のほほん異世界暮らし

みなと劉

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座布団争奪戦

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朝の陽光が部屋いっぱいに差し込み、静かな冬の一日が始まろうとしていた。暖房の効いた部屋の中、僕はテーブルに座って新聞を広げている。ささやかな日常の一コマだが、視線の先には穏やかではない光景が広がっていた。

シャズナ、ルシファン、そしてリッキー。三匹が一枚の座布団を巡って、無言の攻防を繰り広げているのだ。

「まったく……今日は何が始まったんだ?」
僕は新聞をたたみながら、思わず苦笑した。

第一ラウンド:シャズナの優雅な主張

最初に座布団を占領したのは、白猫のシャズナだった。優雅に歩み寄り、座布団の中央に陣取ると、堂々とした態度で座り込み、尻尾をゆったりと揺らしている。その白い毛並みが陽光を浴びて輝き、まるで「この座布団は私のものよ」と言わんばかりの自信に満ちている。

しかし、それを黙って見ているルシファンではなかった。黒鼠の彼は小さな体をフルに活用し、シャズナの横からじりじりと座布団に近づいていく。そして、まるで何食わぬ顔でその端っこにちょこんと座り、さりげなく「ここも僕のスペースだよ」というアピールを始めた。

シャズナは一瞬だけ目を細めてルシファンを見たが、特に追い出す素振りは見せない。どうやら、彼女の中では「端なら許してあげる」といったところらしい。

第二ラウンド:リッキーの大胆な一手

そこへ、問題児のリッキーが参戦する。彼は勢いよく部屋の隅から跳ねながら、座布団に向かって一直線にダイブしてきた。

「ぴょんっ! ぴっ!」

軽やかな音とともに、シャズナとルシファンの間に割って入る形で着地する。驚いたのはルシファンだ。リッキーの突然の侵入に「ちっちっ!」と鳴いて抗議の声を上げるが、リッキーはまったく意に介さない。むしろ、「僕もここに座りたいんだよ」と言わんばかりに鼻を鳴らしながらシャズナの方をじっと見つめている。

最終ラウンド:僕の介入

そのままでは収まりそうにない三匹の様子を見て、僕は立ち上がった。
「ほらほら、喧嘩しないで。座布団はもう一枚持ってくるから。」

物置からもう一枚の座布団を取り出し、三匹の横にそっと置く。すると、シャズナは一度伸びをしてから、そちらに移動し、再び優雅に座り直した。ルシファンも新しい座布団の端を見つけると、満足そうに丸くなって眠り始める。

リッキーだけはまだエネルギーを持て余しているのか、座布団の上で跳ね回りながら「ぴっ! ぴっ!」と楽しそうに鼻を鳴らしていた。

平和な結末

「やれやれ……」
僕は再び座り直し、三匹の姿を見ながらコーヒーを口に運ぶ。静かな部屋に戻ったかと思いきや、リッキーが突然ルシファンの上に乗っかり、再び小さな騒ぎが始まる。

しかし、それもまた愛おしい日常の一部だ。僕は三匹のやり取りを眺めながら、ゆっくりと新聞をめくり直した。

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