好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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浮光

旅立ち

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「えっ…これって何?」

仕事を終え教会を出ると、外には豪華な馬車と騎士がズラリと並んでいる。

時々、貴族が寄付のために教会に訪れるが、こんなVIPな感じではなかった。

皇族か何かかしら?
どちらにしろ教師の私には関係ない。

裏口から出ようと背をむけた途端。

「レイヤ……」

父の呼ぶ声が聞こえる。

「お父さん?」

振り返ると騎士服の父の姿がそこにある。

???

傭兵から出世でもして騎士の爵位でももらったのかしら?

私は父の元へと走る。

「お父さん、まるで騎士様みたい。
その服、すごく似合っているわ!!」

いつものように父に抱きつこうと手を広げ父の胸へと飛び込もうとした時。

「フレイヤ姫、我々はリボーン王国の第一騎士団は今日より、フレイヤ姫の護衛騎士として使えることを誓います。」

父が跪き声をあげると周りにいた騎士達も一斉に跪く

「フレイヤ姫に忠誠を…」

と、剣を高らかにかかげる。

!!!

姫?

えっ?

父が私の左足に忠誠の口づけををおとす。

!!!

「お父さん!!
何してるの??」

思わず足を引っ込めると父が

「私は王妃殿下の兄、つまりフレイヤ姫のおじになる…今まで理由があって身を隠していたが、先日、やっと全てが片付いてフレイヤ姫をお迎えすることができた。

国へ帰ろう。」

国に帰る?

確か神官達が話していたっけ、リボーン王国の王位継承を巡って血で血を洗う後継者争いに終止符がついたと…

「お父さん……」

父の肩に手をおく。

「フレイヤ姫……」

父が首を横にふる。

「嫌だ…フレイヤ姫なんかじゃないよ…私はレイヤでお父さんの娘だよ…」

ポロポロと涙がこぼれ落ちる。

「フレイヤ姫……」

私は我慢できずに父の胸に飛び込む。

「お父さん!!お父さん!!

嫌だよ。早く家に帰ろう。お父さんの好きなトマトスープ作ってあるから、隣のおばさんがライ麦パンをくれたから、チーズをはさんで一緒に食べようよ…」

父の瞳もびっしょりと濡れている。

「フレイヤ姫…」

大きな父の胸に抱かれて首をブンブンと横にふる。

「嫌だ…フレイヤなんかじゃないもん。
私はレイヤだもん。
嫌だよ…フレイヤ姫なんて嫌だよ…」

泣いても何も変わらない。

でも嫌なのは嫌なのだ。

気がつくと馬車の中だった。

きっとあのまま泣き疲れて眠ってしまったのだろう。

「お父さんの馬鹿…」

生徒達にお別れも言えていない…
近所のおばさんやおじさんにも……

それに…
胸がギュウッと苦しくなる。

初出勤の朝、遠くから私を見つめていた人。

彼の事が頭から離れないのだ。

もう…会えないのかな。

ズキン…
胸の痛みと共に馬車はリボーン王国へとむかう。

不安と悲しみと少しの好奇心を乗せて…
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