のほほん異世界暮らし

みなと劉

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僕の匂い

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冬の穏やかな午後、窓の外では雪がちらつき、世界は静寂に包まれている。暖かな炬燵に潜り込む至福の時間を楽しんでいた僕の足元には、いつものようにシャズナとルシファンが陣取っていた。それぞれ好きな位置を見つけて体を丸めている二匹の姿に、ほのぼのとした気持ちが湧いてくる。

ところが、ふと気づくとルシファンが少し動き出した。小さな鼻をヒクヒクさせながら、僕の膝に顔を押し付けるように近づいてくる。その様子を見ていたシャズナが少し目を開けて、「また何をしているの?」と言いたげな表情を浮かべた。

「どうした、ルシファン?」
僕が問いかけると、ルシファンは「ちちっ」と短く返事をしながらさらに近寄り、僕のズボンの膝あたりを執拗にクンクンと嗅ぎ始めた。少しむずがゆい感覚に僕は苦笑いしながら、「そんなに匂うか?」と呟く。

その間もルシファンの嗅覚探査は続き、やがて膝から太ももへと移動してくる。最終的には僕の腰あたりまで顔を突っ込む勢いでくんくんと嗅ぎまわるその姿に、僕は思わず吹き出してしまった。「おいおい、そんなに僕の匂いが気になるのか?」

すると今度はシャズナが動き出した。眠そうに目をこすりながらゆっくりと体を起こし、ルシファンの様子をじっと観察している。そして、まるで「仕方ないわね」というようなため息をついてから、シャズナも僕の足元に近づいてきた。

「にゃー。」
短い鳴き声とともに、シャズナも僕の足元に顔を埋める。シャズナの場合はルシファンほど執拗ではなく、そっと鼻を近づけて一嗅ぎする程度だったが、それでも妙に満足げな顔をしている。

「なんだよ、お前たちまで僕の匂いに興味津々か?」
僕は炬燵の中で動けない状態ながらも、少しおかしくなって笑いをこらえた。ルシファンは相変わらずあちこち嗅ぎ回っているし、シャズナは一度匂いを嗅いだ後、炬燵から顔を出し、少し誇らしげに体を伸ばしている。

「にゃー、ふん。」
その態度はまるで「合格ね」とでも言いたげだった。ルシファンはそんなシャズナの様子をちらりと見ながら、僕の袖口の匂いにまで興味を示している。

「そんなに僕の匂いがいいのか、それとも変な匂いがしてるのか?」
冗談めかして聞いてみるが、もちろん返事があるはずもない。ただ、ルシファンの「ちちっ」という小さな声がどこか満足げに聞こえる。

「まあ、匂いが嫌いだったらこんなに寄りつかないだろうしな。」
炬燵の中で動けない僕は、二匹の行動を見守りながらそう結論づけた。暖かな部屋の中、炬燵のぬくもりと、二匹の愛らしい仕草に包まれるこの瞬間は、冬の何よりの贅沢かもしれない。

「ほら、もう少ししたら夕飯だぞ。お前たちも手伝う気はないだろうけど。」
僕の言葉に、シャズナは軽く「にゃ」と鳴いて返事をし、ルシファンはまた鼻をヒクヒクさせながら、僕の膝に顔を埋めた。暖かな午後の静けさとともに、炬燵の中での穏やかな時間が続いていく。

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