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第二章
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しおりを挟む登城当日。
今私は王城へむかう馬車の中にいる…。
「お嬢様、顔をなんとかしてください」
「リーシェ…いつも通りよ」
「いえ、明らかに今顔に出てます。めんどくさい!と」
「事実だからいいわ」
「仮にも公爵令嬢なのですから、そこは仮面をかぶってください」
「…………はい」
憂鬱だ…。
さっさと帰ってこようと思っていても、やはり行きたくないという気持ちが勝る。
「お嬢様、もう少しで着きますから」
「…そう……切り替えないとね」
「はい。目立たずを心がけて、最速でかえりましょう。お嬢様ならできます」
「そう…よね」
「というか、お嬢様にしかできません」
「…頑張るわ」
「はい」
本当にリーシェは頼りになる。
というか私の扱いが上手い。
ついてきてくれて良かった…。
そんなこんなで王城に着いた。
「リーシェ…最後みたいね」
「はい…」
「…皆来るの早すぎるのよ」
でもこれは、私以外が気合いを十分に入れてきているという証拠。
それは私にとってはありがたいしこの先のことを考えると安心する。
馬車から出ると王城の執事がいた。
「ようこそいらっしゃいました。オルティアナ公爵家令嬢アイシア様。他の皆様は広間にいらっしゃいますので案内いたします」
「はい」
私以外の七人の公爵令嬢…。
正直言うと、ほとんどの人のことを知らない。
年齢が離れていたり、そういう機会がなかったり…。
なので、初めて会う人も多いだろう。
案内された広間には、もちろんすでに他の令嬢がいた。
連れてきた侍女は広間の隅に集まっているみたいなので、寂しいがリーシェと少し離れることになった。
それにしても皆様のまぁ派手なこと派手なこと…。
ミラと作っておいて良かったわ。
そうでなければ完全に浮いていた。
…このドレスもギリギリセーフくらいだ。
挨拶をしようか悩んでいると、一人の令嬢が声をかけてくれた。
「ごきげんよう。私はルクタリエ公爵家令嬢のローゼです」
「ごきげんよう。私はオルティアナ公爵家令嬢のアイシアと申します」
「私も先程来たばかりなの…何だか緊張するわね」
そう優しく微笑む姿からは幼さを感じるが、この方は私より2つ上の16歳である。
「そうですね…」
「もうすぐで、ルディエル殿下が来られるそうなの」
「そうなのですか」
「えぇ。アイシア様は殿下の婚約者をどう決めるかご存知?」
そう言えば、知らない。
王城に来て半分くらい終わった気でいた。
大事なことなのに…。
「実は先程気になって、王城の執事に尋ねたのよ」
うわ、凄い。
行動力のある方だな…。
「そしたらね、挨拶という名の顔合わせが終わったら、一人ずつ殿下との時間を設けられるみたいなのよ」
何それ…まるでお見合いじゃない。
殿下はそれを8人ともやるのか。
凄いな…。
「殿下と一対一なんて緊張しちゃうわ!どうしましょう…」
「…一対一」
「えぇ。何を話せばいいのかしらね…」
一対一!?
そうだよ、お見合いって一対一だよ!
うわ、凄く嫌だ。
もう帰りたい。
私は殿下とは今日初めて会う。
そんな人とどんな話をしろと!
…無理があるでしょ。
「…!アイシア様、殿下がいらっしゃったわ!」
一気に令嬢方が殿下の方を向く。
はぁ……始まっちゃったよ。
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