好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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Kaleidoscope

BFF

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「お待たせしました。」

夕焼けが街をオレンジ色に染める頃、彼女が個室のドア越しから声をかける。

興味本位だった。

父が褒める同じ歳の女王。

任命式で一度しか会った事のない女王を息子の嫁に欲しかったと言わせるほどの才女。

そんな女王が経済活動の一つとして始めたのが、各国に王国の名産品を売るアンテナショップを作ることだった。

リボーン産の石鹸や香油は品質が高く、平民向けの商品もあるので様々な層からも人気があり、今では帝国一の店とまで言われるようになった。

まさかここで女王と会えるなんて…

父が言っていた言葉を思い出す。

後継者問題で内戦が激化する中、生まれた女王は生まれてすぐに騎士団長である王妃の兄と共に身を隠した。

騎士団長自ら、女王に剣を叩き込み、弓、乗馬、料理等…生きる術を叩き込んだとされている。

だからすぐ私の護衛がわかったのだろう。

護衛が扉を開けるとトレーを手にレイヤ、否
フレイヤ女王が部屋へと入ってくる。

「改めてご挨拶させていただきます。

フレイヤ・リボーンです。

本日はリボーン王国のアンテナショップまで足を伸ばして頂いて有り難うございました。

それでは作っていきましょうか?

ルディア殿下。」

幼い子供のように笑うフレイヤに目を奪われる。

「お恥ずかしい話なんですが…私の香りの正体は香油ではなくて…
石鹸なんです。」

ポリポリと頬を掻きながら…

「私の髪は天然パーマなんです。

だから香油をつけると侍女が張り切ってストレートにしようとブラッシングするんです。

貧乏性なので、じっとしているのが性に合わなくて…」

笑いながら小瓶に入った香油を調合していく。


短く切られた爪、すらりとした長い指は小さな傷跡が幾つも残り、私の知っている令嬢とは全く違う。

傷だらけのその指ですら美しいと感じるなんて…  

私はどうかしてしまったのだろう…

「父が褒めていました。

リボーン王国は女王がいる限り安泰だろうと…」

フレイヤは目を輝かせる。

「陛下が褒めてくださったんですか?

なんか嬉しいな…

殿下、出来たら女王呼びではなく名前で呼んでもらえませんか?

居心地が悪いと言うか…むず痒くて…」

気がつけば私は女王をレイヤと呼び、レイヤは私をディアと呼び合っていた。

政治の話、剣の話、本や乗馬、音楽まで…怖いくらい私達の好みや思想は似ていた。

「そろそろ…」

互いの従者に声をかけられるまで時が経つのを忘れて語り合った。

「私の好きなライラックをベースにディアが選んだオークと合わせてみたの。」

渡された瓶には水色の紙が貼ってあって、そこには“BFF”と書いてあった。

「BFF?」

私の問いにレイヤは微笑みながら

「Best Friend Foreverの略よ。
ずっと友達ていう意味なんだけど…」

胸が苦しくなった。

「ずっと友達…か……」

わかっていたはずなのに…

言葉にすると苦しくて泣きたくなる。

「ではまた…祭典で…」

レイヤが微笑む。

「あぁ…また明日……」

帰りの馬車の中、理由もなく涙がこぼれ落ちた。

ずっと友達……
友達……

レイヤの事しか考えられなくなっていく自分が惨めで愚かで…

また泣けてきた……
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