龍の寵愛を受けし者達

樹木緑

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記憶の中の僕等

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「ちょ,ちょ,ちょっと待って!」

セシルがスーと呼ばれたショウの奥さんを自分から引き離すと,

「お姉様?! 

私,妹を持った記憶が無いんですけど?!

それに翠と再会?!

それ、如何いう意味?!

私,今回翠とパーティーを組むまで、
翠に会った事は一度もないんですけど???」

そう言って困惑した様な顔をした。

スーはセシルの腕に絡みつくと,

「いいえお姉様,私には分かるんです!

貴方は間違いなく翠様の母上である、
マグノリアお姉様です!」

そう言って又セシルに抱きついた。

僕はそんなスーのセリフを聞いてセシルの顔をパッと見た。

セシルも同じ様に僕に顔をパッと見た。

スーはそんな僕達の手を取り合うと,

「まさかこんな形で再開するなんて!

どうしましょう! 信じられないわ!

ああ、お話したい事が沢山あるんです!

さあ、此方にいらして下さい!

今紅茶とお菓子を運ばせますので!

お友達の皆様もぜひ一緒に!」

スーはしゃいだ様にそう言うと、
煌びやかな長い廊下を僕とセシルの手を引いてパタパタと歩き始めた。

僕とセシルは訳が分からないまま、
拾って来られた子犬の様に、
唯スーに引かれるままに後をついて行った。

当たりをキョロキョロとしながらスーの後を付いて行くと、
僕はある事に気付いた。

“あれ? この家……

なんだか見覚えがある……

前にも来た事がある様な……”

はっきりとしない記憶の奥に、
見覚えのある風景がほんの一瞬だけパッと横切った。

“あれは何時の事だ?!

確かあの時は父さんに担がれて……“

思い出そうとしても、
モヤの中にかき消される様にそれ以上は思い出せない。

”それに今思えばショウという名も、
スーという名も聞いた事がある様な……“

何も思い出せないのに、
段々と前から彼らの事を知っている様な気持ちになり始めた。

”僕は本当に此処に来た事があるのだろうか?!“

更に注意深く辺りを見回しながら先に進んだ。

セシルは相変わらず呆けた様に、
唯スーに手を引かれるがままに歩いて居たけど、
他の皆は僕の様に辺りをキョロキョロとしながら僕達の後を付いて来た。

一番後ろからはこの屋敷の当主であるショウが
ニコニコとしながら僕達の後を付いて来た。

スーは突き当たりの部屋の前で立ち止まると,
そのドアを開けた。

「皆様、さあ、此方のお部屋に御入り下さい」

スーはそう言うと、
僕達を一つの大きな部屋へと通した。

中へ入ると,そこには煌びやかなキラキラとするカラスの束が
天井からぶら下げられていた。

床はふかふかの敷物が敷かれ、
壁には龍に関係する物が色々と掛けられていた。

部屋の真ん中には座り心地の良さそうな長椅子がお互い向かい合って置かれ,
その間には立派なテーブルが置かれてあった。

さらに奥を見ると,
壁に焚火炉の様な物が組み込まれた様な一角があり、
その上には龍輝と龍星の絵が飾られていた。

“あ、あの耳の尖っている方が龍輝だ……

もう一人は普通の耳なんだ……

確か今日は城に行ってると言っていたな。

又会えると良いな“

そんな事を思いながら目を隣の絵に移した瞬間ギョッとした。

「こ……これは!」

僕は思わずその絵に釘付けになった。

スーは

「翠様、ごちらへ来てください!

翠様がもう一度此方へ来られる事があれば、
ぜひお見せしたいと思っていたんですよ!

お姉様も是非!」

そう言って僕とセシルの手を引き絵画前へ連れて来ると,

「良くご覧下さい!

これは翠様と翠様のご両親である、
マグノリアお姉様,アーウィンお兄様、
そしてデューデュー様ですよ」

そう言って目の前の絵画を指差した。

「これが……僕の……両親……?」

目の前には僕にそっくりな顔で微笑む少し勝ちそうな金色の髪をした女性と,
真っ赤な髪をした少し気弱そうだけど、
優しそうな男性の二人が未だ赤ちゃんんだった僕に微笑みかけている
絵画が掲げられていた。

そして僕の両親の後ろには、
龍の姿の父さんが偉そうに身構えている姿が描き出されていた。

スーはニコリと微笑むと,

「ええ、これがマグノリアお姉様と、
アーウィンお兄様よ。

私が人相を画家に伝えて、
あーでも無い、
こーでも無いと何度も下書きをして書き上げた絵なんですよ。

とても良く出来ているでしょう?!」

スーはそう言うと、その絵画を指でなぞった。

そんな夢の様なスーの話を聞いている間、
僕はセシルに起きた異変にまだ気づいていなかった。

セシルはフラフラと絵画へ近づいて来ると,
アーウィンの絵をなぞりながら、

「アーウィン……

貴方、今何処にいるの?

ねえ、アーウィン!

私は此処にいるのよ!

ねえ、アーウィン!

ずっと探していたのよ!

一体何処にいるの?!

返事をしてよ!」

そう言って叫び出した。

ギョッとした僕はセシルの腕を掴むと,

「セシル!

いきなり如何したの?!

落ち着いて!

今僕達はフジワラ侯爵家へ来てるんだよ!

アーウィンは居ないよ!

セシル! しっかりして!」

そう言って、
自我を失った様にアーウィンの名を叫ぶセシルを揺さぶると,
彼女は僕の胸の中に倒れ込んだ。

「セシル?!

セシル!

ねえ、大丈夫?!

セシル!

どうしたの?!

起きてよ!」

そう言って彼女の体を揺らしたけど、
彼女は目を閉じたまま僕の声に反応しなかった。

閉じた彼女の目から流れる涙を拭うと、

「ねえ、セシルは如何したの?!

貴方が何か魔法を掛けたのですか?!」

そう言ってスーの方を見た。

スーはセシルの額に手をそっと置くと、
俯いて目を閉じた。

恐らくほんの数秒だったのだろうけど、
僕はその時間をすごく長く感じた。

スーが僕の方を見ると,

「セシルは大丈夫なの?!

一体彼女の中で何が起こってるの?!」

そう言ってスーに捲し立てた。

スーは小さく微笑むと、

「お姉様は大丈夫ですよ。

心配しないで下さい。

彼女は今、時の旅に出て居ます。

恐らくマグノリアお姉様であった頃の記憶を呼び起こしているのです。

大丈夫ですよ。

時期に目が覚めるでしょう。

お部屋をご用意しますので、
お姉様をそちらに休ませて御げて下さい。

メイドを付けておきますので、
お姉様が目を覚まされたら直ぐにお知らせ致します」

スーはそういうと、
スッと立ち上がり、
セシルを抱き上げた僕に自分について来る様促した。

僕は何が起きているのか未だ良く理解できず、
セシルを抱えたまま呆然としていた。

後ろからローティが、

「翠、取り敢えずセシルを寝かせてこい」

そう言って声を掛けてくれ僕はハッとして
なんとか状況を把握した。

僕はローティに向かいコクリと頷くと,
セシルを抱き上げ、

「皆は此処で待って居て。

セシルをベッドに休ませたら僕も直ぐに戻って来るから」

そうローティ達に言い残し、
スーと共に部屋を出た。

それと入れ替えでメイドがお茶とお菓子を持って来た。

僕はセシルを抱えたまま皆を残した部屋のドアを潜ると,
スーの後をついて行った。

「スー……聞きたい事があるのですが……」

道すがら、僕はスーに話しかけた。

スーは斜め角度に僕を見ると,
コクンと頷いた。

そんなスーの反応を見ると、
僕は先の会話の中で出た事の確認を始めた。

「さっきスーは僕が此処を再び訪れた時にって言ってたけど,
僕は以前此処へ来た事があるの?」

そう尋ねると、スーは又コクンと頷いた。

“やっぱり来た事があったんだ”

そう確信すると,
スーが目の前のドアを開いた。

「この部屋です。

さあ、此処にお姉様を寝かしてあげて下さい」

スーはそう言うと,
僕をベッドの方へと誘った。

僕は部屋の中へ入り
部屋の中を一通り目で追うと,
訳の分からない懐かしさに、

「此処は……」

とつい口走ってしまった。

スーはクルッと僕の方を振り返ると,
微笑んで

「さあ、此処にお姉様を……」

そう言ってベッドの上をポンポンと叩いた。

僕はキョロキョロと部屋をみまわしながら、
セシルをベッドの上にそっと置いた。

セシルの頬をそっとなぞると,
彼女は少しピクッと頬を痙攣させた様にして、
ス~っと静かに深呼吸をした。

僕がセシルを見つめていると,
スーが後ろから僕の肩にそっと手を添えた。

後ろに立つスーを振り返り、

「僕は一度だけ大きな病気をした事があります。

その時の記憶は朧げなのですが,
僕は父さんに連れられて此処に来ましたよね?」

そう尋ねると,
スーはセシルの顔を眺めながら、

「デューデュー様は未だ翠様が幼い頃、
人の理を学ぶ為良く此処へ通っていらっしゃいました。

あの日は丁度私の息子達が麻疹と言う病気に罹り寝込んでいる時でした。

デューデュー様にとても懐いていた息子達は
病気でありながらも、
いつもの様にデューデュー様にベッタリで、
龍であるデューデュー様に病気がうつる事は無いだろうと思い
息子達のなすがままにさせてましたが、
そこが私の落ち度でした。

恐らく息子たちの菌をデューデュー様が持ち帰り
翠様にうつしてしまったのでしょう。

それから数日後デューデュー様が突然翠様を連れて
やって来られたのです。

何事だろうと思いましたら、
翠様に息子達と同じ様な症状が出たと……

それでデューデュー様では翠様を治す事は出来ないと……

その時の翠様はすでに意識は朦朧として熱が高く
危ない状態でした……

でも、デューデュー様が夜通し回復薬の元になる
リリースノーと言う薬草を探して来て下さったのです……

それで翠様は一命を取り留める事ができました」

僕はスーの話を聞いて、
やっとあの時の僕の記憶が正しかったと理解できた。

父さんは頑なに僕の記憶を否定した。

僕はグッと息を呑み、

「実は父さんは僕が此処へ連れて来られた事を
ガンとして教えてくれませんでした。

僕には朧げですが此処へ来た記憶があったのです!

スーは何故父さんが此処へ来た事を隠そうとしたのか知っていますか?!

彼は結局は教えて来れませんでした」

そう尋ねると,
スーは目を閉じて俯いた。

「あの……」

そう言いかけると,

「実を言うと,私も良く知らないのです。

ショウは知っている様でしたが、
私には詳しく教えてくれませんでした。

私が知っている事は、
デューデュー様はお姉様とお兄様を亡き者にした人から隠れる様に、
翠様の存在を知られ無い様にしていたと言う事だけです。

だからきっとデューデュー様は翠様に
人と接触をした記憶を持たせ無い様にされたんだと思います……

そうで無いと、翠様が他の人を恋しく思ってしまうから……

そうなると、翠様の存在が世にバレるリスクが出てしまうから……」

そう言って又セシルを見つめた。

そこまで言われると,
僕はもうその先は何も尋ねる事ができなかった。

スーの説明で僕は大まかな事が理解出来たから。

今ではその時の父さんの気持ちが分かったから。

僕がセシルの顔を覗き込んでいると,
スーがボソボソと思い出話を始めた。

「私がお姉様達と出会ったのは、
此処からずっと北へ行った小さな港町でした。

その町で、私は母と小さな宿を営んでおりました。

ある日マーケットへ母のお使いで行く途中で
お兄様と出会ったんです。

彼は此処では珍しい真っ赤な髪をしていて、
直ぐに他の国から来た人だと言うのは一目瞭然でした。

他の国から来た人を見たのは初めてだったので、
少しワクワクとした気持ちがあったのです。

お兄様を眺めていたら、
何かを探している様だったので声を掛けたのが始まりでした……」

「それがアーウィン?」

そう尋ねると,彼女はコクリと頷いた。

「彼は売りたい物があるから良い店を知らないか聞いて来たのです。

私は丁度母のお使いでマーケットへ行く所だったので彼を案内しました。

その時は私も先を急いでいたし、
お兄様をマーケットへ案内しただけで別れました。

でも、結局は私達の宿へ泊まってくれる事になり、
後で聞いたら、
お兄様は具合の悪かったお姉様の治療費を稼ぐ為に
マーケットへ持ち物を売りに行く所だった様です」

そうスーに聞き、

「え?! マグノリアって病気か何かだったの?!」

僕が慌てた様にそう尋ねると,
スーは微笑んで首を振った。

「いいえ、お姉様は翠様を身籠もっていらっしゃたのです。

それでお医者様に見てもらう必要があった様で……

でも、最初にお姉様に会った時はとても顔色が悪くて……」

そう言って記憶を辿る様に僕を見つめた。

僕はスーに見つめられ、少し恥ずかしくなり、
少しきょどりながら、

「あの……その……

客室に飾ってあった絵は……

僕の……両親……という事でやはり間違いは無いのですか……?」

そう尋ねると,

「ええ、お姉様は翠様にそっくりでしょう?

今の翠様は髪の色を変えていらしゃる様ですが……」

そう言ってスーが微笑んだ。

僕が髪を撫でながら、

「あの……僕、彼らを見るのは初めてで……

何だか両親と言われてもピンと来なくて……」

そう言うと,
スーは顔を伏せ,

「私がショウと巡り会えたのはお姉様達のお陰なんです。

ショウと結婚して、
お姉様達には沢山の祝福をいただきました……

でも翠様の誕生を前に、
私達は帝都に行かなくてはいけなくなりました。

お姉様は翠様が生まれたら帝都に来てくれると約束して下さって、
私はすごく楽しみに待っていたんです!

私の妊娠もわかり、お姉様達が来られたら、
きっと子供達は一緒に育つんだろうって……

きっと楽しいだろうって……

そう思っていたのに、
あの時もデューデュー様は急に尋ねて来られて、
人の子を育てる術を教えろって……

どう言う事だろうと思ったら、
お姉様達が亡くなったって!

どうして!

どうしてお姉様達は亡くならなくてはいけなかったの?!」

そう言ってスーは険しい顔をしてドレスをギュッと握りしめた。

「あの……」

そう言うと,スーはパッと顔を上げ、

「ごめんなさい……

お姉様達が亡くなられた事が未だ信じられなくて……

でも……ちゃんとこうやって戻って来られた……」

スーはそう言うと,
流れ落ちていた涙を拭い又セシルを見つめた。

僕はそんなスーの目を見ると、

「僕の両親がマグノリアとアーウィンだと言うのは分かりました……

でも、セシルがマグノリアだと言うのはどうして……」

そう尋ねると,

「実は私……」

彼女はそう言うと,スーっと僕の目の前でその姿形を変えた。

「そ……その形は!」

姿形の変わったスーは僕の様に銀色の髪に翠の瞳を持ち、
そして龍輝と呼ばれた彼と同じ様な長い尖った耳をしていた。











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