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番外編ー4 岸井の満願成就
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「なんだよ?歯切れが悪いな」
「時間がある時に…あのぉ…勉強…見てもらうのって…無理っすか?」
仕方ないなと言いながらも俺のお願いを聞いてくれた。
「但し、あくまで勉強だ。変な気起こしたり、ふざけたりしたら辞めるからな?」
真面目な先輩らしい誠実な返事だった。そんな真面目なとこも好き。その真面目なちょっと堅いくらいの先輩が教えてくれるって…これは…もしかして、もしかして脈あり?
頑張ったさ!
同じ大学入ったら『考えてやる』って言ってくれた。
でも、それはただ単に同じ大学に拘ってるんじゃなくて、することをしろって意味だと思う。
俺としては何がなんでも同じ大学に行きたいけど、先輩はその過程を言ってるんだ。
「おめでとう。晃」
「ありがとうございます。先輩のお陰です」
「何を言ってるんだ。お前が頑張ったからだろ?」
合格した。
春から同じ大学行ける。
「それで、慎二先輩…あの保留になってた返事は?」
「いきなりかよ?」
「早い方が良いっす。なんか落ち着かなくて」
「そ、だな…」
多分もう、返事は決まってる。
この二年弱、たっぷり時間はあったんだ。嫌だったら、勉強をって言っても会ってくれなかっただろう。だから、だから…。
「まあ、あれだ…よろしく」
「へっ?」
「だから…」
よろしく…。
よろしくお願いしますってこと?
「やっっ、たー!」
ここは俺の部屋。
今、家には俺たち二人しかいない。抱きついちゃお!
「おいおい」
逞しい身体で後ろに倒れることなく俺の身体を支えてくれる。顔を上げると、少し困ったような顔が優しく笑ってた。
足に力を入れてモゾモゾと先輩を上って行く。
ゴール!
先輩の唇を塞いだ。勿論俺の唇で。
「ちょ…んっ」
「先輩、好きです」
「なっ、これも、いきなりかよ!それに、なんか当たってるぞ」
「だって…ずっと我慢してて…いっつも勉強教えてもらってる時も俺…」
再びキスをする。先輩の服を上げて、裾から手を入れて、肌を…、
「あだっ!」
「何してるんだよ!?」
頭叩かなくても…。
「だって…解禁で…あだっ!」
「晃、俺を抱く気?」
「ダメですか?俺、高一の時、先輩に会った時から…ほら、先輩二年の最初は俺とそんな身長変わらなかったじゃないですか?」
「そうだったかな?俺のが高かっただろ?」
「5、6センチ位しか差、なかったですよね?それなのに、俺は全然伸びなかったからこんなに差がついちゃって…でも、その時から…ほら、もうこんなです」
「あ、馬鹿、やめろ!グリグリすんな!あっ…」
マウントを取った。
先輩の両腕を上げて、なんとか片手で持ってキスをする。舌を絡ませ吸い付いた。内頬を舌先で刺激すると抵抗する力が弱まった。ここ弱いんだ。
他にも弱いところがないか探しながら、先輩の弱点…じゃなくて、感じるところを重点的に刺激する。
「んっ、はぁ…」
上顎の歯の付け根より少し上辺りが一番反応が良かった。片手を服の中に入れて、筋肉質な肌を撫でる。
男らしい筋肉が乗った肌でも、今は力を抜いてるからか柔らかく、揉むように楽しむ。この日のために準備したローションを手を伸ばして棚から取った。
「先輩、痛くないようにしますから…ね?あまり、抵抗しないで下さいね?」
「…慎二だ、晃…先輩じゃなくて、慎二」
「良いんですか?」
「俺だって晃穂の事好きなんだから。呼んでくれないのか?」
「嬉しい!大切にしますから!慎二、好きです」
「次は俺が抱くからな」
「えっ?」
「当たり前だろ?今日だって…」
「わかりました。でも今日は俺が…」
「仕方ないだろ?入学のお祝いだからな」
ちょーかわいい先輩…慎二の初めては俺が頂いた。
END
「時間がある時に…あのぉ…勉強…見てもらうのって…無理っすか?」
仕方ないなと言いながらも俺のお願いを聞いてくれた。
「但し、あくまで勉強だ。変な気起こしたり、ふざけたりしたら辞めるからな?」
真面目な先輩らしい誠実な返事だった。そんな真面目なとこも好き。その真面目なちょっと堅いくらいの先輩が教えてくれるって…これは…もしかして、もしかして脈あり?
頑張ったさ!
同じ大学入ったら『考えてやる』って言ってくれた。
でも、それはただ単に同じ大学に拘ってるんじゃなくて、することをしろって意味だと思う。
俺としては何がなんでも同じ大学に行きたいけど、先輩はその過程を言ってるんだ。
「おめでとう。晃」
「ありがとうございます。先輩のお陰です」
「何を言ってるんだ。お前が頑張ったからだろ?」
合格した。
春から同じ大学行ける。
「それで、慎二先輩…あの保留になってた返事は?」
「いきなりかよ?」
「早い方が良いっす。なんか落ち着かなくて」
「そ、だな…」
多分もう、返事は決まってる。
この二年弱、たっぷり時間はあったんだ。嫌だったら、勉強をって言っても会ってくれなかっただろう。だから、だから…。
「まあ、あれだ…よろしく」
「へっ?」
「だから…」
よろしく…。
よろしくお願いしますってこと?
「やっっ、たー!」
ここは俺の部屋。
今、家には俺たち二人しかいない。抱きついちゃお!
「おいおい」
逞しい身体で後ろに倒れることなく俺の身体を支えてくれる。顔を上げると、少し困ったような顔が優しく笑ってた。
足に力を入れてモゾモゾと先輩を上って行く。
ゴール!
先輩の唇を塞いだ。勿論俺の唇で。
「ちょ…んっ」
「先輩、好きです」
「なっ、これも、いきなりかよ!それに、なんか当たってるぞ」
「だって…ずっと我慢してて…いっつも勉強教えてもらってる時も俺…」
再びキスをする。先輩の服を上げて、裾から手を入れて、肌を…、
「あだっ!」
「何してるんだよ!?」
頭叩かなくても…。
「だって…解禁で…あだっ!」
「晃、俺を抱く気?」
「ダメですか?俺、高一の時、先輩に会った時から…ほら、先輩二年の最初は俺とそんな身長変わらなかったじゃないですか?」
「そうだったかな?俺のが高かっただろ?」
「5、6センチ位しか差、なかったですよね?それなのに、俺は全然伸びなかったからこんなに差がついちゃって…でも、その時から…ほら、もうこんなです」
「あ、馬鹿、やめろ!グリグリすんな!あっ…」
マウントを取った。
先輩の両腕を上げて、なんとか片手で持ってキスをする。舌を絡ませ吸い付いた。内頬を舌先で刺激すると抵抗する力が弱まった。ここ弱いんだ。
他にも弱いところがないか探しながら、先輩の弱点…じゃなくて、感じるところを重点的に刺激する。
「んっ、はぁ…」
上顎の歯の付け根より少し上辺りが一番反応が良かった。片手を服の中に入れて、筋肉質な肌を撫でる。
男らしい筋肉が乗った肌でも、今は力を抜いてるからか柔らかく、揉むように楽しむ。この日のために準備したローションを手を伸ばして棚から取った。
「先輩、痛くないようにしますから…ね?あまり、抵抗しないで下さいね?」
「…慎二だ、晃…先輩じゃなくて、慎二」
「良いんですか?」
「俺だって晃穂の事好きなんだから。呼んでくれないのか?」
「嬉しい!大切にしますから!慎二、好きです」
「次は俺が抱くからな」
「えっ?」
「当たり前だろ?今日だって…」
「わかりました。でも今日は俺が…」
「仕方ないだろ?入学のお祝いだからな」
ちょーかわいい先輩…慎二の初めては俺が頂いた。
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