のほほん異世界暮らし

みなと劉

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このまま何も変わらないで欲しい

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その後、しばらくは何もなかったかのように穏やかな日々が続いた。シャズナは僕とカイルの関係について、少しずつ理解を深めているようだったが、たまにじっと僕を見つめてくることがあった。それでも、以前のように過剰な誤解を抱くことは少なくなった。

「今日は少し買い物に行こうか」

カイルが突然、そう提案した。僕は少し驚いたが、すぐに頷いた。

「うん、ちょっと足を伸ばして、新しい野菜とかを見てくるのもいいかもしれないな」

「だな、あの市場の隣の店も見てみたいし」

カイルが微笑んで立ち上がる。シャズナはその様子を見て、何も言わずに足元に寄ってきた。

「お前も行くか?」

僕が聞くと、シャズナは軽くうなずいて、リッキーとルシファンも立ち上がる。すぐに出発する準備を整えて、みんなで家を出た。

市場の近くにある、最近開店したばかりの小さな店に行くと、そこには新鮮な野菜や果物、手作りのジャムなどが並んでいた。カイルは特にそのジャムを気に入って、いくつか購入した。

「これ、しばらく使えそうだな」

「うん、見た目も可愛いし、香りもいい」

僕たちはそんな会話をしながら、買い物を終えて家路についた。途中、少しの間だけ歩いて市場の風景を楽しむことができた。

家に帰ると、三匹は元気に家の中を走り回り、カイルと僕はその様子を見守りながらも、お互いに静かに微笑んだ。

「なんだか、こういう日常が一番だな」

「うん、やっぱり平和な日が続くといいな」

カイルがそう言ったとき、シャズナが突然、僕の膝に飛び乗ってきた。すっかりリラックスした顔をして、手を伸ばしてきた。

「にゃー」

「ん?」

どうしたんだ?と僕が聞くと、シャズナは何も言わずに僕の手を自分の頭に近づけてきた。どうやら、また撫でて欲しいだけのようだ。

「そんなに甘えたいのか?」

シャズナはにゃん!と元気よく鳴き、満足げに目を細めて、僕の手に顔を擦りつける。カイルはそんなシャズナを見て、クスッと笑った。

「ほんとにお前は甘えん坊だな」

「お前も、最近はなんだか甘えてるな」

そう言いながら、カイルが僕の背中を軽く叩く。

「まあ、いいじゃねえか。みんな元気だし、幸せって感じだろ?」

「うん、そうだな」

その言葉通り、家族みたいな日常が少しずつ深まっていく。カイル、シャズナ、ルシファン、リッキー、そして僕。全員が一緒に過ごす時間が、ただただ穏やかに流れていく。

このまま、何も変わらないでいてほしい。そんな思いを抱きながら、僕はふと窓の外を見た。

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