好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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Kaleidoscope

Unrequited love  1

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「まさか…本気で言っているのか?」

父があきれ顔で私を見つめる。

「殿下がああいうかたちで亡くなったのは残念だが…お前までおかしくなることはないんだぞ。」

頭を抱えて話す父に私は魔方陣で先日私が見た白昼夢を再現する。

「こっ…これは……
こんなことが本当にありえるのか…」

私は父に頭を下げる。

「私の過ちで殿下を生奪にし、帝国を滅ぼしてしまいました。

でも今なら、今なら間に合うのです。

生奪さえなくしてしまえば、この悲劇は起きないのです。

どうか陛下に…この事を伝えて下さい。」

私の身勝手な殿下への想いは殿下を破滅へと追いこんだ。

今度は間違えない。

「お父様、お願いします。ディッヒの名にかけて誤りは正さなければいけません。」

生奪を処分するには陛下の許可が必要になる。

一人息子を亡くしたばかりの陛下に話す内容ではないとわかっている。

でも殿下の願いは叶えてあげたい。

そして出来ることなら殿下を生き返らせたい。

それが殿下の思い描く未来と違ったとしても…

「……わかった。
陛下には私から伝えておこう。

ホーリー・・・
わかっているとは思うが…お前は本当にそれでいいのだな?」

迷いはない。

「もちろんです。
お父様…」


三日後、父と共に陛下のもとへとむかう。

父からだいたいの話は聞いていたのか陛下は私をじっと見つめ

「ホーリー、私とディッヒ伯とは旧知の仲だ。

だからあえて聞こう…
息子を助けるためにそなたが生奪になるかも知れぬのだぞ…

それでもやると言うのか?」

父が私を見つめる。

「そもそも私が殿下に邪な気持ちを抱かずに、王女の話をしていたら二人は逃げることなく一緒にいられたはずです。

陛下、どうか私に殿下に償う機会を下さい。」

跪き頭を深々と下げる。

「息子のこともそうだが…最後のあの恐ろしい病はもしかしたら…」

皇帝が言葉をつまらせる。

「黒死病……で間違いないかと…」

父がこたえる。

「そうか…やはりそうなのだな……」

陛下が椅子から立ち上がると跪く私の前にしゃがむと

「ホーリー、帝国の歴史上、一番の悲劇であり災いと呼ばれたものが二つある。

一つは独立戦争。

そしてもう一つは……」

「黒死病ですか?」

陛下はうなずくと

「帝国の1/3の人が病に倒れ亡くなったと言われている。」

陛下が私の両肩に手を置く。

「生奪を絶やせば黒死病も止められるのか?」

確かなことはわからない。

でも生奪さえなければ災いは起きないはずだ。

「そうだと…私は信じています。」

陛下は従者に目配せすると、従者が小さな箱を陛下にわたす。

「これは生奪を燃やす炎の石だ。
生奪の根に石をぶつけると発火するようになっている。

それとこれは石棺だ。
もし生奪に捕らわれたならこれを使いなさい。」

石棺…皇族のみが使うことのできる防御の魔道具だ。

「ありがとうございます。」

その後、私は殿下から預かった指輪を陛下にわたす。

「私はこれをリボーンの王女に渡せばいいのだな。」

陛下が息子の血と魔力で作られた指輪をそっと握る。

「はい。
ただし必ず生奪を排除した後、必ず指輪を王女の手で壊してもらって下さい。」

陛下は立ち上がると

「ホーリー、息子と帝国の未来を頼んだぞ。」

今度は間違わない。
私の想いがたとえ届かなくても、殿下が生きてさえいればそれでいい。

魔方陣を描くと生奪のもとへとむかう。

殿下への想いと後悔を胸に抱いて…
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