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本編
29.生徒会ライフ!3 Side 壬生 翔太 その1
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ここ最近の生徒会室での話題といえば、この間この紅鸞学園にやってきた季節外れの転校生、『中里 光希』に関する話題だ。
俺以外の生徒会役員は今、誰が一番最初にこの転校生を口説き落とせるかということを競っている真っ最中のため、自然とその話題となるのは仕方がないことなのだが、俺には関係ない話題のため、専ら聞き役に徹している状態だ。
今回そのゲームのターゲットととして白羽の矢が立ったのは、転校してきたばかりの『中里 光希』だったのだ。
俺は生徒会で書記をやっている。
昨年10月に行われた役員を決める人気投票での結果は、全体の5位だった。
こんな愛想がなく、面白味のない人間のどこがよくて持て囃してくれているのか全く理解出来ないが、それでもいいという友人達や親衛隊の後押しで生徒会役員に選ばれた。
本来なら5位の俺は庶務という役職に就くはずだったのだが、4位に選ばれた桜庭 壱琉が書記の仕事が嫌だと言い出したために、俺の役職と交代したのだ。
俺と同じ三年生の桜庭は見た目は可愛らしいが、中身はかなりタチが悪い。
無邪気で自由奔放というのが桜庭に関する一般的なイメージだが、完全に自分の見た目を利用してわざとそう振る舞っているだけで、中身はかなり計算高く腹黒い人間だということは、生徒会役員全員が知っている。
何故ならば、今行われているようなろくでもない『お遊び』は、大抵桜庭の発案で始まっているからだ。
転校早々ターゲットとして目を付けられた『中里 光希』は、本当に気の毒としか言い様がない。
俺はまだ噂の『中里 光希』にお目にかかったことはないのだが、生徒会室で聞こえてくる話や友人達からの噂話を聞く限り、見た目も中身も相当個性的な人物らしいことが窺えた。
しかし俺はそういう話を聞けば聞くほど、男が男に対するごく普通の反応を示す『中里光希』という人物に密かに好感をもってしまっていた。
俺も人気投票で選ばれた生徒会役員という立場ではあるが、その立場や容姿を利用して、ゲーム感覚で疑似恋愛という名の残酷な行為を楽しむ気は更々ないし、それによって誰かの気持ちを玩ぶということに、嫌悪の気持ちすら感じている。
かといって、本気だったらいいのかと言われれば、それはそれで難しい。
この学校の特殊な恋愛事情は理解しているものの、自分がそういう対象となることや、自分がこの学校で誰かを好きになるということが想像できないのだ。
俺はおそらく生徒会役員にというか、この学園自体に向いていない性格なのだろう。
幼い頃から弓道と読書にしか興味を持てなかった俺は、無愛想な上、対人スキルも高い方ではない。
なので他の生徒会役員達と違って、自分を慕ってくれる人間に対し、気の利いた言葉のひとつも言えない。
無駄にワーキャー騒がれることが苦痛で堪らないし、自分を慕ってくれる人間に対して好意を返してやることも出来ない。
本音をいえば、生徒会には入りたくなかったが、普段何も出来ない俺が皆の気持ちを無碍にすることは出来ないと思い引き受けてしまったものの、すぐにその事を深く後悔する羽目になった事は言うまでもない。
静かにのんびり過ごせればそれで良かった俺の生活は、生徒会に入った事で一変してしまったからだ。
せめて昼休みくらいは静かに過ごしたくて、俺は他の生徒会役員と一緒には行動せず、学園内に併設されているコンビニで昼食を調達しては、所属している弓道部の部室で手早く昼食を摂り、時間の許す限り的に向かって矢を放つ。
生徒会役員となり、部活どころか授業にもまともに出席出来なくなってしまった俺に、顧問の谷江先生が特別に昼休みの使用を許可してくれたのだ。
残念ながら水曜日だけは、昼休みに部室で部内ミーティングが行われるため、俺が独りで静かに過ごすということが難しい。
なので、週に一回水曜日は少し離れた場所にひっそりと建っている、『旧図書館』に通っているのだ。
今日は水曜日。
昼休みより少し早めに生徒会室を出て、コンビニでおにぎりやサンドイッチといった手早く食べれるものを調達し、慣れた足取りで旧図書館への道のりを歩く。
山の中にある学校とはいえ、六月ともなれば日差しが強くなっているのでそれなりに暑い。
しかし、木々に囲まれるようにして建てられた旧図書館の中は、特に空調を必要としないほどひんやりとしていて心地良かった。
先程生徒会室で業務の傍ら間食したせいかあまり空腹を感じなかった俺は、昼食を後回しにして先週ここで借りた本の続きを探して読むことにした。
ところが俺が目的の本を手に取りラウンジのソファーに座って最初のページを開いてすぐに、普段は絶対に開かれるはずのない入り口の扉が開いたのだ。
俺が予想外の事態に驚いて、すぐに顔を上げて扉のほうを確認すると、そこには見覚えのない生徒が立っていた。
ネクタイの色でこの生徒が一年生だということだけはわかったその生徒は、大きな黒縁眼鏡と、それにかかるくらいに伸ばされた前髪で顔の大部分が覆われているため、どういう表情をしているのかまではよく見えないのだが、入り口で立ったまま入って来ようとしないところをみると、俺と同じく驚いているように感じられた。
俺の顔を見たその一年生は、俺と目が合った途端、踵を返し、何も言わずに出ていこうとしたため、思わず呼び止めてしまった。
いつもなら関わり合いになりたくないので放っておくのだが、俺はこの時、妙にその一年生のことが気に懸かったのだ。
「何故帰る?なにか用があったんだろう?」
俺がそう声を掛けると、眼鏡の一年生は足を止めて振り返った。
「あ、読書の邪魔してすいませんでした。特に用はないです。静かに弁当食べれる場所探してただけなんで」
丁寧に頭を下げて再び建物から出ようとした一年生に興味を引かれ、急いでソファーから立ち上がると、まるでこの場に引き留めるかのように、咄嗟に腕を掴んでしまった。
「……なんですか?」
あきらかに戸惑ったような声色に、俺は我に返ると、自分の衝動的な行動に内心焦ってしまった。
腕を掴んで呼び止めたはいいが、この後どうしたものかと考えを廻らせながら視線を動かすと、俺が掴んだ手とは反対側の手に持っている小さめのバッグが見えた。
中身はおそらく手作りの弁当だと思われる。
そう認識した途端、その中身が俺にとってものすごく魅力的なものに感じてしまい、意地汚くもそれを指差しながらそのバッグの中身を確認してしまっていた。
「それ……」
俺がそう言った途端、一年生は図書室で飲食しようとしたことを咎められると思ったのか、先手を打つかのようにしてその行為をするつもりは無いことと、俺の読書を邪魔したことについて謝罪してきた。
俺は自分が尋ねようとしていたことと違う答えに驚きつつも、良識のある人物であることがわかる言葉を聞いてこの一年生に少し好感を持ったのだ。
この学園の俺の友人以外の人間は、大抵こういう場合、俺の都合や場所を考慮せず、少しでも自分をアピールしようと形振り構わない行動に出ることが多い。
ある意味新鮮な対応に少しだけ嬉しさを感じながら、改めて本来聞くはずだったバッグの中身を確認すると、俺の予想どおり自作の弁当であることがわかった。
俄然興味を持った俺は、思わず弁当が入ったバッグに熱い視線を送ってしまう。
その結果、それを見た一年生が一緒に弁当を食べようと誘ってくれたのだ。
この一年生が持っている手作り弁当がとても魅力的なものに感じてしまっていた俺は、久しぶりに家庭料理的なものを口に出来るこの機会を絶対に逃したくなくて、二つ返事で了承した。
俺以外の生徒会役員は今、誰が一番最初にこの転校生を口説き落とせるかということを競っている真っ最中のため、自然とその話題となるのは仕方がないことなのだが、俺には関係ない話題のため、専ら聞き役に徹している状態だ。
今回そのゲームのターゲットととして白羽の矢が立ったのは、転校してきたばかりの『中里 光希』だったのだ。
俺は生徒会で書記をやっている。
昨年10月に行われた役員を決める人気投票での結果は、全体の5位だった。
こんな愛想がなく、面白味のない人間のどこがよくて持て囃してくれているのか全く理解出来ないが、それでもいいという友人達や親衛隊の後押しで生徒会役員に選ばれた。
本来なら5位の俺は庶務という役職に就くはずだったのだが、4位に選ばれた桜庭 壱琉が書記の仕事が嫌だと言い出したために、俺の役職と交代したのだ。
俺と同じ三年生の桜庭は見た目は可愛らしいが、中身はかなりタチが悪い。
無邪気で自由奔放というのが桜庭に関する一般的なイメージだが、完全に自分の見た目を利用してわざとそう振る舞っているだけで、中身はかなり計算高く腹黒い人間だということは、生徒会役員全員が知っている。
何故ならば、今行われているようなろくでもない『お遊び』は、大抵桜庭の発案で始まっているからだ。
転校早々ターゲットとして目を付けられた『中里 光希』は、本当に気の毒としか言い様がない。
俺はまだ噂の『中里 光希』にお目にかかったことはないのだが、生徒会室で聞こえてくる話や友人達からの噂話を聞く限り、見た目も中身も相当個性的な人物らしいことが窺えた。
しかし俺はそういう話を聞けば聞くほど、男が男に対するごく普通の反応を示す『中里光希』という人物に密かに好感をもってしまっていた。
俺も人気投票で選ばれた生徒会役員という立場ではあるが、その立場や容姿を利用して、ゲーム感覚で疑似恋愛という名の残酷な行為を楽しむ気は更々ないし、それによって誰かの気持ちを玩ぶということに、嫌悪の気持ちすら感じている。
かといって、本気だったらいいのかと言われれば、それはそれで難しい。
この学校の特殊な恋愛事情は理解しているものの、自分がそういう対象となることや、自分がこの学校で誰かを好きになるということが想像できないのだ。
俺はおそらく生徒会役員にというか、この学園自体に向いていない性格なのだろう。
幼い頃から弓道と読書にしか興味を持てなかった俺は、無愛想な上、対人スキルも高い方ではない。
なので他の生徒会役員達と違って、自分を慕ってくれる人間に対し、気の利いた言葉のひとつも言えない。
無駄にワーキャー騒がれることが苦痛で堪らないし、自分を慕ってくれる人間に対して好意を返してやることも出来ない。
本音をいえば、生徒会には入りたくなかったが、普段何も出来ない俺が皆の気持ちを無碍にすることは出来ないと思い引き受けてしまったものの、すぐにその事を深く後悔する羽目になった事は言うまでもない。
静かにのんびり過ごせればそれで良かった俺の生活は、生徒会に入った事で一変してしまったからだ。
せめて昼休みくらいは静かに過ごしたくて、俺は他の生徒会役員と一緒には行動せず、学園内に併設されているコンビニで昼食を調達しては、所属している弓道部の部室で手早く昼食を摂り、時間の許す限り的に向かって矢を放つ。
生徒会役員となり、部活どころか授業にもまともに出席出来なくなってしまった俺に、顧問の谷江先生が特別に昼休みの使用を許可してくれたのだ。
残念ながら水曜日だけは、昼休みに部室で部内ミーティングが行われるため、俺が独りで静かに過ごすということが難しい。
なので、週に一回水曜日は少し離れた場所にひっそりと建っている、『旧図書館』に通っているのだ。
今日は水曜日。
昼休みより少し早めに生徒会室を出て、コンビニでおにぎりやサンドイッチといった手早く食べれるものを調達し、慣れた足取りで旧図書館への道のりを歩く。
山の中にある学校とはいえ、六月ともなれば日差しが強くなっているのでそれなりに暑い。
しかし、木々に囲まれるようにして建てられた旧図書館の中は、特に空調を必要としないほどひんやりとしていて心地良かった。
先程生徒会室で業務の傍ら間食したせいかあまり空腹を感じなかった俺は、昼食を後回しにして先週ここで借りた本の続きを探して読むことにした。
ところが俺が目的の本を手に取りラウンジのソファーに座って最初のページを開いてすぐに、普段は絶対に開かれるはずのない入り口の扉が開いたのだ。
俺が予想外の事態に驚いて、すぐに顔を上げて扉のほうを確認すると、そこには見覚えのない生徒が立っていた。
ネクタイの色でこの生徒が一年生だということだけはわかったその生徒は、大きな黒縁眼鏡と、それにかかるくらいに伸ばされた前髪で顔の大部分が覆われているため、どういう表情をしているのかまではよく見えないのだが、入り口で立ったまま入って来ようとしないところをみると、俺と同じく驚いているように感じられた。
俺の顔を見たその一年生は、俺と目が合った途端、踵を返し、何も言わずに出ていこうとしたため、思わず呼び止めてしまった。
いつもなら関わり合いになりたくないので放っておくのだが、俺はこの時、妙にその一年生のことが気に懸かったのだ。
「何故帰る?なにか用があったんだろう?」
俺がそう声を掛けると、眼鏡の一年生は足を止めて振り返った。
「あ、読書の邪魔してすいませんでした。特に用はないです。静かに弁当食べれる場所探してただけなんで」
丁寧に頭を下げて再び建物から出ようとした一年生に興味を引かれ、急いでソファーから立ち上がると、まるでこの場に引き留めるかのように、咄嗟に腕を掴んでしまった。
「……なんですか?」
あきらかに戸惑ったような声色に、俺は我に返ると、自分の衝動的な行動に内心焦ってしまった。
腕を掴んで呼び止めたはいいが、この後どうしたものかと考えを廻らせながら視線を動かすと、俺が掴んだ手とは反対側の手に持っている小さめのバッグが見えた。
中身はおそらく手作りの弁当だと思われる。
そう認識した途端、その中身が俺にとってものすごく魅力的なものに感じてしまい、意地汚くもそれを指差しながらそのバッグの中身を確認してしまっていた。
「それ……」
俺がそう言った途端、一年生は図書室で飲食しようとしたことを咎められると思ったのか、先手を打つかのようにしてその行為をするつもりは無いことと、俺の読書を邪魔したことについて謝罪してきた。
俺は自分が尋ねようとしていたことと違う答えに驚きつつも、良識のある人物であることがわかる言葉を聞いてこの一年生に少し好感を持ったのだ。
この学園の俺の友人以外の人間は、大抵こういう場合、俺の都合や場所を考慮せず、少しでも自分をアピールしようと形振り構わない行動に出ることが多い。
ある意味新鮮な対応に少しだけ嬉しさを感じながら、改めて本来聞くはずだったバッグの中身を確認すると、俺の予想どおり自作の弁当であることがわかった。
俄然興味を持った俺は、思わず弁当が入ったバッグに熱い視線を送ってしまう。
その結果、それを見た一年生が一緒に弁当を食べようと誘ってくれたのだ。
この一年生が持っている手作り弁当がとても魅力的なものに感じてしまっていた俺は、久しぶりに家庭料理的なものを口に出来るこの機会を絶対に逃したくなくて、二つ返事で了承した。
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