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79話 ゲートをもう1つ増やすことにしました
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「それでは、俺は役目を果たせたので帰りますね。
あとはガーノスさんを含め、皆さんでお楽しみください!」
「ああ。今日は本当にありがとう。感謝してもしきれん。」
「こちらこそ、ありがとうございます。作った甲斐がありました!」
「ヨシヒロさん、クロちゃん、ユキちゃん。
この人の願いを叶えてくれてありがとう。
これからも、この人のこと、よろしくお願いしますね。」
「いいよー!主の友達は、俺たちの大事な人だから!」
「あるじさまがアーロンさんを助けたいと思うのでしたら、いつでも!」
「こらこら!王妃さまだぞ…
でも、そんなふうに言っていただけて、俺も嬉しいです。
それじゃあ、また。失礼します。」
あれから少し話をして、皆に挨拶をしてから王城をあとにすることにした。
王妃レイラさんは瞳をうるませながら「ありがとう」と言ってくれて、
何だか自分の行動が誇らしく思えた。
そんな中、アーロンさんのことを「よろしく」と言われたクロとユキは、
レイラさんに向かって「任せろ!」的なことを平気で言い始めて、少し慌てた。
だけど、皆クロやユキのことを好いてくれているのか、
怒ることはなく、優しく頭を撫でてくれていて、ホッとしながら、皆と別れて王城をあとにした。
「主ー、アーロン泣いてたけど、大丈夫かな?」
「そうですね…まさか泣くほどとは思わなくて、驚きました。熱かったのでしょうか?」
「あはは、アーロンさんが泣いてたのはね、あのお米がとっても懐かしい味だったからだよ。
俺も米は前世で毎日食べてたからな。
アーロンさんにとっても、あのお米は“もう二度と食べられない”と思っていた、
大切な故郷の味だったんだよ。」
「そっかぁ。じゃあ主と同じ気持ちだったってことかぁ。」
「大切な味…それは泣いちゃいますね。」
「そうだろう?その味を届けられて良かったなぁって思ってた。
たまには、良いことをするのも悪くないよな。」
「主はいつも良いことしかしてないだろー?」
「そうですよ!あるじさまは、いつも僕たちのために良いことばかりしてくださっていますよ!
もっと自分を褒めてあげてもいいと思います!」
「あはは、そんなふうに言ってくれるのは嬉しいなぁ。ありがとうな。」
ギルドまでの帰り道、クロとユキとそんな会話をした。
さっきはアーロンさんの涙の理由がいまいち分かっていなかった二人も、
説明すると、あの時のアーロンさんの気持ちが少し分かったようで、納得していた。
そして俺が「たまには良いことをするのもいいな」と言うと、
二人とも「主はいつも良いことをしてるよ」と言って笑ってくれた。
悪魔や魔獣に、そんな風に言われる日が来るなんて、
あの頃の俺に言ってやったら、きっと笑うだろうな。
なんて思いながらも、この子たちが俺の家族になってくれて、
本当に良かったなぁと、改めて感じる瞬間だった―…。
◇
「じーちゃーん!」
「おお、お前たちか。どうしたんじゃ?」
「主と一緒にお米作ったから持ってきたー!」
「お米?何じゃ、それは。」
「あるじさまの前世の食べ物です。セドラおじいちゃんにも食べてもらいたくて。」
「じいちゃんも絶対に気に入るからー!」
家に戻ろうと思ったところで、クロが「セドラにも食べさせたい」と言い出したので、
帰る前に鉱山にいるセドラに会いに来た。
少し久々の再会ともあってか、クロもユキも嬉しそうにセドラと話していた。
うーん…。この場所にもゲートを作っておいた方がいいんじゃないか?
クロたちにとっては祖父みたいな存在だし、セドラもいつでも“孫たち”に会えた方がいいよな。
そう思った俺は、セドラの寝床の後ろに転移ゲートを生成してみた。
「おお、ヨシヒロは何でもできるのう。」
「これでよし!ひとまずこのゲートに俺の家の記憶を練り込んだから、
家に帰ったらこの場所の記憶を結ぶね。そしたらシトリン連れてくるから、強化してもらおう。」
「そうしようぜー!」
「あのっ!あるじさま、これからすぐに帰ってこのゲートを繋ぎませんか?
そうしたら、ご飯…ゲート越しですが一緒に食べられますよね?
セドラおじいちゃんに、出来立てのご飯とおかずを食べてもらいたいです!」
「確かに…おにぎりもいいけど、夕食を一緒に食べる方がいいな。
じゃあ、セドラ。一回俺たち帰るから、ゲート繋いだらまたすぐに来るよ!」
「皆、凄いことを思いつくのう。…しかし、嬉しいぞ。待っておる。」
「じゃあ待ってて!じいちゃん!ちょっと帰ってくるから!」
ゲートが完成すると、ユキが「セドラとも一緒に晩御飯を食べられたら」と提案してくれた。
それは良い案だと思い、急いで鉱山を出て一度王都に戻ることにした。
このゲートが完成すれば、今までよりもっとセドラとのコミュニケーションが取りやすくなる。
そうなればセドラも、他の子たちともっと話ができて、きっと楽しいだろうなぁと思っていた。
「もっと早くゲート作れば良かったな!主!」
「本当そう!何で思いつかなかったんだろう?って思うよ。」
「でも、これでセドラおじいちゃんともたくさん会えますね!」
「そうだな!楽しみが増えるなぁ!」
王都に戻る途中、皆で「もっと早く転移ゲートを作っておけばよかったな」と話していた。
せっかくセドラとも繋がれたんだし、独りきりにするのは違うよな。
ゲートが開通すれば、洞窟好きのラピスたちももっと楽しく過ごせるかもしれない。
それに、ラピスやルーナ、シンゴの紹介もまだしていなかったから、これを機に紹介したいな。
そんなことを考えながら、急ぎ足で王都へと戻った―…。
◇
「ただいまー。」
「少し遅かったな。トラブルでもあったか?」
「ううん!なんか王族の人が集まってきちゃって長引いた!
そのあとクロがお米をセドラに食べさせたいって言うから行ってきたんだけど、
ゲート作った方がいいなって思ったから、作ってきた。」
「ああ、それならじいさんとユキたちも遊びやすくなっていいな。」
ギルドのゲートを通って帰ると、入り口付近で寝ていたロウキが目を覚ました。
少し遅くなった理由を説明すると、ゲートについては「良い案だな」と言ってくれた。
「でしょ?それに、今日一緒に晩ご飯食べたいって。
出来立ての白米とおかずを食べさせたいんだってさ。」
「ほう…まあ、たまには良いのではないか?」
「だよね。じゃあ早速、ゲートに鉱山の記憶を織り交ぜて…
行きたい方が選べるように、何か考えないとなぁ…」
クロとユキがセドラと一緒に食べたがっているから、ひとまずゲートを繋がなくてはと思ったけど…。
このゲートは今まで王都専用だったから、きちんと分けなければいけないなと思っていた。
すると、ロウキの毛の中からピョコンッと顔を出したラピス。
今度は俺の肩にヒョイッと飛び乗った。
「ヨシヒロ様!お話は聞かせていただきました。
それなら、魔法石に行き先を記憶させてゲートに設置して、
触れた方に転移できるようにしてはどうでしょう?」
「おお!凄いラピス!それ、いい案だね。
それじゃあ早速…アイテムボックスにある魔法石を2個取り出して…
青色が王都、赤色が鉱山にしようか。」
「分かりやすくて良いですね!」
俺たちの話を聞いていたラピスは、魔法石に別々の転移先を記憶させてゲートに設置する案を提案してくれた。
さすがラピスは賢いなぁと思いながら、鞄の中から赤色と青色の魔法石を取り出した。
そして、転移先である王都と鉱山の記憶を練り込んでみた。
そのあとは、ゲートに魔法石の置き場所を生成して設置すると、何ともそれらしくなってきた。
早速ラピスに試してもらおうと、それぞれの魔法石に触れてもらうことにした。
「これでよし!ラピス、ちょっと触れてみて。」
「はいっ!では、青い方…次は赤い方…
ゲートの水の壁も色が変わって、分かりやすいですね。大成功です!ヨシヒロ様!」
「俺もやるー!じゃあ青い方からな!…あ、ちゃんとギルドの別館に行けた!
で、赤い方が・・・あー!じいちゃん!ゲートできたみたい!また後で来るからな!
主!ちゃんとできてたよ!すごいこれ!」
ラピスにそれぞれの魔法石に触れてもらうと、王都の方は水の壁が青色のまま、
赤い方に触れると、水の壁が一気に赤色へと変化してくれて、どうやら成功したようだった。
その様子を見ていたクロも、すぐさま同じ要領で試して中を覗くと、
きちんと転移先に繋がっているようで一安心。
これで今後は、もっとセドラと皆が遊びやすくなって、話し相手にもなれるぞ。
そう思って、大満足だった。
「さてと。じゃあ、クロ、ユキ!お願いがあるんだけど。
セドラのゲートを強化しておきたいから、シトリンと一緒に行ってきてくれない?」
「いいぜ!」
「分かりました!では、行ってきます!」
「ありがとう!頼むなー。」
ゲートの通り道が無事に完成したところで、俺はクロとユキにお願いして、
シトリンを連れてセドラのゲートを強化しに向かってもらった。
忘れないうちにやっておかないと、崩れてからじゃ遅いからな。
「我も久々にじいさんと話をするかな。」
「いいんじゃない?行っておいでー。」
「うむ。」
「あ、その前にルーナたちをこっちに連れてきておいてくれない?」
「仕方がない。」
「頼んだよー。」
クロたちを送り出したあと、なぜかロウキも「セドラと話をする」と言い出した。
ロウキからすれば、ここにいるのはまだ若者ばかりだから、たまには年上と話したいのかもしれない。
なんて思いながら、先にルーナたちを呼んできてほしいとお願いして送り出した。
そして、俺とミルは夕食の支度にとりかかった。
今日はセドラもいるし、賑やかな食卓になるなぁと思いながら、
初めて白米を食べてもらうし、「美味しい」と思ってもらえる料理にしないとな。
そう思いながら、張り切って支度にとりかかった―…。
あとはガーノスさんを含め、皆さんでお楽しみください!」
「ああ。今日は本当にありがとう。感謝してもしきれん。」
「こちらこそ、ありがとうございます。作った甲斐がありました!」
「ヨシヒロさん、クロちゃん、ユキちゃん。
この人の願いを叶えてくれてありがとう。
これからも、この人のこと、よろしくお願いしますね。」
「いいよー!主の友達は、俺たちの大事な人だから!」
「あるじさまがアーロンさんを助けたいと思うのでしたら、いつでも!」
「こらこら!王妃さまだぞ…
でも、そんなふうに言っていただけて、俺も嬉しいです。
それじゃあ、また。失礼します。」
あれから少し話をして、皆に挨拶をしてから王城をあとにすることにした。
王妃レイラさんは瞳をうるませながら「ありがとう」と言ってくれて、
何だか自分の行動が誇らしく思えた。
そんな中、アーロンさんのことを「よろしく」と言われたクロとユキは、
レイラさんに向かって「任せろ!」的なことを平気で言い始めて、少し慌てた。
だけど、皆クロやユキのことを好いてくれているのか、
怒ることはなく、優しく頭を撫でてくれていて、ホッとしながら、皆と別れて王城をあとにした。
「主ー、アーロン泣いてたけど、大丈夫かな?」
「そうですね…まさか泣くほどとは思わなくて、驚きました。熱かったのでしょうか?」
「あはは、アーロンさんが泣いてたのはね、あのお米がとっても懐かしい味だったからだよ。
俺も米は前世で毎日食べてたからな。
アーロンさんにとっても、あのお米は“もう二度と食べられない”と思っていた、
大切な故郷の味だったんだよ。」
「そっかぁ。じゃあ主と同じ気持ちだったってことかぁ。」
「大切な味…それは泣いちゃいますね。」
「そうだろう?その味を届けられて良かったなぁって思ってた。
たまには、良いことをするのも悪くないよな。」
「主はいつも良いことしかしてないだろー?」
「そうですよ!あるじさまは、いつも僕たちのために良いことばかりしてくださっていますよ!
もっと自分を褒めてあげてもいいと思います!」
「あはは、そんなふうに言ってくれるのは嬉しいなぁ。ありがとうな。」
ギルドまでの帰り道、クロとユキとそんな会話をした。
さっきはアーロンさんの涙の理由がいまいち分かっていなかった二人も、
説明すると、あの時のアーロンさんの気持ちが少し分かったようで、納得していた。
そして俺が「たまには良いことをするのもいいな」と言うと、
二人とも「主はいつも良いことをしてるよ」と言って笑ってくれた。
悪魔や魔獣に、そんな風に言われる日が来るなんて、
あの頃の俺に言ってやったら、きっと笑うだろうな。
なんて思いながらも、この子たちが俺の家族になってくれて、
本当に良かったなぁと、改めて感じる瞬間だった―…。
◇
「じーちゃーん!」
「おお、お前たちか。どうしたんじゃ?」
「主と一緒にお米作ったから持ってきたー!」
「お米?何じゃ、それは。」
「あるじさまの前世の食べ物です。セドラおじいちゃんにも食べてもらいたくて。」
「じいちゃんも絶対に気に入るからー!」
家に戻ろうと思ったところで、クロが「セドラにも食べさせたい」と言い出したので、
帰る前に鉱山にいるセドラに会いに来た。
少し久々の再会ともあってか、クロもユキも嬉しそうにセドラと話していた。
うーん…。この場所にもゲートを作っておいた方がいいんじゃないか?
クロたちにとっては祖父みたいな存在だし、セドラもいつでも“孫たち”に会えた方がいいよな。
そう思った俺は、セドラの寝床の後ろに転移ゲートを生成してみた。
「おお、ヨシヒロは何でもできるのう。」
「これでよし!ひとまずこのゲートに俺の家の記憶を練り込んだから、
家に帰ったらこの場所の記憶を結ぶね。そしたらシトリン連れてくるから、強化してもらおう。」
「そうしようぜー!」
「あのっ!あるじさま、これからすぐに帰ってこのゲートを繋ぎませんか?
そうしたら、ご飯…ゲート越しですが一緒に食べられますよね?
セドラおじいちゃんに、出来立てのご飯とおかずを食べてもらいたいです!」
「確かに…おにぎりもいいけど、夕食を一緒に食べる方がいいな。
じゃあ、セドラ。一回俺たち帰るから、ゲート繋いだらまたすぐに来るよ!」
「皆、凄いことを思いつくのう。…しかし、嬉しいぞ。待っておる。」
「じゃあ待ってて!じいちゃん!ちょっと帰ってくるから!」
ゲートが完成すると、ユキが「セドラとも一緒に晩御飯を食べられたら」と提案してくれた。
それは良い案だと思い、急いで鉱山を出て一度王都に戻ることにした。
このゲートが完成すれば、今までよりもっとセドラとのコミュニケーションが取りやすくなる。
そうなればセドラも、他の子たちともっと話ができて、きっと楽しいだろうなぁと思っていた。
「もっと早くゲート作れば良かったな!主!」
「本当そう!何で思いつかなかったんだろう?って思うよ。」
「でも、これでセドラおじいちゃんともたくさん会えますね!」
「そうだな!楽しみが増えるなぁ!」
王都に戻る途中、皆で「もっと早く転移ゲートを作っておけばよかったな」と話していた。
せっかくセドラとも繋がれたんだし、独りきりにするのは違うよな。
ゲートが開通すれば、洞窟好きのラピスたちももっと楽しく過ごせるかもしれない。
それに、ラピスやルーナ、シンゴの紹介もまだしていなかったから、これを機に紹介したいな。
そんなことを考えながら、急ぎ足で王都へと戻った―…。
◇
「ただいまー。」
「少し遅かったな。トラブルでもあったか?」
「ううん!なんか王族の人が集まってきちゃって長引いた!
そのあとクロがお米をセドラに食べさせたいって言うから行ってきたんだけど、
ゲート作った方がいいなって思ったから、作ってきた。」
「ああ、それならじいさんとユキたちも遊びやすくなっていいな。」
ギルドのゲートを通って帰ると、入り口付近で寝ていたロウキが目を覚ました。
少し遅くなった理由を説明すると、ゲートについては「良い案だな」と言ってくれた。
「でしょ?それに、今日一緒に晩ご飯食べたいって。
出来立ての白米とおかずを食べさせたいんだってさ。」
「ほう…まあ、たまには良いのではないか?」
「だよね。じゃあ早速、ゲートに鉱山の記憶を織り交ぜて…
行きたい方が選べるように、何か考えないとなぁ…」
クロとユキがセドラと一緒に食べたがっているから、ひとまずゲートを繋がなくてはと思ったけど…。
このゲートは今まで王都専用だったから、きちんと分けなければいけないなと思っていた。
すると、ロウキの毛の中からピョコンッと顔を出したラピス。
今度は俺の肩にヒョイッと飛び乗った。
「ヨシヒロ様!お話は聞かせていただきました。
それなら、魔法石に行き先を記憶させてゲートに設置して、
触れた方に転移できるようにしてはどうでしょう?」
「おお!凄いラピス!それ、いい案だね。
それじゃあ早速…アイテムボックスにある魔法石を2個取り出して…
青色が王都、赤色が鉱山にしようか。」
「分かりやすくて良いですね!」
俺たちの話を聞いていたラピスは、魔法石に別々の転移先を記憶させてゲートに設置する案を提案してくれた。
さすがラピスは賢いなぁと思いながら、鞄の中から赤色と青色の魔法石を取り出した。
そして、転移先である王都と鉱山の記憶を練り込んでみた。
そのあとは、ゲートに魔法石の置き場所を生成して設置すると、何ともそれらしくなってきた。
早速ラピスに試してもらおうと、それぞれの魔法石に触れてもらうことにした。
「これでよし!ラピス、ちょっと触れてみて。」
「はいっ!では、青い方…次は赤い方…
ゲートの水の壁も色が変わって、分かりやすいですね。大成功です!ヨシヒロ様!」
「俺もやるー!じゃあ青い方からな!…あ、ちゃんとギルドの別館に行けた!
で、赤い方が・・・あー!じいちゃん!ゲートできたみたい!また後で来るからな!
主!ちゃんとできてたよ!すごいこれ!」
ラピスにそれぞれの魔法石に触れてもらうと、王都の方は水の壁が青色のまま、
赤い方に触れると、水の壁が一気に赤色へと変化してくれて、どうやら成功したようだった。
その様子を見ていたクロも、すぐさま同じ要領で試して中を覗くと、
きちんと転移先に繋がっているようで一安心。
これで今後は、もっとセドラと皆が遊びやすくなって、話し相手にもなれるぞ。
そう思って、大満足だった。
「さてと。じゃあ、クロ、ユキ!お願いがあるんだけど。
セドラのゲートを強化しておきたいから、シトリンと一緒に行ってきてくれない?」
「いいぜ!」
「分かりました!では、行ってきます!」
「ありがとう!頼むなー。」
ゲートの通り道が無事に完成したところで、俺はクロとユキにお願いして、
シトリンを連れてセドラのゲートを強化しに向かってもらった。
忘れないうちにやっておかないと、崩れてからじゃ遅いからな。
「我も久々にじいさんと話をするかな。」
「いいんじゃない?行っておいでー。」
「うむ。」
「あ、その前にルーナたちをこっちに連れてきておいてくれない?」
「仕方がない。」
「頼んだよー。」
クロたちを送り出したあと、なぜかロウキも「セドラと話をする」と言い出した。
ロウキからすれば、ここにいるのはまだ若者ばかりだから、たまには年上と話したいのかもしれない。
なんて思いながら、先にルーナたちを呼んできてほしいとお願いして送り出した。
そして、俺とミルは夕食の支度にとりかかった。
今日はセドラもいるし、賑やかな食卓になるなぁと思いながら、
初めて白米を食べてもらうし、「美味しい」と思ってもらえる料理にしないとな。
そう思いながら、張り切って支度にとりかかった―…。
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【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
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