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申し訳ございません。あいにく先約がございまして。
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突然の展開に俺の頭は追いついていない。
完全にオーバーヒートだ。
部屋に二人残されてプチパニック状態の俺の肩に多岐が優しく触れて、落ち着かせるようにゆっくり撫でた。
どのくらいそうされていただろうか、段々と落ち着いてきた。
そして優しく囁くように紡がれる言葉。
「日下さん、聞いてください。僕は6年前あなたに命を救われました。あの時は本当にありがとうございました」
え………?
「その日は大雨が降っていて、足を滑らせて川に落ちてしまったんです。もう無理だと思いました。諦めてしまいそうになって沈みかけた時、あなたが叫んだんです。『ばかやろ――!諦めるな!泳げっ!』って」
あ………!
「僕はそれまで何かに執着を持ったこともなく親の言う通りに生きてきました。どうせ僕が何をやっても最後には親の言う通りになるんだからって諦めてました。だけど、あの日あなたに命を救われて、あなたの言葉に励まされて、僕は諦めるのをやめました。だからあなたへの初めての恋心を諦めずにいられました」
『恋心』という言葉に俺は自分の頬が赤くなるのが分かった。
でも―――。
「でも―――それじゃあ三木の事は……?」
俺とじゃなくて二人で頻繁に会って食事にも行ったって俺は知ってるんだ。
「それはあなたの勘違いです。三木さんとはビジネス上の付き合い以外何もありません」
「だって頻繁に会って食事行ったりとかっ」
「それは―――少しでもあなたのことを知りたかったから……。三木さんからきこうとしてました。ぜんぜん教えてくれませんでしたけど…」
と苦笑した。
「そ、そんなの本人にきけよっ」
「日下さん食事にお誘いしても断られてばかりで…」
そうだった。俺が多岐を拒否ってたんだ。
「初めて食事をご一緒できた日、居酒屋のようなところがお好きだとおっしゃってたので、僕は日下さんの事を何も知らない事に気づかされました。ですのでまずは情報収集からだと」
「…………」
「――――日下さんの事が好きです」
静かに告げられる多岐の告白。だけど込められた熱はすごくて。
多岐が自分のことを好きだったことが嬉しかった。
三木のことを考えると胸が痛んだが、俺はこいつがいい。
俺は多岐悠吾がいいんだ。
「僕は三木さんのように潔くあなたを諦める事なんてできません。まずは食事から、ご一緒していただけませんか?」
「ふはっ」
「日下さん?」
「だってこんなたいそうなお膳立てまでして告白して、返事も聞かずにまずは食事からとか中学生かよ。ふふ」
「う………それはそうなんですが……僕は確実にあなたを落としたいというか…あなたに僕の事を好きになってもらいたい…」
「多岐悠吾」
俺を落とす?
「はい……」
俺を見つめる瞳が不安げに揺れる。
俺に好きになってもらいたい?
そんなの―――そんなのもうとっくに……。
「好きだ。俺と付き合え」
思ってもみなかったんだろう俺の告白に一瞬だけぽかんとした顔をした。
およそ王子様らしくないその表情に俺はくすりと笑った。
「よ……喜んで!一生大事にします!」
この王子様は泣き顔までお綺麗ときてる。
俺の心臓もつかな?
「一生とか……お前重いな―」
「――――ダメ、ですか……?」
「俺も『重い』から覚悟しとけ」
にやりと笑って見せた。
「はい!日下さん、愛してます!」
そう言うと多岐は俺を抱き上げた。所謂お姫様抱っこで。
「なっ」
「気持ちが通じあったのですから、愛を……確かめ合いましょう」
俺の耳元でささやくように。
そう告げて微笑む王子様の顔は目元が赤く男の色香を色濃く漂わせていた。
―――――本当心臓もつかな……。
完全にオーバーヒートだ。
部屋に二人残されてプチパニック状態の俺の肩に多岐が優しく触れて、落ち着かせるようにゆっくり撫でた。
どのくらいそうされていただろうか、段々と落ち着いてきた。
そして優しく囁くように紡がれる言葉。
「日下さん、聞いてください。僕は6年前あなたに命を救われました。あの時は本当にありがとうございました」
え………?
「その日は大雨が降っていて、足を滑らせて川に落ちてしまったんです。もう無理だと思いました。諦めてしまいそうになって沈みかけた時、あなたが叫んだんです。『ばかやろ――!諦めるな!泳げっ!』って」
あ………!
「僕はそれまで何かに執着を持ったこともなく親の言う通りに生きてきました。どうせ僕が何をやっても最後には親の言う通りになるんだからって諦めてました。だけど、あの日あなたに命を救われて、あなたの言葉に励まされて、僕は諦めるのをやめました。だからあなたへの初めての恋心を諦めずにいられました」
『恋心』という言葉に俺は自分の頬が赤くなるのが分かった。
でも―――。
「でも―――それじゃあ三木の事は……?」
俺とじゃなくて二人で頻繁に会って食事にも行ったって俺は知ってるんだ。
「それはあなたの勘違いです。三木さんとはビジネス上の付き合い以外何もありません」
「だって頻繁に会って食事行ったりとかっ」
「それは―――少しでもあなたのことを知りたかったから……。三木さんからきこうとしてました。ぜんぜん教えてくれませんでしたけど…」
と苦笑した。
「そ、そんなの本人にきけよっ」
「日下さん食事にお誘いしても断られてばかりで…」
そうだった。俺が多岐を拒否ってたんだ。
「初めて食事をご一緒できた日、居酒屋のようなところがお好きだとおっしゃってたので、僕は日下さんの事を何も知らない事に気づかされました。ですのでまずは情報収集からだと」
「…………」
「――――日下さんの事が好きです」
静かに告げられる多岐の告白。だけど込められた熱はすごくて。
多岐が自分のことを好きだったことが嬉しかった。
三木のことを考えると胸が痛んだが、俺はこいつがいい。
俺は多岐悠吾がいいんだ。
「僕は三木さんのように潔くあなたを諦める事なんてできません。まずは食事から、ご一緒していただけませんか?」
「ふはっ」
「日下さん?」
「だってこんなたいそうなお膳立てまでして告白して、返事も聞かずにまずは食事からとか中学生かよ。ふふ」
「う………それはそうなんですが……僕は確実にあなたを落としたいというか…あなたに僕の事を好きになってもらいたい…」
「多岐悠吾」
俺を落とす?
「はい……」
俺を見つめる瞳が不安げに揺れる。
俺に好きになってもらいたい?
そんなの―――そんなのもうとっくに……。
「好きだ。俺と付き合え」
思ってもみなかったんだろう俺の告白に一瞬だけぽかんとした顔をした。
およそ王子様らしくないその表情に俺はくすりと笑った。
「よ……喜んで!一生大事にします!」
この王子様は泣き顔までお綺麗ときてる。
俺の心臓もつかな?
「一生とか……お前重いな―」
「――――ダメ、ですか……?」
「俺も『重い』から覚悟しとけ」
にやりと笑って見せた。
「はい!日下さん、愛してます!」
そう言うと多岐は俺を抱き上げた。所謂お姫様抱っこで。
「なっ」
「気持ちが通じあったのですから、愛を……確かめ合いましょう」
俺の耳元でささやくように。
そう告げて微笑む王子様の顔は目元が赤く男の色香を色濃く漂わせていた。
―――――本当心臓もつかな……。
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