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成功条件は、絶対に婚約阻止!!
6 側近カルの婚約事情
しおりを挟むベアトリス様にお見合いを中止するように迫られ、陛下のお顔が青くなっていらっしゃいました。
「いや、でも、ほら、ああ!! そうだアリエッタは何か言っていたかい?」
「『お父様にご相談しなさい』と!!」
「そ、そうか……」
すると今度は、ベアトリス様が泣きそうな顔で私に視線を向けてこられた。
「カルは私との結婚を取りやめにするほど、そのご令嬢が好きなのですか? 愛しているのですか?」
「そ、そんな!! まだお会いしたこともないですし……」
「では、なぜそんな浮気のような真似を?」
「浮気?!」
(え? あれ? 浮気って、なんだっけ? これって浮気?? え? 浮気なの?)
思いがけない単語に私は思わずパニックになってしまいました。
「いえ、そんなつもりは……」
私はベアトリス様に浮気を責めらることになって困惑していると、ベアトリス様が私の胸に飛び込んで来られた。
「カル……後、1年待ってて。そうすれば私は社交界にも正式にデビューするし、成人もするから、みんなの前で堂々と愛し合っているところを見せつけることができるわ。そうしたらこんな煩わしい話を持ちかける人もいなくなるわ」
そして、ベアトリス様が鋭い目を陛下に向けた後に、私の顔をじっと見つめてこられた。
「カル!! 私、昔から頑張ってあなたの隣に立っても他の令嬢を威嚇できるくらいの女性になれるように努力したんですもの!!」
「威嚇?!」
ベアトリス様の思いがけない言葉に陛下が驚いて声をあげられた。
「お父様は黙ってて!!」
ベアトリス様がキッと鋭い視線を陛下に向けられた。
「はい」
陛下が素直に返事をすると、ベアトリス様は私の胸の中から私を見上げならおっしゃいました。
「長かったわ!! やっとここまできたのに!! まさか、お父様とお母様に邪魔されるなんて!! やっぱり影をつけていて正解だったわ!!
カルの側近として立場を考えて、散々イチャイチャラブラブするのを押さえてきたのに!! こんなに我慢に我慢をして押さえていたのに、今更、カルは絶対に誰にも渡さないわ!!」
「え? え?」
「ねぇ、カル。私と結婚するでしょ?」
ベアトリス様から真剣な眼差しを向けられた私の答えなどもうこれしか残されていなかった。
「はい。でも、ベアトリス様? 本当に私でよろしいのですか?」
ベアトリス様は嬉しそうに笑うと、私を手招きして耳を近づけるような仕草をされた。この仕草は昔からよく内緒話をする時はされておられた。
「ちょっとカル」
私は懐かしくて少しだけ腰を曲げました。昔は膝をつく必要があったのですが、ベアトリス様も成長され、少しかがめばよくなっていました。
(大きくなられたな~)
私が感慨深く思っていると、ふと唇に柔らかい物が触れました。
(え?)
私はまたベアトリス様にキスをされ、抱きつかれていました。
「カル……好き。大好き……ずっと一緒にいて……」
切なそうなベアトリス様の声に私の身体には全身に雷に打たれたかのような抗いがたい何かが駆け抜けました。
(私も、もっと抱きしめたい……髪の毛を撫でて甘やかしたい!!)
謎の衝動を抑えることに私が全神経を使っていると、なんと、今度はベアトリス様はすりすりと頬を私の胸に押し付けてこられた。
(くっ!! なんだこれは、可愛い。可愛い過ぎる!! 連れて帰りたい!!)
私はぐっと抱きしめたい衝動を抑えて口を開いた。
「はい。ベアトリス様のお望みのままに」
私が見悶えていると、ベアトリス様がつらそうに離れていかれた。私はまだ抱きしめていたいと思ってしまった。
「私が望むままか……まぁ、今はそれでもいいわ!! いつか絶対にカルの口から『離れたくない』って言わせてみせるわ!! カル? 覚悟してね♡」
「…………え?」
私が固まっていると、ベアトリス様が姿勢を正し、陛下にお顔を向けられました。
「では、謁見前にお邪魔しました。失礼致します」
ベアトリス様は真っ赤な顔で控室を出て行かれた。
残された私は呆然と立ち尽くすしかなかったのでした。
「カル……その……迷惑をかけた……」
「いえ……」
私がぼんやりしていると、陛下にお声をかけられはっとした。
「ふふふ。だが、カルのそんなに赤くなった顔を見るのは初めてだな。一緒に酒を飲んでも顔色一つ変えないからな……」
「え?」
私は思わず自分の顔を押さえていました。
「あはは。難攻不落と言われたカルを陥落させたのがまさか我が娘とは……ベアトリスは、凄いな」
私は陛下に恐る恐る視線を向けました。
「陛下……反対されないのですか? 私は伯爵ですよ? 隣国から妃にとの打診もあるのでしょ?」
私の言葉に陛下はニヤリと笑って答えられた。
「カル……我が国は娘を差し出して関係を維持せなばならぬほど脆弱な外交はしていないぞ?」
「それはそうですが……」
そして、陛下がご自身の御子息様に向けるような慈しむような視線を向けてくれた。
「どうだ、カル。ベアトリスは令嬢として立派になっただろ?」
「それはもちろんです!!」
私の答えに陛下は小さく笑って下さった。
「ベアトリスがカルと一緒になるためにがんばり、あのように努力したのなら、カルは女性を輝かせることの出来る、いい男だということだ」
「え?」
「娘がいい男を伴侶に選ぶのは親として喜ばしい……それに」
「それに?」
「ベアトリスは私に一番よく似ている。カルがいいと決めてしまったベアトリスを押さえるのは不可能だ」
そう言われて思い出しました。陛下もその昔、確かにアリエッタ様を逃がさないように秘密裏に『影』を使って監視させ逃がさないようにしていらっしゃいました。
陛下にベアトリス様はよく似ていらっしゃる。
(それは……確かに逃げられないかもしれないな……)
私は当時の陛下の様子を思い出し、納得してしまいました。
「ふふふ。では私も陛下のようにベアトリス様に愛していただけるのでしょうか?」
「それは、間違いないな」
私はいつの間にか笑っていました。陛下に愛されたアリエッタ様は大変だな~とつくづく思ってはいたが、同時にそこまで陛下に愛されるアリエッタ様を羨ましく思っていたのです。
「では、陛下? 今回の私の見合いの件はなかったことにして頂けますでしょか?」
「ああ。悪かったな、カル」
「いえ」
「だがそうか~。カルが息子になるのか」
「息子?!」
「あはは。それは楽しみだな」
「それは恐れ多いです!!」
「もう遅いな」
陛下の楽しそうに笑うお顔を見ながら私はこれからのことを考え、少しだけ震えてしまったのでした。
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高校生の母様
エールありがとうございます!!
お気持ちが大変有難いです♪
(>᎑<`๑)♡
淡雪様
いつも感想ありがとうございます‧•͙‧⁺•͙‧⁺o(⁎˃ᴗ˂⁎)o⁺‧•͙‧⁺
過去作も読んで頂けて大変光栄です((っ´;ω;)っ
励みになる感想ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
馬は元々扱いが繊細な生き物です。なので、自分を磨くだけの剣舞より動物相手なので大変だと思います。
しかし、プレッシャーを感じない騎手に乗られるなら、乗り手の心の機微に左右される繊細な馬も安心ですね。
玄兎狼様
感想ありがとうございます‧•͙‧⁺•͙‧⁺o(⁎˃ᴗ˂⁎)o⁺‧•͙‧⁺
貴重なご感想を頂き大変有難いです。
また、他の作品にも感想を頂きまして誠にありがとうございます((っ´;ω;)っ
今後ともよろしくお願いいたします。