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生奪
記憶の糸
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「ティセの教皇も聖力が失くなったのか?」
「はい。
殿下の聖力はフレイヤ嬢との指輪の相互関係で互いの力が交わったのではないか…と、
それと関係ないかも知れませんが…
ティセの王族しか読めないと言われていた本が消えたそうです。」
あの悪夢の中の男はやはり私だったのだな…
あの本は多分…
「これは私の憶測なのですが…
聖力が信仰の力だとすると、聖奪を信仰していたティセにとって生奪が失くなった今、信仰そのものが消え、それに付属する聖力や聖女が消えたんだと…」
あっ……
「つまり消えたのは聖女であってレイヤではないということか…」
私の言葉にヒューズはうなずく。
「主従の印が消えないのも、カリアンと契約したのはフレイヤ嬢であって、聖女ではないと考えると説明がつくかと…」
前世の悪夢をたどってみる。
ズキン…
こめかみに鈍い痛みがはしる。
朧気な追憶の中でホーリーの言った言葉が甦る。
そうだ……
あの時、私がこれを望んだんだ。
だとしたらレイヤは…
「殿下?」
まだ終わっていない。
これを終わらせるには…
レイヤの悲しい前世をなくすには…
ホーリーの言葉がよみがえる。
「殿下、何度も言いますが理論上の話であって定かではありません。
それに…殿下の魂はおそらく…
生奪として前世もこれから起きるであろう未来もひきずったまま永久に続きます。
レイヤを愛したままレイヤをあきらめて生きなくてはいけないのですよ。
ならばこのまま…」
あの時と私の気持ちは何一つ変わってはいない。
たとえ私のものにならなくても…
たとえ二度と会えなくても…
実らぬ愛にもがき苦しみながら永久に生き続けようとも…
『それでもかまわない…レイヤが幸せになってくれれば…』
私の全てをかけても、たりないくらいレイヤを愛しているのだから…
今世の私の役目は終わった。
あとは…
「殿下!!殿下!!
医師を!!治癒師を…」
ヒューズ…
否、ホーリー……
前世も今世も側にいてくれてありがとう…
そして…
また一人、私を見送らせる役目をさせて…
すまなかった。
広がった追憶の波紋が静かに消えていく。
時は巻き戻る。
レイヤに初めて出会った日へと…
「はい。
殿下の聖力はフレイヤ嬢との指輪の相互関係で互いの力が交わったのではないか…と、
それと関係ないかも知れませんが…
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あの悪夢の中の男はやはり私だったのだな…
あの本は多分…
「これは私の憶測なのですが…
聖力が信仰の力だとすると、聖奪を信仰していたティセにとって生奪が失くなった今、信仰そのものが消え、それに付属する聖力や聖女が消えたんだと…」
あっ……
「つまり消えたのは聖女であってレイヤではないということか…」
私の言葉にヒューズはうなずく。
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ズキン…
こめかみに鈍い痛みがはしる。
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そうだ……
あの時、私がこれを望んだんだ。
だとしたらレイヤは…
「殿下?」
まだ終わっていない。
これを終わらせるには…
レイヤの悲しい前世をなくすには…
ホーリーの言葉がよみがえる。
「殿下、何度も言いますが理論上の話であって定かではありません。
それに…殿下の魂はおそらく…
生奪として前世もこれから起きるであろう未来もひきずったまま永久に続きます。
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ならばこのまま…」
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たとえ私のものにならなくても…
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私の全てをかけても、たりないくらいレイヤを愛しているのだから…
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医師を!!治癒師を…」
ヒューズ…
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そして…
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