思い出して欲しい二人

春色悠

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第一章

取引先との昼食先での再会(攻め視点)

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 あ、みどりだ。そう、顔を見た瞬間、俺は確信した。

 

 やぁ、俺は白河朱鳥。24歳☆!
 なんでそんなにテンションが高いんだって?
 寧ろ低いから上げてんだよ。
 テンションが低い理由は、さっきから腕に絡みついてくる女のせい。
 すげぇうぜぇんだよ。仕事の取引先で呼び出して来たと思ったら、電話かメールで確認すればいいような事を確認して終わり。さっさと帰ろうとしたら、引き留められるし。
 怖いのが俺のスケジュール知ってる事なんだよな。引き留められた時、俺は仕事があるって断ったんだが、この女、何て言ったと思う。
「あら、今日は3時まで急ぎの用事はなかったと思いますが、急用でも入りまして?」
 一瞬でストーカー認定した。取引先の社長令嬢だろうが関係ない。敵になりそうな奴は、早めに対処しておくに限る。そして俺も社長令息だからな、一応。ま、うちの親父は実力主義だから、息子だろうと容赦しねぇけどな。向こうの社長さんと違って。
 俺は適当にあしらう方向から、ストーカー行為の証拠を手にいれる方向に、作戦を変えた。
 そして昼ご飯を食べる事に。女は別の店を提案してきたが、一応別の店にしておいた。適当に近くの喫茶店に入る。なんか盛られても困るからな。
 穴場的な喫茶店は、平日故か客も居らず、一応忍ばせているボイスレコーダーが使いやすそうだ。あ、勿論、悪用はするなよ。これはあくまで自衛だ。
「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ。」
 女が腕に縋りついているせいで、歩きにくいし、店員の顔が見えない。さっさと証拠をこぼしてくれたらいいんだがな。
 窓際の席に対面で座る。やっと離れたなあの女。
「お冷お持ちしました。ご注文が決まったらお呼びください。」
 店員の声が聞こえ、やっと顔を認識する。
 ………………え?

 みどり!?
 


 
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