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最果て
邂逅相遇
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「貴方は?」
すらりとした長身の男性が私に微笑みかける。
「私はグレン・サイモンです。
フレイヤ様、少しだけ失礼します。」
グレンは私の前に跪くと胸ポケットからハンカチを取り出すと、私の足を自分の膝にのせ器用に靴擦れの箇所にハンカチを巻いていく。
「はい。出来上がり。
それと……」
グレンは従者になにか告げると私の隣に座る。
「手当てしてくれて有り難う。助かったわ…
サイモン公子。」
「実はお願いがあってここまでついてきてしまいました。」
グレンが立ち上がると意を決したのか大きく息を吸うと
「フレイヤ女王…
貴女の剣舞を見て好きになりました。
側室でも構わないので、私を王国へ連れていって下さい。」
ぷっ…
思わず笑みがこぼれる。
「表向きの話しはわかったわ。
では、本当の事を教えて下さる?」
グレンが照れ笑いを浮かべながら隣にすわると
「一目惚れは本当なのになぁ…
弟に公爵家を継がせてあげたいんだ。
帝国では後継は長男と決まっていて、弟はいずれ何処かに婿に行くか…公爵家で保有している男爵の爵位を持って家を出るしかない。
弟には長年付き合っている人がいるのだけれど…彼女は伯爵家の三女で向こうの親が爵位が低くなる弟に娘を
嫁がせるわけにはいかないと言っているんだ。
だから……」
私はグレンの言葉を遮る。
「サイモン公子、私は本当の理由を聞いているの…
少なくとも私の夫になるということは、互いに責任を持つということだから…」
グレンが軽く息を吐くと
「ルディア殿下が間違いを犯さないようにするためです。」
「間違いを犯す?」
グレンが私を見つめため息をおとす。
「殿下は女王の事が気になって仕方ないみたいです。
もし婚約破棄ともなれば莫大な違約金が発生します。
帝国にとってそれは避けなくてはいけない問題です。」
先程の陛下の発言にしても、帝国はよほど平和ボケしているのだろう。
私もディアも自分の置かれている立場を嫌というほどわかっている。
「サイモン公子は、ルディ殿下を愚か者だと思っているのですか?
私も殿下も背負っているものがあります。
それは自分の想いだけで疎かにできるものではありません。
もう少し殿下を信頼してあげて下さい。
たいした話ではなさそうなので、私はこれで失礼します。
手当てしてくれて本当に有り難う。」
軽く頭を下げるとヒールを履いてその場から立ち去る。
苛立ちと情けなさで身体中の血が沸騰するのがわかる。
平和ボケしている帝国とは違い、王国は未だ内戦で残した影が色濃く残る。
私が女だから…こんなに騒がれるんだ。
私が……
事実、王国では私の伴侶について騒がれている。
内戦で第二王子についた貴族は一掃された。
そのお陰で貴族主体ではなく、国営として起業することができた。
でもそれは新たな問題を作った。
貴族の家門が減ったせいで女王である私と釣り合う家門に伴侶候補がいないということだ。
私としては平民からも公募して決めても良いのだが、そうもいかないらしい…
だからグレンは私にとってある意味、良い婿候補だったのだが…
「女王、お待ちください。」
グレンが息を切らして走ってくると私の前に立ち塞がる。
「先程は失礼しました。こちらをお渡ししたくて…」
グレンは私に白い箱を手渡すと箱を開けるよう促す。
「これは?」
箱の中にはヒールの低い黒いパンプスが入っている。
「ドレスの色に合わせたんですが…
それと…女王に一目惚れしたのは本当です。
自分で言うのもなんですが…かなりの好条件だと思います。」
顔を赤らめながらぶっきらぼうに話すグレンを見て声をあげて笑う。
「フフ…確かに…好条件だけど……フフフ…それ、普通は自分で言わないから…」
「確かに…クス…そうですね……じゃあ、今から口説いて口説いて口説き落としにいってもいいですか?
こう見えて、かなり本気なんで……」
グレンが私の手をとる。
「楽しみに待ってます。サイモン公子。」
「サイモン公子ではなくグレンとお呼び下さい。フレイヤ様」
グレンの唇が私の手の甲に軽く触れた。
すらりとした長身の男性が私に微笑みかける。
「私はグレン・サイモンです。
フレイヤ様、少しだけ失礼します。」
グレンは私の前に跪くと胸ポケットからハンカチを取り出すと、私の足を自分の膝にのせ器用に靴擦れの箇所にハンカチを巻いていく。
「はい。出来上がり。
それと……」
グレンは従者になにか告げると私の隣に座る。
「手当てしてくれて有り難う。助かったわ…
サイモン公子。」
「実はお願いがあってここまでついてきてしまいました。」
グレンが立ち上がると意を決したのか大きく息を吸うと
「フレイヤ女王…
貴女の剣舞を見て好きになりました。
側室でも構わないので、私を王国へ連れていって下さい。」
ぷっ…
思わず笑みがこぼれる。
「表向きの話しはわかったわ。
では、本当の事を教えて下さる?」
グレンが照れ笑いを浮かべながら隣にすわると
「一目惚れは本当なのになぁ…
弟に公爵家を継がせてあげたいんだ。
帝国では後継は長男と決まっていて、弟はいずれ何処かに婿に行くか…公爵家で保有している男爵の爵位を持って家を出るしかない。
弟には長年付き合っている人がいるのだけれど…彼女は伯爵家の三女で向こうの親が爵位が低くなる弟に娘を
嫁がせるわけにはいかないと言っているんだ。
だから……」
私はグレンの言葉を遮る。
「サイモン公子、私は本当の理由を聞いているの…
少なくとも私の夫になるということは、互いに責任を持つということだから…」
グレンが軽く息を吐くと
「ルディア殿下が間違いを犯さないようにするためです。」
「間違いを犯す?」
グレンが私を見つめため息をおとす。
「殿下は女王の事が気になって仕方ないみたいです。
もし婚約破棄ともなれば莫大な違約金が発生します。
帝国にとってそれは避けなくてはいけない問題です。」
先程の陛下の発言にしても、帝国はよほど平和ボケしているのだろう。
私もディアも自分の置かれている立場を嫌というほどわかっている。
「サイモン公子は、ルディ殿下を愚か者だと思っているのですか?
私も殿下も背負っているものがあります。
それは自分の想いだけで疎かにできるものではありません。
もう少し殿下を信頼してあげて下さい。
たいした話ではなさそうなので、私はこれで失礼します。
手当てしてくれて本当に有り難う。」
軽く頭を下げるとヒールを履いてその場から立ち去る。
苛立ちと情けなさで身体中の血が沸騰するのがわかる。
平和ボケしている帝国とは違い、王国は未だ内戦で残した影が色濃く残る。
私が女だから…こんなに騒がれるんだ。
私が……
事実、王国では私の伴侶について騒がれている。
内戦で第二王子についた貴族は一掃された。
そのお陰で貴族主体ではなく、国営として起業することができた。
でもそれは新たな問題を作った。
貴族の家門が減ったせいで女王である私と釣り合う家門に伴侶候補がいないということだ。
私としては平民からも公募して決めても良いのだが、そうもいかないらしい…
だからグレンは私にとってある意味、良い婿候補だったのだが…
「女王、お待ちください。」
グレンが息を切らして走ってくると私の前に立ち塞がる。
「先程は失礼しました。こちらをお渡ししたくて…」
グレンは私に白い箱を手渡すと箱を開けるよう促す。
「これは?」
箱の中にはヒールの低い黒いパンプスが入っている。
「ドレスの色に合わせたんですが…
それと…女王に一目惚れしたのは本当です。
自分で言うのもなんですが…かなりの好条件だと思います。」
顔を赤らめながらぶっきらぼうに話すグレンを見て声をあげて笑う。
「フフ…確かに…好条件だけど……フフフ…それ、普通は自分で言わないから…」
「確かに…クス…そうですね……じゃあ、今から口説いて口説いて口説き落としにいってもいいですか?
こう見えて、かなり本気なんで……」
グレンが私の手をとる。
「楽しみに待ってます。サイモン公子。」
「サイモン公子ではなくグレンとお呼び下さい。フレイヤ様」
グレンの唇が私の手の甲に軽く触れた。
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