転生令嬢はのんびりしたい!〜その愛はお断りします〜

咲宮

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第一章

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ミラとのお茶をすませた私は自室に戻り、リーシェと話をしていた。


「本当に…信じられない」

「それは、嬉しさのあまり驚いているということでしょうか」

わざとらしくリーシェが聞く。

「わかってるのに聞かないで。…夢であってほしいわ」

「おそらくそこまで嫌がるのはお嬢様くらいでしょうね」

「でしょうね。申し訳ないけど私は王子の婚約者になんて全然興味無いのよ」

「普段のお嬢様を見ていればわかりますよ。…だらだらする生活をこよなく愛し、派手なことを嫌う…公爵令嬢らしからぬ行動ばかりされてきてますから」

「悪かったわね…公爵令嬢らしからぬで」

「いえ…悪いことではないと思いますよ」

「そう……少なくともリーシェは私の気持ちをわかってくれていると思っているのだけど」

「それは光栄ですね」
 
「……じゃあ色々お願いしてもいいかしら」

「もちろんですよ。私にできることなら何なりと」

「とにかくね、目立ちたくないのよ。だからといって地味すぎるドレスとか振る舞いはかえって目立ってしまうでしょ?…程良いラインを目指したいの」

「わかりました…と言っても程良い、ですか。なかなか難しいですね」

「そうなのよ…」
 

本当に普段は地味なドレスしか着ない。
困ったことに、自分には必要ないと思い今どきの流行りのドレスなどは全く知らないのだ。


二人で頭を悩ませていると、勢いよく扉が開いた。


「姉様!王子の婚約者になるとは本当ですか!?」

「ミラ…驚くからノックをしてちょうだい…」

「あ…申し訳ありません…先程母様から聞いたばかりで気が動転していて…」

「そう…」

「…というか!何故先程のお茶で教えてくれなかったのですか」

「いや…聞かれなかったし…」

「もう、そういう大切なことは言ってください!」

「ご、ごめんなさいね。…というか、婚約者にはならないわよ!今はあくまでも候補」

「あ、そ、そうでした」


本当に気が動転しているせいで頭が回転しきれていない様子のミラ。


「あ…そうだわミラ。今どきのドレスの流行りはわかる?」

「もちろん知っていますよ?」

「あのね──」


ミラに説明をして流行りのドレスを一緒に作ることにした。
と言っても、登城までには時間がないから大急ぎだ。
必要なものや最低限の知識を叩き込んで準備を整える。


私にできることは少ないけど、そこまで不安にはなっていない。
行って挨拶をしたら後は他の七人の令嬢に任せて、さっさと帰ってこよう。


そんなこんなで一週間はあっという間に過ぎた。

遂に登城する日がやってきてしまった…。







ただ、ただ、めんどくさい。
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