好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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Kaleidoscope

A new beginning

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「女王様…女王様……」

専従侍女のナタリーの呼ぶ声で目が覚める。

領地改革を進める為に最近は王国を視察することが増えた。

本来なら馬に乗って行きたいのだが、女王ともなると、周囲がそれを許してはくれなかった。

「ごめんなさい。寝ていたみたいね。」

馬車は既に城に着いていて外には侍女や従者がズラリと整列している。

「女王、お手を……」

ハルモニア公爵が手を差し出す。

「良かった…ちょうど相談があったの…」

私は視察に行った村について歩きながらハルモニア公爵に相談する。

「つまり王女はあの村の川上に金山があるとおっしゃるのですね。」

ハルモニア公爵が驚きの声をあげる。

「多分、間違いないわ…
川底に砂金があったもの…すぐに専門家と砂金集めに村人を雇ってちょうだい。」

十数年続いた内戦は王国に大きな爪痕を残した。

父と母が戦い勝ち取った今の王国を守らないといけない。

だから今回の帝国の建国記念日パーティーはリボーン王国にとって
最大の商機となる。

任命式で配った石鹸や香油は今ではリボーンの名産となった。

そして今回売り出すのはスキンケアー製品と化粧品だ。

この時代の化粧は私の肌には馴染まなかった。

なので考え出したのが聖水をベースにした基礎化粧品だ。

聖女の私にとって聖水を作るのは朝飯前だ。

聖水にパーム油やハーブを入れた化粧水。

聖水とグリセリンや植物から取った天然ロウを使った乳液。

自分で言うのもなんだが、聖水が良いからか侍女や文官からは大好評だ。

自分自身が広告塔になるのだから、肌の美しさを見てもらわなくてはいけない。

でもドレスで胸を強調させるようなスタイルは好みではない。

そこで考えたのがチャイナドレスだ。

これなら手足の肌の極め細かさを披露できるし、三日間の滞在で朝、昼、夜とあるパーティーや会食用にチャイナドレスを二十着持っていっても、ドレス五着よりかさばらないのだ。

「帝都にあるアンテナショップに化粧水やチャイナドレスを買えるようにしたいんだけど…

その前に店員に商品の説明をしないといけないから…一日早く帝都に行きたいの。

だから…お父さん。
私が居ない間、留守を頼むわね。」

ハルモニア公爵がにんまりと笑う。

「レイヤには勝てないからな…

女王の公務だけでも大変なのに、商売まで始めるなんて思いもしなかったよ。」

リボーン王国は大きな産業も豊かな土地も持っていない。

つまり外貨を稼ぐには新しい産業を起こすしかない。

貴族の中には私の聖女としての力を売り物にすべきだと言う意見もあった。

その意見を聞いたからこそ、この力は売り物にしてはいけないと心に決めた。

もちろん化粧水や乳液等は聖水を使用している。

でまあえてそれを人に話すことはない。

何故なら化粧水や乳液に使われている聖水は城内の湖の水だからだ。

月に一度、湖に足をつけるだけで化粧品に使用する聖水は作れるのだ。

産業は国を豊かにするものだ。
それには民が自ら働かなくてはいけない。

石鹸工場、香油工場、そして化粧品工場にチャイナドレス工場、それらを作るために様々な産業が生まれる。

産業が生まれれば民に仕事がまわる。
民が働けば収入が増え、税収も上がる。

税収が上がれば福祉や教育に還元できる。

「商売ではないわ…
産業の道筋を作っているの。
国を豊かにするには新しい産業が必要なの。

それには外交相手が必要でしょう?

私なら他国のお偉いさん方に会えるんですもの…私が動くのが一番効率的でしょ…」

五日後、帝都に向けて馬車を走らせる。

運命の歯車がまた回り始める。

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