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第4章(最終章)
【4-64】見届けるべき終幕
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プシュケの腕に守られながら戦況を窺い見ていたキリエは、リアムとカインが接触した気配を感じ、夜霧の騎士へ更なる精霊の加護を送り込む。
「……キリエ、リアムがカインと交戦を始めたのか」
「はい」
孫の様子から何かを察したらしいプシュケの問いに、キリエは強張った顔で頷いた。その会話が聞こえたのか、ジェイデンとマクシミリアンも反応して振り向いてくる。
城門から大広場を見渡せるとはいえ、矢や銃弾が飛び交っている混戦状態のため、詳しい状況は分からないのだ。ただ、先程、カインの取り巻きの一人が絶命したらしいことは分かった。
残る取り巻き三人のうち、一人は傭兵たちの手に落ちそうだが、残る二人は白兵相手に奮闘しておりウィスタリア側にも被害が出ている模様だ。取り巻きたちはカインの元へ駆けつけたいようだが、周囲がそれを許さない。そして、いよいよリアムがカインと接触したということは、雌雄を決するときが近い。
「キリエを加護している精霊伝いに、私にもリアムの場所は把握できる。そなたは無論、彼の守護もきちんとする。だから集中して、リアムへ加護の力を送り続けなさい」
「はい、おじいさま」
キリエは祈るように両手を組み、硝煙の向こうで剣を振るっているであろう夜霧の騎士の無事を願った。
「リアム……!」
キリエの気持ちは、体内を巡る精霊の加護の力を通じて、リアムにも伝わっている。だからだろうか、かつて命を奪われかけ、その結果キリエの命を削る羽目になった元凶の男を目前にして憤りを沸き立たせながらも、冷静さは少したりとも失われていなかった。
「君、随分としぶとく生き延びたんだね。でもさ、普通は心の傷とかになってるんじゃないの? あんな無様に負けたのに、平然と僕の前に立てるとかさー、よっぽどの馬鹿か気が狂っているかのどっちかじゃない?」
「……」
「無視かよ。感じ悪いなー」
小馬鹿にしつつも、カインは何がしかの勘が働いているのか警戒している。魔術を繰り出す機会を窺っているようだ。さりげなく三人の部下の様子を探っているが、彼女たちはいずれも人間たちを相手に思わぬ苦戦を強いられており、まさに手首を斬り落とされる寸前の者もいる。
「……なるほどね。魔石を握らせないようにしよう、っていう作戦か。普通だったら僕らに近付くことすら出来ないはずなのに、大胆な作戦を練ったもんだよね。遠撃ぜんぶを魔術で跳ね除けて僕らが圧倒しちゃうかもしれなかったのに」
「だが、出来なかっただろう」
「うるさいな! そんなときだけ返事すんじゃねェっつの!」
怒りを動力にして先に動いたのは、カインだった。先程よりも勢いのある業火が夜霧の騎士を目掛けて発される。しかし、風の精霊の加護を受けているリアムはそれをあっさりと躱し、一瞬でカインとの距離を詰めた。素早く振りかざされた剣は、手首を斬り落とすまではいかなかったが、カインの腕を斬りつける。その斬撃には、雷の精霊の加護による麻痺の効果も付属されていた。
「クッ……! お前、そんなに素早くなかったはず……!」
腕の痛みに耐えながらも距離を取り、カインは執念深く魔石を握っている。今しがた彼が発していた業火は、イヴの水魔術とプシュケによる守護壁が打ち消していた。
リアムはカインの動きを視界に捉えたまま、何事もなかったかのように剣を構え直す。そんな彼が纏っているのが精霊の力だと察した魔族の男は、その推論に対し錯乱して声を震わせた。
「そんなはずないだろう! ただの人間が! なぜ! 精霊の加護を受けている!? 精霊が人間の体内に働きかけて能力向上させているだと!? そんなこと、あるはずない……!」
「……」
「黙るなよ! 何とか言え! 言えよ! お前、一体、何を……ッ」
取り乱しながらも魔石をしっかりと握り、尚且つ隙を見せないカインを、リアムは冷徹に観察する。周囲の兵たちは計画通り迂闊にカインへ手出しせず、彼の取り巻きを排除することに全力を注いでくれている。このまま上手くカインを追いつめれば、ウィスタリア側は最低限の被害に止めることが出来るだろう。
リアムは汗ばむ手で剣を握り直した。絶え間なく注がれてくる加護の力から、キリエの無事は把握できる。キリエが生きているという事実が、この緊迫状況において大きな支えとなっていた。
「何か言えって! 言えよ! お前は一体何をしたんだァァァッ」
「……俺は、貴様が知らない感情を知っている。それだけだ」
「はぁ!? 馬鹿か! 気持ちの問題だってか!? そんなはずねぇだろうがよォ!」
「魔族がどうかは知らんが、人間を行動させるのは心だ。貴様が知る由もない感情が、俺を突き動かし、俺を護ってくれている。ここに至る感情の応酬があったからこそ、現状がある」
「何をゴチャゴチャと……! お前なんか、すぐに殺してやる──ッ」
ここで、カインは一瞬、躊躇った。
リアムを確実に葬るには、死に至る呪いの魔術を掛けるのが確実だ。しかし、これは魔力の消費が激しく、リアムを退けた後は部下たちの魔術に補佐されなければこの場を脱出するのは難しくなってしまうだろう。
その一瞬の迷いが、ほんの僅かな隙を生み出した。
そして、その一瞬を夜霧の騎士は見逃さなかった。
風の加護により尋常ではない速度で大きく踏み込んだリアムは、軸足を変える瞬間に剣を握り直し、力強い一撃でカインの手首を狙う。すぐさま飛び退けようとしたカインだが一歩遅く、魔石を握ったままの右手が斬り落とされた。
「ぐ……ッ、ぁ、ああああああああァァァァッ」
カインが苦悶の声を上げる横で、何者かが魔石ごと右手首を蹴飛ばす。──それは、武装したジョセフだった。騎士も傭兵も敵を討たんと押し寄せ、矢や銃弾も絶え間なく降り注ぐ。
ここから先は、人間側による一方的な殺戮になる。
そう判断したリアムは、一目散にキリエの元へ駆け戻った。いや、飛び戻ったと云ったほうが正しいのかもしれない。いずれにせよ、精霊の力のおかげで一瞬にしてキリエの傍へ戻ったリアムは、その勢いのまま主君を抱きすくめた。
「見なくていい!」
キリエの視界に残酷な光景が映らないよう、リアムは腕の中に主君を閉じ込める。しかし、キリエは首を振り、力強い拘束から逃れた。
「見なくては。……見届けなくては」
そう言ってキリエが大広場へ目を向けたとき、まさに日が昇り、眩い朝陽が戦場を照らしていった。輝かしい光が辺りを白々と染め上げる中、カインの首は斬り落とされ、彼の部下たちも物言わぬ骸となり冷えてゆく。
カインならびにその手下四人の死を確認したジェイデンは、新年の日の出の眩さに負けじと声を張り上げた。
「我らの勝利だ! 勝鬨を上げよ! 我らの勝利だ──!」
あちらこちらから歓喜の雄叫びが聞こえてくる。皆が勝利に湧き上がり、喜びを分かち合っている。
そんな中、キリエは大広場に転がされている骸を遠目ながらにまじまじと見つめ、そっと涙を流した。
「終わったのですね」
「キリエ……」
周囲が騒がしく、皆がそれどころではなく注目されていないからか、リアムは従者としてではなく素の彼としてキリエに寄り添ってくれる。
「君が無事で良かった。戦ってくれた皆さんの被害はこれから確認しなければなりませんが、ひとまず無事に終わりました。念願の、新しい朝陽です。……それなのに、なぜ、嬉しいのに、悲しいのでしょうか」
「キリエ、……だから見なくていいと言ったんだ」
「いや、見ておくべきだ」
横から言葉を挟んできたのは、プシュケだった。妖精人の長老は孫の腕を取り、一歩前へと引き出す。
「キリエ、しっかりと見ておきなさい。これが、そなたの守った世界だ」
「僕の……、守った……」
「そうだ。そなたが欠けていれば、今上がっている勝鬨の声は無かった。ここにいる皆の笑顔と、カインらの骸は、逆の立場だったのだ。しっかりと、目に焼き付けなさい」
キリエは頷き、涙を拭い、しっかりと地を踏みしめて大広場を見下ろして今の光景を直視した。そんなキリエの存在に気づいた兵たちが、喜びの声でキリエの名を呼び讃える。キリエは一度目を閉じて感情を飲み込んでから、彼らの声に応えて手を振った。
そんな聖なる銀月を守るように、夜霧の騎士が傍に立ちはだかっていた。
「……キリエ、リアムがカインと交戦を始めたのか」
「はい」
孫の様子から何かを察したらしいプシュケの問いに、キリエは強張った顔で頷いた。その会話が聞こえたのか、ジェイデンとマクシミリアンも反応して振り向いてくる。
城門から大広場を見渡せるとはいえ、矢や銃弾が飛び交っている混戦状態のため、詳しい状況は分からないのだ。ただ、先程、カインの取り巻きの一人が絶命したらしいことは分かった。
残る取り巻き三人のうち、一人は傭兵たちの手に落ちそうだが、残る二人は白兵相手に奮闘しておりウィスタリア側にも被害が出ている模様だ。取り巻きたちはカインの元へ駆けつけたいようだが、周囲がそれを許さない。そして、いよいよリアムがカインと接触したということは、雌雄を決するときが近い。
「キリエを加護している精霊伝いに、私にもリアムの場所は把握できる。そなたは無論、彼の守護もきちんとする。だから集中して、リアムへ加護の力を送り続けなさい」
「はい、おじいさま」
キリエは祈るように両手を組み、硝煙の向こうで剣を振るっているであろう夜霧の騎士の無事を願った。
「リアム……!」
キリエの気持ちは、体内を巡る精霊の加護の力を通じて、リアムにも伝わっている。だからだろうか、かつて命を奪われかけ、その結果キリエの命を削る羽目になった元凶の男を目前にして憤りを沸き立たせながらも、冷静さは少したりとも失われていなかった。
「君、随分としぶとく生き延びたんだね。でもさ、普通は心の傷とかになってるんじゃないの? あんな無様に負けたのに、平然と僕の前に立てるとかさー、よっぽどの馬鹿か気が狂っているかのどっちかじゃない?」
「……」
「無視かよ。感じ悪いなー」
小馬鹿にしつつも、カインは何がしかの勘が働いているのか警戒している。魔術を繰り出す機会を窺っているようだ。さりげなく三人の部下の様子を探っているが、彼女たちはいずれも人間たちを相手に思わぬ苦戦を強いられており、まさに手首を斬り落とされる寸前の者もいる。
「……なるほどね。魔石を握らせないようにしよう、っていう作戦か。普通だったら僕らに近付くことすら出来ないはずなのに、大胆な作戦を練ったもんだよね。遠撃ぜんぶを魔術で跳ね除けて僕らが圧倒しちゃうかもしれなかったのに」
「だが、出来なかっただろう」
「うるさいな! そんなときだけ返事すんじゃねェっつの!」
怒りを動力にして先に動いたのは、カインだった。先程よりも勢いのある業火が夜霧の騎士を目掛けて発される。しかし、風の精霊の加護を受けているリアムはそれをあっさりと躱し、一瞬でカインとの距離を詰めた。素早く振りかざされた剣は、手首を斬り落とすまではいかなかったが、カインの腕を斬りつける。その斬撃には、雷の精霊の加護による麻痺の効果も付属されていた。
「クッ……! お前、そんなに素早くなかったはず……!」
腕の痛みに耐えながらも距離を取り、カインは執念深く魔石を握っている。今しがた彼が発していた業火は、イヴの水魔術とプシュケによる守護壁が打ち消していた。
リアムはカインの動きを視界に捉えたまま、何事もなかったかのように剣を構え直す。そんな彼が纏っているのが精霊の力だと察した魔族の男は、その推論に対し錯乱して声を震わせた。
「そんなはずないだろう! ただの人間が! なぜ! 精霊の加護を受けている!? 精霊が人間の体内に働きかけて能力向上させているだと!? そんなこと、あるはずない……!」
「……」
「黙るなよ! 何とか言え! 言えよ! お前、一体、何を……ッ」
取り乱しながらも魔石をしっかりと握り、尚且つ隙を見せないカインを、リアムは冷徹に観察する。周囲の兵たちは計画通り迂闊にカインへ手出しせず、彼の取り巻きを排除することに全力を注いでくれている。このまま上手くカインを追いつめれば、ウィスタリア側は最低限の被害に止めることが出来るだろう。
リアムは汗ばむ手で剣を握り直した。絶え間なく注がれてくる加護の力から、キリエの無事は把握できる。キリエが生きているという事実が、この緊迫状況において大きな支えとなっていた。
「何か言えって! 言えよ! お前は一体何をしたんだァァァッ」
「……俺は、貴様が知らない感情を知っている。それだけだ」
「はぁ!? 馬鹿か! 気持ちの問題だってか!? そんなはずねぇだろうがよォ!」
「魔族がどうかは知らんが、人間を行動させるのは心だ。貴様が知る由もない感情が、俺を突き動かし、俺を護ってくれている。ここに至る感情の応酬があったからこそ、現状がある」
「何をゴチャゴチャと……! お前なんか、すぐに殺してやる──ッ」
ここで、カインは一瞬、躊躇った。
リアムを確実に葬るには、死に至る呪いの魔術を掛けるのが確実だ。しかし、これは魔力の消費が激しく、リアムを退けた後は部下たちの魔術に補佐されなければこの場を脱出するのは難しくなってしまうだろう。
その一瞬の迷いが、ほんの僅かな隙を生み出した。
そして、その一瞬を夜霧の騎士は見逃さなかった。
風の加護により尋常ではない速度で大きく踏み込んだリアムは、軸足を変える瞬間に剣を握り直し、力強い一撃でカインの手首を狙う。すぐさま飛び退けようとしたカインだが一歩遅く、魔石を握ったままの右手が斬り落とされた。
「ぐ……ッ、ぁ、ああああああああァァァァッ」
カインが苦悶の声を上げる横で、何者かが魔石ごと右手首を蹴飛ばす。──それは、武装したジョセフだった。騎士も傭兵も敵を討たんと押し寄せ、矢や銃弾も絶え間なく降り注ぐ。
ここから先は、人間側による一方的な殺戮になる。
そう判断したリアムは、一目散にキリエの元へ駆け戻った。いや、飛び戻ったと云ったほうが正しいのかもしれない。いずれにせよ、精霊の力のおかげで一瞬にしてキリエの傍へ戻ったリアムは、その勢いのまま主君を抱きすくめた。
「見なくていい!」
キリエの視界に残酷な光景が映らないよう、リアムは腕の中に主君を閉じ込める。しかし、キリエは首を振り、力強い拘束から逃れた。
「見なくては。……見届けなくては」
そう言ってキリエが大広場へ目を向けたとき、まさに日が昇り、眩い朝陽が戦場を照らしていった。輝かしい光が辺りを白々と染め上げる中、カインの首は斬り落とされ、彼の部下たちも物言わぬ骸となり冷えてゆく。
カインならびにその手下四人の死を確認したジェイデンは、新年の日の出の眩さに負けじと声を張り上げた。
「我らの勝利だ! 勝鬨を上げよ! 我らの勝利だ──!」
あちらこちらから歓喜の雄叫びが聞こえてくる。皆が勝利に湧き上がり、喜びを分かち合っている。
そんな中、キリエは大広場に転がされている骸を遠目ながらにまじまじと見つめ、そっと涙を流した。
「終わったのですね」
「キリエ……」
周囲が騒がしく、皆がそれどころではなく注目されていないからか、リアムは従者としてではなく素の彼としてキリエに寄り添ってくれる。
「君が無事で良かった。戦ってくれた皆さんの被害はこれから確認しなければなりませんが、ひとまず無事に終わりました。念願の、新しい朝陽です。……それなのに、なぜ、嬉しいのに、悲しいのでしょうか」
「キリエ、……だから見なくていいと言ったんだ」
「いや、見ておくべきだ」
横から言葉を挟んできたのは、プシュケだった。妖精人の長老は孫の腕を取り、一歩前へと引き出す。
「キリエ、しっかりと見ておきなさい。これが、そなたの守った世界だ」
「僕の……、守った……」
「そうだ。そなたが欠けていれば、今上がっている勝鬨の声は無かった。ここにいる皆の笑顔と、カインらの骸は、逆の立場だったのだ。しっかりと、目に焼き付けなさい」
キリエは頷き、涙を拭い、しっかりと地を踏みしめて大広場を見下ろして今の光景を直視した。そんなキリエの存在に気づいた兵たちが、喜びの声でキリエの名を呼び讃える。キリエは一度目を閉じて感情を飲み込んでから、彼らの声に応えて手を振った。
そんな聖なる銀月を守るように、夜霧の騎士が傍に立ちはだかっていた。
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