178 / 181
178話
しおりを挟む
すると、それを見たリヴァイアサンはイラついたように舌打ちをした。
その後ため息をつくと、落ち着いた声で言葉を発する。
「今頃あちらの世界の魔王と仲良くやってんだろうよ。そっちの世界に帰る方法が分かったと、俺に連絡が来たんでねぇ」
それを聞いた瞬間、二人の身体に緊張が走る。エリスは生きているかもしれないことにホッとした一方で魔王との敵対関係を考えると焦りと危機感を感じた。
リヴァイアサンはさらに続ける。
「俺はあんな雑魚どもと一緒にされるのは御免だからな。ここを離れる準備をするさ。そして隙を見つければすぐにでも乗り込んでいくつもりだが……」
だが、ここで一旦口を閉ざし少し考える素振りを見せる。そして、もう一度語り始める。
「お前らにチャンスをやる」
その言葉でナハトたちは目を大きく見開き、動揺する。
なぜそんなことを言い出したのか、何よりどんな意図があるのか分からなかった。しかし聞くしかなかった。意を決してナハトは口を開く。
「どうして僕らなんですか……?」
それを受けてリヴァイアサンは、不敵な笑みを浮かべながら話す。
「簡単なことだ。それは、あんたらが一番弱そうに見えたからだよ。あの女がいなくなって一番焦っていただろう。」
そういわれて2人はハッとする。確かにそうだと実感させられた。自分たちの油断と愚かさに嫌気が差す。
2人が悔しそうな表情をしていたのに対して、愉快そうに見つめていたが、やがてゆっくりと目を閉じてからまた話し始める。
「あの女を殺すのはこの俺だよ。絶対に邪魔されるわけにはいかねえ。その点でいえば他の誰でもない、俺たち3人の共通点でもある」
彼はその鋭い眼光でナハトたちを見据える。その目には明らかに殺意がこめられていてゾクッと寒気を覚えるほどだった。
そこで、さらに続けて
「だから提案なんだが、もし協力してくれるなら俺の方でお前らを鍛えてやるが」
意外な申し出だった。2人はあまりの急展開に唖然としていると、それを無視してさらに言葉を続けた。
「正直今のあんたらじゃ話にならん」
そう言われたあと、沈黙が続いた。
2人はお互いに顔を見合わせ、相談しているようだった。しかしそれもすぐに終わり、2人ともうなずき合った。ナハトが口火を切る。
「わかりました、お願いします」
ナハトは真剣な面持ちで答える。それに続いてカイトが返事を返す。
「僕もやります!」
その決意を見て取ったリヴァイアサンはニヤリと笑いながら嬉々として答える。
「よし!決まりだな!!それじゃ、早速始めさせて貰おうか。これから毎日来てもらうぞ、時間は有限だからな。とりあえずまずはそこのお嬢ちゃん。かかってきな!!」
そういうと、彼はカイトの方を向き挑発するように手招きした。
突然のことだったのでカイトは戸惑いを見せてしまう。
(この先どうなるんだろう?)
と、カイトは思っていたが耳元でナハトが
「(大丈夫……なんとかなると思うから)」
「(そう)」
と小声でやり取りすると、不安を振り払い戦闘態勢をとるのだった。
この世界には魔法が存在するらしい。
そして目の前に佇む男もまた、それを使うということであった。
ただ一つだけ違和感を感じるところがあった。
彼が持っている武器は刀身だけで1メートル近くある巨大なものだったのだ。おそらくその分リーチは長くて戦いやすいかもしれないが……。
そしてお互いの準備が整ったことを確認すると、エリスの父が掛け声を上げる。
その後ため息をつくと、落ち着いた声で言葉を発する。
「今頃あちらの世界の魔王と仲良くやってんだろうよ。そっちの世界に帰る方法が分かったと、俺に連絡が来たんでねぇ」
それを聞いた瞬間、二人の身体に緊張が走る。エリスは生きているかもしれないことにホッとした一方で魔王との敵対関係を考えると焦りと危機感を感じた。
リヴァイアサンはさらに続ける。
「俺はあんな雑魚どもと一緒にされるのは御免だからな。ここを離れる準備をするさ。そして隙を見つければすぐにでも乗り込んでいくつもりだが……」
だが、ここで一旦口を閉ざし少し考える素振りを見せる。そして、もう一度語り始める。
「お前らにチャンスをやる」
その言葉でナハトたちは目を大きく見開き、動揺する。
なぜそんなことを言い出したのか、何よりどんな意図があるのか分からなかった。しかし聞くしかなかった。意を決してナハトは口を開く。
「どうして僕らなんですか……?」
それを受けてリヴァイアサンは、不敵な笑みを浮かべながら話す。
「簡単なことだ。それは、あんたらが一番弱そうに見えたからだよ。あの女がいなくなって一番焦っていただろう。」
そういわれて2人はハッとする。確かにそうだと実感させられた。自分たちの油断と愚かさに嫌気が差す。
2人が悔しそうな表情をしていたのに対して、愉快そうに見つめていたが、やがてゆっくりと目を閉じてからまた話し始める。
「あの女を殺すのはこの俺だよ。絶対に邪魔されるわけにはいかねえ。その点でいえば他の誰でもない、俺たち3人の共通点でもある」
彼はその鋭い眼光でナハトたちを見据える。その目には明らかに殺意がこめられていてゾクッと寒気を覚えるほどだった。
そこで、さらに続けて
「だから提案なんだが、もし協力してくれるなら俺の方でお前らを鍛えてやるが」
意外な申し出だった。2人はあまりの急展開に唖然としていると、それを無視してさらに言葉を続けた。
「正直今のあんたらじゃ話にならん」
そう言われたあと、沈黙が続いた。
2人はお互いに顔を見合わせ、相談しているようだった。しかしそれもすぐに終わり、2人ともうなずき合った。ナハトが口火を切る。
「わかりました、お願いします」
ナハトは真剣な面持ちで答える。それに続いてカイトが返事を返す。
「僕もやります!」
その決意を見て取ったリヴァイアサンはニヤリと笑いながら嬉々として答える。
「よし!決まりだな!!それじゃ、早速始めさせて貰おうか。これから毎日来てもらうぞ、時間は有限だからな。とりあえずまずはそこのお嬢ちゃん。かかってきな!!」
そういうと、彼はカイトの方を向き挑発するように手招きした。
突然のことだったのでカイトは戸惑いを見せてしまう。
(この先どうなるんだろう?)
と、カイトは思っていたが耳元でナハトが
「(大丈夫……なんとかなると思うから)」
「(そう)」
と小声でやり取りすると、不安を振り払い戦闘態勢をとるのだった。
この世界には魔法が存在するらしい。
そして目の前に佇む男もまた、それを使うということであった。
ただ一つだけ違和感を感じるところがあった。
彼が持っている武器は刀身だけで1メートル近くある巨大なものだったのだ。おそらくその分リーチは長くて戦いやすいかもしれないが……。
そしてお互いの準備が整ったことを確認すると、エリスの父が掛け声を上げる。
0
あなたにおすすめの小説
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる