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共食い
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特に、何のわけでもないのに、デスゲームに誘われた。
「なんで僕が?」
「生き残れば金がもらえるよ」
確かに金に困っていた。とはいえ、命を賭けるほど困っているわけじゃない。
「それがさ、結構簡単に生き残れるらしいのさ」
「はあ。でも、デスゲームって、死ぬんでしょ? 犯罪じゃないの?」
「借金まみれで、もうどうしようもない奴らが来るのさ。それを俺たちは生き残って、夢のような金を手に入れてしまえば、あとは終わりさ」
「そうか、金が手に入るのか」
彼はのんきな感じで、デスゲームに参加した。
「今からデスゲームを始めます」
「あぁ、はい」
「え、何が起こるの? 怖いんだけど」一人の男が喋った。
全員で五人ぐらい集まって、一人だけが死ぬらしいんだけど、彼は、なんだかデスゲームにしちゃ、あまり雰囲気がない、と思った。
「あのぉ」
「あ、はい」主催者が応える。
「デスゲームの内容はぁ」
「ええ、はい、進行になれてなくて、すみません。なんで一人を殺さないといけないかっていうと、そのお」
「明日僕バイトがあるんだけど、死ねば、仕事もしなくていいの?」
「ああ、はい、そうなんだけど、死んじゃう人がね、でたら、誰が犠牲になるか、って話なんですけど」
「あのぉ、僕が犠牲になれば、みんな助かる?」
「でも、あなたは死んでもいいの?」
「はい」
「ではこちらの部屋へ」
一人が高々に言う。
「君が死んでくれるの? ラッキー、借金まみれの生活から、抜け出せるー」
「わたしなんか、もうすぐで死刑囚になるとこだったわ! ありがとう!」
それで、男性は別室にいった。
「ところで、台本通りに、あなたが犠牲になったのですが、もちろん生きて帰れます」
「ああ、はい、ありがとうございます」
「というのもね、彼らがどんな悪事をしてきたかを、なかなか洩らさないのでね、今助かったと思って、いろいろ喋りだしたでしょ? 君を誘った友人なんか、犯罪の塊みたいな人間で、凄い嘘をつくんですよ。ほら、今も俺が救世主だ、みたいなツラをしているでしょ」
「あのお、申し訳ないんだが、気が変わりました。目の前のモニターをご覧ください」
主催者が怒りに満ちた声で、四人に話しかける。
「君たちが殺めた人物の、ご家族の方たちです」
「え」
「どういうこと」
「だから何だってんだよ。俺らは金を貰って、帰れるんだろ?」
「あのお、非常に申し訳ないんだが、もっと非道なことをしてきたよね、君たち。ということで、その部屋のなかで、自害してください。では、永久に出られない部屋のなかで、存分に共食いしてください」
END
「なんで僕が?」
「生き残れば金がもらえるよ」
確かに金に困っていた。とはいえ、命を賭けるほど困っているわけじゃない。
「それがさ、結構簡単に生き残れるらしいのさ」
「はあ。でも、デスゲームって、死ぬんでしょ? 犯罪じゃないの?」
「借金まみれで、もうどうしようもない奴らが来るのさ。それを俺たちは生き残って、夢のような金を手に入れてしまえば、あとは終わりさ」
「そうか、金が手に入るのか」
彼はのんきな感じで、デスゲームに参加した。
「今からデスゲームを始めます」
「あぁ、はい」
「え、何が起こるの? 怖いんだけど」一人の男が喋った。
全員で五人ぐらい集まって、一人だけが死ぬらしいんだけど、彼は、なんだかデスゲームにしちゃ、あまり雰囲気がない、と思った。
「あのぉ」
「あ、はい」主催者が応える。
「デスゲームの内容はぁ」
「ええ、はい、進行になれてなくて、すみません。なんで一人を殺さないといけないかっていうと、そのお」
「明日僕バイトがあるんだけど、死ねば、仕事もしなくていいの?」
「ああ、はい、そうなんだけど、死んじゃう人がね、でたら、誰が犠牲になるか、って話なんですけど」
「あのぉ、僕が犠牲になれば、みんな助かる?」
「でも、あなたは死んでもいいの?」
「はい」
「ではこちらの部屋へ」
一人が高々に言う。
「君が死んでくれるの? ラッキー、借金まみれの生活から、抜け出せるー」
「わたしなんか、もうすぐで死刑囚になるとこだったわ! ありがとう!」
それで、男性は別室にいった。
「ところで、台本通りに、あなたが犠牲になったのですが、もちろん生きて帰れます」
「ああ、はい、ありがとうございます」
「というのもね、彼らがどんな悪事をしてきたかを、なかなか洩らさないのでね、今助かったと思って、いろいろ喋りだしたでしょ? 君を誘った友人なんか、犯罪の塊みたいな人間で、凄い嘘をつくんですよ。ほら、今も俺が救世主だ、みたいなツラをしているでしょ」
「あのお、申し訳ないんだが、気が変わりました。目の前のモニターをご覧ください」
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「だから何だってんだよ。俺らは金を貰って、帰れるんだろ?」
「あのお、非常に申し訳ないんだが、もっと非道なことをしてきたよね、君たち。ということで、その部屋のなかで、自害してください。では、永久に出られない部屋のなかで、存分に共食いしてください」
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