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第05章 20枚の地図~王都編
第08話 尋問の報酬
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魔族を特別視したいがためにレベルやステータスが低いのに強いという矛盾した設定にした事で混乱を招き申し訳ありません。
少し纏めてみましたのでご参照ください。
もっと早くに出すべきだったと後悔しています。
―――――――――――――――――――――――――――
種族の平均的ステータス
――LV1――
人間<魔族<獣人
【人間】
HP:14 MP:16 ATC:12 DFC:11 SPD:14
【魔族】
HP:20 MP:22 ATC:18 DFC:17 SPD:17
【獣人(狼)】
HP:30 MP:6 ATC:12 DFC:11 SPD:14
【ゴブリン】
HP:18 MP:4 ATC:16 DFC:10 SPD:9
【オーガ】
HP:35 MP:13 ATC:22 DFC:18 SPD:16
――LV30――
人間<獣人<魔族
【人間】
HP:288 MP:275 ATC:280 DFC:276 SPD:278
【獣人(狼)】
HP:411 MP:182 ATC:425 DFC:388 SPD:410
【魔族】
HP:366 MP:385 ATC:372 DFC:390 SPD:388
※魔族は魔眼を必ず持っている。魔石を一定量体内吸収する事で発動できるようになる。(中型魔石で1000個程度)
※魔眼発動時、ステータスは二倍、称号の関係するスキルのステータスは四倍の効果があり。
※魔眼の発動時間は吸収した魔石の量が多ければ長くなる。(中型魔石1000個程度で約10分)
【ゴブリン】
HP:110 MP:44 ATC:99 DFC:94 SPD:88
※レベル10までのゴブリンの生存率20%。レベル20までの生存率4%。レベル30までの生存率1%未満。
レベル20から上位種へ進化可能。
【オーガ】
HP:390 MP:144 ATC:401 DFC:383 SPD:392
※レベル30から上位種へ進化可能。
―――種族によって基本ステータスが違うため、同じレベルでもステータスが違う。
―――魔族には魔眼による能力アップがあるので、通常時のステータスが低くても非常に強い個体となる。特に称号に関係するスキルは更に特化した強さとなる。
例)
――パシャック・レギオン(魔族)
HP:1087 MP:886 ATC:1210 DFC:1005 SPD:1334
称号:剣豪
⇩ ⇩ ⇩
『魔眼発動時』
HP:4348 MP:1772 ATC:4840 DFC:2010 SPD:5336
――――――――――――――――――――――――――――
王城を出る前にジュレ公爵から報酬について言い渡された。
冒険者ギルドから支払われるように手配しておくから楽しみにしているといいと言われた。
凄く笑顔だったし、王家の人が楽しみにしろって言うぐらいだから、大金なのかもね。
宿に戻ると、ちょうどクラマ達が帰ってきた所に鉢合わせした。さっき冒険者ギルドに寄って来たが、込み合ってたので一旦戻って来たそうだ。
なんでも、ダンジョンから出て来た時に精算したが、ユーが倒した魔物が多い事が判明し、ランクアップの手続きをするように指示されたそうだ。
確かにヘトヘトになってるね。レベリングの時のキッカ達を見るようだよ。
俺も冒険者ギルドに寄るようには言われてるけど、いくらなんでもまだ早い気がする。さっき城を出る時に言われたばかりだからね。
今日はユーがくたびれてるし、明朝に俺も一緒に行く事にした。
ユーは食事はいいからもう寝たいって言うんで、風呂だけは入れよって言って俺達は夕食を食べに宿の一階あるレストランのような綺麗な食堂へと向かった。
宿もホテルのようなゴージャスさがあるし、部屋も超スイートルームのような豪華な部屋だ。そしてこのレストランのような食堂。さすがは王都だと思わせる施設だ。
今回は招待だから王家が宿代を負担してくれてるけど、高いんだろうなぁ。部屋には風呂も付いてたし、ほんとホテルみたいだよ。
だが、食事はやっぱり焼きものがほとんどで、塩加減も薄い。スープはあるが、こちらは塩味しかしない。塩っ辛いとかでは無くて、出汁をちゃんと取って無いんだろうな。
コッソリとマヨネーズやソースを掛けながら肉を食べ終え、部屋に戻るとベッドで寝てるはずのユーがいない。
部屋のあちこちを探して見つかったのは湯船の中だった。
風呂に浸かりながら寝ちゃったみたいだ。
これは俺にはどうしようもないので、嫌がるクラマにお願いしてベッドまで運んでもらった。
ベッドは全部で四つある。二部屋に四つで二つずつの部屋割りになっていた。
残りのベッドはみっつ。だけど、部屋は二つ。クラマとマイアが同じ部屋で寝れば、俺はユーと同じ部屋になるし、どちらかがユーの部屋に寝ると、俺がクラマかマイアと同じ部屋で寝る事になる。
罠か……
巧妙に練られた罠だな。
では、この罠に便乗して俺はユーと……
「どこに行くのじゃ?」
「え? ベッドメイキングに」
「どこで寝るつもりなのじゃと聞いておるのじゃ」
「どこって…そっちでクラマとマイアが寝るんなら、残りはユーの隣のベッドしかないかなーって」
「何を言うておるのじゃ。この広い部屋で添い寝をすればいいのじゃ」
「でも、ユーが起きて来たら妖狐の姿になったクラマを見られちゃうよ」
「それは私が起きないようにしておきますので大丈夫です」
「……」
確かにこのリビングは広いけどさ、こんないい宿に泊まってベッドで寝ないってどうなの。
結局いつも通りクラマが妖狐になって三人で寝たよ。
ユーはマイアがぐっすり眠るように何かしたみたい。たぶん香かな? 植物系の何かがあるんだろ、説明はしてくれなかったよ。
翌朝は皆でゆっくり目の朝食を食べて、冒険者ギルドに行った。
朝早くはフィッツバーグでも混雑してたから、王都でも同じだと思って遅めに出かけたんだ。
それでもまぁまぁ混雑はしてた。昨日、絡んで来たテンプレな奴らはいなかったけど、やぱりクラマとマイアとユーを連れてると注目されるのは仕方が無いか。三人とも美人だしね。
ユーはいきなりCランクまで上がっていた。昨日のダンジョンではそれが認められるほど魔物を倒したようだ。量、質とも問題無しだそうだ。
ユーの用件はこれで終わったんだけど、俺はマスタールームに呼ばれてしまった。昨日の件だと思う。
クラマ達はまたユーを連れてダンジョンに行くと言うし、俺には来るなって言うからちょうど良かったかもしれない。
クラマ達を見送り、ギルド職員さんに案内されてマスタールームへと向かう。
マスタールームに入ると、初老の男性と綺麗なお姉さんがいた。
普通に考えれば男性がマスターで女性が秘書だろうな。
「呼び立ててしまってスマンね。昨日、王家から連絡があってな、国家公認冒険者の顔も見たかったので来てもらったのだ。儂はこの王都の冒険者ギルドマスター、ホルメナス・シュナイダルと言う。こっちは秘書のナンシーだ」
やっぱり合ってたね。
「はい、僕はAランク冒険者のエイジです。呼びにくいようでしたらイージと呼んでください」
いつも通りの挨拶を交わし、勧められて席に着く。
「では、悪いんだが儂も忙しい身でな。早速、要件に入らせてもらうぞ」
マスターがそう言うと、秘書さんが布袋をテーブルに持って来て置いた。置いた時に音がしたけど、中身はお金だと思う。
「中を確認してくれ、白金貨が100枚入っている。昨日、ワプキンス閣下から預かった報酬だ。儂はこれでも少ないと文句を言ったんだがね」
白金貨100枚⁉ 金貨10000枚って事だよ? 昨日、俺がした事って魔族の尋問を手伝っただけだよ? そりゃ、何度か「こんな事は初めてだ」とは言われたけど、そんなに報酬が出るの? しかもそれを少ないって、マスターの金銭感覚も相当だな。
「君は分かってない顔をしてるが、君のやった事は凄い事なんだぞ。今まで魔族の鑑定を成功させたものはいないんだ。それは何故だかわかるよな? 君も知っての通り魔眼だよ。魔族を鑑定しようとすると、必ず魔眼で邪魔をして、鑑定者を状態異常にするんだ。魅了であったり麻痺であったりな。時には眠らせたり酷い時には即死なんてものもあったな」
そ、そうだったの⁉ 即死って、俺ってそんなにピンチだったんだ。そんな所に一人で行かされてたんだ、ジュレ公爵にひどい扱いを受けてたんだな。
「それをだ、なぜ持ってたのかは知らないが、君の持ってた鑑定水晶で二人の魔族の鑑定が出来て、更に尋問まで出来てるそうじゃないか。その報酬が白金貨100枚程度で済まされていいはずは無いんだがな」
いえ、相当多いと思います。最近、俺にも分かって来ましたから。
「これで魔族に対抗できる手段ができるかもしれん、魔眼にはまだまだ秘密がありそうだからな。その秘密の解明が出来れば、魔族など脅威でなくなるかもしれん」
今まではどうやって倒してたんだろうね。
いつまでも出しておくわけにも行かないようだし、白金貨の入った袋を受け取った。
「中身を数えなくてもいいのか?」
「え? ちゃんと入ってるんですよね?」
「まぁ、そうだが、普通は数えるんだがな」
そうだったんだ。今度からは数えるようにしよう。
「ジュレ公爵からの報酬でマスターが間に入ってるんですから、数える方が失礼かと思ったんです」
「そう言われると嬉しいが、今度からは数えた方がいいぞ。報酬を数えるのは失礼には当たらんからな」
「はい、わかりました。今度からは数えるようにします」
「それとワプキンス閣下の事をジュレ公爵と呼ぶのもどうかと思うぞ。ジュレ公爵というと何人もいるからな。ワプキンス閣下、若しくはワプキンス卿が望ましい。ワプキンス・ジュレ卿でもいいがな」
あ、そうか。確かにそうかも。
「はい、勉強になりました。ありがとうございます」
「はっはっは、君は本当に冒険者か? そうか商人でもあったな、だから話し方も丁寧なんだな」
「は、はぁ」
別に商人だからじゃないんですけどね。初めて会う目上の人だからというだけなんですけど。
特に怖そうな人には敬語で話してます、はい。
「あー、それと、牢にもう一人いなかったか? 魔族以外には見なかったか」
「牢にですか? あ、いました。綺麗な髪の少年がいました」
何か嫌な感じのするプラチナブロンドの綺麗な髪の美少年がいたね。
「そうか、それならまだなんだな。いや、ありがとう」
「…彼はなんで牢にいたんですか?」
「すまんな、それは言えんのだ。だが、もうすぐ解放されるはずだ。出て来たら君のいいライバルになるかもしれんぞ?」
俺のライバルってどういう事だろ。それに解放って…普通は釈放って言わない?
「彼の名誉のために言っておくが、彼は捕まっているのではなく保護されているだけだからな。詳しく知りたければ、彼が出て来てから直接聞くといい」
「はい」
それまで王都にいるかどうかも分かりませんけどね。
話はこれで終わりだった。マスターも忙しい身のようで俺はマスタールームからさっさと放り出された。
別れ際に、今後の魔族の尋問の結果次第では追加報酬が出るかもしれんぞ。とも言われた。
もう十分頂きましたから。まだ白金貨400枚以上持ってるんで大丈夫ですよ。
さて、今日は特にする事も無いし、王都見物でもしようかな。
―――――――――――――――――――――――――――
ダンジョン二日目が終わった時点のユーのステータスです。
―― 星見 ユー(人族):LV68 ♀ 16歳
HP:3422 MP:3358 ATC:3228 DFC:3208 SPD:3447
スキル:【鑑定】【亜空間収納】【マップ】【周囲検索(拡)】【危機察知(広)】【HP・MP自動回復(大)】【レベル限界突破】【武具精通】【言語】【経験値三倍化】(常時発動)【レベルアップ時上昇率三倍】(レベルアップ時自動発動)【熱変動耐性(大)】【身体異常無効】【暗闇耐性】【恐怖耐性】【魔力吸収耐性】【体力吸収耐性】【暗視】【遠見】【予見】【瞬動】
武技:【体技】3/10【剣技】7/10【槍技】2/10【斧技】2/10【弓技】2/10
魔法:【火】3/10【水】4/10【風】2/10【土】1/10【光】5/10【付与】1/10【回復】3/10
称号:【転生者】【勇者】【星見衛児の従者】
少し纏めてみましたのでご参照ください。
もっと早くに出すべきだったと後悔しています。
―――――――――――――――――――――――――――
種族の平均的ステータス
――LV1――
人間<魔族<獣人
【人間】
HP:14 MP:16 ATC:12 DFC:11 SPD:14
【魔族】
HP:20 MP:22 ATC:18 DFC:17 SPD:17
【獣人(狼)】
HP:30 MP:6 ATC:12 DFC:11 SPD:14
【ゴブリン】
HP:18 MP:4 ATC:16 DFC:10 SPD:9
【オーガ】
HP:35 MP:13 ATC:22 DFC:18 SPD:16
――LV30――
人間<獣人<魔族
【人間】
HP:288 MP:275 ATC:280 DFC:276 SPD:278
【獣人(狼)】
HP:411 MP:182 ATC:425 DFC:388 SPD:410
【魔族】
HP:366 MP:385 ATC:372 DFC:390 SPD:388
※魔族は魔眼を必ず持っている。魔石を一定量体内吸収する事で発動できるようになる。(中型魔石で1000個程度)
※魔眼発動時、ステータスは二倍、称号の関係するスキルのステータスは四倍の効果があり。
※魔眼の発動時間は吸収した魔石の量が多ければ長くなる。(中型魔石1000個程度で約10分)
【ゴブリン】
HP:110 MP:44 ATC:99 DFC:94 SPD:88
※レベル10までのゴブリンの生存率20%。レベル20までの生存率4%。レベル30までの生存率1%未満。
レベル20から上位種へ進化可能。
【オーガ】
HP:390 MP:144 ATC:401 DFC:383 SPD:392
※レベル30から上位種へ進化可能。
―――種族によって基本ステータスが違うため、同じレベルでもステータスが違う。
―――魔族には魔眼による能力アップがあるので、通常時のステータスが低くても非常に強い個体となる。特に称号に関係するスキルは更に特化した強さとなる。
例)
――パシャック・レギオン(魔族)
HP:1087 MP:886 ATC:1210 DFC:1005 SPD:1334
称号:剣豪
⇩ ⇩ ⇩
『魔眼発動時』
HP:4348 MP:1772 ATC:4840 DFC:2010 SPD:5336
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王城を出る前にジュレ公爵から報酬について言い渡された。
冒険者ギルドから支払われるように手配しておくから楽しみにしているといいと言われた。
凄く笑顔だったし、王家の人が楽しみにしろって言うぐらいだから、大金なのかもね。
宿に戻ると、ちょうどクラマ達が帰ってきた所に鉢合わせした。さっき冒険者ギルドに寄って来たが、込み合ってたので一旦戻って来たそうだ。
なんでも、ダンジョンから出て来た時に精算したが、ユーが倒した魔物が多い事が判明し、ランクアップの手続きをするように指示されたそうだ。
確かにヘトヘトになってるね。レベリングの時のキッカ達を見るようだよ。
俺も冒険者ギルドに寄るようには言われてるけど、いくらなんでもまだ早い気がする。さっき城を出る時に言われたばかりだからね。
今日はユーがくたびれてるし、明朝に俺も一緒に行く事にした。
ユーは食事はいいからもう寝たいって言うんで、風呂だけは入れよって言って俺達は夕食を食べに宿の一階あるレストランのような綺麗な食堂へと向かった。
宿もホテルのようなゴージャスさがあるし、部屋も超スイートルームのような豪華な部屋だ。そしてこのレストランのような食堂。さすがは王都だと思わせる施設だ。
今回は招待だから王家が宿代を負担してくれてるけど、高いんだろうなぁ。部屋には風呂も付いてたし、ほんとホテルみたいだよ。
だが、食事はやっぱり焼きものがほとんどで、塩加減も薄い。スープはあるが、こちらは塩味しかしない。塩っ辛いとかでは無くて、出汁をちゃんと取って無いんだろうな。
コッソリとマヨネーズやソースを掛けながら肉を食べ終え、部屋に戻るとベッドで寝てるはずのユーがいない。
部屋のあちこちを探して見つかったのは湯船の中だった。
風呂に浸かりながら寝ちゃったみたいだ。
これは俺にはどうしようもないので、嫌がるクラマにお願いしてベッドまで運んでもらった。
ベッドは全部で四つある。二部屋に四つで二つずつの部屋割りになっていた。
残りのベッドはみっつ。だけど、部屋は二つ。クラマとマイアが同じ部屋で寝れば、俺はユーと同じ部屋になるし、どちらかがユーの部屋に寝ると、俺がクラマかマイアと同じ部屋で寝る事になる。
罠か……
巧妙に練られた罠だな。
では、この罠に便乗して俺はユーと……
「どこに行くのじゃ?」
「え? ベッドメイキングに」
「どこで寝るつもりなのじゃと聞いておるのじゃ」
「どこって…そっちでクラマとマイアが寝るんなら、残りはユーの隣のベッドしかないかなーって」
「何を言うておるのじゃ。この広い部屋で添い寝をすればいいのじゃ」
「でも、ユーが起きて来たら妖狐の姿になったクラマを見られちゃうよ」
「それは私が起きないようにしておきますので大丈夫です」
「……」
確かにこのリビングは広いけどさ、こんないい宿に泊まってベッドで寝ないってどうなの。
結局いつも通りクラマが妖狐になって三人で寝たよ。
ユーはマイアがぐっすり眠るように何かしたみたい。たぶん香かな? 植物系の何かがあるんだろ、説明はしてくれなかったよ。
翌朝は皆でゆっくり目の朝食を食べて、冒険者ギルドに行った。
朝早くはフィッツバーグでも混雑してたから、王都でも同じだと思って遅めに出かけたんだ。
それでもまぁまぁ混雑はしてた。昨日、絡んで来たテンプレな奴らはいなかったけど、やぱりクラマとマイアとユーを連れてると注目されるのは仕方が無いか。三人とも美人だしね。
ユーはいきなりCランクまで上がっていた。昨日のダンジョンではそれが認められるほど魔物を倒したようだ。量、質とも問題無しだそうだ。
ユーの用件はこれで終わったんだけど、俺はマスタールームに呼ばれてしまった。昨日の件だと思う。
クラマ達はまたユーを連れてダンジョンに行くと言うし、俺には来るなって言うからちょうど良かったかもしれない。
クラマ達を見送り、ギルド職員さんに案内されてマスタールームへと向かう。
マスタールームに入ると、初老の男性と綺麗なお姉さんがいた。
普通に考えれば男性がマスターで女性が秘書だろうな。
「呼び立ててしまってスマンね。昨日、王家から連絡があってな、国家公認冒険者の顔も見たかったので来てもらったのだ。儂はこの王都の冒険者ギルドマスター、ホルメナス・シュナイダルと言う。こっちは秘書のナンシーだ」
やっぱり合ってたね。
「はい、僕はAランク冒険者のエイジです。呼びにくいようでしたらイージと呼んでください」
いつも通りの挨拶を交わし、勧められて席に着く。
「では、悪いんだが儂も忙しい身でな。早速、要件に入らせてもらうぞ」
マスターがそう言うと、秘書さんが布袋をテーブルに持って来て置いた。置いた時に音がしたけど、中身はお金だと思う。
「中を確認してくれ、白金貨が100枚入っている。昨日、ワプキンス閣下から預かった報酬だ。儂はこれでも少ないと文句を言ったんだがね」
白金貨100枚⁉ 金貨10000枚って事だよ? 昨日、俺がした事って魔族の尋問を手伝っただけだよ? そりゃ、何度か「こんな事は初めてだ」とは言われたけど、そんなに報酬が出るの? しかもそれを少ないって、マスターの金銭感覚も相当だな。
「君は分かってない顔をしてるが、君のやった事は凄い事なんだぞ。今まで魔族の鑑定を成功させたものはいないんだ。それは何故だかわかるよな? 君も知っての通り魔眼だよ。魔族を鑑定しようとすると、必ず魔眼で邪魔をして、鑑定者を状態異常にするんだ。魅了であったり麻痺であったりな。時には眠らせたり酷い時には即死なんてものもあったな」
そ、そうだったの⁉ 即死って、俺ってそんなにピンチだったんだ。そんな所に一人で行かされてたんだ、ジュレ公爵にひどい扱いを受けてたんだな。
「それをだ、なぜ持ってたのかは知らないが、君の持ってた鑑定水晶で二人の魔族の鑑定が出来て、更に尋問まで出来てるそうじゃないか。その報酬が白金貨100枚程度で済まされていいはずは無いんだがな」
いえ、相当多いと思います。最近、俺にも分かって来ましたから。
「これで魔族に対抗できる手段ができるかもしれん、魔眼にはまだまだ秘密がありそうだからな。その秘密の解明が出来れば、魔族など脅威でなくなるかもしれん」
今まではどうやって倒してたんだろうね。
いつまでも出しておくわけにも行かないようだし、白金貨の入った袋を受け取った。
「中身を数えなくてもいいのか?」
「え? ちゃんと入ってるんですよね?」
「まぁ、そうだが、普通は数えるんだがな」
そうだったんだ。今度からは数えるようにしよう。
「ジュレ公爵からの報酬でマスターが間に入ってるんですから、数える方が失礼かと思ったんです」
「そう言われると嬉しいが、今度からは数えた方がいいぞ。報酬を数えるのは失礼には当たらんからな」
「はい、わかりました。今度からは数えるようにします」
「それとワプキンス閣下の事をジュレ公爵と呼ぶのもどうかと思うぞ。ジュレ公爵というと何人もいるからな。ワプキンス閣下、若しくはワプキンス卿が望ましい。ワプキンス・ジュレ卿でもいいがな」
あ、そうか。確かにそうかも。
「はい、勉強になりました。ありがとうございます」
「はっはっは、君は本当に冒険者か? そうか商人でもあったな、だから話し方も丁寧なんだな」
「は、はぁ」
別に商人だからじゃないんですけどね。初めて会う目上の人だからというだけなんですけど。
特に怖そうな人には敬語で話してます、はい。
「あー、それと、牢にもう一人いなかったか? 魔族以外には見なかったか」
「牢にですか? あ、いました。綺麗な髪の少年がいました」
何か嫌な感じのするプラチナブロンドの綺麗な髪の美少年がいたね。
「そうか、それならまだなんだな。いや、ありがとう」
「…彼はなんで牢にいたんですか?」
「すまんな、それは言えんのだ。だが、もうすぐ解放されるはずだ。出て来たら君のいいライバルになるかもしれんぞ?」
俺のライバルってどういう事だろ。それに解放って…普通は釈放って言わない?
「彼の名誉のために言っておくが、彼は捕まっているのではなく保護されているだけだからな。詳しく知りたければ、彼が出て来てから直接聞くといい」
「はい」
それまで王都にいるかどうかも分かりませんけどね。
話はこれで終わりだった。マスターも忙しい身のようで俺はマスタールームからさっさと放り出された。
別れ際に、今後の魔族の尋問の結果次第では追加報酬が出るかもしれんぞ。とも言われた。
もう十分頂きましたから。まだ白金貨400枚以上持ってるんで大丈夫ですよ。
さて、今日は特にする事も無いし、王都見物でもしようかな。
―――――――――――――――――――――――――――
ダンジョン二日目が終わった時点のユーのステータスです。
―― 星見 ユー(人族):LV68 ♀ 16歳
HP:3422 MP:3358 ATC:3228 DFC:3208 SPD:3447
スキル:【鑑定】【亜空間収納】【マップ】【周囲検索(拡)】【危機察知(広)】【HP・MP自動回復(大)】【レベル限界突破】【武具精通】【言語】【経験値三倍化】(常時発動)【レベルアップ時上昇率三倍】(レベルアップ時自動発動)【熱変動耐性(大)】【身体異常無効】【暗闇耐性】【恐怖耐性】【魔力吸収耐性】【体力吸収耐性】【暗視】【遠見】【予見】【瞬動】
武技:【体技】3/10【剣技】7/10【槍技】2/10【斧技】2/10【弓技】2/10
魔法:【火】3/10【水】4/10【風】2/10【土】1/10【光】5/10【付与】1/10【回復】3/10
称号:【転生者】【勇者】【星見衛児の従者】
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(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
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