悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました

ぽこぺん

文字の大きさ
117 / 155

第117話 エルフの村へ遊びに行こう

しおりを挟む
「ゴブッフー」

コスタリア領は今日も良い天気、わたしは毎朝のルーティンであるゴブリン体操とストレッチをして朝のランニングの準備をしている

「少し肌寒くなってきているのにミセッティは元気ですわね」

ケープを羽織ったアイラお嬢様が見送ってくれる
この程度の気温で防寒着を着ていると本格的な寒さが来ると耐えられませんよ?
ここの地方がどれだけ寒くなるかは知らないけど
まぁ、本来のゴブリンは一年中パンツ一丁だから関係ないけどな!
わたしは貴族(に世話になっている)ゴブリンだから毎日かわいい洋服を着ています

今日もランニング前に料理長が作ってくれたスペシャルドリンクをいただきます

「本日は焦がした豆を砕いてかぼちゃとしょうがと乳でゆっくり煮込み、ホイップクリームとスパイスで味に変化を出してみました、体が温まりますよ」

「ゴブー」(パンプキンジンジャースパイスラテですな、よきかな、よきかな)

秋っぽくて非常に良いと思います、ただ量がいつも多いんだよな・・・

「ゴブ・・・」(グランデじゃなくてトールサイズで充分といつも言っているゴブ)

「はぁ?相変わらずミセッティは意味不明なことを言うわね」

アイラお嬢様は女神が紋章のスターがバックしているコーヒー店を知らないのか

「ううっ、私には少しまだこの苦みのおいしさが分からないですわ・・・」

小さなティーカップに注がれたラテを一口飲んでお嬢様はつぶやく

「ゴブ」(お子様にはまだこの味わい深さは難しいゴブ)

「っく・・・あなたもまだ生まれて半年も経っていないでしょうに」

「ゴブー」(苦い野菜もお肉も好き嫌いなく食べないと健康な大人になれないゴブ)

「ゴブリンに食生活の心構えを説教されるとは思いませんでしたわ・・・」

「はっはっは、ミセッティ様は人間の食文化にもよく精通されておられますからな、野菜をデザートや飲物に、また貴重な薬草を調味料にと、新たな境地を開かれて依頼を受ける私も腕が鳴りますぞ」

「ゴブ」(豊かな人生は豊かな食事から始まるんだゴブ)

「また人生を悟ったようなことを言いますわね、あながち間違いではないですけど」

わたしはどや顔をかましてからランニングに向かう
すでにお腹がちゃぽちゃぽ揺れて少し気持ち悪いゴブ

ふぅ~、今日はまた階段下までもたないな・・・馬小屋の裏でお花摘みゴブ

わたしはきょろきょろと回りを見渡し誰もいないことを確認していつもの馬小屋の裏のお花摘みポイントにやってきた
最近小さな木が生えてきていてさらに物陰ができていい感じゴブ

「ゴブ~」(ちょうどしゃがんだ時に掴みやすいし葉っぱで拭けるから便利だゴブ)

もちろんには聖魔法で浄化するのは忘れない
飛ぶ鳥後を濁さず、来た時よりも美しく・・・が日本人の心意気だゴブ

「お~い、ゴブリンさ~ん、トイレがわりはいいけど葉っぱはむしらないでくれよ~、せっかくここまで成長したんだからさ~」

「ンゴブッ!?」

急に話しかけられてびっくりして途中で飛び上がってしまった
おパンツを下ろしたまま動いたけどちょっぴり濡らしてしまったかも
聖魔法で乾燥は出来ないってのに・・・
しかしまわりを見ても誰かいるようには思えない

「あはは~ごめん、ごめ~ん、驚かせちゃったかな?今僕はこの世界樹からそっちの世界樹の苗木を通して喋っているよ~」

「ゴブ」(急に話しかけてくるからびっくりしたゴブ、世界樹は話せるゴブか?)

何でここに世界樹が生えてきているのか?というのは置いておいて話しかけてきているのは世界樹ご本人か精霊かなにかなのか
葉っぱをむしってトイレットペーパー替わりにしていたのでご立腹なのか

「いや~僕は女神様に頼まれて『管理者』をしてるエルフだよ~、世界樹は全世界に根を張って情報を集める役割もあるのさ。・・・こんな人里に発芽するまで成長できる強い聖域があったのはこちらも驚きだけどね~」

「ゴブ」(世界樹の精霊さんじゃなかったゴブか・・・)

「あはは~精霊じゃなくてごめんよ~ゴブリンさんにはどちらかというと転生者って言った方がなじみがあるかな?言葉も通じてるでしょ?」

なんと同郷の転生者エルフさんでしたか!しかも言葉が通じているし
これは転生特典の[言語理解スキル]がお互いに発揮されているのか

「しかしおもしろいね~僕もエルフになるのにそれなりにポイントを消費したけど、まさかゴブリンに転生するなんて、なかなか思い切ったことをしたもんだね」

「ゴブ・・・」(本当はスライムになって世界を支配するつもりだったんだゴブ)

ここでまた忘れていた黒歴史を思い出すことになろうとは・・・がっくりゴブ

「あ~、そうだったんだ・・・アレは転生小説業界じゃ有名な成功例だったからね、確かに種族を選べるってなれば選択したくなるかも」

おお、ここに私の理解者がいたとは!ラノベ読者なら分かってくれると思ったゴブ

「ゴブゴブ」(そうなんだゴブ、でもまだ完全にあきらめてはいないんだゴブ)

「ゴブゴーブ!」(ゴブリンから進化してこの世の覇者となるのはこれからゴブ!)

わたしは理解者がいたのが嬉しくてつい秘めたる野望を口に出してしまった
あ、やっべ、危険な存在とバレたら女神様と『管理者』たちに始末されかれないゴブ
まだまだ物語は序盤、ゆっくりと力を蓄える時期でした。ざまぁはまだ早いゴブ

「あ~、そうなんだ、でもこの世界のシステムに種族進化ってたぶん無いよ?」

「ゴブ!?」(な、なんですと!?進化しないですと!)

「スライムは何年経っても何を食べてもスライムだし、エルダードラゴンやヴァンパイアロードは生まれた時から上位種だよ」

「ゴ、ゴブー」(そ、そんな・・・聞いてないゴブー)

衝撃の事実・・・ゴブリンはいつまで経ってもゴブリンのようです
わたしの世界征服の夢が・・・
ゴブリン → ホブゴブリン → ゴブリンキング → オーガ → ハイオーガ → オーガキング → 鬼人 → 鬼神 → 破壊神ってなるはずだったのに
種族進化の設定が無いだとぅぅ、セレスティーナ様・・・あんた何も分かってないよ
最終的には腕が6本、額の第3の魔眼で見る者を恐怖に陥れるという破壊神の夢が

「いやいや、それじゃ日常生活に支障が出るしどうやって社会で暮らしていくのさ」

「ゴブ・・・」(確かに破壊神になってからの日常は想像ができないゴブ・・・)

ってことはあの時スライムになっていたら一生スライムのままだったのか
危なかった・・・それはそれでとんでもない地雷だったわ

「あはは、種族進化してどんどん魔物が上位種になったら人間の王国なんて10年も持たずに滅んでるって、そんな世界を女神様がわざわざ創造するわけないでしょ」

「ゴブゥ・・・」(確かにその通りだけど・・・夢が無いゴブ)

「そりゃ魔物には夢でも人類には悪夢だね~あはは」

ここ最近で2番目に落ち込んだゴブ(1番はもちろんゴブリンに転生した時)

「まぁまぁそんなに落ち込まなくてもいいことあるって、そうだ!僕の家に招待するよ、さっきも言ったけど僕は女神様に頼まれて『管理者』をしてるんだけど、貢献度に応じて『管理者ポイント』が付与されてね~、ポイントを使って色々交換出来るんだよ、例えば懐かしの日本の食べ物とかね」

「ゴブ!」(何と!本当ゴブか?それはすごいゴブ)

「実はこの世界樹を使って会話するのも『管理者ポイント』が使われているんだよね、3分で10ポイントぐらい、普段あまり使わないからかけ放題プランにするのも基本料金がかかるからイヤだし」

「ゴブ」(なんだか携帯代みたいだゴブ・・・急に現実っぽくなるゴブな)

「という訳で手短にいこうよ、世界樹ネットワークに乗れば今すぐにでも僕のいるエルフの集落に転送してあげるよ、もちろんポイントは結構使うけど初回はおごるよ」

「ゴブ!」(それまたすごいゴブ!あの聖水を運んでいる集落と同じゴブか?)

「そうそう、あの聖水は効き目がすごいよ~、こうして世界樹が元気に持ち直してきているのも聖水のおかげかな、こりゃ転送の往復はサービスしなきゃだね~」

「ゴブッフー」(それはありがたいゴブ、転送ってどんな感じなんだゴブ)

「あはは、転送といっても瞬間移動じゃないよ、地球でいうFAXみたいなもので一度体を魔力信号に分解してから転送先で再構築、出力するのさ」

「ゴブ・・・」(それって結構危ないのでないかゴブ?ノイズが入ったりとか)

会社ではメールとFAXを両方使って書類をやり取りしていたがFAXをFAXしてそれをまたFAXしていくと細かい文字がだんだん崩れて読めなくなっていたんだよな

「あ~、まぁたまに転送中に地脈の流れや地震が起きると少しカタチが変わったりするとか言ってたかなぁ~、あと転送前には肩にハエとかのっていないか確認してね」

「ゴブ・・・」(まさか・・・)

「そうそう、一緒に転送しちゃうとから、まぁ体積や重量でいうと0.00001%とかだから誤差の範囲だと思うけど」

「ゴブー!」(ふざけるな!100万分の1だとしてもハエと混ざりたくないわ!)

ここにきてクラシックなボケをかましてきてふざけてるゴブ
やばいのはここは異世界だから本当に起きるということなんだゴブ
ハエの因子が混じったゴブリンとか即焼却処分な案件だろうが

次の聖水便に乗せてもらってエルフの村に遊びに行く許可をもらうゴブ

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

落ちこぼれ職人、万能スキルでギルド最強になります!

たまごころ
ファンタジー
ギルド最弱の鍛冶師レオンは、仲間に「役立たず」と笑われて追放された。 途方に暮れる彼の前に現れたのは、伝説の鍛冶書と、しゃべる鉄塊(?)。 鍛冶・錬金・料理・魔道具――あらゆるクラフトスキルを吸収する《創精鍛造》を極め、万能職人へと覚醒! 素材採取から戦闘まで、すべて自作で挑む“ものづくり異世界成り上がり譚”が今、始まる。 裏切った元仲間? 今さら後悔しても遅いぞ!

異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。 日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。 両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日―― 「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」 女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。 目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。 作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。 けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。 ――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。 誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。 そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。 ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。 癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!

捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ

月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。 こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。 そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。 太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。 テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。

異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~

於田縫紀
ファンタジー
 図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。  その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~

志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。 とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。 …‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。 「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」 これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め) 小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。

銀眼の左遷王ケントの素人領地開拓&未踏遺跡攻略~だけど、領民はゼロで土地は死んでるし、遺跡は結界で入れない~

雪野湯
ファンタジー
王立錬金研究所の研究員であった元貴族ケントは政治家に転向するも、政争に敗れ左遷された。 左遷先は領民のいない呪われた大地を抱く廃城。 この瓦礫に埋もれた城に、世界で唯一無二の不思議な銀眼を持つ男は夢も希望も埋めて、その謎と共に朽ち果てるつもりでいた。 しかし、運命のいたずらか、彼のもとに素晴らしき仲間が集う。 彼らの力を借り、様々な種族と交流し、呪われた大地の原因である未踏遺跡の攻略を目指す。 その過程で遺跡に眠っていた世界の秘密を知った。 遺跡の力は世界を滅亡へと導くが、彼は銀眼と仲間たちの力を借りて立ち向かう。 様々な苦難を乗り越え、左遷王と揶揄された若き青年は世界に新たな道を示し、本物の王となる。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...