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第3章
【3-105】我が家へ
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◆◆◆
──数日後
上半身を自力で支えて起こせるようになったキリエは、リアムに連れられてサリバン邸へ帰還することとなった。
王城で宛てがわれていた客室から馬車までの道中、車椅子が必要であれば用意すると王国騎士団は進言してくれたのだが、階段を含めて段差が多いこともあり、自分が抱えたほうが早いからとリアムが断っていた。実際、彼の判断は正しいのだが、抱えられていると通りすがる人々から向けられる微笑ましげな視線が気恥ずかしく、キリエは会釈を返しながらも視線を彷徨わせていた。
なんとか停車場まで到着し、すっかり見慣れたサリバン家の馬車が見えると、キリエは安堵したように小さく息をつく。それとほぼ同時にエドワードが御者台を降り、キリエたちに気づくと顔を輝かせた。
「わぁっ……、キリエ様ぁ! リアム様ぁ!」
「エド、うるさいぞ。もう少し声を抑えろ」
「す、すいません……! でも、でも、嬉しくて!」
結局は大声を出してしまうエドワードは、跳ねるような走り方で飛んで来る。相変わらずの俊足だ。御者が傍を離れても、馬たちは車に繋がれたまま大人しくしている。よく躾られている馬たちは、エドワードの奇行など気にも留めないのだろう。
「御二人とも顔色はよろしいっすね! ……でも、もしかして、キリエ様は歩けなくなってしまわれたんすか?」
リアムに抱えられているキリエを見て、エドワードは悲しげな顔で項垂れる。キリエは彼を安心させるように微笑み、何度も首を振った。
「いいえ、違うのです。エド、お久しぶりです。ご心配をかけてしまって、すみません。僕は一時的に身体に力が入らなくなってしまっただけで、そのうちきちんと歩けるようになりますよ」
「そ、そうなんすか? それならいいんすけど……、いや、やっぱり、今ご不便を感じられているんだから、良くはないっすね! すいません!」
「いえ、そんな、気にしないでください。不便を感じているのはリアムや周りの人たちで、僕自身はお世話になってばかりですから、申し訳ないばかりです」
キリエの言葉を聞き、エドワードより先にリアムが反応して首を振る。
「キリエ様がお気になさる必要はございません。それより、ずっと抱えられていらしてお疲れでしょう。エド、早くドアを開けてくれ」
「かしこまりましたぁ!」
リアムに促されたエドワードは意気揚々と動き、やや大げさにも思える動作で馬車の扉を開けた。慕っている主たちが屋敷に戻って来るのが嬉しいのか、彼はいつも以上に上機嫌である。
そんなフットマンを横目に呆れたような溜息を零しながらも、リアムは丁寧にキリエを中に座らせた。キリエが自力で座位を保てていることを確認したうえで、リアムは視線でエドワードを促し、静かにドアを閉めさせる。そして、エドワードが御者台へ向かうと同時に、リアムはキリエの反対側から馬車へと乗り込む。馬車はすぐに発車した。
「キリエ、座っている位置は大丈夫か?揺れが厳しいようなら、俺に凭れてくれ。きちんと支えるから」
「ありがとうございます。おかげさまで、大丈夫そうです」
心配そうなリアムへ微笑を向けてから、キリエはさらに笑みを深める。
「久しぶりにお屋敷に戻れて、とても嬉しいです。リアムも帰りたかったでしょうに、ずっと僕にお付き合いいただいて、すみません。ありがとうございました」
「気にするな。俺は一度、屋敷に顔を出しているし、そのときに次に戻るのはキリエと共にと言っていたんだ。もしもキリエを置いて一人で帰ったりしたら、うちの連中から叱られてしまう」
「あははっ、そんなまさか!」
おそらくリアムは、キリエが気落ちしないようにと、あえて不慣れな冗談を口にしたのだろう。その気遣いをありがたく受け取り、キリエは明るい笑い声を上げた。
そんなキリエの様子を見て少し安心したらしいリアムは表情を和らげ、自身も座席に背を預ける。
「皆、キリエがどうしているか気にしていた。元気な顔を見せたら、絶対に喜ぶ。……サリバン家に仕えてくれている皆は、人や物の本質を大事にしている。キリエが半妖精人だと知っても、彼らの態度は何も変わらないはずだ」
「……はい」
帰宅してすぐにというわけにはいかないが、国民へ真実を報告する暁には、サリバン邸の皆にもキリエが何者であるかを打ち明けねばならない。
サリバン邸の使用人たちは、それぞれ個性的ではあるが、偏見の目を持たないという共通点がある。サリバン家がどんなに後ろ指をさされていても、当主のリアムの人間性を大切にして敬ってきた彼らが、キリエの正体を知ったところで態度を変えるとは思い難い。
それは十分に理解しているつもりだが、それでもどうしても緊張してしまうのは致し方ないだろう。やや表情が硬くなったキリエの頭を撫で、リアムが力強く微笑んだ。
「大丈夫だ。これからもずっと、キリエがそう望んでくれる限り、あそこはお前にとっての家だ」
「はい、ありがとうございます。……大丈夫です。少し緊張していますけど、それは受霊の儀に対しての分も含めたものです。みんなのこと大好きですし、信じていますから」
大丈夫、と頷いてみせるキリエを見つめ、そうか、とリアムは嬉しそうに笑った。
──数日後
上半身を自力で支えて起こせるようになったキリエは、リアムに連れられてサリバン邸へ帰還することとなった。
王城で宛てがわれていた客室から馬車までの道中、車椅子が必要であれば用意すると王国騎士団は進言してくれたのだが、階段を含めて段差が多いこともあり、自分が抱えたほうが早いからとリアムが断っていた。実際、彼の判断は正しいのだが、抱えられていると通りすがる人々から向けられる微笑ましげな視線が気恥ずかしく、キリエは会釈を返しながらも視線を彷徨わせていた。
なんとか停車場まで到着し、すっかり見慣れたサリバン家の馬車が見えると、キリエは安堵したように小さく息をつく。それとほぼ同時にエドワードが御者台を降り、キリエたちに気づくと顔を輝かせた。
「わぁっ……、キリエ様ぁ! リアム様ぁ!」
「エド、うるさいぞ。もう少し声を抑えろ」
「す、すいません……! でも、でも、嬉しくて!」
結局は大声を出してしまうエドワードは、跳ねるような走り方で飛んで来る。相変わらずの俊足だ。御者が傍を離れても、馬たちは車に繋がれたまま大人しくしている。よく躾られている馬たちは、エドワードの奇行など気にも留めないのだろう。
「御二人とも顔色はよろしいっすね! ……でも、もしかして、キリエ様は歩けなくなってしまわれたんすか?」
リアムに抱えられているキリエを見て、エドワードは悲しげな顔で項垂れる。キリエは彼を安心させるように微笑み、何度も首を振った。
「いいえ、違うのです。エド、お久しぶりです。ご心配をかけてしまって、すみません。僕は一時的に身体に力が入らなくなってしまっただけで、そのうちきちんと歩けるようになりますよ」
「そ、そうなんすか? それならいいんすけど……、いや、やっぱり、今ご不便を感じられているんだから、良くはないっすね! すいません!」
「いえ、そんな、気にしないでください。不便を感じているのはリアムや周りの人たちで、僕自身はお世話になってばかりですから、申し訳ないばかりです」
キリエの言葉を聞き、エドワードより先にリアムが反応して首を振る。
「キリエ様がお気になさる必要はございません。それより、ずっと抱えられていらしてお疲れでしょう。エド、早くドアを開けてくれ」
「かしこまりましたぁ!」
リアムに促されたエドワードは意気揚々と動き、やや大げさにも思える動作で馬車の扉を開けた。慕っている主たちが屋敷に戻って来るのが嬉しいのか、彼はいつも以上に上機嫌である。
そんなフットマンを横目に呆れたような溜息を零しながらも、リアムは丁寧にキリエを中に座らせた。キリエが自力で座位を保てていることを確認したうえで、リアムは視線でエドワードを促し、静かにドアを閉めさせる。そして、エドワードが御者台へ向かうと同時に、リアムはキリエの反対側から馬車へと乗り込む。馬車はすぐに発車した。
「キリエ、座っている位置は大丈夫か?揺れが厳しいようなら、俺に凭れてくれ。きちんと支えるから」
「ありがとうございます。おかげさまで、大丈夫そうです」
心配そうなリアムへ微笑を向けてから、キリエはさらに笑みを深める。
「久しぶりにお屋敷に戻れて、とても嬉しいです。リアムも帰りたかったでしょうに、ずっと僕にお付き合いいただいて、すみません。ありがとうございました」
「気にするな。俺は一度、屋敷に顔を出しているし、そのときに次に戻るのはキリエと共にと言っていたんだ。もしもキリエを置いて一人で帰ったりしたら、うちの連中から叱られてしまう」
「あははっ、そんなまさか!」
おそらくリアムは、キリエが気落ちしないようにと、あえて不慣れな冗談を口にしたのだろう。その気遣いをありがたく受け取り、キリエは明るい笑い声を上げた。
そんなキリエの様子を見て少し安心したらしいリアムは表情を和らげ、自身も座席に背を預ける。
「皆、キリエがどうしているか気にしていた。元気な顔を見せたら、絶対に喜ぶ。……サリバン家に仕えてくれている皆は、人や物の本質を大事にしている。キリエが半妖精人だと知っても、彼らの態度は何も変わらないはずだ」
「……はい」
帰宅してすぐにというわけにはいかないが、国民へ真実を報告する暁には、サリバン邸の皆にもキリエが何者であるかを打ち明けねばならない。
サリバン邸の使用人たちは、それぞれ個性的ではあるが、偏見の目を持たないという共通点がある。サリバン家がどんなに後ろ指をさされていても、当主のリアムの人間性を大切にして敬ってきた彼らが、キリエの正体を知ったところで態度を変えるとは思い難い。
それは十分に理解しているつもりだが、それでもどうしても緊張してしまうのは致し方ないだろう。やや表情が硬くなったキリエの頭を撫で、リアムが力強く微笑んだ。
「大丈夫だ。これからもずっと、キリエがそう望んでくれる限り、あそこはお前にとっての家だ」
「はい、ありがとうございます。……大丈夫です。少し緊張していますけど、それは受霊の儀に対しての分も含めたものです。みんなのこと大好きですし、信じていますから」
大丈夫、と頷いてみせるキリエを見つめ、そうか、とリアムは嬉しそうに笑った。
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