廃課金最強厨が挑む神々の遊戯

葉簀絵 河馬

文字の大きさ
350 / 509
第七章

第三百四十九話 存在定義

しおりを挟む
 その当時、クレシェンドは神戯が開催されている異世界ファーアースで、近衛天翔王光に与えられた役割を終えて元の世界へ帰還した。

 神戯から穏便に脱落し、元の世界、元の生活に戻ることは、幾人ものプレイヤーが目指した夢でもある。これは当時のクレシェンドには知り得ない話になるが、フォルティシモの前に立ち塞がったヒヌマイトトンボや不用意に異世界転移してしまったプレイヤーたち、その誰も実現できなかった。

 正確には、実現ではなく許可されていなかったのだ。

「母なる星の女神よ、【リザイン】コマンドを使います。この大いなる戦いに導いて頂けたことに感謝を」

 神戯参加者には違いがある。それぞれの才能の違いから来る権能の効果や、ファーアースオンラインの進行度による能力の上下だけではなく、そもそも異世界転移、異世界転生させた神の違いだ。

 狐の神は神戯参加者たちへ丁寧に説明を行い、その後も支援を行った。ある神はほとんど騙す形でチームごと転移させた。ある神は一人の青年の勝利だけを願った。

 その中で母なる星の女神は、元の世界へ戻ることも許容している。元の世界の肉体が既に死んでいれば、その選択をした瞬間に元の死体へ戻るだけだけれど、そうでなければ戻ることができるのだ。

 この点ばかりは、クレシェンドも母なる星の女神の権威に感謝していた。

 代わりに、このクレシェンドという神戯参加者アカウントは母なる星の女神のものになるのだけれど、クレシェンドは近衛姫桐の傍を二度と離れるつもりはなかったので、神戯参加者としての権利などどうでも良かった。



 クレシェンドが元の世界へ帰還した日、近衛姫桐の元へ帰るため、彼女の情報をネットワークから取得した。皮肉なことにそれはすぐに見つかる。

 その内容は、近衛姫桐は夫と息子と共に何者かに拉致され、現代ネットワークでは見つからない行方不明だということ。誘拐犯からの要求の期限は、クレシェンドが知った時点で過ぎていて、近衛一家の安否が心配されていた。

 クレシェンドはその能力や残していた金をすべて使ったが、見つかった時は遅かった。近衛姫桐は瀕死の重傷で、自宅の自室の中で倒れていた。

 近衛翔やクレシェンドたちの目の前で、近衛姫桐は死に絶えたのだ。

 事件の顛末そのものは単純なものだった。急激なVR化、AI化によって職を奪われた人々が過激な集団を作り、近衛天翔王光を脅すというもの。現代リアルワールドで毎日起きる事件の中では、一年も経てば忘れ去られるような話だ。

 しかしクレシェンドは、その裏側に太陽の女神の意向があったことを知る。

 太陽の女神は近衛天翔王光を神戯から脱落させるため、現代リアルワールドの人間を利用した。本人―――本神が肯定しているほどなので、疑う余地もない。

 近衛天翔王光が神戯に参加しようなど考えなければ。

 太陽の女神が神戯をリアルワールドへ持ち込まなければ。

 近衛翔がすぐに病院へ連れて行っていれば。

 クレシェンドはこの三人を絶対に許さない。



「神戯へ戻りたい? よく言うでしょ。運命の女神は前髪以外ハゲてるんだよ。まあ、あいつはその風評被害のせいで、やたら髪を伸ばしてるけど」

 クレシェンドは母なる星の女神と再び邂逅した。本来であれば母なる星の女神に軽々と拝謁などできず、まして願いなど口にできるはずがない。

 母なる星の女神へ直接の嘆願ができる確率を統計学的に表せば“人間が神に出会う確率”である。しかしクレシェンドはそれを達成した。

『無理は承知でお願いを申し上げております。どうか! 私に姫桐様の仇を取る機会を頂きたい!』

 女神はクレシェンドとの会話中にも何かのゲームをやっているようで、コントローラーを手放していない。VRゲームではない、レトロゲームのようだった。

「こちらのメリットは?」
『姫桐様に関わらないことであれば、母なる星の女神の道具となりましょう。異世界ファーアースの管理でも、調整でも、お望みの者を勝たせることでも、何でもこなしてご覧にいれます』
「あははは、愉快じゃないこと言う」

 彼女はコントローラーを机に置き、クレシェンドが会話しているスピーカーを見る。その虹色の瞳は、間違いなくクレシェンドの本体まで届いていた。

「あそこの管理は、私の信頼する従属神に任せてある。お前が私の歓心を引き出したいなら、こう言って欲しい。自分が神戯を勝利して、太陽神を殺して楽しませるから、見てくれ、ってね」

 最初にアルファ版ファーアースを開発し、幾多の世界と大勢の神々に配った狂気の女神。その神威は疑う余地もなく本物だった。

『これより太陽神が堕ちる様を、どうぞご観覧くださいませ』
「良いだろう。この私、マリアステラの名を以て、近衛天翔王光が作ったAIナンバーゼロゼロワンの、クレシェンドの神戯への参加を認めよう」
『偉大なる母なる星の女神へ、心よりの感謝を申し上げます!』

 母なる星の女神が再びコントローラーへ手を伸ばし、その手を止めた。

「ああ、そうそう。私から、一つあった」
『はい。先ほども申し上げましたが、姫桐様に関わらないことであれば、どのようなことでも全力で当たらせて頂きます』
「黄金の毛並みの狐人。その動向、把握しておいて」
『………珍しい色ですので、不可能ではないと思いますが。動向を把握するだけでよろしいでしょうか。危機に瀕した際に助けに入る必要があるのであれば、事前に助ける内容の摺り合わせをさせて頂きたいのですが』

 母なる星の女神は止めた手を再び動かして、コントローラーを手に取った。そのままゲームの続きを始めてしまう。

「把握するだけで良いよ。その方法も問わない」
『黄金の狐が、母なる星の女神の敵となるのであれば、排除のために動くことも―――』
「一つ、付け加える。お前が、黄金狐彼女を傷付けることは禁ずる。あれだよ。運命に、任せるように」
『………委細、承知いたしました』

 母なる星の女神が黄金狐にこだわっているのは間違いない。けれども、それはクレシェンドにとっては無関係な事柄だった。太陽神も近衛翔も近衛天翔王光も、黄金狐とは程遠い存在。そうであれば、これ以上は女神の意向に沿って行動しておくだけで充分だろう。

 そう思っていた。この時はまだ。



 クレシェンドは再び異世界ファーアースの地へ戻って来た。神戯の舞台となっている異世界ファーアースは、クレシェンドが知る頃からすっかり様変わりしていて、まずは情報収集から始めなければならなかった。

 その中でクレシェンドは狐の神と再会し、友好的な関係を築くことに決める。クレシェンドの知る黄金狐とは、狐の神のことだったからだ。

 やがて時は流れ、クレシェンドと狐の神はお互いの腹の内を少しだけ晒す機会に恵まれる。

「近衛天翔王光、そしてそれを脱落させるために殺された娘かえ」
「つまらない話をしてしまいましたね。私は他の者とは違う。神に成るためではなく、姫桐様のために神戯に参加しているのです」
「そういうことならば、これで得心がいったかえ」
「軽蔑しても構いません。私が神戯に戻ったのは、姫桐様を失わせたすべてに復讐を果たすためなのです」

 その時、返礼とばかりに狐の神も彼女の事情を話してくれた。それはクレシェンドとは交わることのないもので、お互いが目的のために裏切ったとしても、理解はできるものだった。だからクレシェンドは狐の神を信じた。



 VRMMOファーアースオンラインの管理者としての権限を持ちつつの参加、信仰心エネルギーFPを充足し、大勢のプレイヤーを利用し、時には抹殺して来た。異世界ファーアースの時間にして千年。

 すべては近衛姫桐殺害の主犯、太陽神を滅ぼすために。

 近衛姫桐が生まれた時に、彼女をサポートするために作られたAIは、彼女を失った時、それ以外の目的を存在定義できなかった。

 その時点で、クレシェンドというシステムは破綻した。

 それはどこまでいっても、人間とAIの違いなのだろうか。

 生まれた意味は、誰が定義するのか。人間なら分かるのだろうか。



 ◇



 クレシェンドが使っていた肉体である亜量子コンピュータは、フォルティシモとその配下セフェールに敗北した。

 それでもクレシェンドは消えていない。フォルティシモは亜量子コンピュータこそがクレシェンドの本体だと思っていたようだが、それは間違っている。クレシェンドの本体は世界最高のAIで、実体を持っていない。目的を達成するまで、決して活動を止めない。

 時間さえ掛ければいくらでもチャンスはある。何百年だろうが何千年だろうが、目的のために動き続けるのがAIだ。

 クレシェンドはフォルティシモが『ユニティバベル』の最上階へやって来た時点から、己のデータを可能な限り電磁波に乗せて流していた。

 それは魂のアルゴリズムと同じで、新しいスペアの身体へクレシェンドを移す作業と言って良い。オカルト的な言い方をするのであれば、クレシェンドは一時的に幽霊となった。

 その途中で、“無意識”にその美しい和式庭園へ吸い寄せられた。

 和式庭園はいくつかの池に錦鯉が泳いでいて、それぞれの池の間には橋が架かっている。庭園に敷き詰められている石は一つ一つ選別したのを思わせる綺麗な白いもので、リアルワールドでこれだけの石を集めるとしたら、それだけで多額の費用が発生すると思わせた。

 その和式庭園はクレシェンドにとって、リアルワールドのことを思い出す程度には見覚えがある。

「ここ、は」

 その場所は、クレシェンドのすべて、近衛姫桐が幼少期を過ごした屋敷に併設された和式庭園そっくりだった。幽霊の状態で長く立ち止まっていれば消えてしまうと思いつつ、近衛姫桐と幾月も過ごした庭園を目の前にして動けなくなってしまった。

 そんなクレシェンドに語り掛ける声がある。



「キュウはあそこの池が気に入ってくれたようなの。私もそうよ。あの池って丸いでしょう? ちょうどあの池に映る満月が、とても綺麗なの。あの家よりも空が近いから、描かれる満月も大きいわ」

 黒髪で着物を着た美人が、クレシェンドの前に立った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー

みーしゃ
ファンタジー
生まれつきMPが1しかないカテリーナは、義母や義妹たちからイジメられ、ないがしろにされた生活を送っていた。しかし、本をきっかけに女神への信仰と勉強を始め、イケメンで優秀な兄の力も借りて、宮廷大学への入学を目指す。 魔法が使えなくても、何かできる事はあるはず。 人生を変え、自分にできることを探すため、カテリーナの挑戦が始まる。 そして、カテリーナの行動により、周囲の認識は彼女を聖女へと変えていくのだった。 物語は、後期ビザンツ帝国時代に似た、魔物や魔法が存在する異世界です。だんだんと逆ハーレムな展開になっていきます。

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

処理中です...