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第七章
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しおりを挟む馬車がある場所へ着いた。
「まさか兄様が…」
「やはり、驚きですか?」
「驚き以外の何者でもないよ」
しかも両想い。
……まぁ兄様ならジュゼッペ様を幸せにしてくれるだろう。
「シア、馬車に乗って待っていて下さい」
「えぇ」
殿下は恐らくこの後の対応があるのだろう。
「まさかだよなぁ……」
私は未だに現実を信じられずにいた。
ジュゼッペ様には幸せになって欲しいと願ったが、まさか本当に自分の兄とくっつくとは…。
「奇跡みたい」
ちょっと待って。
てことはジュゼッペ様が私の義姉様になるってことよね!?
……なんか嬉しいな。
「ん?」
足音が聞こえたので馬車の中から外を見ると、殿下と騎士が話をしていた。
これは一件落着、ということかな?なんて思っていたら、殿下がこちらへ来た。
「シア、どうやらセランがギャルツ公爵を捕らえたそうです。そちらの対応をしにしばし傍を離れますが……」
「私なら大丈夫よ?」
「……もう少し寂しがってほしいものです」
「あ、なんかごめん」
「いいですよ……何名か騎士を残します」
と、言いつつ若干不貞腐れていたので私は殿下の頭に手を伸ばした。
「頑張って。赤月」
「…!」
応援メッセージと共に頑張って頭を撫でた。
「お嬢様……!頑張ってきます」
嬉しそうに騎士の元へ向かった。恥ずかしかったけど喜んでもらえたなら……良かった。
「ふぅ……」
今日は怒涛の一日だったなぁ。
まさかこんなことが起こると思わなかったけど。結果的にジュゼッペ様と兄様が結ばれたのだから良しとしましょうか。
「……?」
何やら外が騒がしい。
話し声?というか争うような声が聞こえる。一体何かあったのだろうか。
「どうしたんだろう」
そう思い、馬車の扉を開けようと鍵を開けたその時。
「!!」
見知らぬ男が乗り込んできた。
「出せ!!」
乗るとすぐに御者に声を出す。
「わ!」
いきなりの出発に馬車は大きく揺れた。
「え……誰」
驚きすぎて声が出なかったが、よく見ればこの男は私に短剣のような刃物をむけていた。
「騒ぐな、大人しくしろ」
「え……だからどちら様」
「黙れ」
そう言われたから大人しくしていたのだが、この人どこかで見たことがあるんだよな…。
……あ!可哀想な人に似てる!
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