王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏

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第一章

27. まるで王子様

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※主人公視点


サンドイッチが食べ終わってふと時計を見ると14時。
1年は部活見学の時間が始まった頃だろう。

「りーくん、僕そろそろ行くね。サンドイッチご馳走様」

サンドイッチを届けてくれたリーくんに御礼を言って立ち上がろうとすると腰を掴まれて元の位置まで戻された。

「??どうしたの…?」

「なんで離れようとするんだ?折角また会えたのに」

う、子犬みたいな瞳で見つめられるの弱いってりーくん知ってる筈なのに。
離れようも何も元から結構近い距離だからせめて膝から下ろして欲しい。

「1年は午後から部活見学だから行かないと。それにりーくんも3年生だし色々と大変でしょ?」

「生徒会は今日集まるだけ集まって近況報告をしたら解散予定だからすぐ暇になる。だからまーくんは此処に居よう?」

優しく見つめながら少し弾んだ声色で聞いてくるりーくん。

「で、でも僕部活見学あるし…。それに生徒会役員が集まるなら尚更僕此処に居ない方が良いよね?」

「既にまーくんの生徒会入りは推薦で決まってるから早めの見学って事で大丈夫。部活だって委員会に所属する場合は入らなかったり途中入部も可能だから今日見学しなくても良いんだ」


……ま、負けた。
帰る理由がもう無い、りーくん昔から意地っ張りだし諦めるか。

「分かったよ、此処に残る。でも邪魔になったら言って」

「…ッうん!」

りーくんの幸せそうな顔がキラキラとしていて幼く見えるとが面白い。
撫でても怒らない、かな?ちょっとだけ──

「ッまーくん?」

わ、サラサラしてるし髪の色が光に当てると薄くなって王子様みたいな色だな。瞳は光が当たると深緑からどんな風になるかな──

「……ッアノ、近い気が///」

「あ」
「ごごめん!ならなんか昔のりーくんに見えて撫でたくなっちゃった」 

りーくんの声にハッとなると鼻が着く距離まで近付いていた。
は、恥ずかしいし申し訳無いな…

「大丈夫だけど、心の準備がッ」

「?」

「い、いや何でも無いよ」
「そ、そうだこの後他の生徒会役員が来るだろうしまーくんの事紹介しないとね」

他の生徒会役員か、副会長さんならもう知ってるけど他にも居るよね。
どんな人達なんだろ。

「分かった」

「遅刻魔が居るから全員揃うのは毎回時間が掛かるんだ。疲れてるなら寝ても大丈夫だからね」

正直今日も色々もあり過ぎて疲れたし、お言葉に甘えて仮眠させて貰おう。
でも何処に寝るんだ??

「じゃあ、少しだけ仮眠したいんだけど…何処で寝れば?」

「え?このまま寝てて大丈夫だよ?」

「いやいや流石に重いだろうし申し訳無いよ!」

「まーくんは軽いよ。それに役得だしね」
「ほらほらー寝てな」

そう言って大きくて優しい手で僕の頭を撫でるりーくんは本当に王子様みたいだ。
どうして僕に構ってくれるのか分からないな。


場所を変えようにも、腰を固定されて頭を優しく撫でられ続けて睡魔に負けて寝てしまった。



「はぁ…ちょろくて優しくて、可愛過ぎだろッ♡」







︎✦︎────
登場人物の紹介に担任、会長、モブAこと田中追加しました。
担任の名前を間違えて会長と同じにしていた為変更済みです。
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