みう込むと身体がフワフワと宙を飛ぶ。
「レイヤ…大丈夫。
私が側にいるから……
これは悪夢だ。
大丈夫…大丈夫だから…」
ディアの声が聞こえる。
「ディア……」
声のする方へと手をのばす。
焼きつくような痛みがひいていく。
「レイヤ…
大丈夫…こちらへおいで」
意識が浮上する。
「お嬢様、すぐに医師が来ます。お嬢様!!」
侍女の手を握りしめる。
「大丈夫よ。もう痛くはないわ……」
侍女が恐る恐る傷口を押さえたタオルを外してみる。
!!!
「お嬢様……傷が…傷が消えています。」
タオルは血でぐっしょり濡れているのにそこにはかすり傷一つなかったのだ。
その後、駆けつけた医師からも何の問題もないと言われ、父は箝口令をひく。
青ざめる両親やおじ様に
「ご心配かけました。」と
深々と頭を下げる。
「フレイヤ……」
母が私を抱きしめて泣き始める。
「フレイヤ…話がある。」
父が静かに話し始めた。
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