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東の大陸
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“東の大陸か……
あっちの方面は行ったことはないが調べてみる価値はあるだろう……
私が一っ飛びすれば半日で行けるはずだ……
だが大陸は完全に沈んでしまったのだろうか……?
人はもう住めなくても、
少しの大陸でも残って居ないのだろうか?”
そう思いながらデューデューは東の方を向くと、
勢い良く飛び立った。
最初は何か掴めるかもと期待に胸を膨らませ、
ワクワクとしながら飛行して居たけど、
半日も全速で飛んでいると、
流石のデューデューも疲れが出て来る。
“此処まで来ると流石に疲れて来たが、
見事に何もないな……”
デューデューは果てしなく広がる海面を見つめた。
ため息が出るほど海以外は本当に何も無かった。
諦めて帰ろうかと思いスピードを落とし、
ゆっくりと翼をはためかせ進行方向を変えようとした所で
遠くに海から突き出ている影を見つけた。
“アレは何だ?”
デューデューはその影に向かって一気に飛び寄った。
影に近付くに従い、
“おや? 向こうから流れて来る魔力は海に沈んだ大陸のものか?“
デューデューは突然辺り一面に漂う魔力波を感じ始めた。
”私の感覚に間違いなければ、
この魔力はあの影のところ辺りを中心に流れて来てる様な……“
そう思うとデューデューは更にスピードを上げてその影に向かって行った。
”アレは…… 岩か?“
近くに近付くに連れて、段々とその影の正体が見えて来た。
遠くからは影にしか見えなかった物の正体は大きな岩だった。
”もしかして東の大陸に存在して居た1番高かった山の天辺か?“
半日全速で飛び疲れていたデューデューは
勢いを付けて海から突き出ている岩に向けて高速で向かった。
”此処で一息付けそうだな“
そう思った瞬間、
“ヤバイ!“
と気付いた時は遅く、デューデューは見えない結界にぶつかり弾き飛ばされてしまった。
”なっ……“
弾き飛ばされもう少しで海に投げ出される所で体制を整えたデューデューは、
岩の先端が僅かに結界から飛び出ている事に気付いた。
慎重に緩やかに気を付けて先端に降り立つと、
目を閉じて辺りの空気を感じた。
耳をピクピクとさせて耳を澄ますと、
波の音だけがその耳に響いた。
鼻をクンクンとさせて匂いを嗅ぐと、
潮の匂いだけがその鼻をついた。
気を研ぎ澄ますと、
風が爽やかにデューデューの頬を撫でた。
そして風に紛れて流れて来た魔力は、
“なんて懐かしい感覚なんだ……
この魔力は前に感じた事がある……
でも何処でだ……?”
デューデューは懐かしい魔力の感覚に暫くその身を任せた。
“そうだ……この魔力はジェイドの回復魔法の感覚に似ているんだ……”
周りを見回すと陽に反射した水面がキラキラと光りながらゆっくりと波立って居た。
“この魔力は結界とは別の物だな……
この魔力は明らかに自然界が生み出す魔力だ……
だがこの結界は人によって作られた物だ……”
デューデューがそっと足を踏み出してみると、
デューデューの足はバチっと音を立てて結界から弾き飛ばされた。
“う~む…… この結界を張った者は今何処にいるのだ……?!
それに何故此処に結界を?!
もしかして海中深くまで結界は伸びているのか?!”
デューデューは岩の上で一息つくと、
上空に飛び上がった。
バサッ、バサッと翼を羽ばたかせ上空から下を見下ろすと、
矢張りその岩以外は何もなく辺り一面海に囲まれどこまで眺めても陸一つすら見えなかった。
“もう一度…”
デューデューはそう呟くともう一度勢い良く海に向けて急下降した。
だが矢張り海に直面する直前で思いっきりバーンっと弾き飛ばされた。
“やはり結界が張られている……
それもかなり強力な……”
デューデューは飛ばされた体の体制を整えるとまた上空へと舞い上がった。
“どれくらいの規模でこの結界は張られているんだ?
もしかしてこれを張った人間は
私がこれに触れたことに気付いたかもしれない……
だとすると……”
デューデューは息を潜ませその水面をジッと見つめた。
その時、水中でキラッと光る何かが見え、
いきなり水中から何者かがデューデュー目掛けて水魔法を打ちつけた。
“やはり来たか…!“
デューデューは咄嗟に攻撃を交わすと、空中高く舞い上がった。
向こうは構わずデューデューを狙い水魔法を打ちつけて来る。
デューデューはそれをヒョイヒョイと気軽く交わすと、
攻撃が届かない様な高さまで舞い上がった。
向こうもデューデューに届かないと分かると攻撃をやめた様で水面は静かになった。
“恐らく向こうは、ただ結界に触れたというだけで、
敵味方関係なく攻撃しているはずだ……
きっと勧告と脅しだろうが……”
そう思いながら水面を眺めていると、
急に水面が渦を撒き始めた。
デューデューは少しそれを怪訝な顔をして見ていたけど、
“ヤバイ!”
そう判断して咄嗟に超高速でその場から飛び去ったと同時に
海がゴゴゴと唸り始め、海面から竜巻の様な水の渦が天に向かって伸びた。
その瞬間、突風と共に水飛沫がデューデューを押しやり、
その風圧でデューデューはかなり遠くまで投げ出されてしまった。
直撃は逃れられたものの、風圧を食らったデューデューはそのまま気を失い、
運良く海面に浮いたまま暫く海面を漂流していた。
流木に打ち付けられ目を覚ましたデューデューは、
自分が泳げない事に気付き羽をバタバタともがき、
空中に飛びあがろうとしたけど、
デューデューの重い体は海の水に絡み取られ、
中々水上へ飛び上がる事ができなかった。
“身体が重すぎて水中脱出ができない!”
そう思った後直ぐに、
“そうだ……身体が重ければ軽くすれば良いのだ!“
そう呟いてシュルシュルシュルと幼体の大きさに体を戻した。
そしてうまい具合にやって来た波に乗り、
一気に空中へと波の勢いに任せて飛び上がった。
”ヤッタ! 私もやれば出来るではないか!“
空中に飛び上がった小さな体でその様なことを思っていた。
でも身体の大きさを変えるのはかなりの体力を消耗する。
それもあんな大きな体でデューデューは
一日中何も食べていなかったことに気づいた。
これでまた大きな体に戻れば一気に体力を消耗してしまい、
また海に真っ逆さまに落ちてしまうかもしれない。
それにデューデューにはもう飛んで大陸まで戻る体力は残ってなかった。
周りを見回すと、何処まで流されて来たのかわからない程、
また辺りには何も無かった。
先ほどまでいた岩は何処にも見当たらず、
辺りは一面の海だった。
”さて……これからどうするか……
この体では水中から魚1匹捕える事は難しいかもしれない……
果たして近くの陸まで飛んでいけるか……
行けたとしてもやってきた方角にはなにもなかったから、
別の方角へ行くこととなる……
だが何も無かったら私は空腹のまま迷ってしまう……
それだけは避けなければいけない……
う~む……“
そう思っていた時に後ろでチャポンと言う水を弾いた様な音がした。
後ろを振り向くと、
魚がぴょんぴょん水面から飛び出して飛び回っていた。
“何だアレは? 魚か?
丁度良い。 腹が減ってもう動けそうも無い。
少々私にには小さいが何も無いよりは良いだろう。
幸い今は体も小さい……
1匹でも何とかなるだろう……“
ブツブツとそう思っていると、
次から次へと大群にその魚が海から飛び出し始めた。
”おーこの魚は大群で移動するのか?!“
デューデューは海面に飛んで出た魚を次々と捕獲すると、
ポンポンそれを口の中に放り込んでゴクンと一気飲みした。
”悪くない、悪くない。
中々美味だぞ“
取り敢えずは海面が静かになるまで捕獲し続けたデューデューはお腹がいっぱいになり、
先程ぶつかって目を覚ました流木に暫く止まることにした。
幼体となったデューデューにその流木サイズは丁度良く、
疲れ切っていたデューデューはその流木に頭を下げて寝そべった。
両翼を海面に広げバランスを取ると、
うまい具合に波に乗り、
その揺れが揺籠の様になりデューデューはウトウトとし始めた。
その時海面から先ほど感じた暖かな魔力を感じデューデューは起き上がった。
でも起き上がると同時にその魔力を感じなくなった。
“此処はあの場所に近いのか?!”
辺りを見回したけど、
あの岩は何処にも見当たらなかった。
デューデューはもう一度羽を広げて流木に寝そべった。
“間違いない。
これはジェイドの回復魔法と同じ波長を持った魔力だ……
おそらく沈んだ東の大陸と何か関係があるはずだ……
私が海に潜る事ができれば……”
そんな事を思いながらデューデューは波に揺られ
その心地よい魔力を全身で感じていた。
一時も休むと、デューデューの体力は完全に回復していた。
デューデューは少し翼をはためかせると、
完全に体力回復した事を確かめて空高く飛び立った。
そして成体に戻ると、
今度は慎重にその辺りを旋回し、
あの時休んだ岩を探し回った。
暫くすると、遠くに最初に見つけた時と同じ様な影が目に入った。
“あそこだ!”
デューデューは岩を見つけると、
今度は慎重にそこへ向けて飛んでいった。
海面を見下ろすと、先程の凄まじい攻撃とは裏腹に
海面は静かになり、波も流れる様に穏やかだった。
今回は静かに結界に触れない様、
気を付けながら岩へ着地すると、
そこに流れる気を読んだ。
“間違いない。 奴らのアジトはこの海の下だ……
と言うことは……
奴らは大陸が沈んだ時から海底に潜り生き延びて来たと言うことか?
恐らく大陸が海に沈んだ時に何らのか形で誰かが結界を張ったに違いない……
でもどうやって?
それほどの魔力を持つ者が人の中に居るはずが……
もしかして黒龍が自ら結界を張ったのか…?
それならば、黒龍はまた此処へ戻って来ていると言うことか?
それとも……ボノと同じ様に他にも未だ賢者が生き残っているのか?”
デューデューは海面を見つめながらブツブツと考えを巡らせて居た。
“海底にいる奴らは恐らくジェイド達の味方だ……
恐らく王も此処に……
だが確信がない……
闇雲に結界を破ろうとしても攻撃されるのがオチだ……
一体どうすれば……
取り敢えずは仮説ができた。
今回は仕方ないが私一人でどうこうできるものではない。
早速戻ってアーウィンとマグノリアに報告しよう……
そうだ……その前に帝国に立ち寄ってショウの龍達にあってみよう。
何か情報が得られるかもしれない……”
デューデューはそう思うと、
又大陸へ向けて飛び立った。
あっちの方面は行ったことはないが調べてみる価値はあるだろう……
私が一っ飛びすれば半日で行けるはずだ……
だが大陸は完全に沈んでしまったのだろうか……?
人はもう住めなくても、
少しの大陸でも残って居ないのだろうか?”
そう思いながらデューデューは東の方を向くと、
勢い良く飛び立った。
最初は何か掴めるかもと期待に胸を膨らませ、
ワクワクとしながら飛行して居たけど、
半日も全速で飛んでいると、
流石のデューデューも疲れが出て来る。
“此処まで来ると流石に疲れて来たが、
見事に何もないな……”
デューデューは果てしなく広がる海面を見つめた。
ため息が出るほど海以外は本当に何も無かった。
諦めて帰ろうかと思いスピードを落とし、
ゆっくりと翼をはためかせ進行方向を変えようとした所で
遠くに海から突き出ている影を見つけた。
“アレは何だ?”
デューデューはその影に向かって一気に飛び寄った。
影に近付くに従い、
“おや? 向こうから流れて来る魔力は海に沈んだ大陸のものか?“
デューデューは突然辺り一面に漂う魔力波を感じ始めた。
”私の感覚に間違いなければ、
この魔力はあの影のところ辺りを中心に流れて来てる様な……“
そう思うとデューデューは更にスピードを上げてその影に向かって行った。
”アレは…… 岩か?“
近くに近付くに連れて、段々とその影の正体が見えて来た。
遠くからは影にしか見えなかった物の正体は大きな岩だった。
”もしかして東の大陸に存在して居た1番高かった山の天辺か?“
半日全速で飛び疲れていたデューデューは
勢いを付けて海から突き出ている岩に向けて高速で向かった。
”此処で一息付けそうだな“
そう思った瞬間、
“ヤバイ!“
と気付いた時は遅く、デューデューは見えない結界にぶつかり弾き飛ばされてしまった。
”なっ……“
弾き飛ばされもう少しで海に投げ出される所で体制を整えたデューデューは、
岩の先端が僅かに結界から飛び出ている事に気付いた。
慎重に緩やかに気を付けて先端に降り立つと、
目を閉じて辺りの空気を感じた。
耳をピクピクとさせて耳を澄ますと、
波の音だけがその耳に響いた。
鼻をクンクンとさせて匂いを嗅ぐと、
潮の匂いだけがその鼻をついた。
気を研ぎ澄ますと、
風が爽やかにデューデューの頬を撫でた。
そして風に紛れて流れて来た魔力は、
“なんて懐かしい感覚なんだ……
この魔力は前に感じた事がある……
でも何処でだ……?”
デューデューは懐かしい魔力の感覚に暫くその身を任せた。
“そうだ……この魔力はジェイドの回復魔法の感覚に似ているんだ……”
周りを見回すと陽に反射した水面がキラキラと光りながらゆっくりと波立って居た。
“この魔力は結界とは別の物だな……
この魔力は明らかに自然界が生み出す魔力だ……
だがこの結界は人によって作られた物だ……”
デューデューがそっと足を踏み出してみると、
デューデューの足はバチっと音を立てて結界から弾き飛ばされた。
“う~む…… この結界を張った者は今何処にいるのだ……?!
それに何故此処に結界を?!
もしかして海中深くまで結界は伸びているのか?!”
デューデューは岩の上で一息つくと、
上空に飛び上がった。
バサッ、バサッと翼を羽ばたかせ上空から下を見下ろすと、
矢張りその岩以外は何もなく辺り一面海に囲まれどこまで眺めても陸一つすら見えなかった。
“もう一度…”
デューデューはそう呟くともう一度勢い良く海に向けて急下降した。
だが矢張り海に直面する直前で思いっきりバーンっと弾き飛ばされた。
“やはり結界が張られている……
それもかなり強力な……”
デューデューは飛ばされた体の体制を整えるとまた上空へと舞い上がった。
“どれくらいの規模でこの結界は張られているんだ?
もしかしてこれを張った人間は
私がこれに触れたことに気付いたかもしれない……
だとすると……”
デューデューは息を潜ませその水面をジッと見つめた。
その時、水中でキラッと光る何かが見え、
いきなり水中から何者かがデューデュー目掛けて水魔法を打ちつけた。
“やはり来たか…!“
デューデューは咄嗟に攻撃を交わすと、空中高く舞い上がった。
向こうは構わずデューデューを狙い水魔法を打ちつけて来る。
デューデューはそれをヒョイヒョイと気軽く交わすと、
攻撃が届かない様な高さまで舞い上がった。
向こうもデューデューに届かないと分かると攻撃をやめた様で水面は静かになった。
“恐らく向こうは、ただ結界に触れたというだけで、
敵味方関係なく攻撃しているはずだ……
きっと勧告と脅しだろうが……”
そう思いながら水面を眺めていると、
急に水面が渦を撒き始めた。
デューデューは少しそれを怪訝な顔をして見ていたけど、
“ヤバイ!”
そう判断して咄嗟に超高速でその場から飛び去ったと同時に
海がゴゴゴと唸り始め、海面から竜巻の様な水の渦が天に向かって伸びた。
その瞬間、突風と共に水飛沫がデューデューを押しやり、
その風圧でデューデューはかなり遠くまで投げ出されてしまった。
直撃は逃れられたものの、風圧を食らったデューデューはそのまま気を失い、
運良く海面に浮いたまま暫く海面を漂流していた。
流木に打ち付けられ目を覚ましたデューデューは、
自分が泳げない事に気付き羽をバタバタともがき、
空中に飛びあがろうとしたけど、
デューデューの重い体は海の水に絡み取られ、
中々水上へ飛び上がる事ができなかった。
“身体が重すぎて水中脱出ができない!”
そう思った後直ぐに、
“そうだ……身体が重ければ軽くすれば良いのだ!“
そう呟いてシュルシュルシュルと幼体の大きさに体を戻した。
そしてうまい具合にやって来た波に乗り、
一気に空中へと波の勢いに任せて飛び上がった。
”ヤッタ! 私もやれば出来るではないか!“
空中に飛び上がった小さな体でその様なことを思っていた。
でも身体の大きさを変えるのはかなりの体力を消耗する。
それもあんな大きな体でデューデューは
一日中何も食べていなかったことに気づいた。
これでまた大きな体に戻れば一気に体力を消耗してしまい、
また海に真っ逆さまに落ちてしまうかもしれない。
それにデューデューにはもう飛んで大陸まで戻る体力は残ってなかった。
周りを見回すと、何処まで流されて来たのかわからない程、
また辺りには何も無かった。
先ほどまでいた岩は何処にも見当たらず、
辺りは一面の海だった。
”さて……これからどうするか……
この体では水中から魚1匹捕える事は難しいかもしれない……
果たして近くの陸まで飛んでいけるか……
行けたとしてもやってきた方角にはなにもなかったから、
別の方角へ行くこととなる……
だが何も無かったら私は空腹のまま迷ってしまう……
それだけは避けなければいけない……
う~む……“
そう思っていた時に後ろでチャポンと言う水を弾いた様な音がした。
後ろを振り向くと、
魚がぴょんぴょん水面から飛び出して飛び回っていた。
“何だアレは? 魚か?
丁度良い。 腹が減ってもう動けそうも無い。
少々私にには小さいが何も無いよりは良いだろう。
幸い今は体も小さい……
1匹でも何とかなるだろう……“
ブツブツとそう思っていると、
次から次へと大群にその魚が海から飛び出し始めた。
”おーこの魚は大群で移動するのか?!“
デューデューは海面に飛んで出た魚を次々と捕獲すると、
ポンポンそれを口の中に放り込んでゴクンと一気飲みした。
”悪くない、悪くない。
中々美味だぞ“
取り敢えずは海面が静かになるまで捕獲し続けたデューデューはお腹がいっぱいになり、
先程ぶつかって目を覚ました流木に暫く止まることにした。
幼体となったデューデューにその流木サイズは丁度良く、
疲れ切っていたデューデューはその流木に頭を下げて寝そべった。
両翼を海面に広げバランスを取ると、
うまい具合に波に乗り、
その揺れが揺籠の様になりデューデューはウトウトとし始めた。
その時海面から先ほど感じた暖かな魔力を感じデューデューは起き上がった。
でも起き上がると同時にその魔力を感じなくなった。
“此処はあの場所に近いのか?!”
辺りを見回したけど、
あの岩は何処にも見当たらなかった。
デューデューはもう一度羽を広げて流木に寝そべった。
“間違いない。
これはジェイドの回復魔法と同じ波長を持った魔力だ……
おそらく沈んだ東の大陸と何か関係があるはずだ……
私が海に潜る事ができれば……”
そんな事を思いながらデューデューは波に揺られ
その心地よい魔力を全身で感じていた。
一時も休むと、デューデューの体力は完全に回復していた。
デューデューは少し翼をはためかせると、
完全に体力回復した事を確かめて空高く飛び立った。
そして成体に戻ると、
今度は慎重にその辺りを旋回し、
あの時休んだ岩を探し回った。
暫くすると、遠くに最初に見つけた時と同じ様な影が目に入った。
“あそこだ!”
デューデューは岩を見つけると、
今度は慎重にそこへ向けて飛んでいった。
海面を見下ろすと、先程の凄まじい攻撃とは裏腹に
海面は静かになり、波も流れる様に穏やかだった。
今回は静かに結界に触れない様、
気を付けながら岩へ着地すると、
そこに流れる気を読んだ。
“間違いない。 奴らのアジトはこの海の下だ……
と言うことは……
奴らは大陸が沈んだ時から海底に潜り生き延びて来たと言うことか?
恐らく大陸が海に沈んだ時に何らのか形で誰かが結界を張ったに違いない……
でもどうやって?
それほどの魔力を持つ者が人の中に居るはずが……
もしかして黒龍が自ら結界を張ったのか…?
それならば、黒龍はまた此処へ戻って来ていると言うことか?
それとも……ボノと同じ様に他にも未だ賢者が生き残っているのか?”
デューデューは海面を見つめながらブツブツと考えを巡らせて居た。
“海底にいる奴らは恐らくジェイド達の味方だ……
恐らく王も此処に……
だが確信がない……
闇雲に結界を破ろうとしても攻撃されるのがオチだ……
一体どうすれば……
取り敢えずは仮説ができた。
今回は仕方ないが私一人でどうこうできるものではない。
早速戻ってアーウィンとマグノリアに報告しよう……
そうだ……その前に帝国に立ち寄ってショウの龍達にあってみよう。
何か情報が得られるかもしれない……”
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又大陸へ向けて飛び立った。
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