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成長
Mixed intentions
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お買い得品……
本人が豪語するだけあって、グレン・アルーフが王国に来てから、たった二ヶ月で貴族の中でも頭角を現す存在になった。
外国語も計算もでき、帝国貴族特有の品の良さが貴族だけではなく平民にも好かれ、王配に一番近い男と称されていた。
あの日、以来アルーフ伯爵とは会えずじまいだ。
王国に戻ってすぐに陛下がたった一人の後継者である殿下を廃嫡したのだ。
信じたくはないが、アナベルと違法薬物を城で使ったことがわかり、国外追放となり、今はライアー帝国に身を寄せているそうだ。
恋は盲目…否、恋は人を愚かにするものだと痛感した。
少なくとも私が好きだった殿下はそんな愚かな事をする人ではなかったからだ。
まさかこんな形で殿下と対峙するなんて、思いもしなかった。
「やはり、しかけてきましたね…」
ライアー帝国からの警告書が届いたのだ。
無論、こちらも教会を通して外交抗議文を出した。
私が聖女だと教会が声明を出す前に、教会とは神聖誓約書を交わした。
1 聖女の力の売買は
禁じる。
2 聖女の力は自国を守る時以外は政治的使用は禁じる。
3 聖女は自らの意志で聖女の力を使う事ができる。またその逆も然り。
4 聖女、またはリボーン王国と教会に害をもたらす場合、聖女は自己防衛として聖女の力を使用してもよい。
*ただし使用する場合、教会から相手先へ外交抗議文を出してからとする。
5 聖女は年に一度、教会の聖獣が選んだ民に聖女の力を使うことが出来る。
この誓約書の内容を知っているのは王国側は私とハルモニア公爵、コントラクト侯爵。
そして教会側は教皇と三人の枢機卿だけだ。
私が強気でライアー皇后に立ち向かえたのは、私の後ろには教会がついていたからだ。
今回、ライアー帝国へ教会から外交抗議文を出した事はすぐに各国に知れ渡るはずだ。
「手筈は整っています。後は発表だけかと…」
コントラクト侯爵が私の決断をうながす。
「まずは貴族に説明してから発表する方が良いかと思いますが…」
ハルモニア公爵が私を見つめる。
「そうね…まずは貴族に説明してから、民に発表することにしましょう。」
私の言葉にハルモニア公爵がすぐに準備に取りかかる。
ハルモニア公爵が部屋を出ると
「女王、王配のことなのですが…」
コントラクト侯爵が一枚の肖像画と釣書を取り出し私の目の前に置く。
「彼はどうでしょうか?」
!!!
「……って、これはハルモニア公爵じゃないですか?」
思わず声が裏返る。
「やはり聞いていないようですね。
ハルモニア公爵は公爵家の養子です。
つまり女王とハルモニア公爵には血の繋がりはないのです。」
!!!
「えっ…でも…あれ?」
言いようのないざわめきが胸を走る。
「ハルモニア公爵が女王の御守り役に選ばれたのは、もし戦いに破れてもお二人が結ばれることで王家の血が守られるからです。」
「王家の血?」
「ハルモニア公爵の養子になる前はテュテラリー・セイクリッド。
最後の聖女の家門の末裔です。」
今、ハルモニア公爵はテュテン・ハルモニアと名乗っている。
教会で見た聖女の聖典の最後の名前。
レイア・セイクリッド
お父さんと慕っていたハルモニア公爵は王家の血を守るため、わずか十五歳で私の御守り役になった。
十五歳の少年が……
「それに私の考えすぎかも知れませんが…
皇太子が除籍されたのと公子がアルーフ伯爵になったのが同じ時期なのが…どうも引っ掛かるのです。
年寄りの取り越し苦労だと思って下さい。
でも、同じ時期に帝国から出た帝国の皇太子と公子がこうして、対峙しているのが…ただの偶然と呼ぶには出来すぎている気がしてならないのです。」
コントラクト侯爵の言う通りだ。
殿下とアルーフ伯爵…二人は幼馴染みで主従の関係で……
ハルモニア公爵と結婚……
はぁ…頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「女王、どうしましたか?
顔色が優れませんが?」
ハルモニア公爵が私の顔を心配そうに覗き込む。
「テュテラリー・セイクリッド。」
私の言葉にハルモニア公爵が目を見開く。
「私…何も知らなくて…」
うつむく私にハルモニア公爵は静かに話し始めた。
本人が豪語するだけあって、グレン・アルーフが王国に来てから、たった二ヶ月で貴族の中でも頭角を現す存在になった。
外国語も計算もでき、帝国貴族特有の品の良さが貴族だけではなく平民にも好かれ、王配に一番近い男と称されていた。
あの日、以来アルーフ伯爵とは会えずじまいだ。
王国に戻ってすぐに陛下がたった一人の後継者である殿下を廃嫡したのだ。
信じたくはないが、アナベルと違法薬物を城で使ったことがわかり、国外追放となり、今はライアー帝国に身を寄せているそうだ。
恋は盲目…否、恋は人を愚かにするものだと痛感した。
少なくとも私が好きだった殿下はそんな愚かな事をする人ではなかったからだ。
まさかこんな形で殿下と対峙するなんて、思いもしなかった。
「やはり、しかけてきましたね…」
ライアー帝国からの警告書が届いたのだ。
無論、こちらも教会を通して外交抗議文を出した。
私が聖女だと教会が声明を出す前に、教会とは神聖誓約書を交わした。
1 聖女の力の売買は
禁じる。
2 聖女の力は自国を守る時以外は政治的使用は禁じる。
3 聖女は自らの意志で聖女の力を使う事ができる。またその逆も然り。
4 聖女、またはリボーン王国と教会に害をもたらす場合、聖女は自己防衛として聖女の力を使用してもよい。
*ただし使用する場合、教会から相手先へ外交抗議文を出してからとする。
5 聖女は年に一度、教会の聖獣が選んだ民に聖女の力を使うことが出来る。
この誓約書の内容を知っているのは王国側は私とハルモニア公爵、コントラクト侯爵。
そして教会側は教皇と三人の枢機卿だけだ。
私が強気でライアー皇后に立ち向かえたのは、私の後ろには教会がついていたからだ。
今回、ライアー帝国へ教会から外交抗議文を出した事はすぐに各国に知れ渡るはずだ。
「手筈は整っています。後は発表だけかと…」
コントラクト侯爵が私の決断をうながす。
「まずは貴族に説明してから発表する方が良いかと思いますが…」
ハルモニア公爵が私を見つめる。
「そうね…まずは貴族に説明してから、民に発表することにしましょう。」
私の言葉にハルモニア公爵がすぐに準備に取りかかる。
ハルモニア公爵が部屋を出ると
「女王、王配のことなのですが…」
コントラクト侯爵が一枚の肖像画と釣書を取り出し私の目の前に置く。
「彼はどうでしょうか?」
!!!
「……って、これはハルモニア公爵じゃないですか?」
思わず声が裏返る。
「やはり聞いていないようですね。
ハルモニア公爵は公爵家の養子です。
つまり女王とハルモニア公爵には血の繋がりはないのです。」
!!!
「えっ…でも…あれ?」
言いようのないざわめきが胸を走る。
「ハルモニア公爵が女王の御守り役に選ばれたのは、もし戦いに破れてもお二人が結ばれることで王家の血が守られるからです。」
「王家の血?」
「ハルモニア公爵の養子になる前はテュテラリー・セイクリッド。
最後の聖女の家門の末裔です。」
今、ハルモニア公爵はテュテン・ハルモニアと名乗っている。
教会で見た聖女の聖典の最後の名前。
レイア・セイクリッド
お父さんと慕っていたハルモニア公爵は王家の血を守るため、わずか十五歳で私の御守り役になった。
十五歳の少年が……
「それに私の考えすぎかも知れませんが…
皇太子が除籍されたのと公子がアルーフ伯爵になったのが同じ時期なのが…どうも引っ掛かるのです。
年寄りの取り越し苦労だと思って下さい。
でも、同じ時期に帝国から出た帝国の皇太子と公子がこうして、対峙しているのが…ただの偶然と呼ぶには出来すぎている気がしてならないのです。」
コントラクト侯爵の言う通りだ。
殿下とアルーフ伯爵…二人は幼馴染みで主従の関係で……
ハルモニア公爵と結婚……
はぁ…頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「女王、どうしましたか?
顔色が優れませんが?」
ハルモニア公爵が私の顔を心配そうに覗き込む。
「テュテラリー・セイクリッド。」
私の言葉にハルモニア公爵が目を見開く。
「私…何も知らなくて…」
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