好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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生奪

呪縛

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「本当にそれで妻は生き返るのだな。」

夫は魔術師の言葉を信じ禁足地に足を踏み入れる。

夫はこの禁足地に何があるのか知っていたのか迷うことなく一本の大木のもとへと向かう。

そしてあろうことか自らの腕を剣で切り裂き大木の根に血を捧げる。

「レイヤをよみがえらせてくれるならば、どんな犠牲も受け入れよう。

生奪、この世の全てを貴方に捧げよう!!」

大木が黒い炎に包まれるとそれは大量のネズミへと変化する。

ネズミは世界中に散らばり恐ろしい病を撒き散らす。

何千、何万もの生命が奪われ、大木があった場所に新たな生奪の芽が生まれる。

そして……

私はまた生まれ夫に出会い恋に落ち結ばれる。

でも幸せはそう長くは続かない。

子供が生まれ…息子が夫の手によって殺され、私は失意の中、自らの生命を散らす。

気がつけば娘の側にいて娘は夫の手で生命を落とす。

そこで私の記憶もリセットされる。

何度も何度も生まれ変わってやっと娘として殺される前に私はある事実に気がつく。

何度も生まれ変わり、出会った時代や場所、姿形が違っても同じ男を愛し、結ばれる。

幸せは長くは続かない。男の狂愛によって息子が殺され、私が死に娘の身体に乗り移り男の手によって殺される…

あぁ…次こそこの男の狂気から逃げなくてはそう誓うのに…

生まれ変わり、気がつけば娘となって殺されるまで、私はその誓いを忘れている…

それが変化したのは繰り返される生死の中、必ず娘となった私に寄り添う男があらわれるようになってからだ。

その男は私を守るため何度も何度も殺される。

いつしか私は願うようになる。
私の生命よりも彼の生命を救って欲しいと…

そして彼こそが…本当の私の愛する夫ではないかと…




あぁ…また守れなかった。

町で初めて妻を見た時…私は生まれて初めて自分の顔が赤くなる音を聞いた。

それが恋だと知るのに時間はかからなかった。

身分を隠し彼女との時間を重ねれば重ねるほど彼女への想いは強くなる一方だった。

私には生まれた日から隣国の王女との婚姻が決まっていた。

王女との婚姻の日が近づくにつれ、彼女をあきらめきれなくなる。

皇族と平民が結ばれるわけもなく私は身分を隠したまま彼女の手をとり帝国を後にする。

呪われた地に辿り着いた時、ここが生奪を封じ込めた森だと気がついた。

生奪…私は間違えたのだ。
アレに触れてはいけなかった。

私はあの日、全てを失った。
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