龍の寵愛を受けし者達

樹木緑

文字の大きさ
129 / 167

解呪

しおりを挟む
“王女様?”

僕の呟きが聞こえたのかローティは僕を見ると、

「そうそう、肖像画だったけど、
本当に翠にそっくりだった!

特にその勝気そうな瞳とか
流れる様な金色の髪とか……

顔の輪郭なんかもそのまんま!

凛と佇まう雰囲気なんかもそっくりだよ!

2人並んだら姉弟……いや、双子って言っても過言ではないと思う様な激似だったよ」

そう言って僕をマジマジと見た。

ローティの僕を見入る目が何だかぎこち無くて、
僕は咄嗟にオホンと咳払いをした。

するとローティは更に僕の顔に近づいて、
僕の目をジーッと見た。

「でも瞳の色は彼女と違うんだな。

彼女は鮮やかな青い瞳……そう、セシルの様な……

でも翠の瞳は綺麗な緑色なんだな。

柔らかい春の若葉の色だ!

俺は翠の瞳の色の方が好きかな?

結構癒される色をしてるんだな」

そう言って僕に微笑んだ後、

「でもセシルの髪も見事な金髪だよな。

まるであの王女のように……

瞳も目が覚める様な青色で全くセシルと同じ色だよな。

青い瞳って結構たくさんいるけど、
結構印象に残る様な青い色をしてたんだよな。

セシルもそんな感じで……

うん、セシルもそう言えばあの王女に似てるかも?

まあ、セシルの方が人懐っこい顔してるけどな」

そうローティが言うと、
セシルは慌てた様にして後ろを振り向いて、

「さあ早く宿を見つけましょう!

宿街はこっちよ!」

そう言うとズンズンと足早に歩き出した。

“どうしたんだろうセシルのヤツ……

急にきょどったりなんかして……

僕が思っていた反応と違くないか?!”

急にヨソヨソしくなったセシルを変だと思ったけど、
僕は皇家の肖像画を見送りながらその場をさると、
サッサと先に行ってしまったセシル目掛けて走って行った。

先を歩くセシルをチラチラと見ながら、

“そういえば父さん、僕の母親は小さな国の王女って言ったよな?

ローティの言って居た王女と何か関係があるんだろうか?

その王女が僕の母親なんだろうか?!

いやでも、父親は最高神官と言ってたから違うのか?!

でも僕にそっくりって……

あ、そう言えば父さん、
二人は駆け落ちしたって言ったような……

やっぱりローティの言う王女が僕の母親?!

それにセシルも似てるって……

そう言えばセシルは小さな国から来たって言ってたよな?

もしかして僕の母親と同じ国なのか?!

でも商家の娘って……王家では無いよな?

え?? もしかしてセシルが嘘をついてる……とか?!”

そう思って更にセシルをじっと見た。

”待てよ? セシルだって僕に似てると言えば似てない事もないよな?

待て、待て、似てると思って見ると、僕とセシルって兄妹に見えない事もないよな?!

ん? どうなんだ?!

考えすぎて皆がセシルに似てる様に見えるや……“

そんなことを考えているうちにどうやら僕達はすでに宿に到着していて、
セシルは既に宿を取った後だった。

「はい! 男性軍の鍵!

私は隣の部屋だから覗か・な・い・で・ね!」

そう言って僕の目の前に鍵をブラブラと差し出した。

まるで遊び気分だ。

当の僕は、

「あれ? いつの間に宿に?!」

そう言って辺りをキョロキョロと見回した。

「何寝ぼけてるのよ!

ほら行くわよ!

私たちの部屋は2階よ!

ひと段落したら夕食を食べに行くわよ!」

セシルはそう言って仕切りだし、
僕の背を押しながら二階へと続く階段を上っていった。

それぞれの部屋に落ち着き荷物を下ろすローティに、

「あのさ、さっきの王女の話だけど、
王女が何処の国の出身だったか聞いてる?」

そう尋ねると彼は首を捻った。

「うーん、聞いたとは思うが俺も子供だったしな~

覚えていないな~」

そう言って身に纏った防具を取り外し始めた。

「それ結構立派な防具だよね?
一体どうしたの?

ドロップアイテムじゃ無いよね?

もしかして自分で買ったの?」

そう尋ねると、

「ああ、すごく安かったんだ!

カッコいいだろ?」

そう言ってバーンと僕に目の前に差し出した。

「ちょっと見せてくれる?」

そう尋ねると、

「重いぞ。

気を付けてな」

そう言って防具を僕に手渡した。

「うっっ…

本当に重いね。

何処で買ったの?

サンクホルムで?」

そう尋ねると、

「ああ、国を出る時に城から安く配給されるんだ。

そう言うところは抜け目無いよな」

そう言ってローティは剣を腰から外した。

僕は

「………」

と少し手に取った防具に見入った。

余りにも僕が静かだったからローティが、

「急に黙り込んでどうしたんだ?

何か不都合でも見つけたのか?」

そう尋ねるローティに、

「この防具、もう、そう長くは持たないと思うよ」

そう言うと、彼は変な顔をして僕を見た。

「明日はギルドでパーティー登録するし、
ローティはもう仲間だから言うけど、
僕は鑑定魔法を持ってるんだ」

そう言うと、

「翠は鑑定士なのか?」

そう尋ねた。

僕が頷くと、

「そうか、鑑定士か……

まあ、戦力にはなれないが、
凄く助けになる魔法だよな」

そう言って僕の肩をポンと叩いた。

僕はハッとして、

「いや、違うんだ。

鑑定は僕の職種では無いんだ!

僕は攻撃系のプリーストなんだ!

だからちゃんとローティと一緒に戦えるから!」

そう言ってローティの顔を覗き込んだ。

僕が鑑定士だと言った時にローティが少し残念そうな顔をしたから
早く誤解を解きたかった。

僕もちゃんと戦力になる事を伝えたかった。

ローティはキョトンとした様な顔をすると、

「スゲー! 攻撃系のプリースト?!

いや、何それ?! 今まで攻撃系のプリーストなんて聞いた事がないんだけど!

何? それって攻撃も出来て回復も出来るってこと?!」

そう言って急に興奮し始めた。

僕はそんなローティに呆気に取られながらも、

「あ……まあ、うん、そう言うわけなんだけど、
実は僕の鑑定士としての見解として、
ローティ……

凄く言い難いんだけど……」

そう言い淀むと、

「何?! 鑑定で俺を見たとか?!」

そう言って尋ねて来た。

「うん、勝手に見てごめん……

レベルが上がらないって言ってたから何故だろうと思って……

何か助けにならないかな?って思って……」

そう言うと、ローティは僕の肩をガシッと掴んで、

「もしかして何か分かったのか?!

これまで色んな鑑定士に見てもらったんだが、
何も問題は無かったんだ!」

そう言ってすがる様に僕に言い寄って来た。

「え? これまで鑑定してもらったことあるの?!」

驚いてそう尋ねると、

「ああ、国を出て少なくとも10回は見てもらっている!

なあ翠、一体お前には何が見えたんだ!」

そう言って距離を縮めるローティに、

「あ、や、君には呪詛が掛かっている!

レベルが上がらないのはそのせいだ!

それにその呪詛のせいで君の防具まで負担が掛かっている!

このままだとその防具、壊れて使えなくなってしまうよ!

それにセシルも呪詛にかかった人は解呪しないと死んでしまうって……

君、呪詛にかかった事について、何か心当たりあるの?」

そう言うと、ローティは掴んだ僕の肩に頭を落とした。

「俺、呪詛がかかってるのか?」

ローティは低い声でそう僕に尋ねた。

僕は

「うん、ごめん」

そう言って頷くと、ローティは急に大声で笑い出した。

「ハハハ、国を追い出したばかりか、
バカご丁寧にこんな土産まで付けてくれて……

よっぽど俺達役立たずが邪魔みたいだな」

そう言って今度は泣き出した。

僕はそっとローティの肩に触れ、

「いや、実を言うとその事なんだけど……」

そう言おうとした時、僕達の部屋のドアが勢い良く

“バーン”

と開いた。

そしてセシルが

「一体どうしたの?!

ローティの高笑いが隣の私の部屋まで聞こえて来たんですけど?!って、
え~~?!っっっっっ!!

今度は泣いてるの?!

何何?! 一体何があったの?!」

と言いながら僕達の部屋に飛び込んできた。

そんなセシルを僕は呆気に取られて見ていた。

「セシル! 男の人の寝室に入る時は先ずノックをする様にって何度も!」

そう言いかけて、

「いや違う…あれはセシルじゃない…

セシルとは会ったばかりで寝室に飛び込んできたことなんて……」

と少し頭が混乱し始めた。

当のセシルは、

「翠、何寝ぼけたこと言ってるのよ?!

ちゃんと寝てる?!

それよりもローティ!

笑ったり、泣いたり、一体どうしたの?!」

セシルがそう尋ねると、ローティがしおらしく、

「俺、呪いにかかってるっぽい」

そう言って鼻を啜り出した。

セシルは僕の方を上目遣いで見て、

“もしかして言っちゃったの?”

とジト~っとした様にして言った。

“あ、うん、その事なんだけどね”

と言おうとした瞬間、

「大丈夫よ!

私達も頑張って解呪できる人探すから!

呪いになんて負けちゃダメよ!

それよりも体の調子はどう?!

変な所とか無い?

痛い所か無い?」

そう言ってローティに駆け寄った。

ローティもローティで頭をポリポロと掻きながら、

「あ、うん。

レベル上がらない以外は割と絶好調かな?」

と照れた様にして答えて、
そんなせっかちな2人に向かって僕は、

“絶好調?! 呪詛がかかってて死ぬかもしれない時に絶好調?!

それにセシルも何なんだコイツら~”

と思いながら、

「人の話はちゃんと最後まで聞けー!!」

と怒鳴るしか無かった。

手を取り合い

“うん、うん”

と励まし合っていた2人はびっくりした様にして僕を見た。

そんな2人のびっくりした表情に

「あ~ コホン」

と改めて2人を見た僕は一つ咳払いをして、

「多分それ、僕が解呪できる」

そう言ったら今度は2人して素っ頓狂な声を上げていた。

「ちょ……ちょっと待って!

翠、あなた、解呪できるって一言も言わなかったわよね?!」

そう言って迫るセシルに、

「うん、だって聞かれなかったもん」

そう答えると、セシルはブツブツと何かを頭で弾き始めた様だった。

彼女のその時の目はどう見てもお金にしか見えなかった。

“コイツ……儲け事を考えてるな……”

セシルの考えていることは直ぐに分かった。

「ねえ翠!

あなた、それ、とっても素敵なスキルよ!

私達冒険者止めて貴族街でお店出せるかも!」

急にそんな事を言い始めた。

僕はまた彼女のことをジト~っと見据えると、
彼女は僕の背をバンバンと叩いて、

「冗談よ! 冗談!」

と言っていたけれど、
あの時の彼女の目の輝きからすると、
とても冗談には思えない。

でも横からローティも、

「解呪できるって……

もしかして俺のレベル止まりは呪いのせいだったのか?!

じゃあ、翠が呪いを解いてくれたらレベルが上がるのか?!」

そう言ってがっついて来た。

僕もそこは不確かだったけど、

「恐らくは……」

そう言うと、

「じゃあ……幾らでやってくれるんだ?!

今は払えないかもしれないが、
絶対、絶対頑張ってレベル上げてダンジョン攻略してお金貯めて払うから、
解呪してくれ!」

そう言ってジリジリと攻め入って来た。

僕はハ~っとため息をつくと、

「いや、お金なんて取るつもりはないよ。

僕達仲間だろう?」

そう言うとローティが大きな体でいきなり僕に抱きついて来た。

いきなりよろめいた僕をセシルが支えてくれたけど、

「あ!ごめん! セシル大丈夫だった?!」

と心配した僕をよそに、

“はい! タンクゲット~”

と彼女は満面の笑みで僕に親指を突き立てて見せた。

僕がセシルを

“お前~”

とした様に睨むと、

「はい、はい、そうと決まればほら、ほら」

と僕をローティの前に押しやった。

“なんかこんなセシル、誰かと被るんだよな~”

そう思っても、思い出せもしなければ、
誰かとこんな風に接した記憶も無い。

不思議な感覚だけが取り残されたよな感じだけど、
僕は気を取り直して目の前に立ったローティにスーッと手を差し伸べた。

そして

“解呪”

と呟くと、サーっと掌から金色に煌めく光の粒がローティに降りかかったかと思うと、
彼の体がその光に包まれスーッと光が消えて行った。

「どう? 何か変化を感じる?」

僕がそう尋ねると、

「え?! もう終わったの?!」

と2人とも余りにもの速さでビックリしていた。

「あ、うん、2人には金色の光が見えなかったの?

ローティが金色の光に包まれてスーッと消えて行ったのが見えたんだけど……」

僕がそう言うと、

「え? もっとこう、呪文をうんたら、かんたらとか長々と読み込むんだと思ってたけど、
本当に効いてるの~?」

とセシルは疑いの目で見て来た。

ローティも、

「以前神殿で見たときは確かにズンドコ、ズンドコ呪文を並び立ててたけど、
こんな解呪もあるんだな」

そう言って腕をブンブンと回して見た。

「あ、何だか体がすごく軽い!

ちょっと待って、防具をまた装備して……」

そう言ってまたあの重そうな鎧を装備し始めた。

隣ではセシルが、

「ねえ、ご飯の前にちょっとギルドまで行って今日のうちに登録をして、
ためし狩りに出ましょうよ!

ローティのレベルが本当に上がるのか試して見たいわ!」

そんな風に言い出した。

装備を終えたローティも、

「違う! 防具の重さを全然感じない!」

そう言って今にも宿を飛び出して行きそうな勢いだった。

「2人ともちょっと待ってよ!」

そう言って興奮しまくった2人を呼び止めると、

「あのさ、僕今解呪して思った事があるんだけど、
この呪詛……

僕はこの魔力を知っている!

絶対どこかで感じた事がある!

ねえローティ、君はサンクホルムの出身だって言ってたよね?」

そう尋ねると彼は頷いた。

「レベル上げはずっとサンクホルムで?」

そう尋ねると、

「いや、道中色々魔獣狩りはして見たけど、
サンクホルムを出たときはすでにレベルは5に達していた……」

そう言うローティの言葉を聞いて、

「じゃあ、呪いを掛けられたのはサンクホルム内でって事になるよね?」

そう言うと、ローティも、

「恐らくは……

きっとあの時かもしれない……

いや、でもまさか……」

と、絶対その場で呪いをかけられるはずはないと言った場所を言い始めた。



しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

悪役会計様に転生した俺は、生徒会長に媚び売って生き残る

桜城 寧
BL
処刑された記憶とともに、BLゲームに登場する悪役会計に転生したことに気付く。処刑されないために、チャラ男としての仮面を被り、生徒会長に媚び売ったり、どうにか能力を駆使したりして生きてたら、色々な人に構われる話。

悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!

はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。 本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる…… そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。 いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか? そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。 ……いや、違う! そうじゃない!! 悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!! 

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

姉の聖女召喚に巻き込まれた無能で不要な弟ですが、ほんものの聖女はどうやら僕らしいです。気付いた時には二人の皇子に完全包囲されていました

彩矢
BL
20年ほど昔に書いたお話しです。いろいろと拙いですが、あたたかく見守っていただければ幸いです。 姉の聖女召喚に巻き込まれたサク。無実の罪を着せられ処刑される寸前第4王子、アルドリック殿下に助け出さる。臣籍降下したアルドリック殿下とともに不毛の辺境の地へと旅立つサク。奇跡をおこし、隣国の第2皇子、セドリック殿下から突然プロポーズされる。

不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!

タッター
BL
 ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。 自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。 ――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。  そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように―― 「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」 「無理。邪魔」 「ガーン!」  とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。 「……その子、生きてるっすか?」 「……ああ」 ◆◆◆ 溺愛攻め  × 明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け

龍は精霊の愛し子を愛でる

林 業
BL
竜人族の騎士団団長サンムーンは人の子を嫁にしている。 その子は精霊に愛されているが、人族からは嫌われた子供だった。 王族の養子として、騎士団長の嫁として今日も楽しく自由に生きていく。

処理中です...