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本編
80.疲れました!
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朝比奈が笑顔で立ち去った後、そのまま部屋に残った二階堂から案の定単純過ぎると説教を受けた。
さすがにちょっと反省したものの、過ぎてしまったことをウダウダ言うのもアレコレ悩むのも時間の無駄なので、とりあえず寝ることにしたのだが。
いつの間にか深く寝入ってしまっていたらしく、目を覚ますと部屋は真っ暗になっており、二階堂が帰ってから相当な時間が経っていることが窺えた。
枕元に置いておいたスマホで時刻を確認すると、既に夜の八時を過ぎている。
どう考えても寝過ぎだろ。
さすがに腹も減ったけど、とりあえずはぼんやりとした頭と寝汗で湿った身体をスッキリさせたい。
鈍く痛む身体をゆっくりと起こしヨタヨタと部屋を出ると、リビングにはヘッドフォンをして何かを聴きながら本を拡げている颯真の姿があった。
そういえば明日テスト最終日じゃん。
こんな状態になり一教科も受けれず既に追試が確定している俺には関係のないことだが。
何の教科か気になって覗き込んでみると、颯真が見ていたのは教科書なんかじゃなく、英語じゃない言語で書かれた難しそうな本だった。
多分実家関係の事で必要な本なんだろう。
テストの前日に開いてるのが教科書じゃなくて会社関係の本って辺り、やっぱり颯真はハイスペックな御曹司なんだって改めて実感させられる。
俺なんて他人から見たらビックリされるくらいぞんざいに颯真を扱ってるけど、本当はそんな扱いされる人間じゃないんだよな。
かといって、今更颯真との付き合いのスタンスを変えようとは思わないけど。
なんとなく声を掛ける気になれなくてソファーの後ろに立って颯真の肩越しにその様子をじっと見ていると、俺の視線に気付いたらしい颯真がヘッドフォンを外して振り返った。
「どうしたんだよ? 呼んでくれれば部屋に行ったのに。
腹減ってんだろ。何か食べるか?」
「うん。でもその前に汗かいたからちょっとシャワー浴びたくて。出来たら髪も洗いたいんだけど」
昨日は傷に響くと悪いと言われて我慢したが、今日は無理だ。身体がベタついて気持ち悪い。
反対されても行くつもりでバスルームへ歩き出すと。
「まだシャワーはダメだろ」
「うわッ!」
俺の身体はあっさり颯真に姫抱っこされ、さっき出てきたばかりの部屋へと戻された。
「身体拭いてやるからちょっと待ってろ。髪は明日午後から美容師呼ぶから今日は我慢な。傷、濡らせねぇだろ」
自分が店に行くんじゃなくてわざわざ髪を洗うためだけに来てもらうのか……。
こういう発言聞くとやっぱりコイツはお坊ちゃんだなと思う。
そういうの庶民の俺にはちょっと抵抗があるが、なるべく動きたくない俺は、ありがたくその提案を受け入れることにした。
待つこと数分。
レンジで蒸した熱々のタオルを持って颯真が部屋に戻ってきた。
俺は着ていたTシャツを脱いで、身体を拭く準備をしていたのだが。
俺の身体の状態を見た颯真が一瞬にして無表情になったのがわかる。
自分では見れないけど、あちこちぶつけたせいで背中なんかは結構青アザだらけになってるのだろう。
「自分で拭くからタオル寄越せよ」
また過保護になっては困るので大したことじゃないといった風にそう言うと。
「いや、いい。お前は動くな。俺がやるからじっとしてろ」
颯真はムッとしたような顔でタオルを拡げ、俺の身体を拭き始めた。
熱めのタオルの感触が気持ちよくて、自然と深いため息が出る。
身体を洗えないのは残念だが、たったこれだけのことでもベタついた身体が随分スッキリした気がした。
「……光希。色々ゴメンな」
「ん?」
「お前の事情も聞かずに一方的に責めて怒って出ていったりとか……」
どうやら颯真はあの日のことをずっと気にしていたらしい。
でも、自分の鈍感さが原因で颯真を怒らせてしまった俺に、その事をとやかく言う資格はない。
「そんなのお互い様だろ。俺もお前がどう思ってたかなんて全く気付かないで無神経なことばっかやってたし」
数年間離れてたとはいえ、一番仲の良い男友達だと思ってた颯真が、実は特別な意味で俺のことを好きだということに気付けていなかった。
その上、俺は全くコイツを意識することもなく、昔の延長線のつもりでかなり際どいことまでしてたのだから相当質が悪いと思う。
「一昨日光希が意識不明で病院に運ばれたって知った時、俺、死ぬほど後悔した。つまんない意地張ったまま二度と光希に会えなくなったらどうしようって」
背後にいる颯真がどんな表情をしているのかは見えないものの、その言葉のひとつひとつに後悔の色が滲んでいるのがわかる。
「大丈夫。あんなくらいじゃ死なねぇよ」
何てことのないようにそう言いながらも、自分の無神経さや無謀な行動を密かに反省して苦笑いしていると、いきなり背後から颯真に抱き締められた。
「よく言うよ。無茶しやがって。人間打ち所が悪けりゃどうなるかわかんねぇんだぞ」
「……心配かけて悪かった」
「ホントは大して悪いと思ってないだろ」
俺の謝罪を聞いた颯真が呆れたように盛大なため息を吐く。
それが首筋に当たるのが妙に擽ったくて。
「ん…ッ…」
俺は無意識に声を出してしまっていた。
……ヤベェ。変な声出ちゃったよ。
「悪ぃ。ちょっと擽ったくて……。は!? ちょッ、それやめろよ!」
とりあえず謝ってみたのものの、颯真はおかしなスイッチが入ってしまったのか、俺を抱き締めたままの体勢で項に唇を這わせながら、明らかにいやらしい手つきで身体の前側を拭き始めたのだ。
「マジでやめろって!」
「何だよ。単に身体拭いてるだけだろ」
「さっきと明らかに手つきが違う!」
「そうか? 光希って何気に乳首弱いよな」
「あ…ッ!」
胸の尖りを何度も撫でられ、つい身体を震わせてしまう。
相変わらず俺のムスコはピクリとも反応しないが、敏感な部分はそれなりに感覚があるだけに、打ち身だらけの身体にはその反射的な反応が地味につらい。
「身体痛いんだけど」
「ああ、悪い。じゃあ横になってくれ。後は下だけだし勝手にやるから」
「勝手にって……。おい! お前何おっ勃ててんだよ」
密着しているせいで、硬くなり始めている颯真の股間が俺の腰に当たっている感触がダイレクトに伝わってくる。
「光希が変な声出すからちょっと反応した」
「……後は自分でやるから、抜くなら抜いてこいよ」
今までの俺だったら『じゃあ俺が手伝ってやるよ』くらいのことを軽い気持ちで言えたのだが、同じ気持ちを返せない俺が簡単に颯真とそういうことをしてはいけないということは理解できている。
ところが。
「俺さー、もうひとつ反省したことがあってさー」
颯真はタオルを受け取ろうとした俺をあっさり無視してそっとベッドに横たえると、新しいタオルに交換してから再び俺の身体を拭き始めた。
「変な意地張って、みすみす光希を他の男に持っていかれるくらいなら、まずは俺のこと意識させた上で身体で陥落させるのもアリかなって思ったんだ」
「は?」
何言い出しちゃってんの?コイツ。
この間と言ってること違くね?
「お前、この間身体だけじゃ嫌だみたいなこと言ってなかったか?」
「だから反省したって言ったじゃん。光希を失ってしまうかもしれないっていう状況を経験してわかったんだ。今はそういう意味で意識されてなくても、今までどおり側にいられる方が数倍、数百倍も幸せだし、頑張ればまだ希望があるってことに何で気付けなかったんだろうって」
颯真は俺の顔を覗き込むとチュッと音をさせて唇を啄んだ。
そして。
「──好きだ。光希」
真摯な告白の後、颯真の身体が覆い被さってきたと思ったら、その唇はすぐに胸の尖りを捉えた。
途端に俺の身体はビクリと跳ねる。
「んん…ッ…!だから、痛いって言ってんじゃん! あッ…!やめろよ!バカッ!」
俺の制止を無視して続行しようとする颯真の頭を軽く叩いてみたのだが、全く反省する気はないようで。
「なあ、光希。ちょっと膝立ててくんない?」
「は!?」
「下、脱がすから」
いきなり俺のハーフパンツに手をかけると、下着ごと一気に脱がしてしまった。
しかも最悪な事にそのまま何食わぬ顔で俺の下半身を拭いていく。
内腿を優しく撫でるように拭きながら膝頭に口付けたり、指の一本一本を擽るように丁寧に拭いたり。
挙げ句の果てには、脚を大きく割り拡げじっくりと俺の秘部を観察しながら殊更丁寧に隅々まで拭こうとする始末。
コイツ、完全にヤろうとしてんな……?
「やっぱ、勃たねぇな……」
「……当たり前だろ。俺のムスコはな、お前のと違って繊細なんだよ」
チラリと颯真の股間に視線をやると、さっきより確実に盛り上がっているのがよくわかる。
「お前、ソレどうすんの?」
呆れながら尋ねると。
「さすがにツラいから、ちょっと抜いていい?」
おもむろにチノパンの前を開けた颯真に俺の方が焦り出す。
「は!?ここでかよ!?」
「ちょっとそのまま脚開いとけ。何もしなくていいけど、サービスするつもりがあるなら自分で弄ってるとこ見せてくれるか、手貸してくれ」
慣れた手付きで自分のモノを扱き出した颯真に、俺は最早どうすることも出来ずにただ呆然としていた。
颯真が身体を入れているせいで脚も閉じられず、かといって蹴り飛ばすだけの気力もなく、ただベッドに横たわっているだけの俺。
目の前でオカズにされながらオナニーを見せつけられるってさ。何この羞恥プレイ……。
こんなんだったら手コキくらいしてやればよかったか?
一緒に参加したほうが確実にいたたまれなさが半減したような気がする。
そんな事をぐるぐると考えているうちに、ひとりで盛り上がっていた颯真がさっきまで俺の身体を拭いていたタオルの中に欲望の証を出したことで、この辱しめは終了した。
綺麗になったばっかりの身体にぶっかけられたりするよりマシなんだろうけどさ……。
何この穢されちゃった感じ。
……スッゲー気力削られた。
さすがにちょっと反省したものの、過ぎてしまったことをウダウダ言うのもアレコレ悩むのも時間の無駄なので、とりあえず寝ることにしたのだが。
いつの間にか深く寝入ってしまっていたらしく、目を覚ますと部屋は真っ暗になっており、二階堂が帰ってから相当な時間が経っていることが窺えた。
枕元に置いておいたスマホで時刻を確認すると、既に夜の八時を過ぎている。
どう考えても寝過ぎだろ。
さすがに腹も減ったけど、とりあえずはぼんやりとした頭と寝汗で湿った身体をスッキリさせたい。
鈍く痛む身体をゆっくりと起こしヨタヨタと部屋を出ると、リビングにはヘッドフォンをして何かを聴きながら本を拡げている颯真の姿があった。
そういえば明日テスト最終日じゃん。
こんな状態になり一教科も受けれず既に追試が確定している俺には関係のないことだが。
何の教科か気になって覗き込んでみると、颯真が見ていたのは教科書なんかじゃなく、英語じゃない言語で書かれた難しそうな本だった。
多分実家関係の事で必要な本なんだろう。
テストの前日に開いてるのが教科書じゃなくて会社関係の本って辺り、やっぱり颯真はハイスペックな御曹司なんだって改めて実感させられる。
俺なんて他人から見たらビックリされるくらいぞんざいに颯真を扱ってるけど、本当はそんな扱いされる人間じゃないんだよな。
かといって、今更颯真との付き合いのスタンスを変えようとは思わないけど。
なんとなく声を掛ける気になれなくてソファーの後ろに立って颯真の肩越しにその様子をじっと見ていると、俺の視線に気付いたらしい颯真がヘッドフォンを外して振り返った。
「どうしたんだよ? 呼んでくれれば部屋に行ったのに。
腹減ってんだろ。何か食べるか?」
「うん。でもその前に汗かいたからちょっとシャワー浴びたくて。出来たら髪も洗いたいんだけど」
昨日は傷に響くと悪いと言われて我慢したが、今日は無理だ。身体がベタついて気持ち悪い。
反対されても行くつもりでバスルームへ歩き出すと。
「まだシャワーはダメだろ」
「うわッ!」
俺の身体はあっさり颯真に姫抱っこされ、さっき出てきたばかりの部屋へと戻された。
「身体拭いてやるからちょっと待ってろ。髪は明日午後から美容師呼ぶから今日は我慢な。傷、濡らせねぇだろ」
自分が店に行くんじゃなくてわざわざ髪を洗うためだけに来てもらうのか……。
こういう発言聞くとやっぱりコイツはお坊ちゃんだなと思う。
そういうの庶民の俺にはちょっと抵抗があるが、なるべく動きたくない俺は、ありがたくその提案を受け入れることにした。
待つこと数分。
レンジで蒸した熱々のタオルを持って颯真が部屋に戻ってきた。
俺は着ていたTシャツを脱いで、身体を拭く準備をしていたのだが。
俺の身体の状態を見た颯真が一瞬にして無表情になったのがわかる。
自分では見れないけど、あちこちぶつけたせいで背中なんかは結構青アザだらけになってるのだろう。
「自分で拭くからタオル寄越せよ」
また過保護になっては困るので大したことじゃないといった風にそう言うと。
「いや、いい。お前は動くな。俺がやるからじっとしてろ」
颯真はムッとしたような顔でタオルを拡げ、俺の身体を拭き始めた。
熱めのタオルの感触が気持ちよくて、自然と深いため息が出る。
身体を洗えないのは残念だが、たったこれだけのことでもベタついた身体が随分スッキリした気がした。
「……光希。色々ゴメンな」
「ん?」
「お前の事情も聞かずに一方的に責めて怒って出ていったりとか……」
どうやら颯真はあの日のことをずっと気にしていたらしい。
でも、自分の鈍感さが原因で颯真を怒らせてしまった俺に、その事をとやかく言う資格はない。
「そんなのお互い様だろ。俺もお前がどう思ってたかなんて全く気付かないで無神経なことばっかやってたし」
数年間離れてたとはいえ、一番仲の良い男友達だと思ってた颯真が、実は特別な意味で俺のことを好きだということに気付けていなかった。
その上、俺は全くコイツを意識することもなく、昔の延長線のつもりでかなり際どいことまでしてたのだから相当質が悪いと思う。
「一昨日光希が意識不明で病院に運ばれたって知った時、俺、死ぬほど後悔した。つまんない意地張ったまま二度と光希に会えなくなったらどうしようって」
背後にいる颯真がどんな表情をしているのかは見えないものの、その言葉のひとつひとつに後悔の色が滲んでいるのがわかる。
「大丈夫。あんなくらいじゃ死なねぇよ」
何てことのないようにそう言いながらも、自分の無神経さや無謀な行動を密かに反省して苦笑いしていると、いきなり背後から颯真に抱き締められた。
「よく言うよ。無茶しやがって。人間打ち所が悪けりゃどうなるかわかんねぇんだぞ」
「……心配かけて悪かった」
「ホントは大して悪いと思ってないだろ」
俺の謝罪を聞いた颯真が呆れたように盛大なため息を吐く。
それが首筋に当たるのが妙に擽ったくて。
「ん…ッ…」
俺は無意識に声を出してしまっていた。
……ヤベェ。変な声出ちゃったよ。
「悪ぃ。ちょっと擽ったくて……。は!? ちょッ、それやめろよ!」
とりあえず謝ってみたのものの、颯真はおかしなスイッチが入ってしまったのか、俺を抱き締めたままの体勢で項に唇を這わせながら、明らかにいやらしい手つきで身体の前側を拭き始めたのだ。
「マジでやめろって!」
「何だよ。単に身体拭いてるだけだろ」
「さっきと明らかに手つきが違う!」
「そうか? 光希って何気に乳首弱いよな」
「あ…ッ!」
胸の尖りを何度も撫でられ、つい身体を震わせてしまう。
相変わらず俺のムスコはピクリとも反応しないが、敏感な部分はそれなりに感覚があるだけに、打ち身だらけの身体にはその反射的な反応が地味につらい。
「身体痛いんだけど」
「ああ、悪い。じゃあ横になってくれ。後は下だけだし勝手にやるから」
「勝手にって……。おい! お前何おっ勃ててんだよ」
密着しているせいで、硬くなり始めている颯真の股間が俺の腰に当たっている感触がダイレクトに伝わってくる。
「光希が変な声出すからちょっと反応した」
「……後は自分でやるから、抜くなら抜いてこいよ」
今までの俺だったら『じゃあ俺が手伝ってやるよ』くらいのことを軽い気持ちで言えたのだが、同じ気持ちを返せない俺が簡単に颯真とそういうことをしてはいけないということは理解できている。
ところが。
「俺さー、もうひとつ反省したことがあってさー」
颯真はタオルを受け取ろうとした俺をあっさり無視してそっとベッドに横たえると、新しいタオルに交換してから再び俺の身体を拭き始めた。
「変な意地張って、みすみす光希を他の男に持っていかれるくらいなら、まずは俺のこと意識させた上で身体で陥落させるのもアリかなって思ったんだ」
「は?」
何言い出しちゃってんの?コイツ。
この間と言ってること違くね?
「お前、この間身体だけじゃ嫌だみたいなこと言ってなかったか?」
「だから反省したって言ったじゃん。光希を失ってしまうかもしれないっていう状況を経験してわかったんだ。今はそういう意味で意識されてなくても、今までどおり側にいられる方が数倍、数百倍も幸せだし、頑張ればまだ希望があるってことに何で気付けなかったんだろうって」
颯真は俺の顔を覗き込むとチュッと音をさせて唇を啄んだ。
そして。
「──好きだ。光希」
真摯な告白の後、颯真の身体が覆い被さってきたと思ったら、その唇はすぐに胸の尖りを捉えた。
途端に俺の身体はビクリと跳ねる。
「んん…ッ…!だから、痛いって言ってんじゃん! あッ…!やめろよ!バカッ!」
俺の制止を無視して続行しようとする颯真の頭を軽く叩いてみたのだが、全く反省する気はないようで。
「なあ、光希。ちょっと膝立ててくんない?」
「は!?」
「下、脱がすから」
いきなり俺のハーフパンツに手をかけると、下着ごと一気に脱がしてしまった。
しかも最悪な事にそのまま何食わぬ顔で俺の下半身を拭いていく。
内腿を優しく撫でるように拭きながら膝頭に口付けたり、指の一本一本を擽るように丁寧に拭いたり。
挙げ句の果てには、脚を大きく割り拡げじっくりと俺の秘部を観察しながら殊更丁寧に隅々まで拭こうとする始末。
コイツ、完全にヤろうとしてんな……?
「やっぱ、勃たねぇな……」
「……当たり前だろ。俺のムスコはな、お前のと違って繊細なんだよ」
チラリと颯真の股間に視線をやると、さっきより確実に盛り上がっているのがよくわかる。
「お前、ソレどうすんの?」
呆れながら尋ねると。
「さすがにツラいから、ちょっと抜いていい?」
おもむろにチノパンの前を開けた颯真に俺の方が焦り出す。
「は!?ここでかよ!?」
「ちょっとそのまま脚開いとけ。何もしなくていいけど、サービスするつもりがあるなら自分で弄ってるとこ見せてくれるか、手貸してくれ」
慣れた手付きで自分のモノを扱き出した颯真に、俺は最早どうすることも出来ずにただ呆然としていた。
颯真が身体を入れているせいで脚も閉じられず、かといって蹴り飛ばすだけの気力もなく、ただベッドに横たわっているだけの俺。
目の前でオカズにされながらオナニーを見せつけられるってさ。何この羞恥プレイ……。
こんなんだったら手コキくらいしてやればよかったか?
一緒に参加したほうが確実にいたたまれなさが半減したような気がする。
そんな事をぐるぐると考えているうちに、ひとりで盛り上がっていた颯真がさっきまで俺の身体を拭いていたタオルの中に欲望の証を出したことで、この辱しめは終了した。
綺麗になったばっかりの身体にぶっかけられたりするよりマシなんだろうけどさ……。
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