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共通ルート
14 約束
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サロンにつくと、クリスとのお茶の時間となった。
私のイメージでは、お茶を飲む時には、テーブルを挟んで対面で座るという感じだが、兄も、クリスも当たり前のように隣に座ってお茶を飲む。
最近は問題児として目を付けられている私は、クリスと手を繋ぐことも多いため、座る位置も兄との距離くらいになった。
また、お茶会というシステムの必要性も学んだ。
お茶の時間にお互いが学んでいることを確認したり、
それぞれの疑問を解消したり、
お茶会はミーティングも兼ねていることを知った。
確かにお互い知らない人同士なわけだから、
コミュニケーションをとらないと、
パートナーとしての関係を維持できないのだろう。
王族が離婚なんて、それこそ国の一大事だろうし。
今は毎日お茶の時間が設けられているが、慣れてきたら週一回くらいのペースになるらしい。
「クリス様、私のダンスのレッスンにクリス様も同席されると聞いたのですが、
よろしいのですか?」
「ええ。もちろんです。」
「クリス様との公の場でダンスを踊るのはクリス様が10歳になったお誕生日だと伺ったのですが。」
「そうですよ。」
毎日クリスとお茶の時間をとっていたおかげで、
最近では不敬罪という単語は頭に浮かんでこなくなり、
普通に会話ができるようになってきた。
お茶会の威力は凄い。
「まだ1年以上も時間がありますよ?
私は、やっとステップを覚えたばかりで、クリス様と踊れるほど上達していなので、
もう少し上達してからご一緒するのはいかがですか?」
「婚約者とのダンスがちぐはぐだと、体裁が悪いので早くから一緒に踊って、
ベルの癖を覚えたいんですよ。」
「なるほど。そんな理由があったのですね。では、お忙しいとは思いますが、お願い致します。」
「はい。」
ダンスのレッスンは今日で2回目だった。
初めてのレッスンよりはましにはなったが、まだまだダンスと呼べる代物ではない。
しかし、今日ダンスの先生から、後2回レッスンをしたら、
クリスと一緒に練習することを聞いた。
クリスの意向であるので、先生から変更はできないため、変更したいなら、
私が直接クリスにお願いしてみることになったのだ。
だが、レッスン内容を変更することはできなかった。
とはいえ、私は、せめて失敗しても大丈夫な保険が欲しかった。
「あの・・クリス様・・」
「どうしたんですか?」
「・・足を、その、踏んでしまったら、すみません。」
「ふふふ。そうですね~。もし踏んでしまったら・・。」
「え?何かあるんですか??」
「では足を踏んだ回数だけ・・・・。
「・・・足を踏んだ回数だけ・・・?」
「そうです。踏んだ回数だけ・・。」
「・・・・・ごくり。」
クリスの言葉に息を呑んで耳を済ませる。
(罰?もしかして、罰?何?怖い。怖すぎる。
早く言ってくれ!いや、言わないくれ!!)
「踏んでしまった時のお楽しみです。」
「絶対踏まないようにクリス様と踊るまでに死ぬ気で練習します。」
「そうですか?頑張って下さいね。」
失敗しても許される保険は手に入らず、残り2回のレッスンをがむしゃらにやる、
という選択肢しか残らなかった・・。
私が落ち込んでいると、クリスが隣でくすくすと笑いながら見つめてきた。
「ついに明日は、ベルの7歳の誕生祝賀会ですね。
ロベールと一緒にお伺いしますね。」
「はい。お待ちしています。」
「ええ。エスコートできないのが残念ですが、今後の楽しみにとっておくことにします。」
基本的に婚約者のエスコートは男性側が10歳以上になってからなのだそうだ。
つまり、私はクリスが10歳の時は9歳なので、9歳でエスコートされる。
逆に女性の方が年上の場合、女性が15歳と社交界のお披露目が済んでいても、男性側が10歳以下だとエスコートできないのだそうだ。
現在クリスは8歳なのでクリスではなく、兄にエスコートされる。
ちなみに家族のエスコートには特に年齢制限はないらしい。
父も私のエスコートがしたいと言ってくれたらしいが、来客対応があるからと、兄に止められたそうだ。さすがは、次期公爵の兄だ。考えが深い。
「エスコートはできませんが、ベルにとっては淑女として認められる年齢になりますね。」
クリスはそういうと、控えていた従者を呼んだ。
従者は小ぶりの箱を持って現れた。
クリスは従者から箱を受け取ると、私の目の前に差し出した。
「誕生日おめでとうございます。明日はきっと渡す時間はないでしょうから。」
「ありがとうございます。」
お礼を言って受け取り、箱を開けると、水色の綺麗な宝石のついたネックレスが入っていた。
(なんじゃこりゃ!!!
水色のダイアモンドのように見えるのだが、宝石のことはよくわからない!!
宝石とは無縁の人生を送ってきた私が宝石の種類なんてわかるわけないし!!
これを、7歳の子に渡していいの?これ?いいの?親御さんご存知なの??
親御さんって、国王陛下?!陛下~、陛下~いいんですか~~!!)
あまりにも身の丈に合わない贈り物に思わず顔をひくつかせる。
そんな私の様子をみてクリスが不安そうな顔で覗き込んできた。
「気に入らなかったかな?」
「え?あ、え?そ、その、気に入る気に入らないどころではなく。こ、こんなす、すてきなものを手に持つのは、恐れ多いといいますか、怖いといいますか、手が震えるといいますか・・。」
クリスは先程の不安そうな顔から、
一転して、くすくすと笑いながら見つめてきた。
「では、このネックレスは好きですか?」
「はい。凄く綺麗な水色で、まるで、クリス様の・・・」
私は思わず、宝石とクリスの瞳を交互に何度も見てしまった。
(これって、クリスの目の色と同じ?自分の目の色を身に着けてほしいってこと??
え?え?そういうこと?)
「ふふふ。顔、真っ赤ですよ?どうしたのですか?」
「い、いえ。」
(落ち着け。落ち着くのです。私。
きっと、貴族には婚約者が7歳になると自分の目の色と同じアクセサリーを贈る風習があるんだ。
そうに違いない。舞い上がるな。深呼吸して。)
心を落ち着けるために深呼吸をした。クリスがずっと笑っているが、気にしないでおこう。
(えーと、思考を整理しよう。7歳、王妃教育も始まることから、成長を認められる年齢。
それで、婚約者のクリスが自分の目の色と同じ色のアクセサリーを贈ってくれた・・・。)
そこで重要なことに気付いた。
私は急いで、視線をあげてクリスを観察することにした。
「あの、ちょっと、ベル突然どうしたの・・。
そのそんなに見つめられると、穴が飽きそうなんだけど・・。」
クリスの顔がみるみると真っ赤に染まっていった。
だが、それどころではなかった。
(ない。ない。ない。もしかして、服の中?)
「クリス様。上着を脱いでもらえませんか?」
「はぁ?上着?なんだ??急に?」
「あ、すみません。服の下にペンダントなど付けていらっしゃいますか?」
「いや?付けてないけど・・。」
私は急いで、クリスの両手を取った。
「え?ベルから手?!」
「クリス様、すみません。
過去の私は、クリス様に私の目の色と同じアクセサリーをお贈りしていないんですね。
クリス様、待っていて下さい。
必ず、私の目の色と同じネックレスを探してまいりますので。」
「え?それって、もしかして、ベルが俺に贈ってくれる・・のか?」
「はい。」
「じゃあ、ネックレスじゃなくて、ピアスでもいいか?みんなにも見せたいから。」
「ピアスですね。わかりました。」
「あ・・あのさ・・ちょっとだけ、いい?」
「はい?」
耳まで真っ赤な顔のクリスに抱きしめられた。
赤い顔を見られたくないとか、プレゼントが嬉しいとか、
よくわからないけど恥ずかしいとか、
私もきっとクリスと同じ気持ちだったので、
抱きしめるクリスの気持ちがわかる気がした。
「ありがとう。」
動揺していたクリス、いつもとは違う話し方で微笑ましくなった。
(『俺』ね・・。普段は『私』だけど、プライベートでは俺っていうのかな?)
「クリス様は本来そんな話し方なのですね。」
「ま・・まぁ。」
「その話し方も素敵ですよ?」
「王子様っぽくなくて嫌いなんだろ?」
「そんなこと言われたんですか?」
「ああ。ベルにな。」
「忘れて下さい。楽な方でお話して下さい。」
「考えとく。」
そう言って、クリスの抱きしめる腕に力が入った。
私はそんなクリスの背中を過去の私の謝罪も込めて、優しく撫で続けた。
私のイメージでは、お茶を飲む時には、テーブルを挟んで対面で座るという感じだが、兄も、クリスも当たり前のように隣に座ってお茶を飲む。
最近は問題児として目を付けられている私は、クリスと手を繋ぐことも多いため、座る位置も兄との距離くらいになった。
また、お茶会というシステムの必要性も学んだ。
お茶の時間にお互いが学んでいることを確認したり、
それぞれの疑問を解消したり、
お茶会はミーティングも兼ねていることを知った。
確かにお互い知らない人同士なわけだから、
コミュニケーションをとらないと、
パートナーとしての関係を維持できないのだろう。
王族が離婚なんて、それこそ国の一大事だろうし。
今は毎日お茶の時間が設けられているが、慣れてきたら週一回くらいのペースになるらしい。
「クリス様、私のダンスのレッスンにクリス様も同席されると聞いたのですが、
よろしいのですか?」
「ええ。もちろんです。」
「クリス様との公の場でダンスを踊るのはクリス様が10歳になったお誕生日だと伺ったのですが。」
「そうですよ。」
毎日クリスとお茶の時間をとっていたおかげで、
最近では不敬罪という単語は頭に浮かんでこなくなり、
普通に会話ができるようになってきた。
お茶会の威力は凄い。
「まだ1年以上も時間がありますよ?
私は、やっとステップを覚えたばかりで、クリス様と踊れるほど上達していなので、
もう少し上達してからご一緒するのはいかがですか?」
「婚約者とのダンスがちぐはぐだと、体裁が悪いので早くから一緒に踊って、
ベルの癖を覚えたいんですよ。」
「なるほど。そんな理由があったのですね。では、お忙しいとは思いますが、お願い致します。」
「はい。」
ダンスのレッスンは今日で2回目だった。
初めてのレッスンよりはましにはなったが、まだまだダンスと呼べる代物ではない。
しかし、今日ダンスの先生から、後2回レッスンをしたら、
クリスと一緒に練習することを聞いた。
クリスの意向であるので、先生から変更はできないため、変更したいなら、
私が直接クリスにお願いしてみることになったのだ。
だが、レッスン内容を変更することはできなかった。
とはいえ、私は、せめて失敗しても大丈夫な保険が欲しかった。
「あの・・クリス様・・」
「どうしたんですか?」
「・・足を、その、踏んでしまったら、すみません。」
「ふふふ。そうですね~。もし踏んでしまったら・・。」
「え?何かあるんですか??」
「では足を踏んだ回数だけ・・・・。
「・・・足を踏んだ回数だけ・・・?」
「そうです。踏んだ回数だけ・・。」
「・・・・・ごくり。」
クリスの言葉に息を呑んで耳を済ませる。
(罰?もしかして、罰?何?怖い。怖すぎる。
早く言ってくれ!いや、言わないくれ!!)
「踏んでしまった時のお楽しみです。」
「絶対踏まないようにクリス様と踊るまでに死ぬ気で練習します。」
「そうですか?頑張って下さいね。」
失敗しても許される保険は手に入らず、残り2回のレッスンをがむしゃらにやる、
という選択肢しか残らなかった・・。
私が落ち込んでいると、クリスが隣でくすくすと笑いながら見つめてきた。
「ついに明日は、ベルの7歳の誕生祝賀会ですね。
ロベールと一緒にお伺いしますね。」
「はい。お待ちしています。」
「ええ。エスコートできないのが残念ですが、今後の楽しみにとっておくことにします。」
基本的に婚約者のエスコートは男性側が10歳以上になってからなのだそうだ。
つまり、私はクリスが10歳の時は9歳なので、9歳でエスコートされる。
逆に女性の方が年上の場合、女性が15歳と社交界のお披露目が済んでいても、男性側が10歳以下だとエスコートできないのだそうだ。
現在クリスは8歳なのでクリスではなく、兄にエスコートされる。
ちなみに家族のエスコートには特に年齢制限はないらしい。
父も私のエスコートがしたいと言ってくれたらしいが、来客対応があるからと、兄に止められたそうだ。さすがは、次期公爵の兄だ。考えが深い。
「エスコートはできませんが、ベルにとっては淑女として認められる年齢になりますね。」
クリスはそういうと、控えていた従者を呼んだ。
従者は小ぶりの箱を持って現れた。
クリスは従者から箱を受け取ると、私の目の前に差し出した。
「誕生日おめでとうございます。明日はきっと渡す時間はないでしょうから。」
「ありがとうございます。」
お礼を言って受け取り、箱を開けると、水色の綺麗な宝石のついたネックレスが入っていた。
(なんじゃこりゃ!!!
水色のダイアモンドのように見えるのだが、宝石のことはよくわからない!!
宝石とは無縁の人生を送ってきた私が宝石の種類なんてわかるわけないし!!
これを、7歳の子に渡していいの?これ?いいの?親御さんご存知なの??
親御さんって、国王陛下?!陛下~、陛下~いいんですか~~!!)
あまりにも身の丈に合わない贈り物に思わず顔をひくつかせる。
そんな私の様子をみてクリスが不安そうな顔で覗き込んできた。
「気に入らなかったかな?」
「え?あ、え?そ、その、気に入る気に入らないどころではなく。こ、こんなす、すてきなものを手に持つのは、恐れ多いといいますか、怖いといいますか、手が震えるといいますか・・。」
クリスは先程の不安そうな顔から、
一転して、くすくすと笑いながら見つめてきた。
「では、このネックレスは好きですか?」
「はい。凄く綺麗な水色で、まるで、クリス様の・・・」
私は思わず、宝石とクリスの瞳を交互に何度も見てしまった。
(これって、クリスの目の色と同じ?自分の目の色を身に着けてほしいってこと??
え?え?そういうこと?)
「ふふふ。顔、真っ赤ですよ?どうしたのですか?」
「い、いえ。」
(落ち着け。落ち着くのです。私。
きっと、貴族には婚約者が7歳になると自分の目の色と同じアクセサリーを贈る風習があるんだ。
そうに違いない。舞い上がるな。深呼吸して。)
心を落ち着けるために深呼吸をした。クリスがずっと笑っているが、気にしないでおこう。
(えーと、思考を整理しよう。7歳、王妃教育も始まることから、成長を認められる年齢。
それで、婚約者のクリスが自分の目の色と同じ色のアクセサリーを贈ってくれた・・・。)
そこで重要なことに気付いた。
私は急いで、視線をあげてクリスを観察することにした。
「あの、ちょっと、ベル突然どうしたの・・。
そのそんなに見つめられると、穴が飽きそうなんだけど・・。」
クリスの顔がみるみると真っ赤に染まっていった。
だが、それどころではなかった。
(ない。ない。ない。もしかして、服の中?)
「クリス様。上着を脱いでもらえませんか?」
「はぁ?上着?なんだ??急に?」
「あ、すみません。服の下にペンダントなど付けていらっしゃいますか?」
「いや?付けてないけど・・。」
私は急いで、クリスの両手を取った。
「え?ベルから手?!」
「クリス様、すみません。
過去の私は、クリス様に私の目の色と同じアクセサリーをお贈りしていないんですね。
クリス様、待っていて下さい。
必ず、私の目の色と同じネックレスを探してまいりますので。」
「え?それって、もしかして、ベルが俺に贈ってくれる・・のか?」
「はい。」
「じゃあ、ネックレスじゃなくて、ピアスでもいいか?みんなにも見せたいから。」
「ピアスですね。わかりました。」
「あ・・あのさ・・ちょっとだけ、いい?」
「はい?」
耳まで真っ赤な顔のクリスに抱きしめられた。
赤い顔を見られたくないとか、プレゼントが嬉しいとか、
よくわからないけど恥ずかしいとか、
私もきっとクリスと同じ気持ちだったので、
抱きしめるクリスの気持ちがわかる気がした。
「ありがとう。」
動揺していたクリス、いつもとは違う話し方で微笑ましくなった。
(『俺』ね・・。普段は『私』だけど、プライベートでは俺っていうのかな?)
「クリス様は本来そんな話し方なのですね。」
「ま・・まぁ。」
「その話し方も素敵ですよ?」
「王子様っぽくなくて嫌いなんだろ?」
「そんなこと言われたんですか?」
「ああ。ベルにな。」
「忘れて下さい。楽な方でお話して下さい。」
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そう言って、クリスの抱きしめる腕に力が入った。
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