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本編
50.生徒会ライフ!6
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期末試験を来週に控え、部活動休止期間となっている事を良いことに、壬生翔太は弓道部顧問の谷江先生の許可を得て、朝からひとり黙々と道場で鍛練に励んでいた。
普段は休日でも休むことなく練習が行われている道場も、今日は誰の姿も見当たらない。
常に他人から注目されているという状態から完全に解放され、弓を引くことだけに集中できる貴重な機会に、翔太は時間を忘れて練習に打ち込み続けた。
久しぶりに納得いくまで弓を引き続けた結果、気付けば時刻はとっくに正午を過ぎている。
今日の昼は光希と旧図書館で一緒に昼食摂るという約束をしているのだ。
翔太は慌てて練習を終了すると、着替えのために部室へと向かった。
集中し過ぎていて時間を全く気にしていなかったことを反省しつつ、約束の時間に間に合わない事を先に一言詫びておこうと、ロッカーの中に入れておいた荷物の中からスマートフォンを取り出す。
すると、光希からメッセージが送られて来ていることがわかり、すぐにアプリを開いて内容を確認した。
『急に具合が悪くなったので、今日は中止にして欲しい』というメッセージに内心酷くガッカリしながらも、『気にしなくていい。またの機会を楽しみにしてる。お大事に』というメッセージを送信しておいた。
光希が役員補佐になってから二週間。
側で見ていて、光希がこれまで以上に周囲の人間に対して気を張って警戒していることも、役員補佐という役割を今後も継続させていくために頑張っていたことも知っているだけに、体調を崩したのも仕方がないと思えてしまう。
翔太は部室のシャワールームで汗を洗い流してから制服に身を包むと、いつもどおり学園内にあるコンビニに立ち寄って適当に昼食を調達してから、13時近くになってようやく生徒会室に姿を現した。
他の役員達は学食で昼食を摂っているのか、誰の姿も見当たらない。
翔太は自分の席に座り、パソコンの電源を入れると、コンビニで買ってきたものを机の上に広げて食べ始めた。
いつも以上に味気なく感じる食事をスポーツドリンクで流し込むようにして、ただ義務的にエネルギーを補給していく。
朝から身体を動かして空腹だったはずなのだが、何故か食が進まない。
ようやく半分ほど食べ終わった頃、清雅と朔人が連れ立って生徒会室へと戻ってきた。
「あれ?珍しいですね。壬生先輩がここで昼食を摂っていらっしゃるなんて」
「……ああ」
朔人からの指摘に、翔太は曖昧な返事をする。
光希がいなくてもいつものように旧図書館に行けば良かったのだが、今日は何故か光希のいないその場所に足を運ぶ気になれなかったのだ。
翔太は残りの食事を手早く済ませると、気分を切り替えてさっさと仕事に取りかかることにした。
「何で誰も戻ってこないんだ?」
三人で仕事を始めて少し経った頃、一向に昼休憩から戻ってくる気配を見せない他の人間に対し、清雅が苛立ちを露にした。
朔人は大して気にした様子もなく、淡々とそれに答える。
「壱琉先輩はご実家に戻られるそうなので午後からはいらっしゃいませんし、伊織はいつものようにどこかで油を売ってるのだと思います。光希は一旦自室に帰ると言っていたのでもうすぐ戻ってくると思いますよ」
「俺達よりも先に休憩に入ったくせに、俺より遅くなるとは生意気なヤツだな。戻ってきたらこき使ってやる」
清雅が光希に対し文句を言っているのを聞いた翔太は、驚きのあまり手を止めた。
「──中里は具合が悪くて帰ったんじゃないのか?」
「え?──いえ、特にそういった話は聞いていませんが……。午前中は元気そうでしたけど……」
朔人の返答に妙な胸騒ぎを覚えた翔太は、すぐにズボンのポケットに入れていたスマートフォンを取り出すと、光希の番号をタップした。
隣に設えられている光希の席のほうから低い振動音が聞こえてくる。
翔太はおもむろに立ち上がると、音の発信源となっている光希の鞄を手に取りながら通話終了ボタンを押した。
途端に鞄の中の振動も止む。
もう一度通話ボタンをタップすると、ほんの少しの時間差で鞄の中から再び振動が感じられた。
翔太は躊躇いもなく光希の鞄を開けると、中からスマートフォンを取り出し、その画面に自分の名前が表示されていることを確認した。
真面目で礼節を重んじる性格の翔太が他人の鞄の中身を勝手に開けて見ていることに、清雅と朔人はギョッとしている。
「壬生先輩!? 一体、何を?」
朔人が思わずそう口にしたが、鬼気迫る表情の翔太を見た途端、それ以上は何も言えなくなってしまった。
「中里がここを出たのは何時だ?」
気が急いているのか、珍しく早口になっている翔太が朔人に問い掛ける。
朔人はいつもとは明らかに違う翔太の様子に戸惑いながらその質問に答えた。
「12時になってすぐだったと思いますが……」
翔太は自分のスマートフォンで、光希からのメッセージを確認する。
送信時刻は12時17分。
朔人の言うことが間違っていないのなら、その時刻には光希はとっくに生徒会室を出ていたということになる。
──ここにスマートフォン入りの鞄を残したままで。
だとしたら、このメッセージ送ってきたのは誰なのか。
そう考えた翔太は、ある可能性に思い至り、すぐに学園内の施設の鍵が保管してある棚を確認した。
ところが。
いつも翔太以外の人間が持ち出すことのない旧図書館の事務室の鍵がどこにも見当たらない。
「……最悪だ」
翔太は忌々しげにそう呟くと、あれこれ考える前に走り出していた。
弾かれるようにして生徒会室を飛び出していった翔太を見て、ただならぬ事態が起きている事を感じ取った清雅と朔人は、一瞬お互いに顔を見合せると、ほぼ同時に翔太の後を追うために生徒会室から出ていった。
学園の敷地の一番端にひっそり佇んでいる旧図書館の周辺は、いつもと同じように全く人影がない。
お陰で全校生徒の憧れである生徒会役員のうちの三人が、敷地内を全力疾走しているという珍しい姿が人目に付かずに済んだことに、朔人は少しだけ安堵していた。
訳もわからず走る羽目になった清雅は、どこか不機嫌そうに目の前にある古い建物を眺めている。
全力で走ってきたにも関わらず、旧図書館までの道のりがいつも以上に遠く感じられた翔太は焦燥感を募らせながら、入り口の扉に手を掛けた。
「壬生先輩。いったいどうしたっていうんですか?」
ようやく息が整った朔人がそう尋ねると、翔太はあえて何も答えず、口に人差し指当てて静かにするよう促した。
朔人は全く訳がわからないまま、とりあえず頷いて指示に従う。
清雅も黙って頷いたのを確認すると、翔太は極力音がしないよう気をつけながら、ゆっくりと重厚な造りの扉を開けた。
扉を開けてすぐのところにあるラウンジに人影はない。
そこから続く読書スペースにも誰の姿も見当たらなかった。
旧図書館の内部はひんやりとしているが、走ったばかりの三人にとっては外よりはましといった程度でしかなく、妙な緊張感も相俟って、じんわりと吹き出してくる汗が止まらない。
初めて建物の中に足を踏み入れた清雅と朔人が物珍しげに辺りを見回している間に、翔太は明確な意思を持ってどんどん奥へと進んでいった。
未だに事情がわかっていない二人もその後に黙って付いていく。
然程広くもない建物のため、すぐに翔太は目的の場所である事務室の前に到着した。
翔太の予想どおり、その部屋からは人の気配が感じられる。
とりあえず様子を窺おうと、中から漏れ聞こえてくる話し声に耳を澄ませた三人は、その内容を聞いて目を瞠り、扉の前に立ち尽くしてしまった。
『……っ……、ふざけんな……っ……!後で絶対ぜってェ、ぶっ飛ばしてやるから覚悟してろよ……っ……!!……ん……っ……』
『そろそろ欲しいって素直に言った方がいいんじゃない?我慢は身体に良くないよ~』
おそらく光希のものであろう苦し気な息遣いと、佐伯と思われる人物の愉しそうな声。
中で何が行われているかということを瞬時に覚った三人は、すぐに事務室の中へと踏み込んだ。
ところが──。
あられもない姿で佐伯に組み敷かれている見覚えのない人物に、清雅と朔人は動きを止める。
翔太だけは何故かその人物が紛れもなく光希本人であることを確信し、躊躇うことなくソファーのほうへと近寄っていった。
「壬生……先輩……?」
力なく自分の名前を呟いた光希らしき人物を見て、翔太は自分の中で何かがプツンと弾けるような音を聞いた気がしたのだった。
普段は休日でも休むことなく練習が行われている道場も、今日は誰の姿も見当たらない。
常に他人から注目されているという状態から完全に解放され、弓を引くことだけに集中できる貴重な機会に、翔太は時間を忘れて練習に打ち込み続けた。
久しぶりに納得いくまで弓を引き続けた結果、気付けば時刻はとっくに正午を過ぎている。
今日の昼は光希と旧図書館で一緒に昼食摂るという約束をしているのだ。
翔太は慌てて練習を終了すると、着替えのために部室へと向かった。
集中し過ぎていて時間を全く気にしていなかったことを反省しつつ、約束の時間に間に合わない事を先に一言詫びておこうと、ロッカーの中に入れておいた荷物の中からスマートフォンを取り出す。
すると、光希からメッセージが送られて来ていることがわかり、すぐにアプリを開いて内容を確認した。
『急に具合が悪くなったので、今日は中止にして欲しい』というメッセージに内心酷くガッカリしながらも、『気にしなくていい。またの機会を楽しみにしてる。お大事に』というメッセージを送信しておいた。
光希が役員補佐になってから二週間。
側で見ていて、光希がこれまで以上に周囲の人間に対して気を張って警戒していることも、役員補佐という役割を今後も継続させていくために頑張っていたことも知っているだけに、体調を崩したのも仕方がないと思えてしまう。
翔太は部室のシャワールームで汗を洗い流してから制服に身を包むと、いつもどおり学園内にあるコンビニに立ち寄って適当に昼食を調達してから、13時近くになってようやく生徒会室に姿を現した。
他の役員達は学食で昼食を摂っているのか、誰の姿も見当たらない。
翔太は自分の席に座り、パソコンの電源を入れると、コンビニで買ってきたものを机の上に広げて食べ始めた。
いつも以上に味気なく感じる食事をスポーツドリンクで流し込むようにして、ただ義務的にエネルギーを補給していく。
朝から身体を動かして空腹だったはずなのだが、何故か食が進まない。
ようやく半分ほど食べ終わった頃、清雅と朔人が連れ立って生徒会室へと戻ってきた。
「あれ?珍しいですね。壬生先輩がここで昼食を摂っていらっしゃるなんて」
「……ああ」
朔人からの指摘に、翔太は曖昧な返事をする。
光希がいなくてもいつものように旧図書館に行けば良かったのだが、今日は何故か光希のいないその場所に足を運ぶ気になれなかったのだ。
翔太は残りの食事を手早く済ませると、気分を切り替えてさっさと仕事に取りかかることにした。
「何で誰も戻ってこないんだ?」
三人で仕事を始めて少し経った頃、一向に昼休憩から戻ってくる気配を見せない他の人間に対し、清雅が苛立ちを露にした。
朔人は大して気にした様子もなく、淡々とそれに答える。
「壱琉先輩はご実家に戻られるそうなので午後からはいらっしゃいませんし、伊織はいつものようにどこかで油を売ってるのだと思います。光希は一旦自室に帰ると言っていたのでもうすぐ戻ってくると思いますよ」
「俺達よりも先に休憩に入ったくせに、俺より遅くなるとは生意気なヤツだな。戻ってきたらこき使ってやる」
清雅が光希に対し文句を言っているのを聞いた翔太は、驚きのあまり手を止めた。
「──中里は具合が悪くて帰ったんじゃないのか?」
「え?──いえ、特にそういった話は聞いていませんが……。午前中は元気そうでしたけど……」
朔人の返答に妙な胸騒ぎを覚えた翔太は、すぐにズボンのポケットに入れていたスマートフォンを取り出すと、光希の番号をタップした。
隣に設えられている光希の席のほうから低い振動音が聞こえてくる。
翔太はおもむろに立ち上がると、音の発信源となっている光希の鞄を手に取りながら通話終了ボタンを押した。
途端に鞄の中の振動も止む。
もう一度通話ボタンをタップすると、ほんの少しの時間差で鞄の中から再び振動が感じられた。
翔太は躊躇いもなく光希の鞄を開けると、中からスマートフォンを取り出し、その画面に自分の名前が表示されていることを確認した。
真面目で礼節を重んじる性格の翔太が他人の鞄の中身を勝手に開けて見ていることに、清雅と朔人はギョッとしている。
「壬生先輩!? 一体、何を?」
朔人が思わずそう口にしたが、鬼気迫る表情の翔太を見た途端、それ以上は何も言えなくなってしまった。
「中里がここを出たのは何時だ?」
気が急いているのか、珍しく早口になっている翔太が朔人に問い掛ける。
朔人はいつもとは明らかに違う翔太の様子に戸惑いながらその質問に答えた。
「12時になってすぐだったと思いますが……」
翔太は自分のスマートフォンで、光希からのメッセージを確認する。
送信時刻は12時17分。
朔人の言うことが間違っていないのなら、その時刻には光希はとっくに生徒会室を出ていたということになる。
──ここにスマートフォン入りの鞄を残したままで。
だとしたら、このメッセージ送ってきたのは誰なのか。
そう考えた翔太は、ある可能性に思い至り、すぐに学園内の施設の鍵が保管してある棚を確認した。
ところが。
いつも翔太以外の人間が持ち出すことのない旧図書館の事務室の鍵がどこにも見当たらない。
「……最悪だ」
翔太は忌々しげにそう呟くと、あれこれ考える前に走り出していた。
弾かれるようにして生徒会室を飛び出していった翔太を見て、ただならぬ事態が起きている事を感じ取った清雅と朔人は、一瞬お互いに顔を見合せると、ほぼ同時に翔太の後を追うために生徒会室から出ていった。
学園の敷地の一番端にひっそり佇んでいる旧図書館の周辺は、いつもと同じように全く人影がない。
お陰で全校生徒の憧れである生徒会役員のうちの三人が、敷地内を全力疾走しているという珍しい姿が人目に付かずに済んだことに、朔人は少しだけ安堵していた。
訳もわからず走る羽目になった清雅は、どこか不機嫌そうに目の前にある古い建物を眺めている。
全力で走ってきたにも関わらず、旧図書館までの道のりがいつも以上に遠く感じられた翔太は焦燥感を募らせながら、入り口の扉に手を掛けた。
「壬生先輩。いったいどうしたっていうんですか?」
ようやく息が整った朔人がそう尋ねると、翔太はあえて何も答えず、口に人差し指当てて静かにするよう促した。
朔人は全く訳がわからないまま、とりあえず頷いて指示に従う。
清雅も黙って頷いたのを確認すると、翔太は極力音がしないよう気をつけながら、ゆっくりと重厚な造りの扉を開けた。
扉を開けてすぐのところにあるラウンジに人影はない。
そこから続く読書スペースにも誰の姿も見当たらなかった。
旧図書館の内部はひんやりとしているが、走ったばかりの三人にとっては外よりはましといった程度でしかなく、妙な緊張感も相俟って、じんわりと吹き出してくる汗が止まらない。
初めて建物の中に足を踏み入れた清雅と朔人が物珍しげに辺りを見回している間に、翔太は明確な意思を持ってどんどん奥へと進んでいった。
未だに事情がわかっていない二人もその後に黙って付いていく。
然程広くもない建物のため、すぐに翔太は目的の場所である事務室の前に到着した。
翔太の予想どおり、その部屋からは人の気配が感じられる。
とりあえず様子を窺おうと、中から漏れ聞こえてくる話し声に耳を澄ませた三人は、その内容を聞いて目を瞠り、扉の前に立ち尽くしてしまった。
『……っ……、ふざけんな……っ……!後で絶対ぜってェ、ぶっ飛ばしてやるから覚悟してろよ……っ……!!……ん……っ……』
『そろそろ欲しいって素直に言った方がいいんじゃない?我慢は身体に良くないよ~』
おそらく光希のものであろう苦し気な息遣いと、佐伯と思われる人物の愉しそうな声。
中で何が行われているかということを瞬時に覚った三人は、すぐに事務室の中へと踏み込んだ。
ところが──。
あられもない姿で佐伯に組み敷かれている見覚えのない人物に、清雅と朔人は動きを止める。
翔太だけは何故かその人物が紛れもなく光希本人であることを確信し、躊躇うことなくソファーのほうへと近寄っていった。
「壬生……先輩……?」
力なく自分の名前を呟いた光希らしき人物を見て、翔太は自分の中で何かがプツンと弾けるような音を聞いた気がしたのだった。
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