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番外編
01
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「んっ、碧空くん、ここ?」
「ああ、そこ…姫、上手だよ。…んっ、あっ…ここをこうして、ゆっくり撫でてみて」
「こぉ?」
「ああ、気持ちい、い…」
「凄い、カタイ…」
「そりゃ…な」
「こぅすると、気持ち、い?」
「良い…凄い良いよ、姫…好きだよ」
「ふふっ、僕も好き」
「おい!」
「なんだよ、智親」
「ここですんなよ」
「どこでしたって、良いだろ?」
「良くない!」
「あっ、ごめんね。うるさいよね」
「碧が謝る必要はない。碧空が悪いんだから。こんなとこでマッサージしてもらう方が悪いんだ」
ソファーに座った碧空くんの肩をマッサージ。昨日生徒会の用事で重い物運んだから辛いんだよねと言われたから、上手くできるかわからないけどモミモミしてた。
碧空くんの身体を触るのは……まだドキドキする。抱きついたり、キスしたり…するけど、僕から積極的に手を伸ばすことはまだできない。
「じゃあ、姫、俺の部屋行こうか?お昼用の買い出ししてから…」
「えっ、いや、別に出て行けとは言ってない。昼だろ?ここで食べれば良いじゃないか」
「素直に碧の手料理が食べたいって言えよ」
今日は土曜日だから学校はお休み。昨日の夜、碧空くんにこの部屋まで送ってもらい、僕のカードキーを持って碧空くんは部屋に帰った。朝はそのカードを使ってまたここに来てくれる。
共用スペースから続く僕の部屋のドアをコンコンとノックして僕が開けるのを待ってくれる。鍵は必ずかけるようにと言われている。このドアは内側から回すタイプの鍵なので僕が開けるまで碧空くんはこの部屋に入れない。
ドアが開くとすかさず抱きしめてくれる。今ではすっかり習慣となったハグとキスは僕を幸せにしてくれる。
これはあの日からずっと毎朝してくれている。授業がある日でも必ず。碧空くんは僕が一人で歩くのを嫌う。特に寮内はとても気を使ってくれる。あんなことは特殊なことでそうそう何回も起こらないと思うのに、心配してくれる。生徒会の用事がある時でさえ、美都瑠や智親くんがいなければ寮まで送ってくれる。碧空くんの部屋に。
自分の部屋で過ごすのは寝る時と朝ごはんの時と土曜日の昼までだけ。晩御飯は碧空くんの部屋で食べている。朝ごはんと晩御飯を作る場所が違うのは不便だけど、慣れればそれほど苦ではない。
コンコンとノックの音がする。ドアを開けると美都瑠と隣のクラスの横田英樹が立っていた。
「あれ?二人、仲良かった?」
「違うよ!ここで偶然会っただけ!」
不機嫌な美都瑠は僕に抱きつく。
「こいつ、嫌い…」
耳元で僕だけにしか聞こえない小さな声でそう言うとさっと離れた。
碧空くんは美都瑠だけは僕に触れるのを許してる。ただし、抱擁が長かったりすると引き剥がされる。
「じゃあ、俺も」
両手を広げ横田くんが僕を抱きしめようとする。
「姫、こっち」
碧空くんの腕が伸びてきて横田くんの前から碧空くんの腕の中にポスンと落っこちた。横田英樹は小学校の同級生だった。似てるな、名前も聞いたことあるな、と思っていたけれど、教室と寮の売店と自室しか動線のなかった僕はなんとなく知り合いかもとは思っていたけど気にしていなかった。申し訳ないです。本来の姿で碧空くんと昼食を食べている時に話しかけられてびっくりした。
「忘れるなんて、酷いよ!」
「ご、ごめんなさい」
「姫、謝らなくていいよ」
「碧空、それはないんじゃない?小学生の時、姫宮をいじめてたのは碧空じゃないか。俺たちは姫宮を守ろうとしてたのに!」
そうなの?
不思議に思いキョトンとした顔で横田くんを見ると呆れたのか盛大に溜息を吐いた。
「ほんと…」
ブツブツと何か言ってる横田くんは僕の隣に座る。
「おい!姫の隣に座るなよ!」
「お前、余裕ないね」
ふふっと笑い席を移動するけど、僕たちの前に変わっただけだった。
「ここで食べていいでしょ?なんなら直也とか、久雄とか…呼んでこようか?」
なんとこの学校には碧空くんと横田くんの他にも数人の小学校の同級生がいて、三年生にも一年生にも小学生の僕を知っている人がいるそうだ。
「ああ、そこ…姫、上手だよ。…んっ、あっ…ここをこうして、ゆっくり撫でてみて」
「こぉ?」
「ああ、気持ちい、い…」
「凄い、カタイ…」
「そりゃ…な」
「こぅすると、気持ち、い?」
「良い…凄い良いよ、姫…好きだよ」
「ふふっ、僕も好き」
「おい!」
「なんだよ、智親」
「ここですんなよ」
「どこでしたって、良いだろ?」
「良くない!」
「あっ、ごめんね。うるさいよね」
「碧が謝る必要はない。碧空が悪いんだから。こんなとこでマッサージしてもらう方が悪いんだ」
ソファーに座った碧空くんの肩をマッサージ。昨日生徒会の用事で重い物運んだから辛いんだよねと言われたから、上手くできるかわからないけどモミモミしてた。
碧空くんの身体を触るのは……まだドキドキする。抱きついたり、キスしたり…するけど、僕から積極的に手を伸ばすことはまだできない。
「じゃあ、姫、俺の部屋行こうか?お昼用の買い出ししてから…」
「えっ、いや、別に出て行けとは言ってない。昼だろ?ここで食べれば良いじゃないか」
「素直に碧の手料理が食べたいって言えよ」
今日は土曜日だから学校はお休み。昨日の夜、碧空くんにこの部屋まで送ってもらい、僕のカードキーを持って碧空くんは部屋に帰った。朝はそのカードを使ってまたここに来てくれる。
共用スペースから続く僕の部屋のドアをコンコンとノックして僕が開けるのを待ってくれる。鍵は必ずかけるようにと言われている。このドアは内側から回すタイプの鍵なので僕が開けるまで碧空くんはこの部屋に入れない。
ドアが開くとすかさず抱きしめてくれる。今ではすっかり習慣となったハグとキスは僕を幸せにしてくれる。
これはあの日からずっと毎朝してくれている。授業がある日でも必ず。碧空くんは僕が一人で歩くのを嫌う。特に寮内はとても気を使ってくれる。あんなことは特殊なことでそうそう何回も起こらないと思うのに、心配してくれる。生徒会の用事がある時でさえ、美都瑠や智親くんがいなければ寮まで送ってくれる。碧空くんの部屋に。
自分の部屋で過ごすのは寝る時と朝ごはんの時と土曜日の昼までだけ。晩御飯は碧空くんの部屋で食べている。朝ごはんと晩御飯を作る場所が違うのは不便だけど、慣れればそれほど苦ではない。
コンコンとノックの音がする。ドアを開けると美都瑠と隣のクラスの横田英樹が立っていた。
「あれ?二人、仲良かった?」
「違うよ!ここで偶然会っただけ!」
不機嫌な美都瑠は僕に抱きつく。
「こいつ、嫌い…」
耳元で僕だけにしか聞こえない小さな声でそう言うとさっと離れた。
碧空くんは美都瑠だけは僕に触れるのを許してる。ただし、抱擁が長かったりすると引き剥がされる。
「じゃあ、俺も」
両手を広げ横田くんが僕を抱きしめようとする。
「姫、こっち」
碧空くんの腕が伸びてきて横田くんの前から碧空くんの腕の中にポスンと落っこちた。横田英樹は小学校の同級生だった。似てるな、名前も聞いたことあるな、と思っていたけれど、教室と寮の売店と自室しか動線のなかった僕はなんとなく知り合いかもとは思っていたけど気にしていなかった。申し訳ないです。本来の姿で碧空くんと昼食を食べている時に話しかけられてびっくりした。
「忘れるなんて、酷いよ!」
「ご、ごめんなさい」
「姫、謝らなくていいよ」
「碧空、それはないんじゃない?小学生の時、姫宮をいじめてたのは碧空じゃないか。俺たちは姫宮を守ろうとしてたのに!」
そうなの?
不思議に思いキョトンとした顔で横田くんを見ると呆れたのか盛大に溜息を吐いた。
「ほんと…」
ブツブツと何か言ってる横田くんは僕の隣に座る。
「おい!姫の隣に座るなよ!」
「お前、余裕ないね」
ふふっと笑い席を移動するけど、僕たちの前に変わっただけだった。
「ここで食べていいでしょ?なんなら直也とか、久雄とか…呼んでこようか?」
なんとこの学校には碧空くんと横田くんの他にも数人の小学校の同級生がいて、三年生にも一年生にも小学生の僕を知っている人がいるそうだ。
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