157 / 224
第10章 新たなる拠点作り
第04話 一夜目①
しおりを挟む
【悪魔召喚】について、頭の中が整理できた頃、夕食の準備ができたとメイドさんから報告を受けた。
頭では整理できたけど、気持ちの整理はまだなんだよな。一度呼び出して見てから今後も使うかどうか決めるとしよう。何事も一度試してみないと分からないからね。
夕食は食堂でするか部屋でするかと聞かれたので、今日の所は部屋で食事したいとお願いした。
色々あって疲れたからもう眠いんだよ。さっさと飯食って寝たいんだよ。トレーズ様に会ったのって今日だからね。それも二回も会ったし、それからエルフとの出会いも会話も疲れたし、さっさと寝たいんだよ。
皆、元気かなぁ。ま、今朝会ったところだから元気には違いないだろうけど、心配してるんだろうなぁ。
皆と会議というか報告会をしたのって今朝の話なんだよなぁ。もう随分前のような気がするよ。
ここも風呂文化は無いみたいだから、明日、森の中ででも小屋を出して入ろうかな。
そんな事を考えてると料理が運ばれてきた。
サラダ、焼き物、サラダ、スープ、サラダ、パン、サラダ……サラダ多くね?
というか、野菜多くね? いやいや野菜しか無くね?
サラダはもちろん野菜だ。焼き物ってきのこの焼き物? スープは芋類か。肉は……無いな。
精進料理? 俺、ベジタリアンじゃないんだけど。
いやいや、待て待て。こんなメニューだが美味けりゃいいんだ。腹にガッツリ来なくても、美味けりゃ満足できるから。最悪は衛星に頼むか収納バッグに入ってるものを食べればいいんだから。
結論から言おう。
ナシだ。
味? 味はあったよ。結構濃厚だった。
だけどね、全部甘いんだ。塩はここでも貴重なのか塩の味はほとんどしなかった。
その代わりに蜂蜜がたっぷりどの料理にも使われてたんだ。焼き物やスープはそれにプラス香草が使われてたようだけど、合わない。蜂蜜と香草に熱を加えられて全然合わないんだ。焼いた後に蜂蜜を掛けるとか、香草だけをスープに入れるならまだ食べられるかもしれないけど、これは食えたもんじゃない。
合う組み合わせもあるんだろうけど、組み合わせが悪すぎるのか、ハッキリ言って不味いとしか言えない料理群だった。
「あのさ、悪いんだけど……」
俺の一言で音も立てずに一瞬で五人のメイドが俺の前に素早く並んだ。
……忍者か!?
「何でございますか?」
「あの…悪いんだけど、調味料を使ってもいいかな」
「調味料ですか? こちらにはハーブはご用意してございますが」
「いや、自家製のものがあるんで使ってもいいかな? ちょっと僕には口に合わないというか……」
エイジ! もっとハッキリ不味いと言え! と心の中では叱咤するが、それが言えないのが俺だ。
「今日の料理には大量の蜜と塩をふんだんに使ってあります。それ以上の調味料はお勧めではありませんが」
その大量の蜜が邪魔で不味いんだよ! しかも塩も言ったけど、ほとんど塩味はしなかったよ!
だから、醤油かマヨネーズで誤魔化せないかと思ったんだけど、想像するだけで無理そうだし、俺も強気で言う気は無い。
「そうですね、わかりました」
うぐぅ~、どうしよう。このメイドからすると、凄く贅沢な食事のようだけど、これ以上食べたくない。
いつも通り、困った時の衛星頼みをしてみるか。
『タマちゃん、この料理を見た目を変えずにメイド達にバレないように美味しくアレンジできる?』
『不可能です』
おぅふ、衛星までが匙を投げる味って……
『だったらさ、メイド達にバレないように、見た目が同じで美味しい料理とすり替えられない?』
『Sir, yes, sir』
おおっ! 出たよ、『Sir, yes, sir』が出た! 出来るんだ。やっぱり衛星は頼りになるよな。
『mission complete』
えっ!? もう~? 全然分からなかったぞ?
だけど、衛星の事は信じてるし、見た目は変わって無くてもすり替えてくれてるはずだ!
と、勇気を持って食べてみた。
美味しい~~~
なんだろう、これ本当に野菜だけって感じの腹にガツンとは来るし、味も濃厚で美味い! それでいて、野菜の風味や食感は残ってるのに違和感も無い。今までに味わった事の無い、最高に美味い料理だ!
さすが衛星! いい仕事するよね~
元は野菜だし、いくらでも食べれそうだ。
出された料理は結構な量があったけど、完食しました。ゲフッ!
「お口に合ったようで安心しました。やはり調味料は必要ありませんでしたね」
自慢気にドヤ顔で言って来たメイドさん。
「はい、大変美味しく頂きました。ご馳走様でした」
大人の対応で返す俺。
ただ文句が言えない小心者なだけなんだけどね。
料理を片付けてもらうと、あとは寝るだけ。なんだけど……
「あのー……」
「はい、なんでしょうか」
「あなた達はいつまでそこにいるんでしょうか」
「エ・イ・ジ様がいらっしゃる限り、私達はいつまでもお傍でお仕えさせて頂きます」
「いつまでもって…だったらいつ休むの?」
「私達は休みません」
いやいや、休むだろ! 休まなくちゃダメだろ!
「いやいや、休んでください。それに、いつまでもいられると僕も落ち着きませんし、ゆっくり休めません。どこにも行きませんから、あなた達も休んでください」
「そういうわけには参りません。私達の役目ですので」
「そう…なんですか? でも、休まないって、いつ寝るんですか?」
「寝ません」
「え……寝ないの? 寝なくてもいいの?」
「はい」
ウソだ、絶対にウソだ。寝なくて済むはずないじゃん! なんでそういうウソを堂々とついちゃうかなぁ。
ま、いいや、これも衛星に頼んじゃおっと。
『タマちゃん、このメイドさん達を寝かしてほしいんだけど、ちょっと条件があって、目覚めた時に《自分は寝ずに頑張ってました》って思い込むようにできる?』
『Sir, yes, sir』
いつもながら流石だね。そのまま床に寝かせるのも忍びないので、衛星に布団を用意してもらって寝かせてもらった。
起きるのもこちらが合図するまで目覚めさせなければいいだろう。布団を片付けてから起こせば不審に思われる事もないし、本人達がぶっ通しで起きていて倒れる心配も無い。
更に、これが一番重要だけど、俺がのんびりできる。ずっと見張られてるって嫌なもんだよ。
さて、邪魔な視線が無くなったところで、気になってた【悪魔召喚】の検証でもするかな。
…………
………
……
…どうやって召喚するの? 呼び出し方なんて知らないんだけど。タマちゃんが詳しそうだったから聞けばいいかな?
はっ! まさか……また、まさかの厨ニ的な声出しじゃ無いだろうな。叫ぶとか絶対嫌だからな!
『タマちゃん、【悪魔召喚】の召喚方法って知ってる?』
念の為、声を出さずにタマちゃんに聞いてみた。
見張られてるかもしれないからね。召喚は見られたとしても俺の能力だって思われるだけだけど、独り言をを見られるのは辛い。
見張られて無ければそれでいいけど、見張られてた場合を考えて、念の為声に出さずにタマちゃんと会話をした。
『はい、悪魔の名前を知っていれば名前を言って【悪魔召喚】と唱えれば召喚できます。名前を知らない場合、ランクを言えばそのランクの悪魔がランダムで召喚されます。消費MPを告げても召喚できます』
ズーン。orz
やっぱりそう来たか…声に出せと。しかも【悪魔召喚】と言えと。
ただでさえ呪いとか言われてんのに、【悪魔召喚】って言っちゃったら、俺…終わっちゃうよ? 悪魔って印象悪いんだって!
そうは言っても検証はしないとダメだろう。神様と思われるトレーズ様が付けてくれた加護だ。衛星だって付けてくれたトレーズ様が、役立たないものを付けるはずがない! そうだろ、エイジ!
そう自分に強く強く言い聞かせる。俺だって悪魔ってどうなの? って思ってるんだ。衛星が役立つものっぽい事を言ってくれたけど、この目で見るまでは信用できないんだから。
後は監視の目だな。
絶対、誰か見てると思うんだよ。
だってさ、あれだけ持ち上げられたのに、メイドさんの見張りだけっておかしいもん。
もてなしてくれてるにしても、何か変だし。
『タマちゃん? この部屋って監視されてる?』
『はい、監視されています』
やっぱりか。だったら、メイドさん達を寝かしたのも見られたのかな。
それにしては、何のアクションも起こらないのは何でだろ。
『メイドさん達が寝てるのも見られてる?』
『対策済みです。もうエイジは寝てるように見せてますし、メイドも壁際に立ってるように見せてます』
さすがぁ。やるねータマちゃん!
だったら、検証やり放題だな。
っと、その前に。この村の規模が知りたいな。どっちを先にやろうか……両方やっちゃおう!
『タマちゃん、このエルフの村【ウエストビレッジ】の規模は五本の大樹だけかな』
『分かりません』
あれ? まだ調べてないのかな?
『だったら調べてくれる? あと、人口とか強さとか得意分野や苦手分野とか、あと絶対にやってはいけない事とか仕来たりなんかも分かると助かるんだけど』
『Sir, yes, sir』
やっぱり頼んでなかったから調べてなかったんだ。確かに衛星にとってはどうでもいい事だもんね。
いつも通り、タマちゃんと二つの衛星を残して四方に散って行ったよ。
さてと、どんな悪魔を呼び出そうか。俺の知ってる悪魔って……誰? うーん…デビ〇マンとか? それは後々ややこしいから辞めとこう。
バベルの塔に住んでる二世の敵とか? あれは悪魔の塔に住んでるだけで悪魔じゃないか。
悪の手先って意外と悪魔っていないなぁ。
『タマちゃん、悪魔のリストを作ってよ。代表的なところだけでいいからさ』
『Sir, yes, sir』
いっぱい教えてもらっても覚えきれないしね。
パサっと紙が一枚床に落ちた。
もう出来たの? いつもながら仕事が早いね。
『エルフの検索完了』
おっ、こっちももう終わったんだ。完了報告も英語だったり日本語だったり纏まらないね。まだ完全にアップデートが完了してないのかな?
『えっと、エルフの報告はあとでいいや。先に【悪魔召喚】のリストを見るよ』
って、うわぁー、どんだけいるの、悪魔って。代表的なところだけでいいって言ったのに。こんなの覚えきれるわけないって。
全然聞いた事の無い名前なんて頭に入って来ないし、ソネリオンなんて、誰それ? って感じだ。
ゲームなんかで聞いた事があるような名前で行くと、『バルバトス』『グラシャラボラス』『アシュタロト』『ベリアル』『ベルゼバブ』『エキドナ』『アーリマン』『ウリエル』あたりが、聞いた事あるような無いような。無くても覚えられるかなぁって名前だな。
どうせ全部は覚えられないんだ。せめてルシファーとこの内の何人かは覚えようか。
大勢の名前があるけど、この名前持ちは爵位も書いてあるな。大公や公爵や伯爵なんかがあるけど、この名前持ちより下はクラスだけだな。名前を持ってないのかな。
一番上はルシファーか、タマちゃんもそう言ってたな。爵位の欄には皇帝って……こんなの呼んでも大丈夫か?
そのすぐ下がベルゼバブ。君主って……君主と皇帝って別の意味だったの? アシュタロト大伯爵やらベリアルが王? 結構下の方に載ってるのに王なの? まぁ、王にも色々あるからね。
うん、どれも呼んだらヤバそうなのだけは分かる。まずは、名前の無い下位のレッサーデーモンあたりから……ん? チビデビル? 消費MP1? お得じゃん! おーおー、チビシリーズって結構いるじゃん。
チビサタン、チビデモン、チビアクマ、チビオニ、チビアッキか。全部呼んでもMP6じゃん! これいいかも!
よし決めた! チビシリーズを呼ぼう! これなら俺にも対処できそうだ。
まずはお試しだから一人だけね。
……声を出して呼ぶんだったな。
周囲確認して、誰も聞いてない事を確認。うん、大丈夫だ。
「ふぅ、さぁ呼ぶぞ! 【悪魔召喚】チビサタン!」
ふむ、嫌がってた割にはノリノリで言っちゃったけどさ、ちゃんと発動してくれてよかった。これで不発だったら【悪魔召喚】なんて完全封印だったな。
床には直径五〇センチぐらいの魔法陣が現れ、ズズズズズと奈落から上がって来るように頭から悪魔が現れた。
「あはっ、可愛いっ!」
この子、身長は五〇センチぐらい? 三頭身の幼児体系で細長い黒い尻尾を持っていて、尻尾の先は矢印のようになってるね。
悪魔の特徴なのか、青い肌に白黒反転の目の色をしてるけど、その目もクリンクリンだし、二本出た牙が八重歯っぽいのも可愛さを二倍増しにしている。
『お持ち帰りしたい!』『抱っこしてスリスリしたい!』というのが第一印象だった。
「お呼びでございましゅか、ごちゅじんちゃま」
ぐはっ! なにその甘噛みはー!
ドヤ顔になってるけど、言えてないよー。可愛すぐる~
もうダメだ、絶対この子持って帰る!
悪魔! 恐るべし! だったな。
「どんな、ご用で、しょうか」
どこでそんなセリフを覚えたんだろうな。誰か教えてくれる先生でもいるのかな。言わされてる感がアリアリなんだけど。
そんな事を考えてると、『どしたの?』みたいに首を傾げてこちらの返事を待っている。
ごはっ! 参った! もう堪らん!
「うん、特に用は無いんだー。どんな子が出て来るのか見たかっただけなんだー」
「そうですか。ご用がないのでしたら帰らなければなりまちぇん」
そう寂しそうに答えるチビサタン。甘噛みと寂しそうな表情で用も無いのに呼び出してしまった罪悪感に囚われる俺。
「ごめんごめん、用はあったんだ。君を見るのが用だったんだ。あと、どんな能力を持ってるのか聞きたかったんだけど教えてくれるかなー」
「はい! もちろんです!」
用があったと答えると、大喜びで返事をするチビデビル。
もう、この笑顔を見れただけで君の用は終わった気がするよ。あぁ、癒される~
「ボクの得意は戦闘です!」
「へぇ~そうなんだ。どのぐらい強いのかなぁ~」
「ものすごく強いのです!」
腰に手を当て、胸を張って自慢する姿が非常に微笑ましい。思わず目尻を下げてにやけてしまう。
「では、ボクのパンチをお見せするのです!」
そう言うと、「シュッシュッシュッ」と声を出しながらシャドーボクシングを始めた。
「シュッシュッシュッ」って三回言ってるのに一回しかパンチが出てない。
なんだろ、このホンワカする気持ち……和むなぁ~
戦闘力は無しと見た方がいいんだろうな。うん、この子に戦闘力なんて求めないって。あ…こけた……
つまづくとこなんて無いんだけど……あー、目にいっぱい涙溜めちゃって。
近寄って抱き上げて頭をなでてあげる。
「大丈夫かい?」
「グスン…大丈夫! ボクは強いから泣かないもん!」
ほぼ泣いた判定だけど、本人が泣いてないと言うんだから尊重してあげよう。
「うんうん、泣いてないね。強い強い」
「うん! ボクは強いんだ! お母様がね、強い男の子は泣いちゃダメだって教えてくれたんだ!」
「お母様?」
母親がいるのか。そりゃいるか、そうじゃないと、どうやって生まれるんだって話になるよな。
「お母様を呼んでもいいですか?」
「え? 呼ぶの?」
「はい!」
こんな天使の微笑をされて断れる奴がいれば呼んで来てほしい。
「うん、いいよ」
「ありがとう! じゃあ、MPいただきまーす」
「えっ!?」
え? 勝手に俺のMPを使っちゃうの? そんな事できるの?
俺が呆気に取られていると、さっきチビサタンが出て来たよりも五倍ぐらい大きな魔法陣が三つ、一部が重なり合う形で現れた。
色も鮮やかで、明らかにスケールの違う魔法陣だった。
一体どんな母親が……いや、悪魔だったな……うえ!? そうだ! 悪魔だよ! 勝手に呼んじゃダメだよー!
時既に遅し。もう魔法陣から頭から順番にせり上がって来ている。
騙された! 何が天使の微笑だ! 悪魔の魅惑じゃねーか! そんな諺なんて無ぇーけどよ! ……あれ? いいのか、こいつら悪魔だったよ。
床からせり上がるようにゆっくりとその悪魔は現れた。ゆっくりと言っても一秒も掛かって無いと思う。だが、そんな短い時間でも、俺には非常に長く感じられた。
そして現れた女性はトレーズ様には少し負けるが、マイアに匹敵するような美女だった。
頭では整理できたけど、気持ちの整理はまだなんだよな。一度呼び出して見てから今後も使うかどうか決めるとしよう。何事も一度試してみないと分からないからね。
夕食は食堂でするか部屋でするかと聞かれたので、今日の所は部屋で食事したいとお願いした。
色々あって疲れたからもう眠いんだよ。さっさと飯食って寝たいんだよ。トレーズ様に会ったのって今日だからね。それも二回も会ったし、それからエルフとの出会いも会話も疲れたし、さっさと寝たいんだよ。
皆、元気かなぁ。ま、今朝会ったところだから元気には違いないだろうけど、心配してるんだろうなぁ。
皆と会議というか報告会をしたのって今朝の話なんだよなぁ。もう随分前のような気がするよ。
ここも風呂文化は無いみたいだから、明日、森の中ででも小屋を出して入ろうかな。
そんな事を考えてると料理が運ばれてきた。
サラダ、焼き物、サラダ、スープ、サラダ、パン、サラダ……サラダ多くね?
というか、野菜多くね? いやいや野菜しか無くね?
サラダはもちろん野菜だ。焼き物ってきのこの焼き物? スープは芋類か。肉は……無いな。
精進料理? 俺、ベジタリアンじゃないんだけど。
いやいや、待て待て。こんなメニューだが美味けりゃいいんだ。腹にガッツリ来なくても、美味けりゃ満足できるから。最悪は衛星に頼むか収納バッグに入ってるものを食べればいいんだから。
結論から言おう。
ナシだ。
味? 味はあったよ。結構濃厚だった。
だけどね、全部甘いんだ。塩はここでも貴重なのか塩の味はほとんどしなかった。
その代わりに蜂蜜がたっぷりどの料理にも使われてたんだ。焼き物やスープはそれにプラス香草が使われてたようだけど、合わない。蜂蜜と香草に熱を加えられて全然合わないんだ。焼いた後に蜂蜜を掛けるとか、香草だけをスープに入れるならまだ食べられるかもしれないけど、これは食えたもんじゃない。
合う組み合わせもあるんだろうけど、組み合わせが悪すぎるのか、ハッキリ言って不味いとしか言えない料理群だった。
「あのさ、悪いんだけど……」
俺の一言で音も立てずに一瞬で五人のメイドが俺の前に素早く並んだ。
……忍者か!?
「何でございますか?」
「あの…悪いんだけど、調味料を使ってもいいかな」
「調味料ですか? こちらにはハーブはご用意してございますが」
「いや、自家製のものがあるんで使ってもいいかな? ちょっと僕には口に合わないというか……」
エイジ! もっとハッキリ不味いと言え! と心の中では叱咤するが、それが言えないのが俺だ。
「今日の料理には大量の蜜と塩をふんだんに使ってあります。それ以上の調味料はお勧めではありませんが」
その大量の蜜が邪魔で不味いんだよ! しかも塩も言ったけど、ほとんど塩味はしなかったよ!
だから、醤油かマヨネーズで誤魔化せないかと思ったんだけど、想像するだけで無理そうだし、俺も強気で言う気は無い。
「そうですね、わかりました」
うぐぅ~、どうしよう。このメイドからすると、凄く贅沢な食事のようだけど、これ以上食べたくない。
いつも通り、困った時の衛星頼みをしてみるか。
『タマちゃん、この料理を見た目を変えずにメイド達にバレないように美味しくアレンジできる?』
『不可能です』
おぅふ、衛星までが匙を投げる味って……
『だったらさ、メイド達にバレないように、見た目が同じで美味しい料理とすり替えられない?』
『Sir, yes, sir』
おおっ! 出たよ、『Sir, yes, sir』が出た! 出来るんだ。やっぱり衛星は頼りになるよな。
『mission complete』
えっ!? もう~? 全然分からなかったぞ?
だけど、衛星の事は信じてるし、見た目は変わって無くてもすり替えてくれてるはずだ!
と、勇気を持って食べてみた。
美味しい~~~
なんだろう、これ本当に野菜だけって感じの腹にガツンとは来るし、味も濃厚で美味い! それでいて、野菜の風味や食感は残ってるのに違和感も無い。今までに味わった事の無い、最高に美味い料理だ!
さすが衛星! いい仕事するよね~
元は野菜だし、いくらでも食べれそうだ。
出された料理は結構な量があったけど、完食しました。ゲフッ!
「お口に合ったようで安心しました。やはり調味料は必要ありませんでしたね」
自慢気にドヤ顔で言って来たメイドさん。
「はい、大変美味しく頂きました。ご馳走様でした」
大人の対応で返す俺。
ただ文句が言えない小心者なだけなんだけどね。
料理を片付けてもらうと、あとは寝るだけ。なんだけど……
「あのー……」
「はい、なんでしょうか」
「あなた達はいつまでそこにいるんでしょうか」
「エ・イ・ジ様がいらっしゃる限り、私達はいつまでもお傍でお仕えさせて頂きます」
「いつまでもって…だったらいつ休むの?」
「私達は休みません」
いやいや、休むだろ! 休まなくちゃダメだろ!
「いやいや、休んでください。それに、いつまでもいられると僕も落ち着きませんし、ゆっくり休めません。どこにも行きませんから、あなた達も休んでください」
「そういうわけには参りません。私達の役目ですので」
「そう…なんですか? でも、休まないって、いつ寝るんですか?」
「寝ません」
「え……寝ないの? 寝なくてもいいの?」
「はい」
ウソだ、絶対にウソだ。寝なくて済むはずないじゃん! なんでそういうウソを堂々とついちゃうかなぁ。
ま、いいや、これも衛星に頼んじゃおっと。
『タマちゃん、このメイドさん達を寝かしてほしいんだけど、ちょっと条件があって、目覚めた時に《自分は寝ずに頑張ってました》って思い込むようにできる?』
『Sir, yes, sir』
いつもながら流石だね。そのまま床に寝かせるのも忍びないので、衛星に布団を用意してもらって寝かせてもらった。
起きるのもこちらが合図するまで目覚めさせなければいいだろう。布団を片付けてから起こせば不審に思われる事もないし、本人達がぶっ通しで起きていて倒れる心配も無い。
更に、これが一番重要だけど、俺がのんびりできる。ずっと見張られてるって嫌なもんだよ。
さて、邪魔な視線が無くなったところで、気になってた【悪魔召喚】の検証でもするかな。
…………
………
……
…どうやって召喚するの? 呼び出し方なんて知らないんだけど。タマちゃんが詳しそうだったから聞けばいいかな?
はっ! まさか……また、まさかの厨ニ的な声出しじゃ無いだろうな。叫ぶとか絶対嫌だからな!
『タマちゃん、【悪魔召喚】の召喚方法って知ってる?』
念の為、声を出さずにタマちゃんに聞いてみた。
見張られてるかもしれないからね。召喚は見られたとしても俺の能力だって思われるだけだけど、独り言をを見られるのは辛い。
見張られて無ければそれでいいけど、見張られてた場合を考えて、念の為声に出さずにタマちゃんと会話をした。
『はい、悪魔の名前を知っていれば名前を言って【悪魔召喚】と唱えれば召喚できます。名前を知らない場合、ランクを言えばそのランクの悪魔がランダムで召喚されます。消費MPを告げても召喚できます』
ズーン。orz
やっぱりそう来たか…声に出せと。しかも【悪魔召喚】と言えと。
ただでさえ呪いとか言われてんのに、【悪魔召喚】って言っちゃったら、俺…終わっちゃうよ? 悪魔って印象悪いんだって!
そうは言っても検証はしないとダメだろう。神様と思われるトレーズ様が付けてくれた加護だ。衛星だって付けてくれたトレーズ様が、役立たないものを付けるはずがない! そうだろ、エイジ!
そう自分に強く強く言い聞かせる。俺だって悪魔ってどうなの? って思ってるんだ。衛星が役立つものっぽい事を言ってくれたけど、この目で見るまでは信用できないんだから。
後は監視の目だな。
絶対、誰か見てると思うんだよ。
だってさ、あれだけ持ち上げられたのに、メイドさんの見張りだけっておかしいもん。
もてなしてくれてるにしても、何か変だし。
『タマちゃん? この部屋って監視されてる?』
『はい、監視されています』
やっぱりか。だったら、メイドさん達を寝かしたのも見られたのかな。
それにしては、何のアクションも起こらないのは何でだろ。
『メイドさん達が寝てるのも見られてる?』
『対策済みです。もうエイジは寝てるように見せてますし、メイドも壁際に立ってるように見せてます』
さすがぁ。やるねータマちゃん!
だったら、検証やり放題だな。
っと、その前に。この村の規模が知りたいな。どっちを先にやろうか……両方やっちゃおう!
『タマちゃん、このエルフの村【ウエストビレッジ】の規模は五本の大樹だけかな』
『分かりません』
あれ? まだ調べてないのかな?
『だったら調べてくれる? あと、人口とか強さとか得意分野や苦手分野とか、あと絶対にやってはいけない事とか仕来たりなんかも分かると助かるんだけど』
『Sir, yes, sir』
やっぱり頼んでなかったから調べてなかったんだ。確かに衛星にとってはどうでもいい事だもんね。
いつも通り、タマちゃんと二つの衛星を残して四方に散って行ったよ。
さてと、どんな悪魔を呼び出そうか。俺の知ってる悪魔って……誰? うーん…デビ〇マンとか? それは後々ややこしいから辞めとこう。
バベルの塔に住んでる二世の敵とか? あれは悪魔の塔に住んでるだけで悪魔じゃないか。
悪の手先って意外と悪魔っていないなぁ。
『タマちゃん、悪魔のリストを作ってよ。代表的なところだけでいいからさ』
『Sir, yes, sir』
いっぱい教えてもらっても覚えきれないしね。
パサっと紙が一枚床に落ちた。
もう出来たの? いつもながら仕事が早いね。
『エルフの検索完了』
おっ、こっちももう終わったんだ。完了報告も英語だったり日本語だったり纏まらないね。まだ完全にアップデートが完了してないのかな?
『えっと、エルフの報告はあとでいいや。先に【悪魔召喚】のリストを見るよ』
って、うわぁー、どんだけいるの、悪魔って。代表的なところだけでいいって言ったのに。こんなの覚えきれるわけないって。
全然聞いた事の無い名前なんて頭に入って来ないし、ソネリオンなんて、誰それ? って感じだ。
ゲームなんかで聞いた事があるような名前で行くと、『バルバトス』『グラシャラボラス』『アシュタロト』『ベリアル』『ベルゼバブ』『エキドナ』『アーリマン』『ウリエル』あたりが、聞いた事あるような無いような。無くても覚えられるかなぁって名前だな。
どうせ全部は覚えられないんだ。せめてルシファーとこの内の何人かは覚えようか。
大勢の名前があるけど、この名前持ちは爵位も書いてあるな。大公や公爵や伯爵なんかがあるけど、この名前持ちより下はクラスだけだな。名前を持ってないのかな。
一番上はルシファーか、タマちゃんもそう言ってたな。爵位の欄には皇帝って……こんなの呼んでも大丈夫か?
そのすぐ下がベルゼバブ。君主って……君主と皇帝って別の意味だったの? アシュタロト大伯爵やらベリアルが王? 結構下の方に載ってるのに王なの? まぁ、王にも色々あるからね。
うん、どれも呼んだらヤバそうなのだけは分かる。まずは、名前の無い下位のレッサーデーモンあたりから……ん? チビデビル? 消費MP1? お得じゃん! おーおー、チビシリーズって結構いるじゃん。
チビサタン、チビデモン、チビアクマ、チビオニ、チビアッキか。全部呼んでもMP6じゃん! これいいかも!
よし決めた! チビシリーズを呼ぼう! これなら俺にも対処できそうだ。
まずはお試しだから一人だけね。
……声を出して呼ぶんだったな。
周囲確認して、誰も聞いてない事を確認。うん、大丈夫だ。
「ふぅ、さぁ呼ぶぞ! 【悪魔召喚】チビサタン!」
ふむ、嫌がってた割にはノリノリで言っちゃったけどさ、ちゃんと発動してくれてよかった。これで不発だったら【悪魔召喚】なんて完全封印だったな。
床には直径五〇センチぐらいの魔法陣が現れ、ズズズズズと奈落から上がって来るように頭から悪魔が現れた。
「あはっ、可愛いっ!」
この子、身長は五〇センチぐらい? 三頭身の幼児体系で細長い黒い尻尾を持っていて、尻尾の先は矢印のようになってるね。
悪魔の特徴なのか、青い肌に白黒反転の目の色をしてるけど、その目もクリンクリンだし、二本出た牙が八重歯っぽいのも可愛さを二倍増しにしている。
『お持ち帰りしたい!』『抱っこしてスリスリしたい!』というのが第一印象だった。
「お呼びでございましゅか、ごちゅじんちゃま」
ぐはっ! なにその甘噛みはー!
ドヤ顔になってるけど、言えてないよー。可愛すぐる~
もうダメだ、絶対この子持って帰る!
悪魔! 恐るべし! だったな。
「どんな、ご用で、しょうか」
どこでそんなセリフを覚えたんだろうな。誰か教えてくれる先生でもいるのかな。言わされてる感がアリアリなんだけど。
そんな事を考えてると、『どしたの?』みたいに首を傾げてこちらの返事を待っている。
ごはっ! 参った! もう堪らん!
「うん、特に用は無いんだー。どんな子が出て来るのか見たかっただけなんだー」
「そうですか。ご用がないのでしたら帰らなければなりまちぇん」
そう寂しそうに答えるチビサタン。甘噛みと寂しそうな表情で用も無いのに呼び出してしまった罪悪感に囚われる俺。
「ごめんごめん、用はあったんだ。君を見るのが用だったんだ。あと、どんな能力を持ってるのか聞きたかったんだけど教えてくれるかなー」
「はい! もちろんです!」
用があったと答えると、大喜びで返事をするチビデビル。
もう、この笑顔を見れただけで君の用は終わった気がするよ。あぁ、癒される~
「ボクの得意は戦闘です!」
「へぇ~そうなんだ。どのぐらい強いのかなぁ~」
「ものすごく強いのです!」
腰に手を当て、胸を張って自慢する姿が非常に微笑ましい。思わず目尻を下げてにやけてしまう。
「では、ボクのパンチをお見せするのです!」
そう言うと、「シュッシュッシュッ」と声を出しながらシャドーボクシングを始めた。
「シュッシュッシュッ」って三回言ってるのに一回しかパンチが出てない。
なんだろ、このホンワカする気持ち……和むなぁ~
戦闘力は無しと見た方がいいんだろうな。うん、この子に戦闘力なんて求めないって。あ…こけた……
つまづくとこなんて無いんだけど……あー、目にいっぱい涙溜めちゃって。
近寄って抱き上げて頭をなでてあげる。
「大丈夫かい?」
「グスン…大丈夫! ボクは強いから泣かないもん!」
ほぼ泣いた判定だけど、本人が泣いてないと言うんだから尊重してあげよう。
「うんうん、泣いてないね。強い強い」
「うん! ボクは強いんだ! お母様がね、強い男の子は泣いちゃダメだって教えてくれたんだ!」
「お母様?」
母親がいるのか。そりゃいるか、そうじゃないと、どうやって生まれるんだって話になるよな。
「お母様を呼んでもいいですか?」
「え? 呼ぶの?」
「はい!」
こんな天使の微笑をされて断れる奴がいれば呼んで来てほしい。
「うん、いいよ」
「ありがとう! じゃあ、MPいただきまーす」
「えっ!?」
え? 勝手に俺のMPを使っちゃうの? そんな事できるの?
俺が呆気に取られていると、さっきチビサタンが出て来たよりも五倍ぐらい大きな魔法陣が三つ、一部が重なり合う形で現れた。
色も鮮やかで、明らかにスケールの違う魔法陣だった。
一体どんな母親が……いや、悪魔だったな……うえ!? そうだ! 悪魔だよ! 勝手に呼んじゃダメだよー!
時既に遅し。もう魔法陣から頭から順番にせり上がって来ている。
騙された! 何が天使の微笑だ! 悪魔の魅惑じゃねーか! そんな諺なんて無ぇーけどよ! ……あれ? いいのか、こいつら悪魔だったよ。
床からせり上がるようにゆっくりとその悪魔は現れた。ゆっくりと言っても一秒も掛かって無いと思う。だが、そんな短い時間でも、俺には非常に長く感じられた。
そして現れた女性はトレーズ様には少し負けるが、マイアに匹敵するような美女だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
戦国転生・内政英雄譚 ― 豊臣秀長の息子として天下を創る
丸三(まるぞう)
ファンタジー
戦国時代に転生した先は、豊臣秀吉の弟にして名宰相――豊臣秀長の息子だった。
現代では中世近世史を研究する大学講師。
史実では、秀長は早逝し、豊臣政権は崩壊、徳川の時代と鎖国が訪れる。
ならば変える。
剣でも戦でもない。
政治と制度、国家設計によって。
秀長を生かし、秀吉を支え、徳川の台頭を防ぎ、
戦国の終わりを「戦勝」ではなく「国家の完成」にする。
これは、武将ではなく制度設計者として天下を取る男の物語。
戦国転生×内政改革×豊臣政権完成譚。
(2月15日記)
連載をより良い形で続けるため、更新頻度を週5回とさせていただきます。
一話ごとの完成度を高めてお届けしますので、今後ともよろしくお願いいたします。
(当面、月、水、金、土、日の更新)
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる