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婚約との交換で出てきたモノは
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ーパーティー参加のとある侯爵令息目線ー
悪臭が立ち込めるパーティー会場。
清潔な空間に慣れている貴族には耐え難い空間になっていた。
原因はイーサン バンキー伯爵令息。
先ほど彼から異臭が漂っているのだ。
原因はよく分からない。
ただ一つ分かるのは、彼が婚約者がいる身でありながら、別の女性を同伴した上に、公衆の面前で婚約者に婚約破棄を叩きつける非常識な人間だということ。
私を含む複数の人間が彼を諫めようと動いたところ、急な異臭に襲われたのだ。
ーキララ目線ー
(これは成功ですわね!転生前のお祖母様が住んでいた田舎の汲み取りトイレの「中身」が、イーサン様のジャケットの首筋から入りましたのね!!少し心がスッキリしましたわ!リサイクルって最高ですわね。)
表情筋を取り繕いながら、ポーカーフェイスで見つめていると、怒り狂ったイーサンがこちらに詰め寄ろうとしてくる。
「お、お前!俺に何をした!!」
(勘だけは鋭いのかしら?と言ってもこのスキルは秘密ですけれどね)
「私は何もしてませんわよ。こちらではなく、お手洗いに行ってくださいませんこと?バンキー伯爵家の品位を疑いましてよ?」
会場の参加者は怪訝な目でイーサンを遠巻きに見つめながら、ひそひそ話をしている。
「イーサン様のお召し物、ほら、見てごらんなさい」「いい歳してみっともない」などと聞こえる気がするが、まぁ自業自得ですわね。
すぐにパーティー主催者のジンジャード侯爵夫妻がやってきて、イーサンを救護室に案内(退出)してくれた。
ーーーーー
「お嬢様、本日はもうお帰りになりませんか?」
私の侍従のライト・オプソンが、心配げな表情で声をかけてくる。
彼は幼少期より、私の傲慢さに憧れる不思議な幼馴染で、マネフォード家に代々仕えるオプソン家の次男である。
容姿は前世だったらアイドルと言われても不思議ではないほどの、銀髪長身で、腰まで伸ばした長髪を1つに束ねている。右目の下にある泣きぼくろが何ともセクシーな雰囲気を醸し出していて、いつ見ても眼福である。
「そうですわね、これ以上こちらに残っても皆様のご迷惑でしょうし、本日はお先に失礼致しましょう。」
帰りの馬車の中、
「お嬢様、本日は何を交換されたのですか?」
「イーサン様との婚約」
「あのクズ男との婚約の代わりに出てきたものが、先ほどの異臭の塊ということですね。さすが、お嬢様、物事の価値を正しく捉えてらっしゃる。」
ライトには私のスキルについては「物事を交換できる特殊なスキル」としか伝えていない。
異世界から来て元のキララと入れ替わったとか、地球の不用品を呼び寄せられるとか、そういった異世界絡みの知識は今のところ秘密にしてある。
だが、彼はこの世界で、最も信頼できるビジネスパートナーの1人であり、私が公爵令嬢をやめて商人になりたいことを理解してくれる友人でもある。
「次のお仕事はどうされます?今度の事業は投資額を回収できそうなのですか?」
悪臭が立ち込めるパーティー会場。
清潔な空間に慣れている貴族には耐え難い空間になっていた。
原因はイーサン バンキー伯爵令息。
先ほど彼から異臭が漂っているのだ。
原因はよく分からない。
ただ一つ分かるのは、彼が婚約者がいる身でありながら、別の女性を同伴した上に、公衆の面前で婚約者に婚約破棄を叩きつける非常識な人間だということ。
私を含む複数の人間が彼を諫めようと動いたところ、急な異臭に襲われたのだ。
ーキララ目線ー
(これは成功ですわね!転生前のお祖母様が住んでいた田舎の汲み取りトイレの「中身」が、イーサン様のジャケットの首筋から入りましたのね!!少し心がスッキリしましたわ!リサイクルって最高ですわね。)
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「お、お前!俺に何をした!!」
(勘だけは鋭いのかしら?と言ってもこのスキルは秘密ですけれどね)
「私は何もしてませんわよ。こちらではなく、お手洗いに行ってくださいませんこと?バンキー伯爵家の品位を疑いましてよ?」
会場の参加者は怪訝な目でイーサンを遠巻きに見つめながら、ひそひそ話をしている。
「イーサン様のお召し物、ほら、見てごらんなさい」「いい歳してみっともない」などと聞こえる気がするが、まぁ自業自得ですわね。
すぐにパーティー主催者のジンジャード侯爵夫妻がやってきて、イーサンを救護室に案内(退出)してくれた。
ーーーーー
「お嬢様、本日はもうお帰りになりませんか?」
私の侍従のライト・オプソンが、心配げな表情で声をかけてくる。
彼は幼少期より、私の傲慢さに憧れる不思議な幼馴染で、マネフォード家に代々仕えるオプソン家の次男である。
容姿は前世だったらアイドルと言われても不思議ではないほどの、銀髪長身で、腰まで伸ばした長髪を1つに束ねている。右目の下にある泣きぼくろが何ともセクシーな雰囲気を醸し出していて、いつ見ても眼福である。
「そうですわね、これ以上こちらに残っても皆様のご迷惑でしょうし、本日はお先に失礼致しましょう。」
帰りの馬車の中、
「お嬢様、本日は何を交換されたのですか?」
「イーサン様との婚約」
「あのクズ男との婚約の代わりに出てきたものが、先ほどの異臭の塊ということですね。さすが、お嬢様、物事の価値を正しく捉えてらっしゃる。」
ライトには私のスキルについては「物事を交換できる特殊なスキル」としか伝えていない。
異世界から来て元のキララと入れ替わったとか、地球の不用品を呼び寄せられるとか、そういった異世界絡みの知識は今のところ秘密にしてある。
だが、彼はこの世界で、最も信頼できるビジネスパートナーの1人であり、私が公爵令嬢をやめて商人になりたいことを理解してくれる友人でもある。
「次のお仕事はどうされます?今度の事業は投資額を回収できそうなのですか?」
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