【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜

Nekoyama

文字の大きさ
32 / 60

032

しおりを挟む
「いらっしゃいませ~!うさぎ印の雑貨店にようこそ!
美容店はこちら、冒険店はあちらの入り口からお入りください!」

顧客層による店舗分けは見事に成功して、売上は鰻登りに上がっていた。
さすが辣腕モリソンである。

今日は、ロシナンテ公爵家に美容品を訪問販売する予定になっているので、お店をクロウらに任せて、モリソンと2人で準備をしていた。

すると、店で騒いでいる客がいるとの報告が入った。
見にいくと、1人のご令嬢がアニーに詰め寄っていた。

「だから、私は貴族なの!!こんな行列並んでいられないわ。
早く通しなさいよ!」

「申し訳ございません。貴族のお客様には、当店の貴族専門の訪問販売がございますので、店舗では身分による優先などは行なっておりません。もしよろしければ、貴族販売店の方の会員登録をなさいますか?」

「ふん、それでいいわよ。通しなさい!」

「いえ、貴族店への登録は訪問のみでお受けさせていただきます。お家のお名前を教えていただいた後、王妃様のお定めになった優先順位で対応させていただきます。」

「な、なんで、王妃様なのよ!」

「こちらのお店はナイトハルト殿下の経営するお店の姉妹店でございますので。」

「は?そんなの知らなかったわ!」

「では、こちらの申込み用紙にお名前をご記入いただけますか?」

「い、いいえ、もう結構よ。」令嬢は顔を真っ青にして慌てて帰っていった。

ーーー

「アニー、お疲れ様!」

「店長!モリソン様!お騒がせして申し訳ありません。」

「あなたが謝ることではないわ。それにあの方、随分傲慢な様子だったけれど、どこの家の方かしら?」

「あれは、グリーン男爵の妾の子供で、貴族ではありません。」とモリソン。

「さすがモリソン様ね!でも貴族ではないのに貴族のふりをするなんて、危ないことなさるのね。」

マリーナは心配になったが、裏ではモリソンが手を打っていた。
グリーン男爵家に抗議文を送ったのである。

夫人が激怒したのは言うまでもない。
隠れて妾を囲っていただけでなく、子供に大きい顔をさせていただことが判明した男爵は離縁され、
社交界で大きな噂となったのであった。

元凶となった令嬢もどきは貴族を騙った罪を犯したものの、家庭環境を考慮され、3週間の街中清掃が言いつけられたのであった。

マリーナはそこまでしなくても、とモリソンの報告に驚いたが、
「ここで甘い顔をすると他の家に舐められますよ」というモリソンの言葉に頷いた。

どこの世界も厳しいのね。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫

むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

気弱令嬢の悪役令嬢化計画

みおな
ファンタジー
 事故で死んだ私が転生した先は、前世の小説の世界?  しかも、婚約者に不当に扱われても、家族から冷たくされても、反論ひとつ出来ない気弱令嬢?  いやいやいや。 そんなことだから、冤罪で処刑されるんでしょ!  せっかく生まれ変わったんだから、処刑ルートなんて真っ平ごめん。  屑な婚約者も冷たい家族も要らないと思っていたのに・・・?

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~

白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」 マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。 そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。 だが、この世には例外というものがある。 ストロング家の次女であるアールマティだ。 実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。 そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】 戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。 「仰せのままに」 父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。 「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」 脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。 アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃 ストロング領は大飢饉となっていた。 農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。 主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。 短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。

悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな
ファンタジー
「違います!わたくしは、フローラさんをいじめてなどいません!」  わたくしの声がホールに響いたけれど、誰もわたくしに手を差し伸べて下さることはなかった。  響いたのは、婚約者である王太子殿下の冷たい声。  わたくしに差し伸べられたのは、騎士団長のご子息がわたくしを強く床に押し付ける腕。  冷ややかな周囲のご令嬢ご令息の冷笑。  どうして。  誰もわたくしを信じてくれないまま、わたくしは冷たい牢の中で命を落とした。

聖女を怒らせたら・・・

朝山みどり
ファンタジー
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・

冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます

里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。 だが実は、誰にも言えない理由があり…。 ※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。 全28話で完結。

追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて

だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。 敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。 決して追放に備えていた訳では無いのよ?

処理中です...