異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節

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第104話 異世界偵察

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 寂れた街中を歩いていくと徐々に人影が通りに散見されるようになる。人々は悠然と通りを歩く聡史たちを遠巻きにしながらヒソヒソと何か話をしているよう。恐らくはこの街になぜ人族が姿を見せているのかと不安に駆られているのだろう。魔族にとって人族はいわば不倶戴天の敵。これまでこの世界では、長きにわたって血塗られた戦争を繰り返してきた歴史的な背景がある。


 10分ほど歩いていると、どうやら街の中心部が視界に入ってくる。そこには広場があって、屋台などが立ち並び大勢の人々で賑わっている様子が窺える。


「桜ちゃん、魔族といっても生活の様子は人間と変わらないみたいですよ~」

「そうですね。世界によっては仲良く共存していたりもしますから、一概に人類の敵とは言えない側面はありますわ」

 こんなのんびりとした会話を交わしながら、ついにデビル&エンジェルは街の中心広場に入り込む。広場に集っている魔族たちの中には家族連れの姿もあって束の間の憩いのひと時を楽しんでいる姿さえ見掛けられる。こうしてみると明日香ちゃんの言う通りに魔族と言えどもその生活は人間と大差ないように感じられてくる。


 だがその平和な賑わいはデビル&エンジェルの立っている場所から見て反対方向から押し寄せてくる大勢の兵士たちによってたちまち様相を変えていく。


「この街に人族が紛れ込んだぞ~! たった今から掃討するゆえに、民どもは即座に家に戻るのだぁぁぁ!」

 騎乗する騎士隊長らしき甲冑に身を包んだ人物が大声を上げると、広場の方々に兵士が散って人々を追い立てる。その結果人々はクモの子を散らしたように広場から姿を消し去って、この場に残っているのは空っぽになった屋台とデビル&エンジェルだけ。


「このような目立つ場所に人族が紛れ込んでおるとは我が部隊の名折れである! 不名誉を雪ぐためにこの場で人族を火炙りに処す! 兵たちよ、褒美は公爵様から思いのままにいただけるぞ。下賤な人族を召し捕らえろぉぉぉ!」

「「「「「ウオォォォォ!」」」」」」

 雄叫びを上げながら兵士たちは一斉に聡史たちに向かってくる。もちろんそこは黙って見過ごせない桜が前に出ようと一歩踏み出す。だがそのタイミングで…


重力監獄グラビティー・プリズン

 美鈴は兵士たちに向けて闇魔法を放つと、文字通り重力の監獄が数百人の兵士たちを捕らえにかかる。不敵な微笑みを浮かべる美鈴はどこから見ても大魔王としか表現できない。


「5Gの重力に逆らえるかしら?」

 兵士に向かって嘲笑うがごとくの声をかける美鈴。体重がいきなり5倍になった兵士たちは挙って地面に這い蹲っている。馬に乗っていた隊長は5倍の加速度で地面に叩き付けられて体が変な角度で潰れている。


「か、体が重い」

「な、なぜだ? なぜ立ち上がれないのだ?」

「助けてくれぇぇ!」

 理論的に重力の存在を知らない魔族たちにとっては、これはまったく未知の魔法術式。体に掛かる5倍の重さで肺が満足に膨らまないせいで、呼吸すらままならない地獄の苦しみがが兵士たちを苛んでいる。 

 そこに1台の馬車が到着。降りてきたのは身形の良い貴族のような風体をした魔族。


「者共、不埒な人族を捕らえるのだ! 地面に寝転んで何をしている!」

 貴族は何も事情が分かっていない様子で怒りを露わにして広場に蹲る兵士を叱り付けている。

 その姿を見て取った桜の動きはさながら疾風のよう。5Gの重力など全く関係なしに兵士を踏みつけながら貴族の元まで接近するといきなりその顔面を殴りつける。意識を失った貴族の体を抱えると、再び兵士たちの体を踏み付けながら戻ってくる。この間わずか5秒ほどの出来事。

 気の毒なのは桜に踏まれた兵士たち。ただでさえ5倍の重力に苦しんでいたところに以ってきて、その体を容赦なく踏まれては堪ったものではない。だがそれよりも恐ろしのは、たとえ重力が5倍だろうと普通に動き回る桜のほうかもしれない。レベル600オーバーというのはこういうことなのだろう。


「桜、珍しく生きて捕まえてきたんだな」

「お兄様、その発言は誠に不本意ですわ。いえ、心から遺憾の意を表明したします」

 兄に対する不満で頬を膨らませる桜。だが普段の行いがあまりにも酷いので聡史の発言を全面的に否定できないといった表情。だからこそ「不本意」とか「遺憾」という言い方をして誤魔化している。

 
「カレン、すまないがこいつを回復してやってくれ」

「はい、わかりました。回復」

 カレンの手から白い光が放たれると魔貴族は目を覚ます。とはいえ疾風のごとき桜の手に掛かったことがいまだに理解できていないよう。


「一体どうしたのだ?」

 訳が分からない表情でしきりに首を振っているが、目の前に聡史たちの姿を発見するとその形相が一変する。


「貴様らぁぁ! 身分卑しき人族の分際でよくぞ我の前におめおめと顔を出したな! この魔公爵マルキースが直々に成敗してくれる」

 立ち上がったマルキースは腰から剣を抜き放つと殺意に満ちた目で聡史を睨み付ける。だがその背後から気配を消して桜が忍び寄っているとは思いもしなかったよう。


「桜様の前で偉そうにするんじゃないですわ!」

 バキッという音を立てて強烈なローキックが叩き込まれる。マルキースの右足は膝の下から90度に曲がっている。その痛みのために地面を転げ回る姿は誇り高い貴族の風格などどこにも見当たらない。


「ギャーギャーとウルサイですわ!」

 マルキースがあまりにも歯応えなく倒れ伏したことに少々ご立腹の桜がその背中を踏み付けて地面に縫い留めると、哀れな被害者は両手をバタバタして必死に逃れようとしている。


「カレン、もう一度回復してもらえるか」

「はい、回復」

 再びカレンの手から放たれた光が怪我を癒すとマルキースはようやく落ち着きを取り戻す。だがその背中には依然として桜の左足が置かれており、体の自由を奪っている。


「こ、小癪な… ファイアーアロ… グエェェェ!」

 魔法を放とうとする素振りを桜が見逃すはずもない。背中に置いた足にちょっとだけ力を籠めると、マルキースの背骨と肋骨がミシミシと悲鳴を上げる。


「無暗に手向かいするんじゃないぞ。妹は加減が苦手だから次は踏み殺すかもしれない」

「わ、分かった… 抵抗しない」

 どうやら聡史の脅しが効果を発揮したようで、マルキースは弱々しい返事を返してくる。


「卑しい人族の足に踏み付けられた気分はいかがですか? そこに転がっている部下を笑えないですわね」

 桜はマルキースの心の傷に塩をてんこ盛りで塗り込んでいる。他人の体を痛めつけるのも得意だが、心をバキバキにへし折るのも大得意にしている。これは主に中学時代に校舎の裏でヤンキーをボコボコにした後に説教という名目で散々行っていた行為とまったく同じ。相手が魔族だろうがヤンキーだろうが、桜にとっては同等に扱う対象らしい。ちなみに中学生当時の撮影担当が明日香ちゃんというのは紛れもない事実。

 
 それはともかくとして、マルキースが観念した様子を見せたのでようやく聡史の事情聴取が始まる。


「いいか、よく聞いておけよ。俺たちはこの先のダンジョンを通ってこの世界へとやってきた。お前たちが侵略を試みている世界の住人だ」

「な、なんだと! あの難攻不落のダンジョンを通って来ただと」

 どうやらこの地にあるダンジョンはいまだ魔族たちは攻略していないよう。これこそが大山ダンジョンがこれまで魔物の氾濫を起こしていない理由であろうか。


「いいか、俺たちはこの世界をどうこうしようとは考えていない。魔族が手を出さなければ我々からはこの世界に干渉しようとは思っていない。ここまでは理解できるか?」

「ふん、そのような腰抜けのセリフなど我が魔王様には通用せぬ。魔王様の前ではいかような世界の住人であろうとも自らの生命と財産全てを差し出す定めなのだ」

 魔王というフレーズを耳にした美鈴のこめかみがピクリと動くが、敢えて声は発しない。それどころか魔族に自分の立場を気取られぬように無意識に体から発散していく魔力を封じ込めている。どうやらこの場で「自らが大魔王」という事実を公表するべきではないと考えているのだろう。
 
 そんな美鈴の意図を察した聡史は、桜と同じようにマルキースの心をへし折りにかかる。


「腰抜けに踏み付けられていながらよくそれだけの大口が叩けるな。お前はブーメランという言葉を知っているか?」

「知らぬ! いいから早くこの足を退かすのだ! 誇り高き魔貴族の体を踏み付けるなど、異なる世界の人族だろうが八つ裂きにしてくれるぞ!」

 どうやらこの世界にはブーメランという武器はないようだな… そんなどうでもいいことを考えながら、聡史は言葉を続けていく。


「物わかりの悪い男だな。もしもう一度俺たちの世界に手を出したら、それこそ次元を超えた全面戦争になるぞ。いいか、その魔王とやらにキッチリ伝えておけ」

 聡史からの最後通牒がマルキースに告げられる。だがマルキースはなおも強気な態度を崩さずにいる。彼らの堅い頭には「人族=劣等種」という根深い偏見が刻まれているのであろう。


「断る! そのような弱みを見せるのは誇り高き魔族の恥晒し! ましてや魔王様になどお伝えするなど言語道断なり」

「そうか、それではその魔王宛のメッセージが必要だな。あそこに見える城を潰そうか。誰か立候補するか?」

 聡史はメンバーを振り返る。明日香ちゃん以外の誰でも城の一つや二つは簡単に破壊可能な面々が揃っているのがデビル&エンジェルの恐ろしいところ。


「お兄様、ぜひとも私にやらせてくださいませ!」

「あら、そんなお手軽な話だったら、ぜひ私の闇魔法に任せてもらいたいわね」

「いえいえ、この役目こそ、私の天罰術式にお任せください」

 桜、美鈴、カレンの三人が次々に手を上げている。三人が三人共に自信満々な表情。そんな彼女たちを頼もしそうに見ながら聡史が…


「そうなのか、みんなヤル気だな。まあ俺がやってもいいんだが」

「「「どうぞ、どうぞ、どうぞ!」」」

「こんなところでダチョウかぁ! 完全に油断していたぁ!」

 ダチョウ倶楽部アゲイン。聡史にとっては完全に予想外のタイミングで女子三人の罠に掛かったよう。このやり取りがツボに嵌ったようで、明日香ちゃんは腹を抱えてゲラゲラ笑っている。その笑いはたっぷり三分以上続いてもなお収まる様子はない。 

 たっぷり5分以上経過してやっと明日香ちゃんの笑いが終息したのを見計らって聡史はオルバースを引き抜くと、やや小高くなっている場所に立つ白亜の城に向かって上段に振りかぶる。


「断震破!」

 わざと軌道を斜めにして振り切った斬撃の刃は一直線に丘の上にある城へと向かっていく。そして、斬撃が通り過ぎてしばらく後に…

 ズズズズズ… ズシーーーン!

 建物が斜めにズレて、しかる後に上階が土台から滑り落ちるように崩壊していく。周辺には濛々とした土煙が湧き立っている。


「な、なんということだ… 歴史と栄光に包まれてきた我が城が…」

 さしものマルキースも事態がここに至っては顔色を失っている。城が倒壊した件など隠しようがない。いずれは魔王の耳にも入ってしまうだろう。その際に聡史たちの存在も明らかになってしまうと考えると、自然に体が震えてくるのを抑えきれない様子。


「よし、撤収するぞ。桜はそいつを気絶させてくれ。殺すんじゃないぞ、大切な魔王へのメッセンジャーだからな」

「わかりましたわ」

 桜が軽くマルキースの脇腹を爪先で蹴ると、その痛みのために敢え無く白目を剥いている。アバラの2、3本は逝っているかもしれない。

 美鈴も兵士たちを抑え付けていた魔法を解除する。だが誰ひとり立ち上がる者はいない。全身の骨格と筋肉が悲鳴を上げるような痛みで片手を動かすことさえ困難な状況のよう。この様子を見た桜はと言えば…


「はぁ~、魔族とか言ってエラそうにしている割には鍛え方が全然足りませんわ。よろしかったらこの私が直々に叩き直して差し上げましょうか?」

 最後のトドメと言わんばかりに傷口にタバスコをかけまくっている。これには聡史も「もういいだろう」という表情。


「桜、撤収を急ぐぞ」

「そうですよ、桜ちゃん。早く日本に戻りましょうよ~」

 そこに明日香ちゃんも載っかかってくる。するとここで桜の目がキラリと光りを帯びる。


「いいことを思いつきましたわ。日本に帰ったら美鈴ちゃんにお願いして明日香ちゃんに掛かる重力を2倍にしてもらいましょう。過酷な状況下でトレーニングすれば、ダイエットがますます捗りますわ」

「絶対イヤですよ~」

 明日香ちゃんが余計なことを口走ったばかりに、桜が実に脳筋らしい閃きをしてしまっている。もちろんこのプランは後日日本に戻ってから実施の運びとなり、明日香ちゃんが地獄を見たのは言うまでもない。


 こうして聡史たちは、来た道を引き返していく。ダンジョンに入って転移魔法陣で最下層まで行くとラスボスはリホップしてはいない模様。桜は残念そうな表情であったが、明日香ちゃんはすぐに帰れると大歓迎している。

 こうして再び光の通路を通って、聡史たちは日本へと戻ってくる。


「このまま1階層に転移して一刻も早く学生食堂に行きましょうよ~」

「明日香ちゃん、どうやらそうもいかないようですわ。ほら、向こうから魔物がやってきますよ」

 桜の指摘に明日香ちゃんが顔を向けると、そこには二首龍が口を開いてこちらを睨み付けている。


「ふえぇ~… 本日3回目のラスボス戦ですか~」

 明日香ちゃんもだいぶこの環境に慣れたよう。馬鹿デカいドラゴンを目にしてもさほど焦った様子はない。


「今度は私とカレンに任せて」

 美鈴とカレンが揃って前に出る。聡史は再びダチョウ倶楽部に引っ掛かるのではないかとドキドキしていたが、今度は二人が本当にラスボスに対峙しようと前に出たため肩透かしを食らっている。

 ヒュドラの際は後手に回ったが、今回は先手必勝とばかりに美鈴の闇魔法とカレンの展開の術式が炸裂していく。


重力圧搾グラビティー・コンプレッション

「断罪の光」

 美鈴の100Gに及ぶ極大重力で完全に床に張り付けとなった二首龍は、カレンの光のギロチンによってその首を飛ばされていく。恐ろしいばかりのルシファーと天使の連係プレー。

 再度宝箱を回収して、デビル&エンジェルはようやく転移魔法陣に乗って1階層へ戻ってくる。出口を出て管理事務所へと向かうと、普段は見慣れないカウンター嬢が出迎える。


「あら、見掛けない方々ですね。ようこそ、阿蘇ダンジョンへ!」

「「「「「阿蘇だってぇぇ!」」」」」

 どうやら異世界からの光の道は大山ダンジョンではなくて阿蘇ダンジョンの最下層と繋がっているようであった。


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

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