27 / 30
第一章
27. まるで王子様
しおりを挟む
※主人公視点
サンドイッチが食べ終わってふと時計を見ると14時。
1年は部活見学の時間が始まった頃だろう。
「りーくん、僕そろそろ行くね。サンドイッチご馳走様」
サンドイッチを届けてくれたリーくんに御礼を言って立ち上がろうとすると腰を掴まれて元の位置まで戻された。
「??どうしたの…?」
「なんで離れようとするんだ?折角また会えたのに」
う、子犬みたいな瞳で見つめられるの弱いってりーくん知ってる筈なのに。
離れようも何も元から結構近い距離だからせめて膝から下ろして欲しい。
「1年は午後から部活見学だから行かないと。それにりーくんも3年生だし色々と大変でしょ?」
「生徒会は今日集まるだけ集まって近況報告をしたら解散予定だからすぐ暇になる。だからまーくんは此処に居よう?」
優しく見つめながら少し弾んだ声色で聞いてくるりーくん。
「で、でも僕部活見学あるし…。それに生徒会役員が集まるなら尚更僕此処に居ない方が良いよね?」
「既にまーくんの生徒会入りは推薦で決まってるから早めの見学って事で大丈夫。部活だって委員会に所属する場合は入らなかったり途中入部も可能だから今日見学しなくても良いんだ」
……ま、負けた。
帰る理由がもう無い、りーくん昔から意地っ張りだし諦めるか。
「分かったよ、此処に残る。でも邪魔になったら言って」
「…ッうん!」
りーくんの幸せそうな顔がキラキラとしていて幼く見えるとが面白い。
撫でても怒らない、かな?ちょっとだけ──
「ッまーくん?」
わ、サラサラしてるし髪の色が光に当てると薄くなって王子様みたいな色だな。瞳は光が当たると深緑からどんな風になるかな──
「……ッアノ、近い気が///」
「あ」
「ごごめん!ならなんか昔のりーくんに見えて撫でたくなっちゃった」
りーくんの声にハッとなると鼻が着く距離まで近付いていた。
は、恥ずかしいし申し訳無いな…
「大丈夫だけど、心の準備がッ」
「?」
「い、いや何でも無いよ」
「そ、そうだこの後他の生徒会役員が来るだろうしまーくんの事紹介しないとね」
他の生徒会役員か、副会長さんならもう知ってるけど他にも居るよね。
どんな人達なんだろ。
「分かった」
「遅刻魔が居るから全員揃うのは毎回時間が掛かるんだ。疲れてるなら寝ても大丈夫だからね」
正直今日も色々もあり過ぎて疲れたし、お言葉に甘えて仮眠させて貰おう。
でも何処に寝るんだ??
「じゃあ、少しだけ仮眠したいんだけど…何処で寝れば?」
「え?このまま寝てて大丈夫だよ?」
「いやいや流石に重いだろうし申し訳無いよ!」
「まーくんは軽いよ。それに役得だしね」
「ほらほらー寝てな」
そう言って大きくて優しい手で僕の頭を撫でるりーくんは本当に王子様みたいだ。
どうして僕に構ってくれるのか分からないな。
場所を変えようにも、腰を固定されて頭を優しく撫でられ続けて睡魔に負けて寝てしまった。
「はぁ…ちょろくて優しくて、可愛過ぎだろッ♡」
︎✦︎────
登場人物の紹介に担任、会長、モブAこと田中追加しました。
担任の名前を間違えて会長と同じにしていた為変更済みです。
サンドイッチが食べ終わってふと時計を見ると14時。
1年は部活見学の時間が始まった頃だろう。
「りーくん、僕そろそろ行くね。サンドイッチご馳走様」
サンドイッチを届けてくれたリーくんに御礼を言って立ち上がろうとすると腰を掴まれて元の位置まで戻された。
「??どうしたの…?」
「なんで離れようとするんだ?折角また会えたのに」
う、子犬みたいな瞳で見つめられるの弱いってりーくん知ってる筈なのに。
離れようも何も元から結構近い距離だからせめて膝から下ろして欲しい。
「1年は午後から部活見学だから行かないと。それにりーくんも3年生だし色々と大変でしょ?」
「生徒会は今日集まるだけ集まって近況報告をしたら解散予定だからすぐ暇になる。だからまーくんは此処に居よう?」
優しく見つめながら少し弾んだ声色で聞いてくるりーくん。
「で、でも僕部活見学あるし…。それに生徒会役員が集まるなら尚更僕此処に居ない方が良いよね?」
「既にまーくんの生徒会入りは推薦で決まってるから早めの見学って事で大丈夫。部活だって委員会に所属する場合は入らなかったり途中入部も可能だから今日見学しなくても良いんだ」
……ま、負けた。
帰る理由がもう無い、りーくん昔から意地っ張りだし諦めるか。
「分かったよ、此処に残る。でも邪魔になったら言って」
「…ッうん!」
りーくんの幸せそうな顔がキラキラとしていて幼く見えるとが面白い。
撫でても怒らない、かな?ちょっとだけ──
「ッまーくん?」
わ、サラサラしてるし髪の色が光に当てると薄くなって王子様みたいな色だな。瞳は光が当たると深緑からどんな風になるかな──
「……ッアノ、近い気が///」
「あ」
「ごごめん!ならなんか昔のりーくんに見えて撫でたくなっちゃった」
りーくんの声にハッとなると鼻が着く距離まで近付いていた。
は、恥ずかしいし申し訳無いな…
「大丈夫だけど、心の準備がッ」
「?」
「い、いや何でも無いよ」
「そ、そうだこの後他の生徒会役員が来るだろうしまーくんの事紹介しないとね」
他の生徒会役員か、副会長さんならもう知ってるけど他にも居るよね。
どんな人達なんだろ。
「分かった」
「遅刻魔が居るから全員揃うのは毎回時間が掛かるんだ。疲れてるなら寝ても大丈夫だからね」
正直今日も色々もあり過ぎて疲れたし、お言葉に甘えて仮眠させて貰おう。
でも何処に寝るんだ??
「じゃあ、少しだけ仮眠したいんだけど…何処で寝れば?」
「え?このまま寝てて大丈夫だよ?」
「いやいや流石に重いだろうし申し訳無いよ!」
「まーくんは軽いよ。それに役得だしね」
「ほらほらー寝てな」
そう言って大きくて優しい手で僕の頭を撫でるりーくんは本当に王子様みたいだ。
どうして僕に構ってくれるのか分からないな。
場所を変えようにも、腰を固定されて頭を優しく撫でられ続けて睡魔に負けて寝てしまった。
「はぁ…ちょろくて優しくて、可愛過ぎだろッ♡」
︎✦︎────
登場人物の紹介に担任、会長、モブAこと田中追加しました。
担任の名前を間違えて会長と同じにしていた為変更済みです。
194
あなたにおすすめの小説
平凡なぼくが男子校でイケメンたちに囲まれています
七瀬
BL
あらすじ
春の空の下、名門私立蒼嶺(そうれい)学園に入学した柊凛音(ひいらぎ りおん)。全寮制男子校という新しい環境で、彼の無自覚な美しさと天然な魅力が、周囲の男たちを次々と虜にしていく——。
政治家や実業家の子息が通う格式高い学園で、凛音は完璧な兄・蒼真(そうま)への憧れを胸に、新たな青春を歩み始める。しかし、彼の純粋で愛らしい存在は、学園の秩序を静かに揺るがしていく。
****
初投稿なので優しい目で見守ってくださると助かります‼️ご指摘などございましたら、気軽にコメントよろしくお願いしますm(_ _)m
全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話
みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。
数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…
彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜??
ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。
みんなから嫌われるはずの悪役。
そ・れ・な・の・に…
どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?!
もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣)
そんなオレの物語が今始まる___。
ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
先輩たちの心の声に翻弄されています!
七瀬
BL
人と関わるのが少し苦手な高校1年生・綾瀬遙真(あやせとうま)。
ある日、食堂へ向かう人混みの中で先輩にぶつかった瞬間──彼は「触れた相手の心の声」が聞こえるようになった。
最初に声を拾ってしまったのは、対照的な二人の先輩。
乱暴そうな俺様ヤンキー・不破春樹(ふわはるき)と、爽やかで優しい王子様・橘司(たちばなつかさ)。
見せる顔と心の声の落差に戸惑う遙真。けれど、彼らはなぜか遙真に強い関心を示しはじめる。
****
三作目の投稿になります。三角関係の学園BLですが、なるべくみんなを幸せにして終わりますのでご安心ください。
ご感想・ご指摘など気軽にコメントいただけると嬉しいです‼️
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる